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「もどかしいほど静かなオルゴール店」
2021年7月31日

「もどかしいほど静かなオルゴール店」は
ゆったりとした島で奇跡のようなことが起こるお話です。



七つの物語は繋がっていて
「ゆびきり」の小学生の颯太の甘酸っぱい
思いがいじらしくその小さな恋を見守りたくなり
「ほしぞら」では颯太の男心の純情を知り
「みちづれ」では前作の「ありえないほど
うるさいオルゴール店」の親子が
成長した姿で出てきて泣けました。

 

心に流れる曲を聴きとってオルゴールに
仕立ててくれるという店主は前作の
北の街から南の島の離島のさらに先の
ガジュマルの樹がある神秘的な
小島に移住を決めたようです。

 

気づきをもたらせてくれる心に流れる音楽は
一番好きな曲ってわけでもないようです。
前作でも思ったのですが私の心の中に流れる
音楽は何だろうって考えるのも楽しかったです。

 

瀧羽麻子さんの作品は6冊目ですが
いつもあたたかい光に包まれるような気持ちになれます。

 

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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「婿どの相逢席」
2021年7月28日

西條奈加さんの「婿どの相逢席」は
江戸の仕出し屋さんを舞台にした時代小説です。



季節ごとの行事に合わせた注文が入り
そこに供される料理の描写が
香り立つように繊細で美味しそうでした。

 

子供が親の所有物かのような時代に
女だから男だから
長子だから次子だから
さらに、因習にガチガチに縛られていた人々が
婿どのの思いやりある行動に
心がほぐされていく流れが良かったです。

 

信用は、一朝一夕で育つものではなく
さらに、年月をかけて築き上げたものは
揺らぐことがないってのが腑に落ちます。
人と人との縁の不思議ってのを感じ入りました。

 

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「色にいでにけり」
2021年7月25日

大阪なおみ選手の試合を応援していました。
髪飾りに日の丸の赤をあしらっての姿や
インタビューにこたえる声も愛らしく
微笑ましいことでした(ू•ᴗ•ू❁)。

 

坂井希久子さんの「江戸彩り見立て帖
色にいでにけり」はお色にまつわるお仕事時代小節です。



お菓子の意匠や、呉服の色合わせする様子に
一緒になってアタマの中で色を重ねてみたり
彩度を足してみたりと想像を
めぐらすのも楽しかったです。
吉原の花魁の仕掛の章では
カラーコーディネーターというより
来し方や心根を想いばかり提案する
あたりにプロデユース力を感じました。

 

江戸も様々な色にあふれていたようで
時代によって流行があるようです。
唇を緑っぽく光らせた「笹紅」が
女性の間で流行った時は男性には
評判が良くなかったそうです。

 

色は纏う人や置く場所、季節によっても
印象が違って見えます。
金澤syugenは仕事柄、日々の暮らしの中に
和の色の名前がそばにあって
二十四節季を意識することが多いので
この小節のシリーズ化を楽しみにしています。

 

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「声の在りか」
2021年7月22日

寺地はるなさん「声の在りか」は
小学生の男の子の母親が主人公のお話です。



保護者の間で波風立てないように
やり過ごしてきたのに、孤立してしまった主人公。
自分一人なら孤高の人も良きかな
なのだけど、我が子のお友達との関係に
悪い影響が出てはいけないと思い悩みます。

 

自分の意見を家族にさえ伝えられない
主人公ですが、働き始めた民間学童保育の
若き経営者の言葉は心に響き
ゆっくりと声を聞いてくれる彼の姿勢に
徐々に自分の意見も言えるようになります。

 

私自身、子育て中は不安も多く
余裕なんてなくって、正しい子育ては
いつになってもわかりゃしないけど
もっとおおらかに子供との時間を大切に
していたら良かったと後悔。

 

物語終わりの「楽しそうな人が勝つ」
スキップ競争がいい。
家族との関係が一歩前進したようでよかったね☆”
っと、感じました。

 

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「まりも日記」
2021年7月18日

真梨幸子さんの「まりも日記」は
猫にまつわる虚実ごちゃまぜの連作短編集でした。



表紙のデザインと紙質の感じから
ほのぼのとしたお話と勝手に思い込み
読み始めたらあららコメディチックでは
あるけど時々は背筋も凍るホラーでした。

 

「猫」に人生を惑わされる主人公の
人生と猫生(ニャンセイ)が絶妙に
ネコミス(交錯)します。
猫目線の閑話のイラストも可愛いく
クスリと笑えるシーンが度々あります(=^..^=)ミャー。

 

「猫のために生きる」って感じわかります。
猫のいる生活はそれが幸せなのだよぉ ♫•*¨*•.¸¸♪✧

 

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「レンタルフレンド 」
2021年7月15日

青木祐子さんの「レンタルフレンド 」は
主人公の七実が依頼者に望まれた友人を
演じることをお仕事としています。



要望に応えるべく下準備をし外見を整え
丁寧にキャラクター作りをします。
七実は依頼者のその時々の心中を推し量り
臨機応変に友人を演じるのですが
まわりの気持ちや状況を推察の過程は
ミステリーっぽくもあります。
四つのお話が独立していて
それぞれ事情がある依頼者がいて
三章はとても良いお話で泣けたのですが
四章は登場人物の男性が感じ悪くて嫌な
キブンになりました。
で、どんでんで救われました。

 

お金を払って七実と過ごすことで
依頼人の気持ちが明るくなったり前に進めたりする
こういうお仕事があっていいって思えました。
主人公が情に厚く依頼人に寄り添って温かみの
ある対応をするお仕事姿勢は微笑ましいことでした。

 

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「雨夜の星たち」
2021年7月12日

寺地はるなさんの「雨夜の星たち」は
他者に興味がなく共感も感情移入もできない
26歳の女の子が主人公です。
いわゆる空気を読まず深読みや忖度などは
もちろんできないため現代の同調圧力の
社会では確実にはみ出している存在です。



主人公は優しい子だなぁとほっこり
心があたたまるシーンもあります。
この人とかかわったら困惑したり
驚かされたりはするのだろうけど
「人としてはいい人」って思うのではないかなぁと考えました。

 

主人公は母親に縛られる関係に苦しめられ
他者との深い関わりが苦手になったのかもです。
「この世に毒にならない親などひとりもいない」
作中のこの一文は刺さりましたね。
確かに薬になるようないいところだけを
子供に与えられる親ってのもいないでしょうが・・・・・。
子にとっては親の愛の押しつけも
傷つけられる行為なのですね。

 

人と人との心地よい心の距離感。
そういうのをセンス良く測れる人に
なりたいなぁと思うお話でした。

 

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「フシギ」
2021年7月8日

真梨幸子さんの「フシギ」はコメディタッチの
ホラーミステリーです。



事故物件、死んだ人から届く夜中のメール、
生霊、呪い、あー、怖いこわい。。。
海外からのウィルス性の風邪がはやり
疫病による差別のくだりはコロナの今の時期
だからこそより身近に想像できたりします。

 

針山の中身に人毛を詰め込むという話は
普通に聞いたことあったし
人毛アミノ酸醤油は日本でもあったのだと思います。
平成に入ってからある経済情報誌で港に
東南アジアからドラム缶に入った大量の
髪の毛が輸入される写真を見たことが
あって「お醤油の原料になります」という
記事にとても嫌な気分になったものでした。

 

怖いお話が続いてこういうの読みたく
ないって思いながらとまらなくなり・・・
最終にフシギなトリックが仕掛けられていました。

 

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「小説8050」
2021年7月5日

林真理子さんの「小説8050」は読み始めたら
止まらなくなり夜更かしイッキ読みでした。



酷いいじめを受けていたことから7年もの間
引きこもっている二十歳の息子と
昭和チックで毒親要素もある五十代の父親。
父親が突っ走りがちで有りながらも
我が子のために一生懸命になって
自分は見方でいようって姿勢に涙しました。
父親が「生きていればそれでいい」って
思いにいたるシーンは大いに泣けます。

 

学校のいじめ問題の隠蔽、矯正施設の闇、
悪徳業者、認知症の親の介護、熟年離婚と
苦難は途方もなくあるのだけど
我が子を見捨てず、我が子を守るために
闘う父親を応援していました。
ラストは家族みなに希望がみえる
読後感の良い小説でした。

 

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「トコとミコ」
2021年7月2日

山口恵以子さんの「トコとミコ」は
6歳から96歳になるまでの
二人の女性の絆が描かれています。



大名藩主の娘のトコは姫で、家臣の娘の
ミコは家来、六苑家のお嬢様と使用人の関係です。
六苑家は敗戦後、屋敷はアメリカ軍に接収され
華族制度の廃止により没落してゆきます。

 

ミコは貪欲に自分の知力で財や名誉を
勝ち取ってゆきます。
戦後は六苑家の家屋敷を接収したGHQの
高官と共同でクラブをオープンさせ成功。
その後、クラブの潮時を見極め屋敷を
結婚式場にしさらにトコを講師として
マナー教室を開きトコをテレビに出演
させるなどプロデユースしてゆくのです。
トコを援助をすることで征服欲を満たし
時にはトコに嫉妬し陥れようともします。
いっぽうトコは恵まれた環境で
育ったことから品良く無欲ですが
人を信じ切る強さがあります。

 

前田家のお姫様 酒井美意子さんの
エピソードがモデルになっているようです。
物語では石川県の白山の麓で織られる
牛首紬が幾度と仕立て直されカタチをかえ
二人の晩年までも登場します。

 

時々は妬んだりねじれた感情を持つのが人。
けど、ラストでトコとミコはお互いのことが
大好きだったのだろうって思えて泣けました。

 

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