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「さよなら妖精」
2017年3月17日

図書館で借りた米澤穂信さんの
「さよなら妖精」を読みました。



「真実の10メートル手前」に続いて
米澤穂信さんの作品は二冊目でした。


正確に言うと二冊目半です。
「いまさら翼といわれても」を以前
半分まで読んでリタイアしたのです。


「さよなら妖精」も高校生の放課後から
始まったので途中、読むのをやめようかとも
思ったのですが「真実の10メートル手前」の
太刀洗女子が出てくるからおもしろく
なるんじゃないかと読み進めました。


拙い感想ですが、読み終えて真っ先に
戦争がおこりませんようにと
強くつよく願いました。
ユーゴスラビア紛争は、NEWSで
内戦の映像を観たことはあるけれど
それは、自分の生活には無関係の遠い国の出来事で。
最後の「花冠の日」の章はティッシュの箱を
かかえてずっと大泣きしながら読みました。


若い方々に人気の作家さんがこういう題材を
小説にすることでその世代の人達に
「戦争は多くの悲しみを生む」が
伝わったらそれは素晴らしいことだと思いました。


平和を心から祈る気持ちになった作品でした。

2017年3月17日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「恋のゴンドラ」と「白い犬」
2017年3月9日

春の暖かさを感じて油断していたところに
今日は、寒くなりましたね。
「凍返る」と言うそうです。

 

東野圭吾さんの「恋のゴンドラ」を読みました。



ゴンドラという小さい箱の中での
出来事にドキドキハラハラ
殺人は起こらなくっても恋のかけひきが
ミステリーってことかしらん。
最後は、登場人物がすべて繋がって
まあ、スッキリはしました。

 

雪山の描写は素晴らしいことでした。
新雪のゲレンデ、明るく晴れ渡ったスキー日和
気持ちいいことだろうなと想像しましたヽ( ´ー`)ノ。

 

雪繋がりです。



犬は本当に雪が降るとはしゃぐんだなーと
図書館で借りた梅佳代さんの
写真集「白い犬」をみて思いました。
野山を自由に走った幸せなワンちゃんです。
保護されたワンちゃんが家族の一員として
自然に暮らしていたんだということが
伝わってくる写真達に心がふわりと温まりました。

 

さて、雪
まだまだ油断はできません。

2017年3月9日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「私の容れもの」
2017年3月4日

角田光代さんの「私の容れもの」はご自身が
年齢を重ねていくことで感じる様々なことを
綴ったカラダにまつわるエッセイです。



このエッセイの中でとてもとても好きな
くだりがありました。

その人とまず認識するのは顔や体型だ。
けれど親しくなっていくうちに、
その顔や体つきに、
私たちはべつのものを見る。
あるいは、顔や体つきを介して、
べつのものに触れる。
それはおそらく、
その人の核とか芯のようなものに違いない。
個性や品性ではない。
加齢も経験も、何ものも手出しできない、
増えることも減ることもない不変の何か。
そうしたものを、私たちはだれしも持っているのに違いない。
親しい人ほど、その部分を見るようになるのだ。
だから、何年会っていなくても、
何年経過していても、すぐわかる。
町ですれ違っただけでわかる。
まったく変わっていないように見える、
のではなく、事実、まったく変わっていないのだ、
というのが、私の仮説である。



映画「ニュー・シネマ・パラダイス」で
主人公のトトがずっと愛おしく思い続けていた
エレナと30年ぶりに逢えたシーンを思い出しました。
車の中で、トトがエレナを見つめて
「君はかわらず美しい」と言うのです。
エレナの姿かたちではなく
その、内面をみているのであろう主人公の
心からの言葉に滝のように涙しました。


初めてこの映画を観たのはもう随分と前ですが
大人になったからこそわかる感情
(決して辞書にはない)に包まれました。
今かいていてもウルウルきます。。。
大好きな映画です。


角田さんの書くエッセイが好きです。
私も胃腸の働きが鈍くなって
お酒に弱くなったことは残念、
自転車こいでも坂道をいっきになんて登れない。
なので休み休み登るのですが
そういう時、ふいに
用水のキラキラとした光の粒だったり
草花の息吹を含んだ風の薫りだったり
木々の葉すれの音だったり、と
今までと違った興味や感動も増えたから
歳を重ねることは悪いことばかりじゃないな
っと、思うのです。
きっと、きっとそうですヽ(^◇^*)/。

2017年3月4日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「猫なんて!作家と猫をめぐる47話」
2017年2月21日

明日はニャンニャンニャン猫の日
先週、図書館で借りて読んだのは
「猫なんて!作家と猫をめぐる47話」です。



片岡義男さんや伊丹一三さん村上春樹さん
47人の作家さんの猫テーマのお話が綴られています。


まず、一作目の角田光代さんの
「我が家に猫がやってくる」でおおいに泣きました。

膝にのせると、体を丸めて、ちいさなちいさな頭を
私の手に甲にぽとりと落とし、眠るではないか。
今までゆきづりの猫しかさわったことのない私は、
感動のあまり泣きそうになった。
なんてかわいいのだ、ああ、なんて、なんて、なんて。

ウチの猫のモコが家に来た日の事を思い出し
大粒の涙涙ボロボロポロー。
捨てられちた仔猫を保護されたかたから
譲り受け里親になったのですが
初めてのことだったからどう扱ったらいいかわからず
(距離感ってのかな)とまどっていたら
細く小さい声で鳴きながらなんの警戒もなくモコは
カーディガンの懐に入ってくるのでした。


モコは、二年前お空にいきました。
小池真理子さんの「一年ののち」は
亡くなった愛描への想いが描かれています。

ものごとは常に流れていく。
変遷していく。
いっときも同じ場所にとどまってはいない。
そうわかっていて、一匹の三毛猫と共に生きた
一七年の歳月を、私はそっくりそのまま、
記憶の氷柱の中に閉じ込めている。
色褪せることのないそれらの記憶は、
私が生きた足跡、証でもある。
泣く、思い出す、また泣く・・・・・そして時が流れる。
何もかもが流れすぎていく中で、一七年という時間だけが、
ひっそりと温かく、そこだけ日が射している縁側の
日溜りのようになって、私と共にある。


この感じわかります。
モコには大切なことをいっぱい教えてもらいました。


モコと最後のお別れをしたお寺さんで
これ以上泣けないってくらい泣いて
体温が感じられない身体をなでて
感謝の想いを伝えました。


帰る時、お寺の庭でリボンを首に巻いた
人間になれている感じの黒猫ちゃんが
そばにきて置物のようにきちんと手を揃えて
コトっと座ってじっと見つめて来るのです。
坊主が「あの猫、なでてきていい?」と行こうとした時
「今日はがまんしよう。」
モコを見送る日に、ほかの子を可愛がるのは
モコに申し訳ない気がしたのです。
今思うとあの黒猫ちゃんは悲しんでいる
私達を癒そうと思ったのかもしれません。


吉本ばななさんの「夜中の猫」

猫はたまに深夜に光って自らとまわりを癒しているのだろうと思う。



家に来た頃のモコです。


今もモコの可愛らしかったことを毎日思い返します。
抱っこして眠った時のフワフワ
家に帰るとドアの手前あたりからミャ-ミャー
待っていたよと鳴き声が聞こえて
部屋に入ると足元にまとわりついて
寂しかったとアピールしながら甘えてきたこと。
そんな、可愛い思い出達が心を癒してくれます。

2017年2月21日 カテゴリー: 猫メンタリー, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「眠れなくなる夢十夜」
2017年2月8日

ドイツのマグデブルク動物園で
ホワイトライオンの赤ちゃんお披露目と。
可愛いですねー( •ॢ◡-ॢ)-♡
死ぬまでに叶うならホワイトライオンの
赤ちゃんを抱っこしたいものです。
ライオンの赤ちゃんは、富士サファリパークで
抱っこしたことあります。
可愛かったですよぉー☆”
パンダの赤ちゃんも抱っこしたいなぁ。




図書館で借りた「眠れなくなる夢十夜」読了です。



「こんな夢を見た。」で始まる
短編の幻想的なお話が十作品です。

「夏目漱石『夢十夜』にインスパイアされた
10名の人気作家が紡ぐそれぞれの夢物語」


「夢十夜」は読んでおりませんが
作家さんの中に「漁港の肉子ちゃん」の西加奈子さん
「透明カメレオン」の道尾秀介さん
「金魚姫」の荻原浩さんのお名前が
あったので読んでみようと思いました。
この中で小路幸也さんの「輝子の恋」が
おもしろくてぐいぐいと引き込まれました。


死ぬ時に

「あなたの思い出をいただくために参上しました」

と、獏が現れます。
あの夢を食べると言う想像上の生き物の獏ですね。

「私は、思い出を食べます。
善き人生の中の嫌な思い出をいただいて、
代わりに違う人生を作ります。
人生の最後に、幸せだと思える
夢のようなものを見ていただきます。」

嫌な思い出の代わりに取り戻したいものをくれると
人生をやり直せるというのです。


短編集なのであいた時間にサクサク読めます。
お忙しい方でしたら小路幸也さんの
「輝子の恋」だけを読んでも十分に充たされるかと。
物語は「こころ」を思い出しました。



他の小路幸也さんの作品も読んでみたいと
思い「リライブ」を借りてきました。
獏がでてくるらしいです。




さて、私だったらどこまで人生を
さかのぼってやり直したいのだろう
と、考えたりしました。
今のウェディングプランナーのお仕事が
大好きで、日々、幸せなことが多くて
他の人生は今のとこいらないかな。
私は、今のままが良いです☆”

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「私のスポットライト」
2017年2月4日

今日は立春ですね。
ブラインドの隙間からさらさらと細かい粒子まで
見えるかのような美しい光がさしこみます。



林真理子さんの「私のスポットライト」読了です。
終盤の展開に「そんなマンガのようなコト起こらないよ」
と、感じてしまった私はひねくれものかしらん。


お話には自分の世界を持つことで強くなれるという
メッセージがこめられていました。


母親が娘の成長を見て思います。

「映画はみんなでつくることを知ったからだろう。」

中学生の彩希が他人をやっかむことなく
悪口を言われても強い気持ちでいられるまでに
成長してゆく姿は頼もしく応援したくなりました。




さて、私にはみんなでひとつのものを
創り上げた喜びはいかばかりかと
勝手に想像して感動するところがあります。
映画を観た後のエンドロールに
「ここに名前が載ることは
どんなに誇らしいことかしら」と考え
映画のストーリ以上にジーンときて
泣けてくることがあります。
劇団四季のライオンキングを観にゆき
カーテンコールの時、ステージ脇の
スタッフさんが客席を見つめる時の
満足げな幸せな笑顔にえらく感動して
滝のように泣いてしまったりということもあります。


オリジナルウェディングのプロデュースを
させていただきハレの日が整った時の感動には
「慣れる」ということがありません。
ひとつひとつ想いをこめた手作りの
祝言ですから。
金澤syugenは感動を創作いたします。

2017年2月4日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「危険なビーナス」
2017年1月26日

昨日の湿った雪が分厚く積もった瓦屋根に
朝陽があたると、まるでダイヤモンドを
まき散らしたようにキラキラと光り
美しいことでした。


図書館で借りた東野圭吾さんの
「危険なビーナス」読みました。



コメディタッチのライトミステリーって感じでした。


主人公は獣医さんです。
東野さんも動物好きなんだろうなと感じました。
小説の中で、ペットとして動物を可愛がる
人間達のエゴがたびたび指摘されます。

「ペットとして生き残ってきた犬や猫と違って、
リスは人に飼われるより、野山を自由に
駆けまわるほうが幸せに決まっている。」


私は、動物園に年に一回くらい出かけます。
その中で、時々嫌な気持ちになることがあります。
退屈そうにしている動物に
「本当は大草原でノビノビ走り回りたいだろうなー」
不自然な動きの動物に
「ストレスたまってるんだろうなー」とか。


15年くらい前、神戸の王子動物園で
狭い水槽の中で息苦しそうなワニを見て
嫌な気持ちになったことがあります。
帰って来てからも劣悪な環境が気になり
「いつか岩に挟まって出られなくなるのじゃないか」
と、一緒に行った友人と話し
「岩の間を行き来ができるような大きな水槽に
うつしてあげてください」と
王子動物園に嘆願書を送ったことがあります。
返事は来ませんでした^^;。


さて、小説には楓と言うハキハキした美女が出てきます。

「根拠のない憶測を口にしても何の意味もないってことです。
それが悲観的なものである場合は余計に。
だって、誰も勇気づけられないじゃないですか」


「ただ立ち止っているより、ただ待っているより、
何かにぶつかっていくほうがあたしには向いているんです」


力強くカッコいいキャラクターです。


東野作品はいつも決末、あたたかい人情に
大泣きするのですが
今回はコミカルで笑うことはあっても
ちっとも泣きはしませんでした。
ネタバレになるのでかけませんが
終盤ホッコリな気持ちにもなれました☆”


今日の、図書館のむかいの公園の「西の雲」です。



青空と白い雲と雪、澄んだ空気の中
きれいですね。


今、2010年組の花嫁OB様の沙織ちゃんが

なるほど〜
だから下の台の所は家の形してるんですね


言われて気がついた!ホントだ!
ギザギザは、家の屋根だったんだねヽ( ´ー`)ノ

2017年1月26日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「天使の柩」
2017年1月19日

図書館で借りた村山由佳さんの
「天使の柩」を読みました。 



母親から捨てられ、
育ての祖母からはあらゆる虐待を受け
父親からも見放された
中学生のハーフの少女は
祖母に「おまえは売女になる」言われ続け
自分は醜くいやらしくと思い育ちました。


自分より弱い存在に向けてうっぷんをはらす大人、
子供には何を言ってもいいと思っていて
残酷な言葉を平気で吐く大人、
読んでいて、こんな大人っている
と、自分が子供側に立った意見が自然に溢れだしました。


ある日、主人公の少女がよその家の台所に立ち
こんなことを思います。

どれも古くて質素なものばかりなのに、
みすぼらしい感じがしないのはひとつひとつのものが
大切に使われているからなんだろう。
生まれ変われるなら、この家に生まれてきたいと願い
お鍋でもスプーンでもいい
自分の役割さえ果たしていればちゃんと存在を認めてもらえて、
本当の寿命がくるまでは捨てられる心配のない身分・・・・・。


とてつもなくせつなくなりました。
わずか14歳の少女が、自分は価値のない人間だと思い込んでいるのです。
村山由佳さんの作品をよく読むのですが
「心の傷」を描くのがとても上手です。
物語最終は、まあるくまあるくおさまって
ホッとします。




村山由佳さんとの出会いは直木賞受賞の「星々の舟」でした。



衝撃的でした。
戦争体験のある父親から「聞かされていた戦争」
ご本人がシベリアに行った折
「戦争が本当にあったこと」と衝撃を受け
「戦争を題材とした辛い話をハッピーエンドに
書きたかった」的なことを読んだことがありました。
戦争小説ではなく、戦争が描かれています。

幸福とは呼べぬ幸せも、あるのかもしれない

と、いう終わりの言葉が印象的でした。




村山さんの作品を読むといつも思います。
辛い経験がある人だから
優しさが描けるのだろうと。
不幸な出来事、禁断の恋や不倫、
辛い経験が描かれていても
嫌な気持ちのままでは終わらないのです。
新刊が気になります。

2017年1月19日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「私のなかの彼女」
2017年1月7日

角田光代さんの「私のなかの彼女」は
80年代90年代の時代背景バブルあるあるが
いっぱいで懐かしさも感じました。



主人公が、祖母の書いた本を見つけ、
祖母が小説家になりたかったことを知り
「なぜ書いたのか」「どんな人だったのか」を
探り自分も小説を書き始めます。


祖母の関わった人達のことや
どんな人生だったのかをたどりながら
自分のルーツを明らかにしたいと願うのです。


「才能は誰からも奪われない。
それができるのは自分だけだ。」


小説の中にあったこの言葉が好きです。


恋人に依存してばかりでうまくいかないことを
人のせいにして「何をしてもみたされない」と
どこか卑屈な主人公が、しっかりと
自分の意思で飛び立つ(文字通り)という
成長の物語は結末が清々しいことでした。




さて、ウェディングプロデュース金澤syugenのルーツは
金沢の素晴らしい文化を残してくれた
先人への感謝、そして、受け継いだ文化を
次の時代へと繋げてゆきたいという思いです。



金澤syugenのシンボルは「石川の県音」である
ベンガラ格子のデザインにしました。


こちらは、祝言の日に私 淳ねぇ女将の着物の
帯を彩るシンボルの帯飾りです。



日本でただ一人の飾りかんざし職人さんの
三浦さんに作っていただきました。


今年、金澤syugenは十周年を迎えます。
金沢の美しい街並みで伝統とモダンが
融合する新鮮で斬新な和婚で
数多くの感動を誕生させてきました。
これからも「金沢の古き婚礼のしきたりを
今のカタチに再現する祝言」を心をこめて
創作してまいりますので
どうかよろしくお願いします。

2017年1月7日 カテゴリー: オリジナルアイテム達, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「イノセント」
2016年12月30日

島本理生さんの「イノセント」は、
闇と傷がえがかれています。




ヤサオトコの真田と主人公の比紗也の
出逢いから物語は始まります。
何度もどんでんどんでんが続き
主人公の女性がありえないくらいに辛いめにあうのです。
幸せな描写があると
「次は、きっと不幸になる」
「どんな悲しみがくるんだろう」と
ドキドキし通しでした。


着地に救われました。
退廃的ではあるけれど清々しいキブンで読了。
最後の数ページは、泣いたないた
読みだしたらとまらなくって一気に読みました。


ネタバレになるのでどうかかわってくるかは
かけませんがあの「3.11」がからんできます。
真田が思いをめぐらせます。

自分はどこに帰るのだろう。
たとえば親や親戚を失い、居心地の良い家も失くし、
故郷からも遠ざかり、心の底から絶望したときに。
目をつむっていたのだと気付く。
比紗也に対してだけじゃなく、
あの日以降の出来事に。
自分がのんきに楽しく生きている地平線上で、
今も不安をかかえていることに対して、
その罪悪感から見ないようにしているものがたくさんあったことにも。


日々、「帰る場所」があることはとても当たり前で
温かく柔らかい寝床があって横たわることができるのも
普通のことと過しているところがあります。
ですが、平穏は奇跡のようなことなのだと
あらためて感じました。
罪悪感からの無関心にはならないでおきたいものです。 


今年は、日本のあちこちで大きな地震や台風
びっくりするような豪雨
さらに、この年の瀬に大火事や地震。
その都度、その地域に住まいされる
新郎新婦OB様やご親族はいらっしゃらないかと
思いをめぐらせます。


訪れる2017年が穏やかな年でありますように
そして、皆様に幸せが訪れますようにと心から祈ります。

2016年12月30日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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