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「玻璃を拾う」
2021年2月19日

伊与原新さんの「八月の銀の雪」の中の短編集
「玻璃を拾う」は京都が舞台です。
主人公が京都の出町柳駅で降りて橋を
渡って町中の古いカフェへと歩くのですが
以前、鴨川デルタから北へ向かって
糺の森の旧三井邸や下鴨神社へと
歩いたことがあってなんだか嬉しかったです。

 

さらに主人公達が叡山電鉄で八瀬比叡山口駅で降りるシーンがあります。



瑠璃光院の帰りに撮り鉄ではないけれど
雰囲気ある駅だったので出町柳行きの列車を撮りました。

 

物語では洛北の高野川で岩から藻を採るシーンがあります。
その静かな川沿いも友と歩きました。
私達は瑠璃光院に行くのに迷子になったからなのだけど
木々や水の音に癒やされてその迷い時間すら楽しんでいました。



高野川添いでみた夕日です。

 

藻の中の微生物から作るという「珪藻アート」を
ネットで調べたら神秘的できれいです☆”
こういう世界があったのですね
自然が創る万華鏡といった感じです。

 

物語は不安と悩みを抱える男女がお互いに
影響されて少しずつ心をとかしてゆきます。
科学が題材でありながらほっこりの読後感でした。

 

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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
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「八月の銀の雪」
2021年2月18日

伊与原新さんの「八月の銀の雪」はロマンチックな科学小説でした。



不器用で生きづらさを抱えた人たちが
偶然の人や自然との出会いから気づきがあって
前に進めるようになります。
どれも感傷的になりすぎず粛々と動物、
植物、空、海、風、自然の豊かさが描かれています。

 

「アルノーと檸檬」は鳩の帰巣本能と
穏やかな瀬戸内のレモン畑で育った主人公の
故郷への郷愁が上手く交差していました。

 

私自身、幼い頃に育ったのが遠くの山をも
見渡せる高台だったので、懐かしい風景と
似た地形の場所に住まいしたいと願って
窓から広く山が見渡せる今の居所を選びました。
一日に何度も山を眺めることができて
今朝は丘の青白い雪がなんとも幻想的で美しいことでした。

 

「十万年の西風」では原発に関わる
技術者である主人公の正義感と
海辺で出会った老人の戦争の思い出とその父親が
かかわった風船爆弾(コンニャク糊と和紙で作った
爆弾があったそう)の話が交差します。
当時の科学者が人が豊かになることを祈っての
技術を戦争へと差し出さねばならなかったことは
どんなに無念だったろうと本当に泣けました。
若い世代の方々に読んで欲しい小説でした。

 

明日へと続きます。

 

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「ラストは初めから決まっていた 」
2021年2月15日

小手鞠るいさんの「ラストは初めから決まっていた 」は
小説の書き方を学ぶ二人の男女が
起・承・転・結と各章を書き進めます。
そして、お互いに相手の小説を読みながら物語が
進行していくという斬新なスタイルです。



小説の書き方の講義があって勉強にもなりました。
文章を書く事は自分の気持ちとも向き合えるのですね。
主人公の男女が自分の経験を言葉にしてゆくことで
過去の傷がカサブタになっていく感じが
成長だなぁとほほえましいことでした。

 

奈良の街で物語が終わるのですが
いいところですよね、コロナが収まったら行きたいです。

 

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「野良犬の値段」
2021年2月12日

百田尚樹さんの「野良犬の値段」は
誘拐犯VS警察VSマスメディアの頭脳戦を描いた犯罪小説です。



前半はつかみどころがない感じだったのが
中盤からぐぐっとおもしろくなります。
残虐なシーンが何カ所かあってその描写が怖く
そのあたりは駆け足で文字の上を走り抜けました。

 

好感度によって利益が大きく左右されるゆえに
世論を気にしながら策略を重ねる政治家や企業。
損得勘定が働いてのかけひきや人事なんかも
からまっての三つ巴戦が痛快なのです。

 

ネットでやりとりしていても誘拐の身代金の
受け渡しだけは接触が必要です。
結末近くでの緊迫感あるシーンでは
私まで呼吸が浅くなって登場人物と一緒に
深呼吸を10回やって落ち着かせました。

 

ピリリと風刺がきいていながらも
ヒューマニズムドラマでした。

 

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「元彼の遺言書」
2021年2月9日

新川帆立さんの「元彼の遺言書」は
ハードボイルド要素もあるコミカルなミステリーでした。



「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という
元カレが残した奇想天外な遺言書の謎が
気になったものだからサクサクっと読み進められました。

 

主人公の麗子はエネルギッシュでプライド高く
愛よりお金というmaterial girl様なのです。
さらに洞察力が鋭く頭の回転も速い
かなりの皮肉屋で瞬時に脳内で考えていることが
おっかしくて何度も吹き出しました。

 

終盤、疾走感がましての伏線回収があって
すべてのことが繋がりおさまってゆきます。
そして、麗子の天然ちゃんな可愛いとこも
人らしい情もかいまみられます。
いつか麗子さんの可愛らしさがわかってくれる
男性に出逢えたらいいねと考えながら読み終えました。

 

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「雪のなまえ」
2021年2月5日

村山由佳さんの「雪のなまえ」は東京で
いじめにあって傷ついた女の子が田舎の町で
時間をかけて成長してゆく物語でした。



東京からのIターンで長野にて農業を始めた
父親はおっちょこちょいな感じで
保守的で閉鎖的な町ゆえの厳しい洗礼もうけます。

 

二十四節季七十二侯と深く関わる農業を
興味深く読みました。
農作業が細やかに描かれていて
あらためてお野菜や果物を大切に感謝して
いただこうと思いましたヾ(*・∀・)/。

 

祠に住まう野良猫を可愛がっていたのだけど
ある日姿がみえなくって心配します。
日が沈む頃、よそのお家の中が見えて
その猫が座っていることに
ホッとするシーンが好きでした。
寒くなる前に家に入れてもらえて良かった
と、一緒に喜びました。

 

終盤、ティッシュをかかえての一気読み。
家族再生のお話はあたたかい気持ちになれました。
お父さんのキャラクターも良かったです。

 

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「銀の夜」
2021年2月2日

角田光代さんの「銀の夜」は代わる代わる
3人の女性の視点で語り進められます。



10代の頃にアイドルバンドで注目された
3人が35歳になって人生のピークはあの頃
だったんじゃないか「生きる意味を見いだしたい」
「他人に認められたい」と満たされないものを
抱えながら過ごしています。

 

当たり障りのないことしか話さなくなったことを
感じつつ3人は友達であり続け
時々は、それぞれが胸の内で友人を
妬んだり蔑んだりもします。

 

3人の中で伊都子は母親を強く嫌悪しています。
その母親が余命いくばくもない癌で
朦朧としながら海での幸せだった思い出を
話すようになって海を見せてあげたいって考えるのです。
友人2人を巻き込んで海を見に連れ出そうとする
あたりから素晴らしい関係がスタートします。
物語の終わりでは3人の友情が大きく成長していました。

 

あとがきが新鮮なのです。
この物語は2005年頃にかかれたものらしいけど
「ここに、私はもう入れない」と今回
「なおせない」と決断するにいたるまでが綴られていて
角田さん自身が生み出した小説の登場人物への
リスペクトの思いが清々しいことでした。

 

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「オトナのたしなみ」
2021年1月29日

柴門ふみさんの「オトナのたしなみ」は
なかなか毒のきいたエッセイでした。



大病を患った時「どうして私が」って
たいがいの人が思いそうなのだけど
「今までが幸せだったから」と
考えたほうがよいというのです。

ものすごくラッキーなことのあとに
同じくらいのアンラッキーが訪れ、
ほぼプラスマイナスゼロなのだと
いうことを、私は経験則で学びました。

悲観的でいることなんて、なんの得にも
ならないから状況に驚きつつも自分の
運命さえも面白がったほうが良いのだと。

 

「女の脳は冷凍庫」は大笑い!
怒りを瞬時に冷凍保存し、数年数
何かのきっかけでその怒りを瞬時に
脳内高性能レンジで解凍しホカホカに
できるってホントあるあるです。
男性なら誰しもそういう怒りをぶつけられ
「え?ナンデ?今頃?」ってな
経験があるのではないでしょうか。

 

「女友達とはほどほどの距離で付き合う」は
女性ならだれもが友人関係に悩んだ経験が
あると思うので共感できる人も多かろうと思います。
いくつになっても進化していける女性でありたいと感じました。

 

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本屋大賞ノミネート作品の発表
2021年1月27日

先日、本屋大賞候補の10作品の発表があり
青山美智子さんの 「お探し物は図書室まで」が
ノミネートされました。
キブンは親戚一同(決して親族ではない^^;)の
希望の星が注目されたような誇らしさです。



昨年、11月の「王様のブランチ」に
「お探し物は図書室まで」が紹介された時には
襟をただしてテレビ観たものね。

 

青山さん作品との出会いは図書館の本棚で
「猫のお告げは樹の下で」の表紙の猫が
可愛かったので手にとったことがきっかけでした。
どうしたものかってくらいに感動して大泣きし
瞬間にファンになってまい、もっと
この作者さんのお話が読みたいと思いました。
図書館にないかなって探すもその頃は
青山さんの過去の作品は置いてありませんでした。
(もちろん今はあります^^v)

 

この作品のレビューをお読みになった青山さんから
コメントをいただき感動することしきりでした。
稚拙なレビューでしたのに作家さんご本人からの
あたたかいお言葉は嬉しくてうれしくてでした。

 

続いて「鎌倉うずまき案内所」を読みました。
レビューをブログに載せていたら
読んでくださってコメントをくださいました。



幼い頃の我が子に会えるなんて素敵すぎる!
私も夢の中でもいいから小さくて可愛い坊主を
抱きしめたいと何度、思ったことか。
坊主は「オカンがぼけたらオレの小さい頃の
こととモコ(男の子の猫ちゃん。今は
お空の星になりました)のこと
ずっと交互に話すんやろな」と言います。
・・・・・たぶん、そう。きっと、そう。
すでに、ほろ酔いでキブンが良くなると
坊主本人に向かってどんなに小さい頃
可愛かったことかと語り出すから。

 

で、続いて「木曜日にはココアを」が
文庫本化されると知りはりきって買い求めました。
この時もレビューにコメントくださいました。



色鮮やかなシドニーの街を楽しみながら
心がほっこりとあったまりました。

 

そして続いての「ただいま神様当番」は
大笑いしながらもやはり優しい気持ちに
なれるお話で青山さんの茶目っ気ある
お人柄を感じました。

 

青山さん作品は毎回、心に刺さるのです
柔らかく心地よい棘が。
癒やされるお話達です、オススメです。

 

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「ハリネズミは月を見上げる」
2021年1月25日

あさのあつこさんの「ハリネズミは月を見上げる」は
二人の女子高生のみずみずしい成長が描かれていました。



好きなシーンは怒りで興奮し混乱している副主人公の
女の子が主人公とおしゃべりすることでじょじょに
落ち着きを取り戻していくところ。
おしゃべりするうちに心が柔らかくなったことに
感謝の思いを口にする友人。
この時、主人公が胸の内で考えていることが可愛いくっていい。

たわいない話。ささやかな会話。
そんなものじゃ、世の中は変えられない。
でも、人を微笑ませるぐらいはできる。

だから、みんな、おしゃべりが好きなのだろうか。

辛い時、おしゃべりするだけで気が楽になるはわかります。
卒業花嫁様とLINEとかでやりとりしたあと
「ねえさん、グチきいてくれてありがと」と
感謝されるけどみなさんとのおしゃべりに
救われているのは誰あろう、この私であります。

 

終盤になって出てくるハリネズミの童話もすごく良かった。
女子高生の情報がリアルで60代の作者さんの
若々しさ柔軟さに感心することしきりです。
いい物語でみなさんにオススメです。

 

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