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「感傷的な午後の珈琲」
2018年1月5日

小池真理子さんの
「感傷的な午後の珈琲」を読みました。  



言葉の繊細さがとても好きです。
例えば、天井の高い洋館を訪ねた時

降り積もった時間に匂いがあるとしたら、
ちょうどこんな匂いがするのでがないか。


趣きある洋館にワープできそうです。
 

人生を振り返って

通り過ぎてきた時間は儚くて、
てのひらに載せるとすぐに溶けてしまう淡雪のようなもの。


もっとも儚げな淡雪に例えられるのですね。


ゴブという名の愛猫への思い出の
くだりでは大いに泣けました。
なぜ、ゴブかと言うと

拾ってきた時、何者かに全身の毛を刈られ「五分刈りにされていた」

そのゴブちゃんは17年生きたそうです。
最後に遊んでいたぬいぐるみを
今も遺影、遺骨とともに
飾ってあるそうです。
そして、手にすると

私の目はまたしても水びたしになる。

・・・・・・・・


うちの猫ちゃんがお空の星になって
三年と半、可愛いことしか思い出せません。
(ワルサもいっぱいして、確かに
困らせられたこともあったけど
思い出すとどれもこれも愛おしい)



最後の章「ハロー・グッバイ」では
作家さん達との思い出や
お別れの時のことが描かれていて
もっとも印象に残りました。


今まで読んだことがある小池さんの
エッセイは恋にまつわるお話が
多かったのだけど
「人生の楽しみ方」や「人生を終える」と
いったことが美しい情景とともに綴られていました。

投稿者 rin5chan : 2018年1月5日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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