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「ハッチとマーロウ」
2017年10月27日

おとぎ話のような青山七恵さんの
「ハッチとマーロウ」を読みました。
舞台は日本の長野なんだけど
独特の感性で風景が描かれていて
北欧の森の中にお家があるのかしらんとか
想像するのも楽しかったです。



森の家に住む軟体動物のように
だらしないダメ人間のお母さんと
お茶目な双子のハッチとマーロウが
登場します。
 

ハッチが個性について考えます。

自分ひとりのなかにも
いろんな個性があるみたいなのに、
自分のものだと思っていた個性も、
べつに自分ひとりだけのものって
きまったわけじゃないのかも・・・・

 
着るものや髪形を変えるだけで
変えられる個性と
芯というか揺るがない個性
その二層があるのではないかと私は思います。


マーロウが時間について言います。

「時間はきまぐれでうそつきなんだよ」
「時間がぴろーって平たくなって、
うどんみたいにのびのびになっちゃったんだもん」


この感じはわかります。
帰り道は早く感じるとか
外で飲んでいる時に比べて
家呑みの時は夜の時間が
だらしなくも穏やかに延びてゆく感じです。
 

双子ちゃん達が自立してゆくことにママは

「さびしくてつらいときにはこういうふうに
思おうって、もう決めてある。(略)
すぐそばにいることだけが、
いっしょに生きるってことじゃないんだって。
同じ家のなかにいなくても、同じ国にいなくても、
どんなに遠くに離れていてもね、
だれかとだれかがいっしょに生きるってことは、
きっとできるんだって」


ママは、子供たちが将来、
巣立ってゆくことに腹をくくっています。


私も親離れよりも子離れのほうが
苦しいものかもしれないと
最近、感じています。
しんみり。。。。。 
 

かって小学生の女子だった人には
懐かしくも共感できる感じが度々あります。
新鮮な文体に刺激受けながらも
ほのぼの読みすすみ
自己確立と言ったことも考えました。


挿絵がとてつもなく懐かしい
田村セツコさんでした!
ご健在でご活躍だそうで
ああ、懐かしいがいっぱいでした♫•*¨*•.¸¸♪✧

投稿者 rin5chan : 2017年10月27日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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