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「金色の羽衣」とフォト婚
2015年6月11日

亮さん&ゆかりさんのスタジオにての
ウェディングフォト婚ありました。



舞う鶴の縁取りにスワロフスキーがあしらわれた
白無垢が清楚に煌めきます。
ゆかりさんが白無垢をまとわれたお姿が、
神々しく気高くもあって
ちょっと泣きたくなった淳ねぇ女将でした
(いや、涙出てました)。

 

べっこうのかんざしでクラシカルに。
ヘアメイクのELLEさんがスタジオで前髪を整えます。
ELLEさんが結う柔らかい洋髪が上品で
ゆかりさんによくお似合いです。



オーロラの色打掛では、象牙のかんざしです。
優しげに微笑むゆかり姫
眩いばかりの花嫁御寮様です。

 

ゆかりさんが亮さんを見つめる時の
少女のような愛らしい笑顔に
「無垢」な思いが伝わってきます。

 

春 桜の頃、彩瀬まるさんの「桜の下で待っている」読みました。



「ふるさと」や「家族」をめぐる
懐かしくも温かい想いがこみ上げてくる物語でした。

(略)肌の水分はいくらか失ったかもしれない。
でも、その代わりに仕事とお金と自信と自由を得て、
年月の分だけ獲得したものを金色の羽衣みたいに全身にまとっている。


という言葉が印象に残っています
(「私もそうだったらいいなぁ」ってキモチもあってです)。
そして、主人公が家族といた遠い日の
居間の風景が蘇り、記憶の中の母親のことを想った時

重ね着した金色の羽衣を自分の意思で何枚か脱いだのだ。
(略)まとう衣を厚くするだけではなく、
脱いで、自分以外の人間に分け与えることを楽しんでみよう(略)


崇高な「家族への優しさ」が感じられる
この言葉が好きです。

 

ゆかりさんが亮さんを見つめるまなざしは
慈愛に満ちています。
きっとこれからもゆかりさんは
まわりの人達に「愛」を惜しみなく
分け与えていく女性なのだろうと思いました。

 

それでは、「金色の羽衣」を纏った花嫁様のお顔を
「遠目なら」とご許可いただけたので
特別に!一枚載せましょう☆”



キラリ知性美の花嫁様です。
外での撮影では、風が強くて
レフ版隊は、飛ばされそうでしたヒャ~(@_@) 。

 



「あんかりんとう」をゆかりさんからいただきました(*^▽^*)
美味しいね^^モグモグ☆”

 

亮さん&ゆかりさんご結婚おめでとうございます。
いついつまでもお幸せに☆”
「金色の羽衣」を纏う花嫁様を
プロのお写真で紹介するのが楽しみです♫•*¨*•.¸¸♪✧

2015年6月11日 カテゴリー: オートクチュール和婚プロデュース, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「桜の下で待っている」
2015年4月24日

「お花見」の〆に卯辰山「四百年の森」に行ってきました。



桜からつつじへと季節が変わる時です。



よく手入れされただんだんのお庭の緑は眩くて。



階段をのぼってゆくのが楽しいヽ(^◇^*)/
春うららか、霞のような山桜。



草木の色合いがみずみずしい春の山では
「ホーホケキョ」とうぐいすの鳴き声。



頂上からの景色です。

訪れる人が幸福な気持ちになれる素敵な森、
行きつくまで何人もの「お掃除お手入れ」の
お母さんがたに会いました。
お母さん達のおかげなのですね、感謝☆”

帰り道に通った錦町の梨畑でも梨の花が咲いていました。



奥に奥にと歩いてもずっとずっと梨畑が続いていて
白いお花のぼんぼんが可愛らしい。



奥に見える道は「外環」です。
スマホちゃんは、まったく便利なお供です。



図書館で予約してあった彩瀬まるさんの
「桜の下で待っている」を受けとってきました。
”ふるさと”をめぐる五つのほのぼととしたお話達です。

 

大学生の主人公が祖母に
「ばあちゃん、ワンピース似合うね」と声をかけます。
祖母が孫に彼女のことを聞くと
「かわいいよ」とこたえます。すると

「たくさん言ってあげな。女はそのままでかわいいわけじゃないから、
お前を喜ばせたくてかわいくしているんだよ」


このくだりが好きです。

 

出かける時、装うのは
今から会う人の「喜ぶ顔がみたいから」
「楽しい時間を過ごしたいから」。
「装う」気持ちはとても尊い思いです。
およばれのお着物の美装プロデュースもたまわります。
お気軽にご相談くださいませ。

2015年4月24日 カテゴリー: 和婚プランナーの日々つれづれ, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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丘陵のふわふわなぼんぼん
2015年4月10日

自宅の部屋からみえる丘陵にふわふわとした桜の
ぼんぼんがさらにひろがりました。
もうすぐあのなだらかな起伏の芝生の丘は
青々と輝くことでしょう。


陸上競技場にてお花見しました。



何十年ぶりでしょうか、ここに来たのは。




すがすがしいですヽ( ´ー`)ノ。




小さい男の子がチョコマカ愛らしいヽ(^◇^*)/。




走っても危なくなくていいですね。




おだやかな午後の陽射しが気持ちいいことです。




桜の影まで愛おしい。




一年待って、花開いたのだものね。




たわわに咲き誇っています。




遅めのランチ、パン&コーヒーは競技場の外のベンチで。
「外食」しました(*^▽^*)。




金澤syugenのお着付けの先生 鶴ママ(右)と
鶴ママのお友達のナリちゃんさん(左)です。
ナリちゃんさんから
「いつもblog読んでいます」とお声がけいただき
感激☆”
ナリちゃんさんは、鶴ママが載っていると
プリントして届けてくれるそうです(*^▽^*)


一昨日の貴子さんからのコメント

四季折々の金沢レポート楽しみにしております♪

季節を感じていただいているのですね。
花嫁OB様から「読んでいますよ」と
よく言っていただきます。


アメリカ在住の絵里ちゃんから

毎朝のblogチェック今も続けています。


埼玉にお住まいの花奈恵さんから

ほぼ毎日のぞいておりますよ(^m^)


能登の文佳さんから

blog拝見しています。

みなさんに「淳ねぇの街並みレポート」で
旬の金沢おとどけします☆”




泉ケ丘高校グランドでも咲いていました。




泉野図書館前の公園ではしだれ桜が咲いていました。




買うとしたら迷うハードカバーも
図書館でならお気楽に手にとれます。
「ちょっと昔の祇園町」読み始めました。


県外のかたや国外の方が
「金沢不足」にならないようにとお伝えしてゆきますね。
皆さん、お付き合いありがとうございます。
感謝です☆”

2015年4月10日 カテゴリー: 金沢ちょこっと散歩と花ごよみ, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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屋根ひとつ お茶一杯
2015年4月4日

部屋から見える遠くの丘に
”淡い桜色したぼんぼん”見つけました。
丘に桜が花咲いたのですね。
しばらく、ふわふわと桜色が
ひろがってゆくのを楽しめます。


ドミニック・ローホーさんの
「屋根ひとつ お茶一杯 魂を満たす小さな暮らし方」を読みました。



「シンプルな暮らし」「小さい住まい」
「モノを持たない」シックで自立した生活をすすめていらっしゃいます。


この本を読んでいたらミニなテラリウムが欲しくなりました。



我が家の玄関の”お庭”です。
直径8cmの鉢の中に苔と石と白砂と三種類の樹。




光合成させてあげているとひこうき雲が。
ひこうき雲は「あ」っと言う間に消えました。


この本の中で

(略)窓からの眺めが川や海、公園などを一望できる場合、
部屋はスペシャルな価値を持ちます。


今の住まいは窓から「遠くの山」が
見えるということで決めました。
南と東に広く大きな窓があってパノラマに見渡せます。


山は日々違う”画”をみせてくれます。
今の季節、残雪がある春山は
よく晴れた日の”陽を浴びてのパール感”
曇った日の”淡い薄桃色の春霞”
おもいっきり空気のすんだ日にだけ見える
”さらに遠くの山のとんがり”
雨の日の”おぼろの雲”も風情あることです。


山は一日の中でも表情をかえます。
”早起きした日の朝焼け”を、みながらの朝食は贅沢キブン
雲の分厚い日の朝や夕に稀にみれる
”雲の間から光りが降り注ぐ「天使の梯子」”は神秘的で
”雪山が夕暮れ時、グレーがかった紫に見える時”も美しい。

 
四季の移り変わりも部屋で感じることができます。
もうすぐ”丘のたわわな桜”
その次には、”つつじの赤”
”まばゆい新緑”から
”キラキラとはねる夏の耀”
”だんだんに街に紅葉がおりてゆく刺繍をほどこしたような秋”
”積もる雪でかさだかくなって空に向かって
背伸びしたような家家の屋根”
四季折々の美しさはいつも”新鮮”です。


人間は自然との接触を必要としています。(略)


庭もなく飾ることもしない部屋ですが
(フローリングの床に家具、敷物、カーテン
電化製品なども茶系のグラデーション)
窓から見える毎日の風景に
「魂が満たされる」思いです。

2015年4月4日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「大賀古典」
2015年3月25日

桜咲く頃、ウエディングフォト&宇多須神社さん挙式
そして、東茶屋街をお練り花嫁行列される
剛彦さん&優妃ちゃんです。



憧れの黒のお引き振袖を纏って。




友禅の金箔つかいの「大賀古典」は
赤が鮮やかです。




剛彦さんも紋服がお似合いですね☆”




ヘアメイク打ち合わせです。
美装担当はELLEさんです。
優妃ちゃんの長く豊かなお髪をいかした
セレブ風のヘアがこっていて素敵なんです。




珊瑚に金細工のかんざし豪華です。
優妃姫、その角度からみても美しくて
剛彦さんが360度の記録の写真を撮っていらっしゃいます。


な、な、なんと!です。
剛彦さんは男の子三人兄弟の末っ子さんで
三歳までは親御様に「女子」として育てられたそうです。
「女の子の格好させられて
スカートもはかされていました」と(@_@)


ちょうど、その前日まで読んでいた村山由佳さんの小説
「ありふれた愛じゃない」の中で

「タヒチでは、一家に続けて男子しか生まれなかった場合、
末っ子を女の子として育てる習慣がある」

「物心つく前から女の子の服を着せられて、
女言葉を使わされる」


というくだりを読んだばかりでしたから
『え!日本でもそういう文化あるの?』と驚きました。



タヒチでは家庭で親の意思によって
男性を女性として育てることがあるとのことで
女性として育てられた男性を「マフ」
女装している人を「レレ」と呼ぶそうです。


剛彦さん、クルンとした黒目がちな瞳が可愛らしく
優しいお気遣いさんでいらっしゃいますが
優妃ちゃんを力強く守る紳士なのであります。
朗らかなお二人と金沢の街並みをご案内できること楽しみです。


剛彦さん&優妃ちゃんのお友達の皆さまへ。

素敵なお二人の挙式&花嫁道中
どうぞみなさん祝福してくださいませ☆”
一緒に歩きましょう♫•*¨*•.¸¸♪✧
ひがし茶屋街にてお待ちしております。

2015年3月25日 カテゴリー: オートクチュール和婚プロデュース, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「俳句は言葉の化学反応」
2015年2月6日

最近のTVで一番好きなのがプレバト
「和の才能査定ランキング」の俳句の時間です。
「1枚の写真で俳句を詠むことで
表現力の差が明確に表れる」ということなのです。
夏井いつき先生に
「経済効率のいい句です」
「奥行きのある句です」
「情景がうかぶようです」
などと褒められる句は確かに音が心地よい
「調べが整っている」ちゅーことですね。



で、図書館で借りてきました。
「超辛口先生の赤ペン俳句教室」です。



夏井いつきさんは厳しい。
「凡人はすぐに擬人化したがる」
「言いたかったこととの間には大きな隔たりがある」
「手垢のついた言葉です」などなど。
「沈む夕陽」なんてかこうものなら
「沈まない夕陽があるなら見せてくれ!」
なるほど、「沈む」の三文字が無駄なわけですね。
例えば「行く夏を惜しむ」の言葉の無駄遣い。
「行く夏」という言葉に「惜しむ気持ち」がすでに含まれているそうです。

季語は季節を表すだけでなく、作者の感情も表現してくれます。

ということで
例えば、

春の季語
「春の雲」は楽しい気分の季語
「冴返る」は悲しい気分の季語

なのだそうです。




「俳句は言葉の化学反応」とのこと。

言葉の並びをかえたり
助詞をかえたりと
添削した句に「ほぉ~っ!」。
とたんにその映像がイキイキと感じられます。



「歳時記を引いてみるということ」も
クセにしたいものです。
お着物の小物選びにも役立ちそうです(o^∇^o)ノ。



俳句は、「説明」するのでなく「描写」である。

なるほどです。
手紙を書くことに役立つことも多くあります。
「四季」があって「文字が意味」を持つ国ならではの文化ですね。



昨年、金澤syugen「和ごころ勉強会」で
俳句のお勉強しました。
また、企画したいと考えています(*^▽^*)。
超入門的「和ごころ勉強会」は
敷居が高そうな文化をちょっと背伸びして学ぶ
お互いに背中を押して励ましあってすすめる
そんな、楽しく過せる時間にしたいと考えています。

2015年2月6日 カテゴリー: 和ごころ文化, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「ナミヤ雑貨店の奇蹟」
2014年12月31日

昨日、アメリカからエアメールとどきました。
2011年組さんのダニエルさん&
絵里ちゃんからです、嬉しい☆”
ジョナくんが大きくなっていてビックリ!
お手紙の中に「毎朝のblogチェック
今も続けています」って。。。
もー、ウルウルしちゃいました、感謝です!


さて、年の暮れ「お正月に読もう」と楽しみにしていた
東野圭吾さんの「ナミヤ雑貨店の奇蹟
「少しだけ・・・」なんてちょい見キブンでページめくったら
掃除もせず一気に読んでしまいましたo(>_<)o。



ファンタジック系っぽくもある東野圭吾さんです。
からみぐあいや繋がり広がる感じ
最後のドンデンにも惹きつけられました。


この小説の中で

「その情報を晴美が掴んだのは、ちょっとした偶然からだった。」

という言葉があります。

偶然は必然
「あの時、あの場所にいたから」
「本屋さんでなんとなく手にとった本」
「友達の友達で」
すべてが必然
「出会いには意味がある」と考えています。


金澤syugenにいらっしゃる新郎新婦様達と
「奇跡」のような素晴らしいご縁をいただいています。
「たまたまネットで見つけて」
「何かで見たことあって」
偶然なのですね。
「ご兄弟が金澤syugenで結婚式をしたから」
「会社の先輩に結婚の報告したら
『カナザワシューゲンに行ってこんか』と言われたから」
出会いのきっかけは様々ですが
出会うべくして出会えました。


この小説の中で好きな言葉

「明日は今日より素晴らしい」

「どうか自分を信じて、その人生を悔いなく
燃やし尽くされることを心から祈っています」


いい言葉ですね。


私もこの人生、素晴らしい出会いに恵まれました。
最期の時には「幸せな人生だった」と
感謝できること信じて
悔いなく燃やし尽くします。


2014年本当にありがとうございました。
2015年もよろしくお願いします。

2014年12月31日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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江戸の粋と京都のはんなりと金沢の凛
2014年11月12日

昨日に引き続きです。

林真理子さん「白蓮れんれん」では、
主人公の美意識を反映するものとして
「着物姿」が描かれています。
着物の素材を含めての質感や着方で
相手の趣味や暮らしぶりをうかがい
一目おいたり、見下したりもありまして
洞察する感じもおもしろかったです。



燁子が九条武子に会った時のくだりです。

もうじき八月だといううだるような暑さの中でも、
竪絽の夏羽織をさらりと着こなし、
肩のあたりの線が流れるようなやさしさに満ちていた。


ソウルメイトに出会った瞬間のことです。

 

今週、読んだ村山由佳さん「花酔ひ」。



「日本の四季は世界中のどこより美しい。
世界に民族衣装は数多あれど、日本の着物ほど、
自然の風物の美しさを写実的にうつしとって表そうとしたものは他にない」


この小説の中では、着物を着ることが
もてなしの心であるも書かれています。

「装うってことはつまり、人さまへの心遣いをするってことなんだよ」
「粋と野暮の差はミリ単位」
「汗は気合いでひっこめる」


そして、

「江戸の粋と京都のはんなり」

という言葉が出てきます。
だったら「金沢はなんだろか」って考えていました。
「金沢のあいそらし」
好きな金沢弁です。
「金沢のわびさび」
加賀友禅の絵柄を思ってです。


 

自転車こぎながら思いつきました。
金沢人の風情にぴったりの言葉。

「江戸の粋と京都のはんなりと金沢の凛」

どうでしょう?
ただ今、悦に入ってます。

 

今日は「和ごころ勉強会」
金沢の凛とした女性集まります。
おって、blogにレポートのせますね( •ॢ◡-ॢ)-♡。

2014年11月12日 カテゴリー: めしませ着物, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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お着物の八掛
2014年11月11日

秋の初めワタクシ「宮部みゆき祭」しておりました。
宮部みゆき作品6冊読み、「ぼんくら」でいったん〆ました。



この小説の中で何かと「羽織」について描写されています。

「いなせといわれている定町廻りの同心巻羽織でさえ、
彼が身に着けると痩せた体に巻きついて、
景気の悪い旗印のうように垂れ下がる始末。」


覚悟だったり威厳をみせたい時の着衣だったりするようです。
「羽織」がそれぞれの立場(商人、町人、役人)で羽織ることの
意味あいが違うってとこがおもしろかったです。

 

渡辺淳一さんの小説に出てくる女性は着物が似合います。



「かりそめ」の1ページめ

「着物は腰紐でとめられ、お端折りが重なっているが、
襟元は合わされぬまま、ゆるやかに開いている。」


渡辺淳一さんは私生活の中で作家さんの視点で
着物の女性の支度を観察されていたのですね。
他の作品でも細かく生地、柄、着方などで
登場する女性を表現されています。

 

松本清張さんの小説の中にも着物の女性が多く出てきます。
「黒皮の手帳」や「点と線」
銀座のホステスさんという仕事柄だったり
時代背景の象徴として描かれています。

 

女性の成功(成り上がって行くという感じ)を
洗練され着物の格があがることで表現されていたりして小気味いいです。
幸薄さ儚さを着物姿の描写で感じさせるもの。
地味な着物にはっとさるよな八掛(着物の裏地)が
女性の本性や生き様をうかがい知る時のコドウグとして存在したり。

 

さて、八掛は普段は見えず動いた時に
スッと見えるものでセンスのみせどころでもあります。
前後の身頃の裾裏に四枚、衽の裏に二枚、
襟先の裏側に二枚と八枚掛けることから、
八掛と言うそうです。

2014年11月11日 カテゴリー: めしませ着物, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「水浴びせ」
2014年8月27日

書店で何気に手に取った宮部みゆきさん「おそろし」を
読んでみたらおもしろくって
続編「あんじゅう」と「あやし」買ってきました。
時代小説が好きなのと、ほどほどのミステリー感
文体にリズムあって読みやすいのです。



「夏の夜長に ふさわしい、ひやひやと恐ろしい物語」
って言うのがウリなのですが
あまり、怖いとは感じず
「そんなことってあるかもしれない」
「そんなだったらおもしろい」と
ワクワクさえします。
この物語にでてくる人々が温かい。
そして、妖物(ようぶつ)それぞれにも個性があり
感性豊かで可愛いく愛おしさも感じます。


「あんじゅう」にその昔、江戸にあった
「花嫁が生家から出立の時、子宝を願って水をかける
“水浴びせ”」の風習についてかいてあります。
と、言っても水をざばっと浴びせるわけではなく。

形ばかりだから、ざぶりと直にかけるのではない。
柄杓にもう片方の手を添えて、
そこから指先で跳ねかけるようにした。


と、あります。
水を浴びせる大役も縁起良い人が選ばれます。
アレンジして金澤syugenの祝言にとりいれても
ステキだと思いました。
関東圏の新郎新婦様も多くいらっしゃいますから。


「怪談」というジャンルなのだそうですが
おどろおどろしたものはまったく感じません。
時々は「人の業」みたいなものに
憂いたり切なくなったりしながら
登場する人が優しくてその情にあったかくなれます。

2014年8月27日 カテゴリー: 和ごころ文化, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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