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「瞳のなかの幸福」
2019年5月6日

小手鞠るいさんの「瞳のなかの幸福」は
大人の女性のためのおとぎ話のようでした。

 

最終章では、守るべき存在である
愛猫との間に同じような経験が
私にもあるのでドキドキ読みすすみ
最後でホッして涙が出ました。



雑誌の副編集長をしている主人公の

話し言葉と書き言葉の区別がなくなり言葉が排水みたいに流されている

という言葉に共感しました。

 

かさばる紙媒体はどんどん減り
電子書籍化されていく昨今ですが
私は、電子書籍というものが読めません。
文字を映像としてしか見られず
作者の感情が入ってこないのです。
紙に印刷してある文字でなければ
思いが伝わってこなくて感動がないのです。
(ですので、トリセツなどはネットで
見ても理解できますの。)

 

その昔の少女マンガを
読み終えたような時の感じが蘇りました。

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「海の見える丘」
2019年5月1日

くすのきしげのりさんの「海の見える丘」は
「絵のない絵本」です。



読み手の想像する力によって、
登場する人物の心情や情景は無限に広がります

と、作者が言うように紙面の白い部分から思い描けるのです。

丘の斜面から見た大海原、
赤い流れ星、
しなる大きな樹
希望に満ちた太鼓の音の響き、
木の息吹のにおい、
あたたかく清々しい風。

ほのぼのあたたかいメッセージが
こめられたお話が五つあり
中でも「優しさは受けつがれていく」が
泣けてなけてしかたないことでした。
ワンちゃんから猫にあげた優しさが
次の時代へと継がれていくのです。

新しい元号が始まり何か気持ちも
清らかになれるような今日の日に
紹介したいと思った大人の絵本でした。

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「この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ」
2019年4月19日

新井見枝香さんの
「この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ」は
現役書店員さんの日常が
ユーモアある早口な文体で綴られていて
「あるある」と共感できる章も「ないわー」ってことも度々ありました。



「パンツを脱ぐ女」の章では
「エレベーターの中でパンツをおろしたことはあるだろうか」
と、いう語りかけから始まります。



なんでパンツを脱ぐのかその理由がおっかしくって
挿絵にも大笑いしました。

「読まなくなった本は捨てるけれど」の章で
「紙に書いた文字は重たい」と始まり
今はいない人のメモを見つけたことからの
心温まるエピソードがかかれています。

『セブンルール』に出演した際の裏話や
新井賞をとったという桜木紫乃さんのことも
何度か書かれていました。
私も好きな作家さんです(*^▽^*)。

各章ごとに緩急があります。
そして、妄想力がもの凄くて
歯医者さんに恋をしたくだりは
私にとっての「あるある」でした。

その昔の思い出です。
歯医者さんへは、診療で汚れたら
嫌だからといつも母の服を借りて
テキトーな格好で通院していました。
が、ある日のこと、診察のあとイケメンな先生から
「いつもおしゃれですね^^」と声を掛けられたのです。
わっ!わわわー!

手足長くテニスを好み日焼けしていて
センスいいヨーロッパ車が駐車場に
停まっていましたっけ♫•*¨*•.¸¸♪✧
なので、次の診察の時は気合いれましたよ。
買ったばかりのダナキャランのブルゾン着てゆきました。
見る人が見たらわかるもんねー
ボタンにロゴが入っているから( •ॢ◡-ॢ)-♡。

なのに、なのに、めっさ張りきったのに
その日は、代診の歯科医さんでした。
チーン・・・・・・・。

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「沈黙のパレード」
2019年4月15日

東野圭吾さんの「沈黙のパレード」は
最初のうちは少し退屈になったけれど
被害者家族やその周りにいる人々が
行動を起こし始めたあたりからおもしろくなって
440ページの長編がさくさく読めました。



ドラマの影響で、湯川学のセリフは
福山雅治さんの声で脳内アフレコしてしまうのです^^;。

人々の情が丁寧に描かれていて
それぞれが「誰かのために」という思いが
複雑に絡み合って事件が起きます。
真相が明らかになるにつれ
期待通りのどんでんに継ぐどんでん
さらなるどんでんがありました。

ガリレオ先生が真犯人に話した

「愛する女性のために、すべての罪を背負おとした男がいたんです。」

これ、「容疑者Xの献身」ですよね(*^▽^*)。
東野作品との出会いの作品で
もう最終章では大泣きに泣いたし
今も一番好きな作品です。

久々のガリレオ先生は
随分と人間っぽくまあるくなったなぁなどと感じました。

「沈黙のパレード」もきっと映像化されるのでしょうね( •ॢ◡-ॢ)-♡
トリックはもちろんのことパレードや
ガリレオ先生がアコースティックギター
(ギブソンというのだそう)を奏でるシーンなどなど
映画になったらきっと楽しいことと思われます。

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「傲慢と善良」
2019年4月8日

辻村深月さんの「傲慢と善良」は
ミステリーと思いながら読み進むと
婚活、恋愛、SNS、ヒエラルキーと
言ったイマドキな闇が描かれていて
後半、俄然おもしろくなりました。



傲慢さと善良さというのは正反対の
ことのようで実は紙一重なのですね。
一つのシーンを男性側からと
女性側から書かれていて
そこには嫉妬や親子の歪んだ関係、
マウンティング、タナの違う人間同士の
折合わせない感じなどなど
複雑に絡み合っていました。

夜中に目が覚めて、先が気になって
いたものだからついつい手にとって
と、414ページあったけどすんなり読めました。

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「ショートショートドロップス」
2019年4月2日

新井素子さん編集の
「ショートショートドロップス」は
女性作家によるアンソロジーです。



宮部みゆき「チヨ子 」が最高に好きでした。
宮部さんのファンタジー系は
「過ぎ去りし王国の城」が印象に
残っていますがこのショート小説にも
現代社会の問題や辛さが描かれていました。

何かを大切にした思い出。
何かを大好きになった思い出。
人は、それに守られて生きるのだ。

なんか、なんかわかります。

三浦しをんさんの「冬の一等星」も大人と子供の
友情が守られた感が良かったです。

淡い恋心と桜咲く公園と鯛焼き
辻村深月さんの「さくら日和」も
せつなくて可愛くて好きでした。

SFやサスペンス、ホラーも
ドロップのごとくな文章で楽しく読めました。

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「麦本三歩の好きなもの」
2019年3月29日

住野よるさんの「麦本三歩の好きなもの」は
「図書館勤務の麦本三歩のなにげない日常」と
紹介文通りおっちょこちょいな女の子の
穏やかでゆるーい日々のほのぼの系
だと最初は思いました。
けど、読み進むうちに「けっこう深い!」
と、感じるとこがいくつもありました。



三歩の好きなものが章ごとに
テーマになっていて
「麦本三歩は君が好き」では泣けます、かなり。

「(略)君を好きなままの私が、少なくともいるから、安心して、(略)」

この前後の言葉をかくとネタばれになるので
かけないのだけどとにかく感動しました。
三歩の友人を思う優しさは、なんてあたたかく
そして人を勇気づけられる強さがあるのでしょう。
三歩の成長してゆく様も好きでした。

まったりされたいかたにオススメの一冊です。

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「愛なき世界」
2019年3月26日

三浦しをんさんの「愛なき世界」は
料理人と研究者、登場する人々が
みな優しく愛にあふれています。



ビストロの大将は厳しいけれどいい人で
お芋を育てる教授の芋愛は微笑ましく
殺し屋風の松田教授の友情の話には
うるっときました。

苺のツブツブは種ではなく果実で
果実と思っていた香り良い赤い部分は
めしべの土台の茎のようなものだそうです。
そして、苺は野菜なんですって。

泉野には家庭菜園をされているお家が多くて
私は徒歩か自転車での通勤なので
草花から季節の訪れを知ることがあります。
特に野菜の花や実が好きで
苺の白い花を見つけた時は
なんと愛らしいことかと健気に育つ姿に感動しました。

「地球上の生物はみんな、光を食べて生きてる」

これいい言葉です、うつむかず前向きに
と、植物を通して愛について考えるお話でした。

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「ラヴレターズ」
2019年3月21日

「ラヴレターズ」は直木賞作家や
「え?あの二階堂ふみ?」のような
タレントさんの章もあるアンソロジーです。



壇密さんの恋文はダメダメな男性に
振り回されていた若き日が綴られていて
少し似たような経験がなくもないもので
懐かしい気持ちになりました。
あと、テレビでよく毒吐くコメンテーターが
案外と可愛らしい女性なんだなぁ
って思えたりもありました。
吉本ばななさんの恋文は好きでした。

さぁて、私が誰か一人にラヴレターを
かいてとどけられるとしたら・・・
5年前にお空に行った猫のモコちゃんに
とどけたいです。
今もモコを思い出さない日はありません。
ウチの坊主はモコと話す時には
お兄ちゃん風を吹かせていましたっけ。

モコにラヴレターをかきました。
良かったらお読みくださませ。

「お空のモコへ」

人間の勝手で捨てられたのに
人懐っこくってすぐにお兄ちゃんと仲良しになったね。

手のひらにのるくらい小さくて
初めての猫だったから風邪をひかせないようにと
母さんは膝掛けを腰に二重に巻いて
おヘソのあたりにモコを入れて仕事していたよ。
カンガルーの親子みたいだったね、きっと。
気持ち良く眠って目がさめると
小さな体ですばしっこくやんちゃもしたね。

可愛い顔してモコには狩猟本能があったよね。
母さんが歩いていると頭を低くして構えてて
狙っていることが目のはしに見えていても
気付かないふりをしてあげたよ。
腰を左右にふったあとピュッと走って来て
ベビーシュークリームみたいな小さな手で
母さんの片方のかかとを
チョンとつまんでシャッと逃げて行ったね。
母さんは「わぁ!」という驚くフリを忘れなかったよ。
そんな時「してやったり」と得意な顔していたね。

お兄ちゃんが夜遅くまで起きていた日は
嬉しくて嬉しくてナナメナナメに飛び上がる
ヘンテコな動き方したよね。
欽ちゃん走りのようだったよ。

一緒に寝ようと抱っこしてもしばらくすると
もういいよね?とばかりに猫らしい体制を
整える仕草のあと部屋から出てゆくんだよね。
それでいて明け方になると、
なんで一人にした・・・
と、メソメソ小さく啼きながら
部屋にやってきたね、毎日。
そんな時、可愛くってしかたなかったよ。

モコは母さんの感性をつちかってくれたと思っているよ。
ありがとう、本当にありがとう。

今も、自転車こいでいる時や歩いている時は
モコの可愛かったこと、
おかしかったことの思い出を取り出して
ニヤニヤ笑ったり
目に水の膜がはってきたりで
「いかんいかん」とこらえたりも度々。
怪しいヤツかもね^^。

モコ、ずっとずっと大好きだよ
いつかきっとまた会えるよね。
そしたら、抱っこしてモコのにほいを
吸い込んでお昼寝したいな
それが母さんの夢だよ。

母さんより

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「まつらひ」
2019年3月15日

「まつらひ」は
古くから伝承される祭をテーマにした
六編の短編小説です。



「龍神まつり」が近づくと怪しい夢をみる
山あいのレタス農家に嫁いだ主人公の
「夜明け前」は夢おちと思っていたのに
二段仕掛けの妖艶な結末でした。


「分かつまで」は福島の「相馬野馬追」の
馬のことが書かれていて泣けてなけて
しかたありませんでした。
あの頃、原発事故のNEWSで
動物達が右往左往する姿に胸が痛みました。

「人間だって、自分の命ひとつ
落とさないように抱えているだけで精一杯で(略)」


瓦礫の間にはさまれて動けないまま、
食べるものもなく汚泥の中にいたという馬が
自分を置き去りにした人間たちを
拒んでいたのだけど、やがて人間を赦し
信頼が快復したという物語に感動しました。


浅草寺の「ほうずき市」のあかぬけた感じ
福岡柳川の「白秋祭」は幻想的で
岩手黒石の「蘇民祭」は
冬の寒さに凍える思いになりました。
それぞれ祭りの風情、街のおもむき
季節の移ろいの描写が好きでした。

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