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「恋愛仮免中」
2018年1月9日

奥田英朗さん窪美澄さんなどの
好きな作家さん達のアンソロジー
「恋愛仮免中」を読みました。



荻原浩さんの「アポロ11号は
まだ空を飛んでいるか」は
現在と過去が交互に描かれていて
半分くらいのとこから
泣きながら読みました。
長く連れ添った夫婦が
二人の作った歴史をこんな風に
穏やかに優しい気持ちで振り返るんだ
と、涙とまらずでした。


原田マハ「ドライビング・ミス・アンジー」
手紙にほろっとくるシーンがあります。
「和紙になめらかなインクの文字」の
手紙であったり
「白い紙に走り書き」など
大切な役割を持ちます。
あたたかい気持ちになれるお話でした。


さて、今年もみなさんからの
年賀状ありがとうございました。
アートな写真やお子様の健やかな成長、
添えられている言葉に感動しきりでした。


写真にさりげに映りこんだ
優しい家族に保護された猫ちゃん写真には
お部屋のあたたかい温度まで伝わってくるようでした。


まるっこくってふわりとした
文字に幸せな春を告げられた思いがしました。


一枚一枚を何度も見返しました。
ほっこりしたりぷっと吹き出したりの
楽しい年賀状ギャラリーは
追って開催しますね。

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「感傷的な午後の珈琲」
2018年1月5日

小池真理子さんの
「感傷的な午後の珈琲」を読みました。  



言葉の繊細さがとても好きです。
例えば、天井の高い洋館を訪ねた時

降り積もった時間に匂いがあるとしたら、
ちょうどこんな匂いがするのでがないか。


趣きある洋館にワープできそうです。
 

人生を振り返って

通り過ぎてきた時間は儚くて、
てのひらに載せるとすぐに溶けてしまう淡雪のようなもの。


もっとも儚げな淡雪に例えられるのですね。


ゴブという名の愛猫への思い出の
くだりでは大いに泣けました。
なぜ、ゴブかと言うと

拾ってきた時、何者かに全身の毛を刈られ「五分刈りにされていた」

そのゴブちゃんは17年生きたそうです。
最後に遊んでいたぬいぐるみを
今も遺影、遺骨とともに
飾ってあるそうです。
そして、手にすると

私の目はまたしても水びたしになる。

・・・・・・・・


うちの猫ちゃんがお空の星になって
三年と半、可愛いことしか思い出せません。
(ワルサもいっぱいして、確かに
困らせられたこともあったけど
思い出すとどれもこれも愛おしい)



最後の章「ハロー・グッバイ」では
作家さん達との思い出や
お別れの時のことが描かれていて
もっとも印象に残りました。


今まで読んだことがある小池さんの
エッセイは恋にまつわるお話が
多かったのだけど
「人生の楽しみ方」や「人生を終える」と
いったことが美しい情景とともに綴られていました。

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「逢魔」
2017年12月25日

来年、仏前結婚式をされるMIKIさんから
クリスマスのお菓子をいただきました。



一個いっこのラッピングも可愛くて感動です☆”
Mさんありがとうございました、サンタさん
アップにしてみましたよ(*^▽^*)。




唯川恵さんの「逢魔」を読みました。



原作は、読んだことがない番町皿屋敷、
四谷怪談、牡丹灯籠、怪猫伝など
怪談のアレンジで
おどろおどろしい怨念や情念が
妖艶に描かれていました。


「源氏物語」は現代訳で読んだことは
あるのですが新感覚にうっとりです。

常に唐衣、裳を着用し、小袿・細長と
いったケの衣でお迎えするようなことは
決していたしませんでした。


と、六条御息所が普段着ではなく
ハレの衣装を纏い光源氏様を
心待ちしている女心がせつないのです。
好きな人には一番きれいな自分を
見せたいという女性の愛らしさですね。


花房観音さんのあとがきでは

たとえ地獄に墜ちてもいいから、
もう一度、恋がしたい、肌に触れたい―
と願わずにはいられない。


なにかゾクゾクするではありませんか( •ॢ◡-ॢ)-♡。


いつも思います。
現実にはできないことが体感できる
だから、読書は楽しいですね♫•*¨*•.¸¸♪✧♪




私自身へのクルスマスプレゼントは
来年の市川海老蔵さんの「源氏物語」のチケットです。



海老蔵さんが光源氏ってはまり役すぎます!

2017年12月25日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「蜜蜂と遠雷」
2017年12月21日

恩田陸さん「蜜蜂と遠雷」は
直木三十五賞と本屋大賞を受賞作は
図書館の順番待ち(現在426人の予約)が
ハンパないことでしたが貸して下さるかたがいました。



507ページの長編は「読めるのかしら」と
思っていたけれどサラサラ読み進みました。

 

音楽の時間に作曲家の名前は
聞いたことあれど代表的な曲しか知らない
そんな、クラッシック音痴な私にも
情景が浮かんできてわかりやすかったです。
唯一、エリック・サティはCDを聴くけどです。

 

各章ごとに主役がいて
一次、二次、三次予選、本戦と
それぞれのステージでは、
私も心地よく緊張して、
その都度、涙がでました。
高島明石にいたっては一次から
すでに感情移入しすぎて
「ステージで演奏する喜び」にボロ泣きしました。

 

生け花や文字、楽器の演奏には
その人の心根のようなものがうかがい知れますよね
それぞれの個性あるピアノの音が
聴こえてきそうで楽しかったです。

 

亜夜と塵が一緒に演奏していた場面は最高に好きで、

少年の白い指がひらりと舞った。
本当に月光の中に舞い上がった蝶のように。
ドビッシーの月の光。
ああ、本当に綺麗な月。
この曲を聴くと、いつもまざまざと窓の外の夜空が目に浮かぶ。
さえざえとした、しかし柔らかな月光が、
すべての音が消えた世界に降り注ぐさまが見えるような気がする。
しかも、この少年が弾くと、
モノクロームに沈んだカーテンの模様まで見えてくる~
月の光に、巻きこまれる~月光の魔法にかかる~


美しい月を思い描けるようで心地よかったです。

 

出てくる人がみんないい人で、
競争にはとかく付きものの
妬み嫉み僻みがなくって
(あったとしても深くふれていない)穏やかに読めました。

 

読後、亜弥、風間塵、マサル、高島明石、
コンテスタント達の五年後十年後を
知りたいと思いました。

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「よるのふくらみ」
2017年12月14日

窪美澄さんの「よるのふくらみ」読みました。



圭祐と裕太という兄弟と幼馴染のみひろの
三人が順に一人称になる六つの章で
それぞれの心情が語られていきます。


圭祐と裕太がみひろを好きになる。
同性の兄弟は生まれて初めての
ライバルなんだなぁっとしみじみ考えました。
圭祐と裕太は互いへ根強い
コンプレックスを持っています。


ひとつの出来事が圭祐と裕太では
思い出の中で違った出来事になっていて
ライバルを羨んだり
疎ましいと感じたり。


そう考えると圭祐と裕太は
みひろが好きと言うより
ライバルに勝ちたいがゆえに
ライバルが欲しがっているみひろのことを
意地でも欲しかったのじゃないかな。
なんて読み方をするのは私だけでしょうか。


子供の頃に出会った父の愛人への恋心が
圭祐の人格に強く影響したと思うのです。

誰にも遠慮はいらないの。
なんでも言葉にして伝えないと。
どんな小さなことでも。
幸せが逃げてしまうよ。


愛人が彼に言った言葉です。


恋するキモチってのは
どうにもコントロールできないもどかしさがあります。


誰もが恥ずかしくって
みっともない恋の思い出はきっとありますよね。



「ふがいない僕は空を見た」もそうだったけど
窪さんの世界は人間臭くて切なくて好きです。

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「九十歳。何がめでたい」
2017年12月8日

佐藤愛子さんのベストセラー
「九十歳。何がめでたい」を
貸してくださる方がいて読めました。
(図書館の予約をしたら順番、大変なことです)



10代20代の頃、佐藤さんの
エッセイをよく読んでいたのですが
独特のリズム健在です。
語尾、一遍ごとの着地まとめ方が軽妙で好きです。


北海道の別荘の玄関に捨てられた愛犬ハナの話。

「犬の飛行機賃ナンボ?」
「北狐の出没する荒野に放棄することは
出来ない。チクショウ」

と憤怒
つつと犬を飼いたくはないけれど連れて帰ります。


ご本人は

私は特別にハナを可愛がってはいない。
日々の暮らしのついでに飼っている。


庭に穴を掘ったといっては叱り、
泥足で磨いたばかりの床に
上がったといっては邪険に追い出し、
たまにブラシをかけてやるが、
何ごともやり出すと熱中するたちなので
力まかせにいつまでもかけつづけ、
いやがって逃げようとするのを逃がさずに押さえつけて怒る。

あっはは!大笑い
なんともほのぼのしているじゃありませんか。


ハナは自分の小屋では寝ずに、
私の寝室の外のテラスで毎晩寝ている。(略)
ハナは私を守っているつもりなのだろうか。


ここで、まずぐっときました。


ハナちゃんが亡くなったあと、
邪険にしたと呵責と後悔に悩んでいる時
霊能のある女性から

「ハナちゃん佐藤さんに命を助けてもらったて
本当に感謝していますよ」
と言われどっと涙が溢れた。

と綴られていました。
私も大いに泣きました。
なんとも温かい話で今、かいていて
思い出しても泣けてきます。


ネタバレになってはいけないので
かけないのですが「冷たい飼い主」と
ご本人が呵責と後悔にとらわれていたことこそを
ワンちゃんはとても喜んでいたのです。
幸せな生涯を送ったワンちゃんと言えるでしょう。


年を重ねることは心のひだが増えることと
自分へのエールにもなります。
どうか、百歳になってもかいていただきたい。
佐藤さんの本音トークなエッセイ好きです!

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「愛なんて嘘」
2017年12月2日

白石一文さんの「愛なんて嘘」には
六つの恋愛が描かれています。



「傷痕」は、誰もが羨む男性との
結婚を前にして戸籍のない男のもとへと
逃避行する女性が描かれています。
刺激が勝ったということでしょうか。


「二人のプール」は、再婚して子供もいて
なお元彼と再び暮らす日を夢見ている女性が
ある日、思いが叶い自分の子供も
置いて元彼のもとに行くというお話で
全く共感はできませんでした。
子供より大切な愛があるなんて思えないですから。


しかし、これらが小説の醍醐味です。
自分の人生とまったく価値観の違う
恋愛をお話の中で楽しめるのです。


「星と泥棒」は、テレビドラマに
なったらきっと素敵だろうなと思いました。
大人の恋、主人公は高橋克典さんでどうでしょう。


あ!来年の百万石まつりの利家公役は
高橋さんなのですね。
中二以来、行ったことがありませんが
2018年のお祭りはちょいと気にかかります。

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「野良猫を尊敬した日」
2017年11月23日

穂村弘さんのエッセイ
「野良猫を尊敬した日」を読みました。



猫の話だと思って読み始めたら
ちっとも猫は出てきやしない。
それにしてもおもしろい!
何度、声をあげて笑ったことか!


たいがいの大人ならいちいち
留まって見つめたりしないような
水面下のささいな思いを
言葉にしているとこがすごい。
自虐ネタ満載のダメエッセイは
「あるある」と共感できる系で
親近感持てるのです。
しかも、短歌を詠む人ならではの
独特のリズムある文章が楽しく
各章のオチが最高!


一ページ目は、「天職の世界の人々」

天職に憧れていた。
自分はこれをやるてめに生まれてきたんだ.
心からそう思えるものが見つかったら、
迷いも悩みも吹っ飛ぶに違いない。
また、使命に全力を投入するという喜びの前には、
他の小さな欲望など溶けてなくなってしまうと思う。


から始まります。


穂村さんがアラーキーさんに
スランプはなかったんですかと聞くと

「そんなこと考える隙間がないよ。
朝、写真が撮りたくて目が覚めるんだから」


これあります!私にも。
「今日はナニしよう」と
祝言の演出や花嫁様の小物選び
HPをさわることなどなど
起き立ての頭にわいてきます。
無の状態の時も、夜、寝ている時も
たいがい仕事のことを考えています。


私は、新郎新婦様から「まさに天職」
と、よく言われます。
しかし、「他の小さな欲望など
溶けてなくなってしまう」ということはありません。
美味しいものも食べたいし
お友達にあっておしゃべりもしたいしね。
私ったら、小さな欲望だらけです。


さて、今日は勤労感謝の日ですね。
もともとは、新嘗祭で稲の収穫を
感謝する儀式があったそうです。
お米に感謝しながらごはんいただきま~す。

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「やめるときもすこやかなときも」
2017年11月16日

窪美澄さんの「やめるときも、
すこやかなるときも」は
青春の恋も描かれている小説でした。



壱晴は家具職人です。
伐られた木に命を吹き込むかのような
家具作りへの思いが好きでした。

 

お店や家庭の様々な情報を集め家具を0から作ります。
使う人の思いをくんで
ずっと寄り添える家具を作る行程が
オリジナルウェディングを創作することと
どこか似ていると感じました。
心あたたまるお話でした。

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「羊と鋼の森」
2017年11月9日

表紙がキュートで若い人向けの本かしらんと
手にとった宮下奈都さんの「羊と鋼の森」。
羊と鋼、柔らかいものとかったいもの?



音の表現の仕方が独特なのです。


天才調律師さんとの出会いのシーンで

音の連れてくる景色がはっきり浮かぶ。
一連の作業を終えた今、その景色は、
最初にひいたときに見えた景色より格段に鮮やかになった。


主人公は、ピアノの調律に魅せられます。 


そして、ふたごの姉妹、和音と由仁との出会いで

「玉のようで」
「光のようで森のようで(略)」
音と音が転がって、絡みあって、
きらきらした模様をつくる、和音のピアノ。

ピアノを弾く人の個性を独特の
感性で受け止め表現します。


瑞々しく、爽やかな世界に引き込まれました。

枝先のぽやぽやが、その後一斉に芽吹く若葉が、
美しいものであると同時に、
あたりまえのようにそこにあることに、あらためて驚く。
あたりまえであって、奇跡でもある。
きっと僕がきづいていないだけで、
ありとあらゆるところに美しさは潜んでいる。
あるとき突然、殴られたみたいにそれに気づくのだ。



牧場のある土地に育った主人公は

家畜を貨幣価値に照らして見ている 

羊は何かと漢字に使われていて
「羨」という文字は皿にのった
羊だと覚えたことありましたっけ。


主人公は、才能とは何なのか努力とは
と、深く考えます。

今の段階で必要なのは才能じゃない。(略)
才能という言葉で紛らわせてはいけない。(略)
経験や、訓練や、努力や、知恵、機転、根気、そして情熱。
才能が足りないなら、そういうもので置き換えよう。

これは、調律師に限らずすべての
仕事や趣味にも言えることだと思います。


先輩の柳さんが言います。

「才能っていうのはさ、ものすごく
好きだっていう気持ちなんじゃないか。
どんなことがあってもそこから離れられない
執念とか闘志とか、そういうものと似ている何か。
俺はそう思うことにしているよ。」



毒舌家というか皮肉な物言いをする先輩の秋山さんは

「怖けりゃ必死になるだろ。
全力で腕を磨くだろ。
もう少しその怖さを味わえよ。
怖くて当たり前なんだよ。」


自分の資質を疑いながらも、
運命的な出会いに恵まれ
コツコツとあきらめないで努力する
主人公の姿に感動しました。


もしかしたら、この道で間違っていないのかもしれない。
時間がかかっても、まわり道になっても、
この道を行けばいい。
何もないと思っていた森で、
なんでもないと思っていた風景の中に、
すべてがあったのだと思う。
隠されていたのでさえなく、
ただ見つけられなかっただけだ。

 

最後、結婚式の会場で調律をする
主人公の成長が眩しく
また、空間を創り上げてゆく感じが
私達が祝言に思いをこめて
創作してゆく過程に似ていると感じ
涙が止まらなくなりました。


夢に向かって努力しながらも
迷う経験は誰にもあると思います。
特に若い頃は。
主人公を取り囲む人がみな優しくて
心穏やかに読めました。
お話の中では北海道ならではの自然の描写も好きでした。

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