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「ふたりぐらし」
2018年11月6日

桜木紫乃さんの新刊
「ふたりぐらし」は
夫と妻が交互に一人称となる
「ふたりで生きていくこと」を
テーマにした連作短編でした。



出会ったときからこの声が好きだった

と、妻が思う、その感じわかります^^。
声に、言葉や表情以上に
その人となりを感じます。


桜木さんの作品につき
闇世界や危なく艶っぽい男性が
登場する暗黒小説を期待して
おったのですがつまつまとした
毎日の暮らしの心の内が
丁寧に繊細に描かれています。
なんならそこにあるであろう
生活臭まで想像できました。


ヒモのような夫が
母親が亡くなって一年して
鳩サブレの缶に500円貯金と
遺されたメモを見つけます。

素っ気ない演技に騙されていたのか

親の心、子知らずに泣かされました。


夫の上司の男性が付き合っている
女性の母親を病室で看取る時に
整髪料のにおいを感じるシーンがあります。

「この匂いはお父さんのものだ」

と女性が言うのです。
のちに男性が語ります。

お迎えっていうのは、
逝く側が心から
望んだ人が来るのかもしれない

このくだりがとても、とても好きでした。


来し方行く先を考える世代も
これから結婚を考える世代にも
良き一冊と思います。


本の帯に「一日一章ずつ」とあったけれど
こらえきれず一気読みしてしまいました。

投稿者 daifuku : 2018年11月6日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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