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「晴れときどき猫背そして、もみじへ」
2019年6月24日

村山由佳さんの「晴れときどき猫背そして、もみじへ」は
もみじちゃんの母親の真珠ちゃん、さらには
おばあちゃんのこばんちゃんとの出逢いものっています。



村山さんに家の猫ちゃん達は
なんとも自由に山で遊びカエルとか
食べていてその野生っぷりにびっくりします。
母猫こばんちゃんが我が子の真珠ちゃんとの
子離れのシーンにはとても驚きました。
そして、村山さんとこばんちゃんとの
再会シーンには大いに泣けました。

 

猫は野生動物なんだから
予防接種や避妊、去勢手術で命を
コントロールしてはいけないという
当時の村山さんの同居人の考え方
そして、不幸な猫を増やさないために保護する
どちらの意見も猫への愛があってこそ
こういうくだりでは真顔になって読んでいました。

 

我が家のモコちゃんはもともと
捨猫を拾った方がいてその里親に
なったのですがとにかく我が家では
溺愛して育てました。
そんなわけでモコは過保護のヌクヌクの
生活にあぐらをかき外には興味ない様子でした。

 

ところが、モコが半年の頃の予防接種に
行く日に脱走したのです。
探しても探しても見つからなくって
一晩中泣きながら探したけど
会えなくて・・・・
明け方には、一人で生きて行くことを
選んだモコの幸せを祈りました。

 

すっかり朝になって、通勤通学の時間帯
空気を震わすみたいな声が
どこからかして、それは私にしか聞きとれない声で。
ぐるっと探したら、植え込みの中から声がする
よっぽど怖い思いをしたのか呼んでも出て来なくって。
そりゃー、びびりやもんねーモコは。
走って家に帰って、好きなキャッツフードと
マタタビとを持って並べてみたところ
そうっと警戒しながら出てきたモコの
首根っこつかまえて鞄に入れて家に連れて帰ったわけです。

 

あったかいお湯で洗って乾かして
一緒にゴロンとしたこと
一生の中で一番幸せなお昼寝でした。

 

世界中のすべての猫が幸せで健康で穏やかに暮らしてくれたらと願います。

2019年6月24日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「ポルシェ太郎」
2019年6月20日

羽田圭介さんの「ポルシェ太郎」は
ハードボイルドと帯にはあるけれど
「おっちょこちょいの気づきまで」を
描いたお話という印象でした。



主人公がポルシェに乗ることで
仕事でもプライベートでも万能感を
持つようになるのですが
仮装通貨で1500万を失ったり
裏社会の男に危ない仕事をさせられたりとか
とにかくハラハラするのです。

 

SNSで承認欲求を満たす主人公がある時つぶやく

自分が、見られたい、見られていると
意識するものなんて、他人は全然見てないし
気がついてなんかいない。
反対に、見られているなんて
思いもしないものが、気にされ見られている。

という言葉はなるほどでした。
主人公が羽田さん本人に思えてしかたなく
ユーモラスでもありました。

 

車を持ったことがなくこれからもきっと
運転はしないけれど深夜にポルシェに
乗って首都高をドライブするシーンでは
きっと爽快なのだろうななんて想像しました。

 

追記
私は、徒歩や自転車なので毎日
季節の移り変わりを感じることが出来ます。
「あの庭で真っ白な紫陽花が咲く頃」
「ズッキーニの花、今日もみれるかなぁ」
と、毎日ルートを考えながら通勤は
身の丈にも合っていてけっこう楽しいものです。
キャットフードの個包装をかばんに
入れているので地域ネコちゃんとの交流もあります( •ॢ◡-ॢ)-♡。

2019年6月20日 カテゴリー: 気まま図書館 | 2件のコメント »

2 Comments

  1. 花奈恵 より:

    淳ねえさんと同じく徒歩&自転車生活になって、通勤途中によそのお宅の庭を眺めたり、いつも会う散歩途中の老犬にアイコンタクトしてみたり、結構楽しいものです(^^♪

  2. 淳ねぇさん より:

    わかる!お散歩のワンちゃんに会うと、心の中で「ワンワンちゃ~ん♪」とか声かけている。今の季節、夏野菜の花が鮮やかで、かがみこんで眺めたりもしますの(^_^;)

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「彼女たちの場合は」
2019年6月17日

江國香織さんの「彼女たちの場合は」は
ナイーブな17歳と社交的な14歳の少女が
置き手紙をしてアメリカを旅します。



思春期の子供を持った経験のある身としては
母親の気持ちになってしまうから
時にもう心配に押しつぶされそうになったりします。
危ない目にも嫌な目にもあい
これ以上、怖い事態になったら
読み続けられないと怯える場面もあったけれど
祈る思いで読み進めました。

 

472ページの長編は、二人がいろんな土地に旅します。
青い空や異国の街の雑踏
埃っぽさや、新雪だったり、風
料理の匂いなど描写が豊かで
時々は、一生行くことはなかろうという
(飛行機嫌いにつき)土地に
降り立ったような気持ちになれました。

 

いいことが起こると「チーク」って二人が
ほっぺをくっつけるお約束ごとは可愛くてしかたなく
こちらまでハッピーになれました。

 

出会っては別れるその土地の人々が
纏っている匂いなんかも伝わってくるような
そんなお話でした。

2019年6月17日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「おやつが好き」
2019年6月10日

坂木司さんの「おやつが好き」は
おやつ愛にあふれていました。



読んでいると愛おしいおやつの思い出達が
ポコポコと蘇るのも楽しかったです。

 

銀座あけぼのさんの「二十四節季花」が
美味しいのはもち米だからなのだと書かれています。



KENさん&TOMOさんからいただいた
二十四節季花は美味しく楽しんだあと
箱も可愛いくてお針箱にしました。

 

熊本の海苔のお菓子の「風雅巻き」章では
「ふわんと漂う海苔の香り」とシンプルなことが
いかに素晴らしいかが書かれています。



以前、智史さん&枝里ちゃんのお母様から
熊本産のお海苔を頂戴しましたところ確かには絶品でした。

 

お菓子を度々擬人化していて
「顔見知りのお菓子」として六花亭の
「マルセイバターサンド」が紹介されています。



法大さん&美穂さんから北海道旅行のおみやげにいただきました。

 

エッセイの中の問いかけで
「死ぬ前に食べたいおやつは」と。
小学生の頃、お茶のお稽古の時に
いただく吉はしさんの上生菓子は
子供心にも「日本イチ美味しい和菓子だ」
って確信していました。
季節が表現されている
和菓子は芸術だと思います。

 

高砂屋さんの嵐山も見た目ホロホロ
なのに、しっとりのあの食感好きです。

 

あと、おでかけ編では長町にある金花糖さんの
白玉&あんみつは絶対のオススメです!モグモグ。

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「マスカレード・ナイト」
2019年6月4日

東野圭吾さんは、ガリレオシリーズ
加賀シリーズなど多く読んできたのだけど
マスカレードシリーズは初読みでした。



「マスカレード・ナイト」は、みなホテルを
利用する時、仮面をかぶっている
洗練されたホテルマンはそれを詮索しないということらしいです。

実写化されているため
新田刑事は完全にキムタクの声に脳内変換しちゃいます。

サイドストーリーの部分が人間味あって
不倫や隠し撮り、女性のマウンティング行為
そこから、脅迫や復習と物騒なことへと発展してゆきます。
バラバラに見えるエピソードつながりあっていく
展開は、期待したとおりです。

名言がふたつ。

「1度疑いがはれた人は信用される」

「時計が正確すぎると余裕を持とうとしない」

これ、カギになります。

さて、牧村緑役を検索しても出てこない。
エキゾチックな美人は
映画では出てこないのでしょうか?
気になる。。。。
どなたか知っていたら教えてください。

2019年6月4日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「大好きな町に用がある」
2019年5月28日

角田光代さんの「大好きな町に用がある」は
旅につてのエッセイです。



縁と愛の章で

土地と人は、人同士と同様の相性があり、縁がある。

そして

(その土地に)縁のある人は、ただ歩いているだけで
気持ちがしっくりきて、時間を
潰すなんて思いもつかないのだ。


なんか、わかる気がします。
で、私にとってしっくりきた場所は・・・・・
と、考えてみました。

飛騨古川の街はサラサラと
流れる用水の音に癒されました。
鯉も泳いでいるのです。

鞆の浦の版画みたいな街並の
潮のにほいも好きでした。
瀬戸内の凪いだ海は心が穏やかになれます。

さて、角田さんは自身を旅慣れていない
要領が悪いのだと言ったことを
書いているけれど度強はあるし
未開の土地で怖い思いしてもへこたれないし
すごい根性の持ち主だと感じました。

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「ままならないから私とあなた」
2019年5月23日

朝井りょうさんの「ままならないから私とあなた」は
イマドキなテーマのお話が二つです。



「レンタル世界」は結婚式で出会った
レンタル列席者の女性に恋をした主人公が
その女性をレンタルしデートします。
主人公が「レンタル業はおかしい」と言うと
女性はレンタル業は性的な接触は
厳禁であることを話し
「(風俗に行っている)あんたにだけは、
おかしいって言われる筋合い、ない」
と怒るくだりが痛快でした!
登場人物達が見栄や隠し事を取り繕う様子に
読後、切なさが残りました。

表題作の「ままならないから私とあなた」は
気の合う人、価値観が同じ人とだけで
暮らしが成り立つはずはなく
また、新しいものであってもよいものは
取り入れる柔軟さがあれば
生きやすいということかと感じました。

時代の変化は淘汰より共存

これ、名言だと思います。
最後まで読みきったあとに、だから
このタイトルなのねと納得できました。
オススメです。

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「嘘と約束」
2019年5月20日

女性作家アンソロジー「嘘と約束」は
優しい嘘だったり、切ない約束だったり
それぞれのお話に謎が秘められています。



短篇なので展開もはやく
女性特有の繊細な心理描写が好きで
読み進めるのが楽しかったです。
毒もあります。

甘美ないくつもの嘘が繋がって展開する
近藤史恵さんの「ホテル・カイザリン」は
ぜひ、映像化して欲しいものです。
明治の洋館のホテルは各部屋が
シェイクスピアの戯曲をテーマにした内装や
薔薇のお庭や暖炉の質感など
空想するのもちと楽しい( •ॢ◡-ॢ)-♡
マクベス夫人は横顔の美しい女性に演じてもらいたいなぁ♫•*¨*•.¸¸♪✧

大崎梢さんの「いつかのみらい」は
けっこうなドンデンでした。

ミステリー、サスペンス、シリアスとありましたが
どれも読後感の良いものでした。

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「もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた」
2019年5月16日

「もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた」は
「NHKネコメンタリー猫も杓子も」の書籍化で
エッセイや小説が掲載されています。



村山由佳さんの章では、もみじちゃん目線の
関西弁イントネーションのお話を
ついついネコメンタリーの
ナレーション声へと脳内変化させて読みました。

 

柚月裕子さんがエッセイの中で
「人間は猫の下僕」と言います。
子猫の頃、手でご飯をあげていたら
今もお皿で出しても食べずに待っているというのです。
わかる!猫ってそういう偉そうなとこあります。

 

角田光代さんの小説「任務十八年」は
とにかく泣けました。

 

好きな作家さん達の愛猫への思いが愛おしく
写真も可愛らしいことでした。

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「かがみの孤城」
2019年5月13日

辻村深月さんの「かがみの孤城」は傑作でした。



以前、途中まで読んで女子中学生のいじめが
陰湿で苦しくなってリタイアしたのだけど
気になる・・・ファンタジー系っぽいし、、、
で、再チャレンジ、やはりいじめの話は苦手ですが
描写が良き塩梅というか読みやすいのです。

物語の中盤で母親の思いにもなりました。
引きこもりで登校拒否の我が子への
心配は、苛立ちや怒りもあり
度々、自身を責めては悩み
時には機嫌をとったり
腫れものにさわるような態度であったりの
母親の戸惑い、葛藤が痛いほどわかるのです。

主人公の母親が我が子から辛い体験を
告白された時、我が身に起こったことより
苦しく切なかろうと察しました。
その後の子供を守るための毅然とした姿は
泣けてしかたなく両親の決意は勇気あることでした。

物語のトリックについては
早いうちから気がついていたことだったので
(ネタばれになってはいけないからかきません^^)
登場人物に知らせたような気分にもなりました(子供か!)。

終盤では「お話だから」と自分自身に
言い聞かせるも涙が洪水のようにあふれました。

人間関係の構築がうまくできないや
無関心や暴力や様々な問題、
矛盾に悩んでいる子供達にぜひ読んでもらいたいです。

「助けてくれる人は必ずいるから、大丈夫」

かつて私自身が通ってきた厳しく理不尽な
時間がフラッシュバックすることもありました。
ですが、554ページの中には色んな力強い
メッセージがこめられていて
この本に出会えてよかったと思えました。
大人も楽しめる素晴らしいファンタジーです。

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「自分流のすすめ気ままな私と二匹の猫たち」
2019年5月9日

「自分流のすすめ気ままな私と二匹の猫たち」は
曽野綾子さんの生活スタイルに好感をもてることが多々ありました。



このエッセイの中で「母は北陸の漁港の出身である」と
何度かかかれています。

以前、曽野さんが戦争中に金沢へ
疎開していた折、秋に桜の柄の風呂敷を
使っていたら同級生に「なんと無粋な」と
言われ金沢の人の繊細さに驚いたと言う
エピソードを聞いたことがあります。

曽野さんにはあまり欲がないらしく
「奮発して買いたい」と唯一思うのが
毎日の食事に使う陶器であると
そして、中でも九谷焼がお好みだそうです。

風流人の曽野さんですが「マグは我が友」の
章で安物であっても自分だけのマグで飲み物を
とる時「心の個室を持てる気がする」とあり
なるほどと思うのでした。
「私たちは人ともいたいが、時には一人になりたい」
大部屋であっても、群れで行動をしなくてはならない時にも
お気に入りのマグは個人の世界を
守ってくれる存在だと綴られています。

器からこんな風にお話をふくらませる
曽野さんの思考ってすごいなぁってと思うのでした。

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「瞳のなかの幸福」
2019年5月6日

小手鞠るいさんの「瞳のなかの幸福」は
大人の女性のためのおとぎ話のようでした。

最終章では、守るべき存在である
愛猫との間に同じような経験が
私にもあるのでドキドキ読みすすみ
最後でホッして涙が出ました。



雑誌の副編集長をしている主人公の

話し言葉と書き言葉の区別がなくなり言葉が排水みたいに流されている

という言葉に共感しました。

かさばる紙媒体はどんどん減り
電子書籍化されていく昨今ですが
私は、電子書籍というものが読めません。
文字を映像としてしか見られず
作者の感情が入ってこないのです。
紙に印刷してある文字でなければ
思いが伝わってこなくて感動がないのです。
(ですので、トリセツなどはネットで
見ても理解できますの。)

その昔の少女マンガを
読み終えたような時の感じが蘇りました。

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「海の見える丘」
2019年5月1日

くすのきしげのりさんの「海の見える丘」は
「絵のない絵本」です。



読み手の想像する力によって、
登場する人物の心情や情景は無限に広がります

と、作者が言うように紙面の白い部分から思い描けるのです。

丘の斜面から見た大海原、
赤い流れ星、
しなる大きな樹
希望に満ちた太鼓の音の響き、
木の息吹のにおい、
あたたかく清々しい風。

ほのぼのあたたかいメッセージが
こめられたお話が五つあり
中でも「優しさは受けつがれていく」が
泣けてなけてしかたないことでした。
ワンちゃんから猫にあげた優しさが
次の時代へと継がれていくのです。

新しい元号が始まり何か気持ちも
清らかになれるような今日の日に
紹介したいと思った大人の絵本でした。

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「この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ」
2019年4月19日

新井見枝香さんの
「この世界は思ってたほどうまくいかないみたいだ」は
現役書店員さんの日常が
ユーモアある早口な文体で綴られていて
「あるある」と共感できる章も「ないわー」ってことも度々ありました。



「パンツを脱ぐ女」の章では
「エレベーターの中でパンツをおろしたことはあるだろうか」
と、いう語りかけから始まります。



なんでパンツを脱ぐのかその理由がおっかしくって
挿絵にも大笑いしました。

「読まなくなった本は捨てるけれど」の章で
「紙に書いた文字は重たい」と始まり
今はいない人のメモを見つけたことからの
心温まるエピソードがかかれています。

『セブンルール』に出演した際の裏話や
新井賞をとったという桜木紫乃さんのことも
何度か書かれていました。
私も好きな作家さんです(*^▽^*)。

各章ごとに緩急があります。
そして、妄想力がもの凄くて
歯医者さんに恋をしたくだりは
私にとっての「あるある」でした。

その昔の思い出です。
歯医者さんへは、診療で汚れたら
嫌だからといつも母の服を借りて
テキトーな格好で通院していました。
が、ある日のこと、診察のあとイケメンな先生から
「いつもおしゃれですね^^」と声を掛けられたのです。
わっ!わわわー!

手足長くテニスを好み日焼けしていて
センスいいヨーロッパ車が駐車場に
停まっていましたっけ♫•*¨*•.¸¸♪✧
なので、次の診察の時は気合いれましたよ。
買ったばかりのダナキャランのブルゾン着てゆきました。
見る人が見たらわかるもんねー
ボタンにロゴが入っているから( •ॢ◡-ॢ)-♡。

なのに、なのに、めっさ張りきったのに
その日は、代診の歯科医さんでした。
チーン・・・・・・・。

2019年4月19日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「沈黙のパレード」
2019年4月15日

東野圭吾さんの「沈黙のパレード」は
最初のうちは少し退屈になったけれど
被害者家族やその周りにいる人々が
行動を起こし始めたあたりからおもしろくなって
440ページの長編がさくさく読めました。



ドラマの影響で、湯川学のセリフは
福山雅治さんの声で脳内アフレコしてしまうのです^^;。

人々の情が丁寧に描かれていて
それぞれが「誰かのために」という思いが
複雑に絡み合って事件が起きます。
真相が明らかになるにつれ
期待通りのどんでんに継ぐどんでん
さらなるどんでんがありました。

ガリレオ先生が真犯人に話した

「愛する女性のために、すべての罪を背負おとした男がいたんです。」

これ、「容疑者Xの献身」ですよね(*^▽^*)。
東野作品との出会いの作品で
もう最終章では大泣きに泣いたし
今も一番好きな作品です。

久々のガリレオ先生は
随分と人間っぽくまあるくなったなぁなどと感じました。

「沈黙のパレード」もきっと映像化されるのでしょうね( •ॢ◡-ॢ)-♡
トリックはもちろんのことパレードや
ガリレオ先生がアコースティックギター
(ギブソンというのだそう)を奏でるシーンなどなど
映画になったらきっと楽しいことと思われます。

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「傲慢と善良」
2019年4月8日

辻村深月さんの「傲慢と善良」は
ミステリーと思いながら読み進むと
婚活、恋愛、SNS、ヒエラルキーと
言ったイマドキな闇が描かれていて
後半、俄然おもしろくなりました。



傲慢さと善良さというのは正反対の
ことのようで実は紙一重なのですね。
一つのシーンを男性側からと
女性側から書かれていて
そこには嫉妬や親子の歪んだ関係、
マウンティング、タナの違う人間同士の
折合わせない感じなどなど
複雑に絡み合っていました。

夜中に目が覚めて、先が気になって
いたものだからついつい手にとって
と、414ページあったけどすんなり読めました。

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「ショートショートドロップス」
2019年4月2日

新井素子さん編集の
「ショートショートドロップス」は
女性作家によるアンソロジーです。



宮部みゆき「チヨ子 」が最高に好きでした。
宮部さんのファンタジー系は
「過ぎ去りし王国の城」が印象に
残っていますがこのショート小説にも
現代社会の問題や辛さが描かれていました。

何かを大切にした思い出。
何かを大好きになった思い出。
人は、それに守られて生きるのだ。

なんか、なんかわかります。

三浦しをんさんの「冬の一等星」も大人と子供の
友情が守られた感が良かったです。

淡い恋心と桜咲く公園と鯛焼き
辻村深月さんの「さくら日和」も
せつなくて可愛くて好きでした。

SFやサスペンス、ホラーも
ドロップのごとくな文章で楽しく読めました。

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「麦本三歩の好きなもの」
2019年3月29日

住野よるさんの「麦本三歩の好きなもの」は
「図書館勤務の麦本三歩のなにげない日常」と
紹介文通りおっちょこちょいな女の子の
穏やかでゆるーい日々のほのぼの系
だと最初は思いました。
けど、読み進むうちに「けっこう深い!」
と、感じるとこがいくつもありました。



三歩の好きなものが章ごとに
テーマになっていて
「麦本三歩は君が好き」では泣けます、かなり。

「(略)君を好きなままの私が、少なくともいるから、安心して、(略)」

この前後の言葉をかくとネタばれになるので
かけないのだけどとにかく感動しました。
三歩の友人を思う優しさは、なんてあたたかく
そして人を勇気づけられる強さがあるのでしょう。
三歩の成長してゆく様も好きでした。

まったりされたいかたにオススメの一冊です。

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「愛なき世界」
2019年3月26日

三浦しをんさんの「愛なき世界」は
料理人と研究者、登場する人々が
みな優しく愛にあふれています。



ビストロの大将は厳しいけれどいい人で
お芋を育てる教授の芋愛は微笑ましく
殺し屋風の松田教授の友情の話には
うるっときました。

苺のツブツブは種ではなく果実で
果実と思っていた香り良い赤い部分は
めしべの土台の茎のようなものだそうです。
そして、苺は野菜なんですって。

泉野には家庭菜園をされているお家が多くて
私は徒歩か自転車での通勤なので
草花から季節の訪れを知ることがあります。
特に野菜の花や実が好きで
苺の白い花を見つけた時は
なんと愛らしいことかと健気に育つ姿に感動しました。

「地球上の生物はみんな、光を食べて生きてる」

これいい言葉です、うつむかず前向きに
と、植物を通して愛について考えるお話でした。

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「ラヴレターズ」
2019年3月21日

「ラヴレターズ」は直木賞作家や
「え?あの二階堂ふみ?」のような
タレントさんの章もあるアンソロジーです。



壇密さんの恋文はダメダメな男性に
振り回されていた若き日が綴られていて
少し似たような経験がなくもないもので
懐かしい気持ちになりました。
あと、テレビでよく毒吐くコメンテーターが
案外と可愛らしい女性なんだなぁ
って思えたりもありました。
吉本ばななさんの恋文は好きでした。

さぁて、私が誰か一人にラヴレターを
かいてとどけられるとしたら・・・
5年前にお空に行った猫のモコちゃんに
とどけたいです。
今もモコを思い出さない日はありません。
ウチの坊主はモコと話す時には
お兄ちゃん風を吹かせていましたっけ。

モコにラヴレターをかきました。
良かったらお読みくださませ。

「お空のモコへ」

人間の勝手で捨てられたのに
人懐っこくってすぐにお兄ちゃんと仲良しになったね。

手のひらにのるくらい小さくて
初めての猫だったから風邪をひかせないようにと
母さんは膝掛けを腰に二重に巻いて
おヘソのあたりにモコを入れて仕事していたよ。
カンガルーの親子みたいだったね、きっと。
気持ち良く眠って目がさめると
小さな体ですばしっこくやんちゃもしたね。

可愛い顔してモコには狩猟本能があったよね。
母さんが歩いていると頭を低くして構えてて
狙っていることが目のはしに見えていても
気付かないふりをしてあげたよ。
腰を左右にふったあとピュッと走って来て
ベビーシュークリームみたいな小さな手で
母さんの片方のかかとを
チョンとつまんでシャッと逃げて行ったね。
母さんは「わぁ!」という驚くフリを忘れなかったよ。
そんな時「してやったり」と得意な顔していたね。

お兄ちゃんが夜遅くまで起きていた日は
嬉しくて嬉しくてナナメナナメに飛び上がる
ヘンテコな動き方したよね。
欽ちゃん走りのようだったよ。

一緒に寝ようと抱っこしてもしばらくすると
もういいよね?とばかりに猫らしい体制を
整える仕草のあと部屋から出てゆくんだよね。
それでいて明け方になると、
なんで一人にした・・・
と、メソメソ小さく啼きながら
部屋にやってきたね、毎日。
そんな時、可愛くってしかたなかったよ。

モコは母さんの感性をつちかってくれたと思っているよ。
ありがとう、本当にありがとう。

今も、自転車こいでいる時や歩いている時は
モコの可愛かったこと、
おかしかったことの思い出を取り出して
ニヤニヤ笑ったり
目に水の膜がはってきたりで
「いかんいかん」とこらえたりも度々。
怪しいヤツかもね^^。

モコ、ずっとずっと大好きだよ
いつかきっとまた会えるよね。
そしたら、抱っこしてモコのにほいを
吸い込んでお昼寝したいな
それが母さんの夢だよ。

母さんより

2019年3月21日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「まつらひ」
2019年3月15日

「まつらひ」は
古くから伝承される祭をテーマにした
六編の短編小説です。



「龍神まつり」が近づくと怪しい夢をみる
山あいのレタス農家に嫁いだ主人公の
「夜明け前」は夢おちと思っていたのに
二段仕掛けの妖艶な結末でした。


「分かつまで」は福島の「相馬野馬追」の
馬のことが書かれていて泣けてなけて
しかたありませんでした。
あの頃、原発事故のNEWSで
動物達が右往左往する姿に胸が痛みました。

「人間だって、自分の命ひとつ
落とさないように抱えているだけで精一杯で(略)」


瓦礫の間にはさまれて動けないまま、
食べるものもなく汚泥の中にいたという馬が
自分を置き去りにした人間たちを
拒んでいたのだけど、やがて人間を赦し
信頼が快復したという物語に感動しました。


浅草寺の「ほうずき市」のあかぬけた感じ
福岡柳川の「白秋祭」は幻想的で
岩手黒石の「蘇民祭」は
冬の寒さに凍える思いになりました。
それぞれ祭りの風情、街のおもむき
季節の移ろいの描写が好きでした。

2019年3月15日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「猫のためいき鵜の寝言十七音の内と外」
2019年3月11日

「猫のためいき鵜の寝言十七音の内と外」は
テーマごとにエッセイと俳句が綴られいます。



まず第一章、集団就職をする子供の章で
泣けるのです。
12歳とか15歳くらいで親元を離れ
自立しなきゃならなかったって
親もどんなにか辛かったろうと涙が出ました。
昔の人は大人になるのが早かったことでしょうね。


著者の正木ゆう子さんは毎年、
長野まで鷹の渡りを見に行くのだそうで
旦那さんから「去年も見たのに」と言われた時の

昨日ビールを飲んだら、今日は飲まなくていいのか。

という返しに吹き出しました。
桜も毎年観に行きますものね(*^▽^*)


正木さんは日本酒が好きで

ふだんはペンより重いものは持てない私が、
一升瓶だけは片手で持てるのが不思議である。

あははあはは!
わかるわかる!


そして、猫好きさんでもあって

この世に猫を抱いて眠るほど気持ちのよいことはない。

まったく同感です。
愛猫ちゃんをお布団の中で
抱っこして眠ったこと今も良き思い出です。


言葉も綺麗で心が穏やかになれる一冊でした。

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「かけらのかたち」
2019年3月4日

深沢潮さんの「かけらのかたち」は
タイプの違う女性たちの連作短編で
自己承認欲求の闇を鮮やかにえがいています。



母親がSNSに公開している望む生き方に
窮屈さを感じながらよせてゆこうとする娘の安奈や、
妻が幸せな家庭を書いている体で
人から羨まれるような「自身の理想の家庭」を
BLOGに綴る夫などSNSに翻弄されている
人達が各章の主人公です。


六つのお話の中の「ミ・キュイ」に出てくる
杉坂さんという60歳くらいの女性の
「女としての始末の付け方」について語る
源氏物語の読書会のお話は素敵でした。


最終章で

「人からどう見られたいかでなく、自分がどうありたいか」

安奈の気づきにホッとしました。


深沢潮さんは「かっぱーん」を読んだことがありますが
現実にありそうなゆえに背筋が凍るくらい怖い話でした。


マウティングは自分のまわりには
実生活でもないです、たぶん。
私もインスタグラムなどしていますが
SNSで卒業新郎新婦様の暮らしや
お子様の成長を知ったり
よそのお家の猫ちゃんみたり
花の便りを知ったりと穏やかなことです。

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「珠玉」
2019年2月26日

以前、彩瀬まるさんの
「眠れない夜は体を脱いで」
「桜の下で待っている」などを読み
好きな文体だと感じる作家さんだったので
図書館に「珠玉」を予約して楽しみにしていました。



ですが、最初のほうは小間切れに
語り手が前ぶれなく変わるので
「え?だれ?目線?」
と、見失う感じになって
読みにくく、少し戻って読み返すと
「ああ、なるほど」でした。
黒蝶真珠目線なんて考えもしなかったのです。


祖母が美貌の偉大な歌姫であることが
プレッシャーで自身の外見や才能に
コンプレックスを抱く女性が主人公です。


読んでて、昭和のスターの祖母の
設定に山口百恵さん、中森明菜さんがよぎりました。
読後、参考文献を見て納得でした。


本物と偽物の違いについてお話は展開します。
樹脂パールが黒蝶真珠に話す言葉

それ自体の価値は大したことなくても、
自分の味方だって強く思えるものが
鞄に入ってるだけで、ずいぶん頑張れたって。

偽物であっても本物であっても、
その人の価値観次第で珠玉になるということでしょうか。


誰もが大事な「珠玉」を
持っているはずと教えられるお話でした。

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「おとぎカンパニー」
2019年2月21日

田丸雅智さんの「おとぎカンパニー」は
グリム童話やアンデルセン童話などを
素材にしたブラックファンタジーです。



「マッチ売りの少女」のパロディの
「夕陽売りの少女」のノスタルジック感が
なんとも好きでした。

夕陽のように見えるだけじゃないの。
人の中にある、夕陽の思い出にも火をともせるものなの

読みながら、幼い頃にみた
そろばん塾の帰りに坂の上からみた夕陽や
近所の小路からするお出汁の匂いまで蘇りました。


現代を舞台に風刺やホラーもあったけど
田丸雅智さんが描くとほわりとあたたかいのです。
勧善懲悪で誠実であることの大切さを
教えてくれるものもあります。
まだまだ寒い日はあるけど暖まれる一冊でした。

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「吹上奇譚第2話」
2019年2月18日

吉本ばななさんの「吹上奇譚第2話」は
前作に続いての哲学ホラーとのことですが
人情味もあってファンタジー色強く
屍や墓場と死の匂いがするのに
どこか牧歌的で爽やかです。



美鈴という少女が話すと

言葉がこんぺいとうくらいの小さな字が
ぽろぽろと口から出ては、雪みたいに消えてゆく

楽しいじゃありませんか(o^∇^o)ノ
ばななワールド炸裂です。


少女の霊に取り憑かれた美鈴
(黒美鈴とよぶのですが)のくだりでは
霊も霊に体をのっとられたほうも
互いを思いやる感じが優しくてホロリときました。


あとがきで、今回の作品の執筆の時期は
「青春を象徴した人たちとの別れ」が
多くあったそうです。
大切な人達や愛犬、
おばあちゃん猫ちゃんと続く
悲しいお別れがあり
30年の戦友だったという、さくらももこさんとの
ことにもふれていました。


吹上奇譚第1話に続いて
深いテーマを扱っているのに
あったかくほのぼのするお話でした。

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「あなたの愛人の名前は」
2019年2月12日

島本理生さんの「あなたの愛人の名前は」は
ドキドキあっという間に読めます。



恋愛とは言えないような危なっかしくも
引き寄せあう男女の関係が
人称の異なる短編で収められていて
お話達が繋がっているのです。
一個だけ猫目線の章がありましたっけ。


「氷の夜に」が純文学のような文体で
「あなたは知らない」と「俺だけが知らない」が
女性側からと男性側から一対の作品でした。


道ならぬ恋、幸福感をえたいと
埋められないものを補う感じの男と女。
が、島本理生さんの繊細な感情の表現で
描かれると湿度持ちつつの清涼感がありました。

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「それでも空は青い」
2019年2月8日

荻原浩さんの「それでも空は青い」は
ファンタジー、ヒューマン、ホラーものまで
コミカルに描かれてる短編集です。



帯には「人間関係に正解なんてない。
人づきあいに悩む背中をそっと
押してくれる7つの物語」とあります。
確かにそれぞれの家族の不器用な感じは
ほっこりあたたかくてホロっときました。


「人生はパイナップル」が特に好きで
戦争体験のある祖父の思い出と
孫の現代の思いが交互に語られます。
孫の誕生日が終戦記念日であることも
きっと、意味があるんですね。


「どんなに悲しくても辛くても
空って青いんだよな。」
誰もが、辛い時、空を仰いで
こう感じたことあるのではないでしょうか。
ハートウォーミングなお話達でした。

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「光まで5分」
2019年2月5日

桜木紫乃さんの「光まで5分」は
沖縄を舞台にしたノワール小説です。



いつも暗黒なんだけど、
悪い奴はいたっていいんだけど、
金と暴力と性の
記憶から自由になれない
流されていくだけの主人公の生き方に
読後感はどんよりとなりました。


今回は救いも癒しもまるでなく
桜木ワールドのファンとしては
すっきりしない終わり方でした。

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「髪結百花」
2019年1月29日

泉ゆたかさんの「髪結百花」は
吉原を舞台にした髪結さんのお仕事
時代小説でした。



各章で髪を結いあげてゆく
描写にワクワクしました。
表紙は灯ろう鬢です。
花魁の艶めかしさ
着物やかんざしの華やかさを
想像するとさらに奥行きが広がるようです。


四章では、懐妊の時から
「この子が生きてくれるなら」
と、我が子のために死ぬことは
「そんな嬉しい死に方」何も怖くないと
言い切る潔い花魁の姿に感動しました。


遊郭での花魁の悲惨な境遇に
寄り添う髪結いさんの女性としての
人生もまた悲しいものです。
けれど、最終章では
登場人物すべてが好きになれました。


読み終えてこんな風に命がけで
産んでもらったんだなぁ
母親に感謝しなければって思いました。

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「愉楽にて」
2019年1月25日

図書館で順番待ちの長かった
林真理子さんの「愉楽にて」が読めました。



二人の富裕層の男性が主役で
東京、京都、シンガポールを舞台に
現代の源氏物語のごとく
優雅で甘美なことでした。


登場人物が「あ、あのIT社長のこと」や
「きっと、あの会社ね」ってうかがい知れて
林真理子さんが実際に見聞きしていることを
元に構築しているんだろうと感じました。
そして、女性を値踏みするごとくな
お化粧や服装、雰囲気なんかの描写がさすがでした。


いくつになっても甲斐性があれば
恋ができるというメッセージを受け取った思いです。

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「本日は、お日柄もよく」
2019年1月21日

機を逸して読めていなかった
原田マハさんの「本日は、お日柄もよく」
この度、ご縁あって読みました。



お話に登場するスピーチを読む度
言葉や文章の美しさ
力強さに心を揺り動かされました。
言葉の魔力って、なるほどです。


言葉の持つ力に魅せられた主人公が

なんていい日なんだろう、今日は。
大好きな人たちが、こうして、
集まってくれた。
私たちの、新しい門出のために。

結婚式の日のこの言葉に
今までの金澤syugenの
いくつもの感動のシーンが甦り
卒業新郎新婦様達の最高の笑顔が
思い出され、あたたかぁ~い
気持ちで読み終えました。


美しい日本語を次の時代へと
繋いでゆけたらとも感じました。
初めての古本屋さんにてのお買い物は
満足まんぞくでした。

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「リトルガールズ 」
2019年1月15日

錦見映理子さんの「リトルガールズ」に
ある思春期の頃、美しい女子友に憧れる
感じは女子の誰もが通る道な気がします。



登場人物の人間関係も複雑
それぞれの思いも複雑です。
夫が妻をすごく愛している
その表現が不思議だったりもしました。
太宰治賞とのことです。


錦見映理子さんの経歴を読んで
「校閲」さんと知り、なるほどでした。
子どもから大人までいろいろな
登場人物の目線で
めまぐるしく語り手が変わるのだけど
とても厳密に描かれていて
スラスラっと読めました。
あ、表紙の裸婦画は50代の女性です。


年末年始と案外と忙しく
なかなか一気読みは難しかったのですが
久々にイッキしました。

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「猫のお告げは樹の下で」
2019年1月11日

青山美智子さんの「猫のお告げは樹の下で」は
七つの短編からなる人情味いっぱいのファンタジー小説でした。



悩みを持つ各章の主人公が猫のミクジから
お告げをうけとります。
お告げで見えるようになるわけじゃなく
見ようとしていなかったことに
気づけるという感じなのです。

猫の描写も愛情あふれていて
神社に現れるハチワレ猫の様子を
想像することも猫好きにはたまらないことでした。

一番泣けたのは
思春期の娘を持つ父親の章でした。
我が子とコミュニュケーションが
うまくできないことに寂しさを感じ悩む父親が

家族って、電車に乗り合わせたようなもんだ。

そして

時期がきたら自然に、自分の意志で親と違う電車に乗り継いだ。


と、我が身の成長の時期を思います。

私は娘を持った経験も
父親になった経験もないけれど
どしちゃったんだろうってくらいに泣けました。

七つのお話は、おしまいで
主人公の気づきと前向きに歩む姿に
ホッコリあたたまれます。

好きな言葉があって

「神の見えざる手で必要な人のところに渡るようにできてるものよね」

「えにし」ということに思いをめぐらせ
まわりにいる人にあらためて「感謝の思い」を
言葉にしたくなりました。

「猫」がタイトルに入っていたから
借りたのですがハートウォーミングで
幸せになれるオススメ本です!

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「フランス座」
2019年1月7日

ビートたけしさんの「フランス座」は
装丁が洋菓子のパッケージ
(昔の資生堂パーラーの箱っぽい)
のようにきれいです(*^▽^*)



お父さんの話はテレビで何度も
聞いたことあるエピソードでしたが
それでも笑いました。


子供が大学に行っておらず
ストリップ劇場でバイトしていることを
知りながらもお母さんが、ずっと
私立大学の学費を払い続けていたり
こっそり大家さんに家賃をおさめていたり
さらに小遣を渡すくだりでは
ホロリと涙が出ました。
母親の愛情の深さには胸うたれますね。。。


「師匠に出会って、俺は一生の夢を拾った」
下積時代の自伝的私小説は
昭和ならではの粋も感じました。

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「となりの脳世界」
2019年1月2日

村田沙耶香さんの「となりの脳世界」は
あるあるがいっぱいのエッセイです。



芥川賞作家の作品ってどうも
その文学的な言いまわしに
疲れることが多いのだけど
スラスラサクサク読めます。


二人きりで遊んだことのない女性と
温泉に入った時、その人がお腹を
隠していたからつられてお腹を
隠す話はゲラゲラ笑いました。
「彼女が懸命に隠している部分を
丸出しにしているのが恥ずかしかった」
「彼女がおでこを隠していたら、
おでこを隠していた」と言うのです。
とても可愛らしい女性なのでしょうね。


昔使った歯ブラシとデートする妄想話や
旅行に行く時にあの袋と探す話
日常の瑣末な事柄も
村田さんが書くとおもしくなるようです。
速音読していると度々、吹き出して
ヘロヘロな音読になります。


共感できることも
理解しがたいこともあったけど
ほんわかしていて女性にオススメです。

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「ポストカプセル」
2018年12月25日

折原一さんの「ポストカプセル」は
15年遅れで届いた手紙をめぐるミステリーです。



ラブレター、遺書、礼状、脅迫状、
受賞通知、待ち合わせの連絡など
15年前の手紙が引き起こす
波紋を描いた一話完結小説です。
が、なんと最後にすべてが繋がり
謎がしっくりおさまるのです。
なので、一気に読まないと結末章で
わからなくなります。


図書館から借りた本が
今、手元にちょうど10冊
年末年始は図書館のお休みもあるから
貸出期間が長くて嬉しいなぁです。
私も人並みに師走でせわしなく、
なかなかゆっくりとは読めないから
この時期はエッセイを選んで
お正月は頭がこんがらがりそうな
長編小説を一気読みしてやるんだ!
うん!そうしよう!

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「ツキマトウ 警視庁ストーカー対策室ゼロ係」
2018年12月19日

真梨幸子さんの「ツキマトウ
警視庁ストーカー対策室ゼロ係」は
ストーカーをテーマにした連作ミステリーです。



自身は被害者と思っているけれど
実は加害者だったりします。
加害者と被害者が紙一重って
言うのが怖いのです。


登場人物の心情や行動がとにかく
変わっていて理解しがたいものが
多かったのですが
「嫉妬と羨望の違い」は
ふうむ、なるほどでした。


昭和歌謡の「キャンディ」の
歌詞の解釈は、えー?そんな!
っと、びっくりです。
原田真二さん、可愛くて爽やかだったから
そんなエロテックでおどろおどろしい
内容だなんて思いもしませんでした。


人間関係が絡まりまくって
時間軸も飛びまくり
一気読みしないと見失ってしまう感じで
頭の体操になったはず(*^▽^*)。
ラストでどんでんもあります。

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「お別れの色」
2018年12月13日

図書館が2週間の調整期間で
ちょっぴり寂しかったものだから
休館明けはなんだかソワソワして
湿度をたっぷり含んだイチョウの
落ち葉で足を滑らさないように
気をつけながら走りました。


予約の本とお休みの間の新刊も
借りれて嬉しいなぁ
っと、外に出たら降っていて
傘を持たずに来てしまったから
図書館のティールームで
お茶して待つことにしました。
借りたばかりの本とハーブティで
過ごす時間なんと贅沢なことでしょう^^



吉本ばななさんのどくだみちゃんとふしばな
シリーズは毎回、読んでいます。
今回の「お別れの色」は愛犬との
別れの気配を感じるお話が
愛情深く綴られていました。


日常の中で寝たきりのワンちゃんに
見つめられて、見つめ返す時

その目に映し出される魂の姿しか見えていない。

もう、愛おしくていとおしくて
しかたないという感じで
人間同士だとなかなか叶わないですよね。
崇高な愛情です。


明日にも死ぬかもしれないっていう
ワンちゃんのためにふかふかのベッドを
用意して早く寝かしてあげたい
と思いながらつくのがこわい気もして
いつも犬と歩いた道をゆくという
くだりはもう大泣きです。


切々と静かな文章で丁寧に
心のうちが描かれていて
ほのぼのするエッセイでした。

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「京洛の森のアリス Ⅱ 自分探しの羅針盤」
2018年12月10日

前作「京洛の森のアリス」では
ありすが天職を見つけるための
自分探しをするのですが
今作では蓮が自分探しの旅に行きます。



ありすは着物で書店の仕事をしています(*^▽^*)
と言うことで今回は表紙が和装です。


うさぎの棗が言います。

「一人一人、持っている速度が
違いますから、誰かと比べるのは、
そもそもが愚かなことなんですよ」


こんな風に深い言葉が数多くありました。


芸者さんの紅葉さんがありすに言います。

「『自分が感じたことを丁寧に教えること』と
『自分の意識を押し付けてしまうこと』は、紙一重や。
もし、自分の意識を相手に押し付けてしもたら、
同時に大きな『責任』も伴う。」

相手のためを思っての助言は
自分の考えを押し付けることではなく
愛情と覚悟を持ってしなければいけない
と言うことでしょうか。


また、「天職は一つとは限らない」

ありすは、本屋さんの店員さんに
なりたいと望みそれが叶って書店を開きました。
私も読んで面白かった本を人にすすめたり
誰かの好きな本の傾向を把握していたら
きっと、これ気に入ってくれるはずとすすめたり
あと、感想を聞くのも好きです。
私もウェディングプランナーが
天職って思っているけど
本屋さんもありなのかなぁなんてことも思いました。

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「海の見える理髪店」
2018年12月5日

表題作「海の見える理髪店」は古い
邦画を見ているような懐かしさを感じました。



荻原浩さんのファンタジー小説は以前から大好きです。




理髪店の店主は主人公の男性が
いつかきっと来ると待っていた気がします。


鏡越しに海に陽が落ちてゆく
様子が私のまぶたにもオレンジの
色み強く思い描けるようでした。




「いつか来た道」は娘の立場で
あったなら誰もが母親に持つ思いと
母親が老いてゆくことを受け止める
痛みが描かれていて切ないことでした。
列車に乗る時、幼い頃の辛い思い出と
憎しみに決別できたのだと感じました。




「遠くから来た手紙」は
ユーモラスでありながら
戦争中の夫婦の優しい情愛に泣けました。




他のお話も穏やかで心あたたまります。
この作品は直木賞受賞とあって
出版当時あまりにも図書館の貸し出し
順番が長く借りることをあきらめました。
この秋、気持ちがめいっていた時に
図書館をゆっくり歩いていて
本棚で目にとまったのでした。
本も人も出会うべき時に
出会えるものなんだと感じました。

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「はつ恋」
2018年11月30日

村山由佳さんの「はつ恋」は
猫のユズちゃんとの生活
幼馴染の彼や親御さんのことなど
日常が綴られた自叙伝のような小説でした。



認知症の母親とのくだりではせつなくなって涙が出ます。


四季折々の自然を愛でる描写が繊細で素敵でした。

それら一つひとつが、まるで古い書物に
はさんでおいた栞のように、
ハナの記憶の一ページを開く手がかりになる。

虫の鳴き声や風のにおい、光の色で
懐かしいある情景が鮮やかに
蘇ることってありますよね。
毎年、繰り返される四季は
その都度に喜びと感動にあふれ
偉大なことです。


人生最後の恋は穏やかでありながら
ときめきもあって、胸の高鳴りは
はつ恋をした年頃から随分と
たっても変わらずにあるらしいです。

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「水曜日の凱歌」
2018年11月26日

乃南アサさんの「水曜日の凱歌」は
716ページかなりショッキングな長編でした。



残酷シーンが多くプロローグで早くも
リタイアしようかってチラリと思ったけど
本章に入ると夢中で読み切りました。


これは映像化したら残虐過ぎて
直視できないだろうと思います。
想像できないようなむごたらしい
表現が続くのですが、涙が
あふれてとまらなくなったのは
学童疎開していた子供たちが
東京に帰ってきたら焼け野原で
家族がいなくなっていることに気づくくだりです。
誰も迎えに来てくれなくて独りぼっちで
どこに家があったのかもわからず
行くところもなく保護してくれる人もいない
食べ物もなく寝るところもない
心細いなんてもんじゃなかろう
その子たちは生きることができたんだろうか。
そして、命を奪われる瞬間に
きっと愛する我が子を思ったであろう
親の無念さはいかばかりか・・・・・。
今文字にしていても涙が出ます。


拗ねてばかりいた主人公の少女
鈴子が僅か一年で目覚ましい成長をします。
逞しく生きてゆく女性達が多く描かれており
その中でも鈴子の母親のしたたかさが
なんとも言えないのです。
鈴子の母親からみた戦前から戦後を
読んでみたいとも思いました。


一億総懺悔なんて冗談じゃない
ほとんどの国民が望んだ
戦争じゃなかったはずです。
弱者(ほとんどの国民)ばかりが
地獄(それ以上かもしれません)の
ような苦しみを味わされた戦争は
たったの75年前のことなのですね。


戦争を経験した人がご高齢となり
風化されていくことも考えられます。
こんな風に文字で戦争の惨さ愚かさ
人々の苦しみを伝える小説が
あっていいと思います。
どうか愚かしい戦争が二度と起こり
ませんようにと強く強く祈ります。
オススメの一冊です。

2018年11月26日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「緑の花と赤い芝生」
2018年11月19日

伊藤朱里さんの「緑の花と赤い芝生」は
真反対の性格の27歳同い年の
嫁と小姑が交互に語ります。



万人に嫌われたくない杏里と
他者とのかかわりが苦手な
エリートでリケジョな小姑の志穂子は
互いを嫌悪し怒り、けん制しあいます。
そして、二人は共に自身の母親を
受け入れられない息苦しさを抱いています。

語尾や語頭をひょこんと動かすそれには、小動物がしっぽを振る動きさながら場をやわらげる効果がある。

志穂子は関西弁で可愛く話す杏里を
このように見ていました。
確かに方言キュートだったり
親密さを深めやすかったりしますよね。


が、杏里と志穂子が対峙するシーンで
ゆわふるキャラなはずの杏里が
尼子インターの渚としか思えない
話し方となって(たぶん声のトーンも)
本音を互いにぶっつけあいます。
このシーン好きだったなぁ気分爽快( •ॢ◡-ॢ)-♡。


さて、お話にはおもしろい言い回しがいっぱいありました。

呼び鈴ってどうしてこんな音なんだろう? クイズに正解したときの音。ピンポーン。急にやってきておいて、自分が正しいと言わんばかりに。ピンポーン。これが正解です。ピンポーン。拒むあなたが悪い。ピンポーン。

あはは!言いえて妙
昭和歌謡が出てきたりけっこう笑えました。


随所に赤と緑の印象的な対比があります。
あ、今日「緑のおばさんの日」なんだそうです。

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「「違うこと」をしないこと」
2018年11月12日

吉本ばななさんのエッセイ
「「違うこと」をしないこと」を読みました。




毎日は選択の連続で、自身の
心の声を聴くことこそ大切と
ばななさんは言います。


すごく好きな考え方は

時間は、未来から過去に向かって流れている

普段、時は過去から流れて
今に至っているって感覚ありますよね。


ですが、確かに創作祝言を
組み立てる時にこういう感じあります。


例えば「お二人の新生活には
ご家族の応援があったら
きっと心強い」と感じた時
親御様にむけてのさりげない演出を
提案させていただくことがあります。
もちろん、お二人の個性にあったかたちでです。
結婚式は、お二人がお互いのお家に
受け入れられる良い機会ですから。


良い結婚生活にむかって
お二人と一緒に思いの伝わる
結婚式を創り上げてゆきます。


あちこち気になったところから
読んでいたら、あとがきで
「パパブブレの飴のように、
どこから読んでも」とかいてありました。
大変、自由に読みました。

2018年11月12日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「ふたりぐらし」
2018年11月6日

桜木紫乃さんの新刊
「ふたりぐらし」は
夫と妻が交互に一人称となる
「ふたりで生きていくこと」を
テーマにした連作短編でした。



出会ったときからこの声が好きだった

と、妻が思う、その感じわかります^^。
声に、言葉や表情以上に
その人となりを感じます。


桜木さんの作品につき
闇世界や危なく艶っぽい男性が
登場する暗黒小説を期待して
おったのですがつまつまとした
毎日の暮らしの心の内が
丁寧に繊細に描かれています。
なんならそこにあるであろう
生活臭まで想像できました。


ヒモのような夫が
母親が亡くなって一年して
鳩サブレの缶に500円貯金と
遺されたメモを見つけます。

素っ気ない演技に騙されていたのか

親の心、子知らずに泣かされました。


夫の上司の男性が付き合っている
女性の母親を病室で看取る時に
整髪料のにおいを感じるシーンがあります。

「この匂いはお父さんのものだ」

と女性が言うのです。
のちに男性が語ります。

お迎えっていうのは、
逝く側が心から
望んだ人が来るのかもしれない

このくだりがとても、とても好きでした。


来し方行く先を考える世代も
これから結婚を考える世代にも
良き一冊と思います。


本の帯に「一日一章ずつ」とあったけれど
こらえきれず一気読みしてしまいました。

2018年11月6日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「廓のおんな 金沢名妓一代記」
2018年10月23日

ずっと読みたかった井上雪さんの
「廓のおんな  金沢名妓一代記」を読みました。



時代小説が好きで吉原や京都の
花街のお話には多く出会い
岩下尚史さんの随筆でも
新橋や深川、赤坂などなど
地域によって芸者さんの
営業の形態が違い
時代によっても役割が変わった
ことなども知り金沢の遊郭に
ついて書かれたものを探していました。


きぬさんも本が好きだったそうです。
「芸者は新聞や本を読んだら
恐ろしい人間になる。旦那さんが
つかなくなる」と禁じられ
読み書きを覚えることも嫌がられたため
泉鏡花を隠れて読んでいたと言うのです。
知恵がつくことを女将は嫌ったようです。


13歳の時にロシアの俘虜に
「オジョサン」と生涯に一度だけ
呼ばれてお嬢さんは良家の
子女をさす言葉だったから
胸が高鳴ったと言うのです。
そして、17歳で初めて横山邸で
お雛さんというものを見たと
書かれていてせつなくなりました。


明治から昭和までの世相
時代の移り変わりが描かれています。
金沢の町にロシア人の俘虜が
大勢いて(天徳院に300人も入れるんだ!)
随分と大切にされたようです。
金沢駅から出発する汽車を野町まで
見送りの人が連なっていたというのを
頭の中で想像しました。
元旦は日本髪を結い毘沙門さん
(宇多須神社さん)に黒留でお参り、
続いて挨拶まわりをしたそうです。
兼六園に屋形船が浮かび
霞ケ池を一周したなどなど
そんな時代があったんだと
セピア色の風景を思い浮かべながら
読み進めました。


母の世代というより祖母が使っていた
金沢弁の話し言葉で語られていて
それは、今の濁音が多い金沢弁ではなく
まあるい響きのある言葉で
今はまず聞くことのなくなった
「はしかい(賢い)」
「はごたえ(口ごたえ)」
などなど懐かしい方言に
タイムスリップした気分でした。


その昔の金沢の風習や暮らしなども
うかがい知れてオススメです。

2018年10月23日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「彼女の恐喝」
2018年10月15日

藤田宜永さんの「彼女の恐喝」は
昭和のドラマを観るような
どこか懐かしい感じがしました。



主人公の女子大生の矛盾している性質
「悪女だけど優しい」「狡猾だけど健気」
これは、作家さんの若い女性への
願望なのかしらんと想像しました。


主人公も含めて登場人物達が
暗黒の中にいながらも人としての情を
持ち続けていると感じられて心地よく読めました。


未読のページがもうわずかしかない頃には
いったいどう決着するのだろう
って、ハラハラ急いで読み進みました。


あまり、読まないラブノワールサスペンスですが
ドキドキおもしろかったです。

2018年10月15日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「静かに、ねぇ、静かに」
2018年10月9日

石川出身の作家の本谷有希子さんの
新作「静かに、ねぇ、静かに」は
ネット社会を描くホラー三作品でした。



一作目の「本当の旅」は
SNSで誰しもが持ったことのある
違和感が気持ちいいくらいに
あぶりだされています。


自分を探し続けたままアラフォーに
なった三人は一緒にいながら
SNSで会話をしたり、
加工、編集してインスタ映えする
写真を楽しい思い出として
SNSにのせ「作りものの旅」をします。


例えば「こんなもの日本じゃお金は払えない」と
感じている料理を懸命に写真を撮り
スマホの画面をのぞきこみ「おいしそう」
と、満足し冷えた料理を食べる
そんな三人は不気味です。

僕が本当はどう感じたかなんて、
たいしたことではないのだ。


画面の中の自分たちが
楽しそうで仲よさそうで
食べ物がおいしそうなことに
充足感を得るようになったというのです。


無神経でまわりへの迷惑おかまいなし
それでいてお気遣いな自分に酔っている感じや
ハラハラするようなポジティブ信仰
(思考ではなく)っぷりも違和感あります。
おもしろくってあっという間に読みおえました。




ネットショピング依存症の二作目
「奥さん、犬は大丈夫だよね?」
動画配信をする三作目
「でぶのハッピーバースデー」は
芥川賞の「異類婚姻譚」を
読んだ時のあの感じで
私にはうまく理解できませんでした。

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「彼女は頭が悪いから」
2018年10月1日

「彼女は頭が悪いから」の
第一章は平凡な女子高生の日常が
事細かにかかれていて退屈で読むのを
やめようかと何度も閉じかけました。



ウィット、言葉をかえたら
イヤミな表現で度々、東大生を表現し
東大生の差別的蔑視の感情の
詳細が描かれていますから
とにかく嫌な気分になって
がまんして読み進むうちに
どんどんさらに嫌な気分で
いっぱいになって
不愉快きわまりなく
途中でやめて寝るってことができない
と、夜更かしして一気読みでした。


恋の終わりはせつなくて
一縷の望みを信じたい
被害女性の気持ちもわかるわかるです。


被害女性を残して帰って行った
知人女性の行動は理解できず
私だったら無理矢理でも
「さ、一緒に帰ろっ」とひっぱって
部屋から連れ出すんだけど・・・
って思いました。


物語の終わり被害者女性の通う
大学の教授の言葉にボロボロ泣けて
不快感いっぱいで読んできた
心が救われました。


人の痛みや苦しみを共感する能力は
東大を合格するには無駄で
不要なのだといったことが
かかれていたけどそんな人ばかりではないです。


姫野カオルコさんの作品
他も読んでみたいと思いました( •ॢ◡-ॢ)-♡。

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「正しい女たち 」
2018年9月26日

千早茜さんの短編集
「正しい女たち」を読みました。



この中で、半年後の春に幸福な
離婚を約束している夫婦が
心穏やかに残り少ない日々を
過ごすお話がおもしろかったです。


一緒のベッドで寝て互いを慈しみながら
日々を暮らす二人はおだやかな夫婦です。
それでいながら「離婚は結婚の死」と
もうすぐ死にゆくときの冷たい気配が漂っています。


これで終わりだと思えば、
相手への憎しみや怒りも和らぎ
優しくなれるものなのかもしれません。


諦めたことでかえって
残されたの二人の時を大切にしようと
終わりに向けてゆっくり思い出を
静かに作っていくの感じが切ないけど良かったです。

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「大人は泣かないと思っていた」
2018年9月20日

初読み作家の寺地はるなさんの
「大人は泣かないと思っていた」は
文体のバランスも良く読みやすかったです。



噂話が娯楽というような
田舎町での男尊女卑のエピソードが
リアルに描かれています。


主人公が変わる連作短編が
繋がってゆきます。
到底共感できない無神経で
横暴かつ身勝手なおやっさんの章もありました。
ですが、おやっさんの孤独、悲哀もあり
この章が一番おもしろかったです。
ラストに長年連れ添い我慢し続けた
奥さんがああたに言いたいことが
たくさんあるから伝え終わるまでは
長生きしてという
それがなんとも優しさに満ちていて
ふわっとあたたかい気持ちになりました。


それぞれの章の目線が変わり
女ゆえの窮屈さがあり
男ゆえの苦悩ってのもあって
また、年代別の悩みってのが
あるんものなのだということを感じました。

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「燃える波」
2018年9月17日

村山由佳さんの新刊「燃える波」を読みました。



子供っぽく自分勝手なモワハラ夫との
間でのトラブルの起こりかたや
進展のしかたとかが
とにかくリアルでこういう
経験あったんだろうなって
ここまで心の機微の詳細をえがけるは
想像だけでは無理だろうななんて考えたりしました。


主人公の仕事が順調で
その成功のしかたがはんぱないのです。
そして、さらには主人公を
ずっと昔から慕ってくれていた
同級生の男性との出逢いがあって
ほめてくれるし感性が似ているし
恋も仕事も順調ってドリーム感いっぱいです。


さて、先日のNHK「ネコメンタリー
猫も、杓子も。村山由佳ともみじ」は
関西弁で話す猫(上野樹里さんの
ナレーション)のもみじちゃんが
最高にキュートでした!


そのドキュメンタリーで村山さんの
二回目の離婚のあと同居する
同級生の男性が実在するのを知りました。
あぁ、小説はほぼほぼ自叙伝でしたか。
なんて無粋なことを考えてはいけませんね。
小説、おもしろかったです☆”

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「ほんのきもち」
2018年9月10日

「ほんのきもち」は、16人の
作家さんが贈り物について書いた
幸せな気持ちになれるエッセイ集です。



初読みの鹿子裕文さんの
「とっておきの一冊」は
リズムも心地良く
きっと相性いいなっと読み進んだところ
とどいた贈り物のところで泣けました。
で、お返しにおくったお品に
また、泣けました。
なんともあたたかい気持ちになれます。


やはり、初読みの乾ルカさんの
「天使の名前の犬のこと」では
顔が水浸し大事件になりました。
愛犬ガブリエルとの思い出話は
どれもこれも微笑ましく
亡くなった愛犬へ感謝の想いを
「いまだかって味わったことが
ないほどの悲しみをくれた」
と、それが贈り物だったと綴られていました。
8ページ(内1ページは下の絵)のお話はすごい威力です。



挿絵のセンスも良いのです。


贈り物に困った時にきっと
心強いなっていうバイブルのような本でした。

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「ありえないほどうるさいオルゴール店」
2018年9月1日

今日から九月、涼しいです。
丘の芝生がお盆ごろはワラの色をしていて
夏の芝生ってこんな色だったっけ
と、不思議に感じていました。
ですが、ここんとこの雨で
みずみずしい青が甦り誇らしげに輝いています。


瀧羽麻子さんの七つのお話
「ありえないほどうるさいオルゴール店」は
タイトルとは裏腹に静かな店内でおこる
優しい物語達に泣けました。



それぞれのお話は独立していて
各結末に心ほのぼのとする展開があります。
ファンタジー系好きさんにも
ヒューマニズム系好きさんにも
お子様にもご年配にも
とてもオススメの一冊です。


人生の大事な場面でたまたま流れていた曲が、
心に残ることもある。
音楽は大切な思い出を呼び起こす。
 

自分にはどんな曲のオルゴールなのだろう
心の音をカタチにしてくれる
こんなお店があったらいいなぁ♫•*¨*•.¸¸♪✧


余韻も楽しめます。
フェバリット図書が増えました。

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「切なくそして幸せな、タピオカに夢」
2018年8月28日

吉本ばななさんの
「切なくそして幸せな、タピオカに夢」は
SoupyTangさんの挿絵が
可愛らしい絵本のようなエッセイでした。



父上との思い出、そして自身が親になり
子を思う気持ちが綴られていて度々泣きました。


野菜やおでんのネタだったり
猫ちゃんのいる台所の挿絵が
エッセイの思い出話を
とても身近なものにしてくれます。
例えば市場で父上がほうれん草を
買ってくると「ほうれん草づくし
メニュー」になるという思い出の
挿絵は、ほうれん草料理達を
さらにほうれん草がループして
囲んでいるのです(*^▽^*)。


子供が5歳の頃の母子の写真を
見つけて泣いてしまうくだりがありました。

もうこんなときは二度と戻らないのだと思った。(略)
あの写真を見た一瞬、私はあの時間の中にいた。

私も幼かったころの我が子を思い出し
ふわっと涙が出ました。


写真って大切ですね。
幸せな瞬間の写真を見返した時
巻き戻せる感じが愛おしいですね。

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「ののはな通信」
2018年8月24日

三浦しをんさんの全編書簡形式の
小説「ののはな通信」を読みました。



高校生の文通や授業中のメモは
確かに経験あるけれど今となっては
(ましてや他人の)興味はなく
いったんは読むのやめようとしたものの
図書館の紹介文を読んで
おもしろくなるのかな
以前に読んだ作品も良かったしな
図書館の長い順番待ちの末だしな
と、読み進みました。


無音で読書するのだけど
一章では、ドラマ高校教師の主題歌
(森田童子さんのぼくたちの失敗)がリフレインします。


二章では、ののとはなの再会があり
会えなかった時期の恋や様々な経験と
近況を手紙で語りあいます。
そして、大きな転機を迎え
連絡を取り合わないことを決めます。


三章で手紙はメールになります。
ののが亡くなった愛おしい人の
思い出をかくうちに
「文章って、変なものですね。
過去やあの世とつながる呪文みたい。」
文字にすることで偲ぶことも供養ですね。


はなが「ひとが手にすることのできる
最もうつくしいものは、
宝石でもお花でもなく、記憶なのです」と
若い日の二人を懐かしく振り返ります。


ののが「記憶が私たちを生かす糧」と
決して後ろ向きな意ではなく
愛し愛された記憶が人を前進させると語ります。


最終章では、宮崎駿監督映画の懐かしく
清らかな曲(手島葵ちゃんが歌う)が
耳の奥でリフレインしました。


自己評価が低く他力本願だった
はなの成長は力強く
年月が人をかえる感じと
それでいて縁のある人とは
また繋がれるものなのだと希望が持てて
終盤はとても感動していっぱい泣きました。


若い頃のひかり
歳を重ねて研磨されてゆき放つひかり
きっとあるよね、
そう思える一冊でした。

2018年8月24日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「ブルーハワイ」
2018年8月20日

夏らしい表紙の青山七恵さんの
「ブルーハワイ」を読みました。



独立した六つの短編小説は
教師と教え子、同僚の女性、母娘、
姉妹、女友達、従妹、祖母と孫
などなどの女性特有のどこか
時に神経質だったりするあるあるが満載でした。


「ミクラ―シュの日」という小説が好きでした。
長く付き合っていて気のあう友人は
一番一緒にいてラクチンなはずなのに
旅先で喧嘩してしまう感じ
わかる、わかるのです!


楽しい旅になるようにと最初は
お互いにいい意味で緊張しているんだけど
旅も終盤に近付くとだんだんと
苛立ちが積もってきます。
で、喧嘩のきっかけもなんだかわかるのです。
暑さ寒さは人によって違っていて
そういうことで突発的に我慢できず衝突しちゃいます。


異国の地で孤独や恐怖もあって
さらにさらに過去にさかのぼって
ひっかりを自分でみつけては積もらせてゆきます。
主人公の胸の内には負の感情が渦巻くのです。


けれど、だんだんとクールダウンしてゆくと
反省もします。
寂しい気持ちになった時、あの子がここに
いてくれたらなと考えます。
で、おしまいには「走れメロス」をちらっと思いだした。


夏らしい表紙って思ったけどこれ水着じゃなく下着ですね。



裏表紙で気づきました(^_^;) 。

2018年8月20日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「エンディングドレス」
2018年8月15日

蛭田亜紗子さんの「エンディングドレス」は
この時期に読むのにふさわしいお話でした。



最愛の人をなくした主人公の麻緒は
絶望感の中で自殺する準備を進めています。


ひょんなことから死に装束を作る
終末(決して週末ではない)洋裁教室に
通い陽気な3人のおばあさんトリオの
おリュウさん千代子さんしのぶさんと
一緒にエンディングドレスを
縫うための課題に取り組みます。


戦時中にはたちを迎えた千代子さんは

「娘ざかりのいちばん輝いていたころ、
わたしは着飾ることがいっさいできなかった。
せめて死に装束はとびっきりお洒落をしたいと思って(略)」

千代子さんの思い出が
せつなくて大泣きしました。
戦争中に青春時代を過ごした多くの女性が
経験されていることと思われます。
千代子さんの母親が浴衣だけはと
とってあったというその親心にも大いに泣きました。


『自分以外のだれかのための服を
つくってください』の章でも
千代子さんの優しさにキュンと泣かされました。


おリュウさんが最期の装いに選んだのは
真っ赤なビーズ使いのドレスで
それは、おリュウさんの好きな花に
囲まれた時にとてもひきたつ衣装でした。


主人公の変化していく様がとても手ごたえがあって

「服を一着完成させるごとに、
わたしはばらばらになった自分のパーツを
縫い合わせるように立ち直っていた」

というセリフが心に残りました。
主人公が人と接し交流することで
少しずつ再生していきます。
読後は爽やか気分になれました!

平和を意識することが多い
この時期にちょうどこの小説に
出会えたことに感慨深い思いでいます。
終戦記念日の今日、二度と戦争が
起こりませんようにと強く祈ります。


女性が自由に装うことができる
今の時代はとても幸せだと感謝します。
そして、ハレの日に花嫁様の
お手伝いができることは誇らしく
さらに丁寧に大切にと心から思いました。

2018年8月15日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「消えていく日に」
2018年8月12日

加藤千恵さんの「消えていく日に」は
記念日にまつわる九つのお話の短編集で
揺れ動く女性の心が描かれていました。



「消えていくものたち」がとても好きでした。
主人公はいくつなんだろう
と、はっきりしないけど
東京に路面電車が走っていて
高層ビルがなかった頃に恋をしていたようです。
主人公が喫茶店でハロウィンの日に
携帯電話で写真を撮りあう仮装姿の
若者達に驚きます。
恋をしていた頃を振り返り
あの時に携帯があったらあんなすれ違いは
起こらなかったとか思いを巡らすシーンは
わかるわかるです。
私も携帯のある時代とない時代と両方を
知っていますから。


主人公が過去を振り返って

後悔はいくつも残っているが、
後悔のない毎日だったのなら、
逆にこんなにも楽しめなかったのかもしれない。


いい言葉ですよね。


ネタバレになってはいけないので
核的なことかけないですが
好きな人や家族をいつもそっと気にかけて
見守っている感じにウルウルしました。
盆どきにぴったりなお話だと思いました。


「赤いプレゼント」の一文

つらかった記憶じゃなく、
幸せだった記憶のほうが、ずっと涙腺を刺激する。


別れた男性とのことを思い出す
切ないお話なんですけどね。
何気ない日常の中で起こった
幸せな出来事を思い出が愛おしくて
じんわり涙するってありますよね。


生きていると立ち直れないくらいの
絶望感に襲われることもあります。
ですが、すべてのことはいつも流れているのですよね。
新しい一歩を踏み出す気持ち大切にしたいです。


あと、表紙と裏表紙も好きでした。
パンプス・マニュキュア・フランスパン・
フライパン・ショートケーキとか日常の中に
あるもの達がきっかけで
時々、古い時間に思いをはせます。

2018年8月12日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「放蕩記」
2018年8月5日

小学生の頃の夏休みは毎日
ソロバン塾がありました。
先生に「あなたを見ていると
ファッションショーみたいね^^
毎日違う服着て来て」と
言われたことを覚えています。
母手製のこましなデザインの洗濯機で洗える
綿のワンピースが多かったです。
母は、家にいる時はいつも縁側で
ミシンをかけていました。


公立の小学校なので普通に制服が
あったのですが学期ごとの始業式と
終業式には母親手製のフォーマルな服を
着せられていました。
そういう節目には正装させたかったようです。
我が母親はなかなかのトリッキーさんでした。



村山由佳さんの「放蕩記」はほぼ
自叙伝っぽくって母と娘の微妙な確執に
悶々としている主人公の姿に
自分と通じるものがあります。
なかなか強烈なお母様なのです。


物語の後半、年老いた母との
関係が変化してゆきます。
自分の記憶と合わせても悲しくなりました。


誰もがきっと持っている母親への思いに
色々と共感できて、心が痛くなることも
多いけどとても好きなお話です。

2018年8月5日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「愛することばあなたへ」
2018年7月31日

瀬戸内寂聴さんの「愛することばあなたへ」は
素敵な言葉がいっぱいありました。



「健康の秘訣は、心にわだかまりを持たないこと。
言いたいことをじいっと我慢しているより
口に出して言ったほうが、
心のわだかまりがなくなります。」

大人になるってことは言わないで
心に蓋をするという選択が増えること
なのかなって思っていました。
ですが、確かにいい関係を
構築してゆきたいと願う人には
きちんと伝えたほうがいいですね。


もういっこ好きだった言葉です。

好運は、陽気でユーモアが大好きだ。
笑う門には福来たる。
世の中、無理にももっと笑って、
好運の連鎖反応が起きますように。

好運も幸運も笑顔でいたほうが
近寄って来てくれるってことですね。
幸せのスパイラル広がりますように( •ॢ◡-ॢ)-♡

2018年7月31日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「うかれ女島」
2018年7月28日

花房観音さん「うかれ女島」都市伝説にもなった島は実在しているそうです。

表紙はカラヴァッジョ代表作「マグダラのマリア」

「東電OL事件」デジタルタトゥーやリベンジポルノとか

男性が一人称でかかれている章で
自分を捨てたのだと思っていた母親が
子どもを大切に思っていたことを知る章では泣けました。

女性が社会で生きにくい

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「いちごの唄」
2018年7月25日

峯田和伸(銀杏BOYZ)さんの曲を
題材にした岡田惠和さんの小説
「いちごの唄」は題名と表紙の印象で
ファンタジーなのかなと読み始めたら
せつなくもあるヒューマンラブストーリーでした。



自転車でブレーキをかけずに
急な坂をおりるシーンから物語は始まります。
私も小さい頃、近所の坂を世界一急で
大きな坂なんだって思いこんでいて
自転車でワンパクしては世界征服の冒険気分を味わってましたっけ。


主人公が父親に
「ストロベリーフィールドって知ってる?」
と、聞くと父親は
「おまえとビートルズの話が
できるようになったなったんだ」と
感慨深く言います。
確かに親子で音楽の話って嬉しいですよね。


登場人物がみんな優しくて
「銀河鉄道の夜」の章は大泣きしました。
ネタバレになってはいけないので
かけませんが物語の終わりに
「ストロベリーフィールド」ワードが
出てきて、ここでフワッと泣けます。


峯田さんの描き下ろしイラストもあり
一曲ごとの短編が繋がって全体が
一編の物語となります。


あ、「ストロベリーフィールド」って
ジョン・レノンが育った近くに実在していた孤児院だそうです。
夕食後サラサラあっというまに読めました。

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「偽姉妹」
2018年7月21日

図書館で順番待ちしていた
山崎ナオコーラさんの「偽姉妹」が読めました。



本当の姉妹との会話に嫌な感じがして
50ページくらい読んだところで
返してこようって思いました。
けど、1日たったらまた読んで
みようかなって思えて100ページ
くらいからでしょうか、なんだか
おもしろくなってスルスルっと読めました。


全編に顔の美醜がからんできて
容姿によってヒエラルキーや
マウンティングと、
そんなものかしら・・・
なんて感じることも多くありました。
私は、目鼻立ちというより
表情のいい人を美しいと感じます。


お話の中でエリック・サティの音楽を
背景みたいと主人公が言います。

サティは「家具の音楽」を提唱していて、
意識的に聞かれない音楽を目指したんだ


じゃまにならないしあきないとも。
同感です。
耳にさわらなくて穏やかで
音をはったり主張したりがなく
私もBGMでよく聴いています。


最終章、描かれている未来で
「小説を読もう」と電子書籍を
ダウンロードします。
私は電子書籍というものが読めません。
映像の文字は物語を読んでも
感情が入ってこないのです。
紙に印刷してある文字でなければ
感動はありません。


借りた本は、2週間は手元に
持っていてもよいのですが
私のあとにもこの本は
予約待ちのかたが多かったので
優先して読みました。
次の「紙に書いた本」が好きなかたに
読まれていることでしょう。
未来にも紙にインクで印刷された
書籍が読めますようにと祈ります。

2018年7月21日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「砂上」
2018年7月17日

桜木紫乃さん「砂上」です。



桜木作品には、男の色気って
こういうことなのかしらんと思える
影のあるかっこいい男性が登場します。
「霧」や「ブルース」「裸の華」では
実社会ではかかわりたくない
(かかわってはいけない)危ない
男性が物語の軸となっていて
ゾクゾクしました。
ですが、この作品の登場人物は
なんだかふがいない男達でした。


小説家になりたいアラフォー女性が
作家デビューするまでの話で
厳しい女性編集者のアドバイスを受け
時に反発しながら自分の生き様
母や妹との関係を題材にした
私小説を書き上げます。


物語を生み出す作家の凄まじさを感じ
この物語自体が桜木さんの私小説なの
かしらんと、思ったりしました。


ちらかり放題の思考が、一本に
まとまってゆくときの心地好い感覚がある。


このくだりが爽快感がうかがい
知れてとても好きです。
私の仕事も、点と点を紡いでゆく
作業が多く、整った時の
気持ち良さと言ったらないですから。

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「猫を拾いに」
2018年7月12日

川上弘美さんのSFもありな短編集
「猫を拾いに」は文章が穏やかで美しいことでした。



「はにわ」のゲイの息子と
そのことに罪悪感を持つ母親の
たがいに思いやる優しい関係がいいなぁと
親子の幸せを祈りたくなりました。


「猫を拾いに」では政府広報にいつも印刷されているという

人と人との絆をまもるために、贈り物は大事なのです。

なんてほのぼのとした街なのでしょう。


「金色の道」はぬりえのように
人の顔の色が感情によって変わり
複雑な思いがあるとグラデーションに
なったりして見えるというのです。
現実の世界でもホントに見えている人がいるような気がします。


最後の「信長の怨霊」は笑ったわらった!
一個いっこのお話が可愛くて
こんなことホントにあったら
なんて考えるとワクワクしました。


壇密さんが独特の言葉で
解説をかいているのですが、
「このお話達が好きなんだなぁ」って
よぉく伝わってきました。


幻想的な「ミンミン」では小さい人がでてきます。
小さいおじさんの話はけっこう好きです。


このひとつ前に読んだ
アンソロジー「華やぐ女たち」の
川上弘美さん「庭のくちぶえ」でも
「ちいちゃなおじさんは実在するんだ!」
って楽しい気分になりました。



佐野洋子さんの「これはペテンか?」は
ほのぼのとした老いがあります。


岡本かの子さんの「老妓妙」は
老いてなお、粋な女性がかっこいいのです。


林扶美子さんの「晩菊」は
平行して年をとった男と女が
過去に熱い恋をしていた頃の
昔を懐かしむ会話をしながら
胸のうちではたがいに洞察し
値踏みする感じがおもしろかったです。


片山廣子さんの「子猫ノハナシ」が
童話のようでとても好きでした。
夢の世界に旅立つように
生涯を終えられたら
なんて幸せなんだろうって、憧れます。

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「世界は終わりそうにない」
2018年7月7日

角田光代さんのエッセイ
「世界は終わりそうにない 」は
吉本ばななさんとの対談もあって
どちらも好きな作家さんなので
とてもワクワク読みました。



「恋は続くのか、終わるのか」という章で

恋の最初は非日常である

と始まり

恋愛というものにも努力がいるらしい。
(略)ただ日常に放りこんでおくだけでは、
どんどん萎びて色あせていく。
だから意識して、たまには恋の
はじめの非日常を持ちこまなければ
ならないのではないかと私は思う。

金澤syugenの新郎新婦OB様達の
暮らしぶりを聞いていると
家族でおしゃれして出掛けたり
好きな音楽を聴きに行ったり
お子さんをお祖母様にあずけてランチ
などなどうまくリフレッシュしている
感じがいいなと思っています。
非日常の時間がバランス良くあるから
みなさん仲良しさんなのですね。


そして、角田さん

私は記念日をけっこうだいじに
しているほうだが、それはその日を
忘れたくないよいうよりも、
相手のことをまず考えていた恋のはじめの、
きらきらしていただろう時間と自分の姿を、
少しばかり取り戻したいせいでもある。


これすごく素敵な言葉ですよね。
恋のはじめの無垢な思いあります。


角田さんのエッセイは
共感できる、なるほどと膝を
たたきたくなるメッセージがいっぱいでした。


本日、7月7日は彦星と織姫の記念日です。
雨だけど少しでも逢えたらいいね
なんとせつない物語なのでしょう。
意地悪な雨め。

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「女ともだち」
2018年7月3日

今朝は、2:30起きで応援しました。
試合後の選手を観ていたら
泣けてなけて、、、
朝から鼻づまりはんぱないことでした。
残念だったけど夢をありがとうです☆”




女性作家アンソロジー「女ともだち」を読みました。



大崎梢さんの「こっちを向いて。」は
シゴト関係で知り合った女性と
友達になりたいと願う主人公の
女性の想いが可愛いらしいのです。
「その人がいるからシゴトが楽しくなった」
ってこと経験あるあるです。


森絵都さんの「獣の夜」がとてもおもしろかったです!

「人はそれぞれのネイチャーのままに生きればいい」

と、主人公が友人に言われます。
友人との関係のえがき方だったり
言葉の選び方が好きでした。
直感や本能で惹かれあうのがともだちですね。


この中で

「人間にとって一番大切なのは嗅覚」

これは、私も同感で
自分自身の嗅覚を信じています。




今朝(夜中か)、インスタに
「今から応援」とのせたところ
花嫁OB様や友人知人から多くの
「いいね」をいただき、その度
「一緒に応援してるんだ」って
嬉しくなりました( •ॢ◡-ॢ)-♡

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「わかれ」「花のいのち」
2018年6月28日

瀬戸内寂聴さん「わかれ」は
小説でもあり、エッセイでもあり
自叙伝っぽかったりします。



「圏外」は、91歳の画家の女性が
42歳年下の男性と恋愛関係を超えた間柄になります。
(私小説っぽいのです。
いや、そんな無粋なことは言うまい^^)
その男性とのかかわりは短文のメールの
やりとりだったりなのですが
日々の生活にイキイキと色どりが添えられます。
恋心なんだなぁ♪


「百合」というお話が好きでした。
物語の終わりで同性愛者の主人公が
幸せは主観の問題

「私は今の自分を幸福だと胸を張って言える」

と綴られています。
読後感はとてもすがすがしいことでした。
男性も女性も愛せる主人公は
神様のような存在なのかもとも感じました。


主人公の母親の苦しみも描かれていて
母親が自身の過ちを悔み
そのことで娘への負い目を感じ
ずっと悩んでいました。
母親も、人であり女性であり
もちろん完璧じゃなく欲もあります。
なので、母親が我が子への
自責の念から解放されるシーンでは
「良かった」と思えました。




「花のいのち」はお花にまつわるエピソードや
源氏物語とお花のことが書かれていました。



仏頂面の攻撃的なご近所の奥さんが
お花が好きなようなので寂庵に咲く花を届けるようになります。

無邪気な笑顔で受け取るようになって
(略)挨拶を交わすようになった。


そこから、しばらくその奥さんの気配が
感じられないと思っていたら
ある日、手紙が届いてお花の感謝とともに
夫からひどいDVにあっていたことが
したためられていました。


その奥さんは辛い時、
お花の愛らしさに癒され、
そして、お花に託された寂庵の人々の
優しさに勇気をえたのでしょうね。


インスタグラムで@jakucho_setouchi
フォローしています( •ॢ◡-ॢ)-♡

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「君の膵臓をたべたい」
2018年6月22日

前々から表紙を見かけると
石川橋の桜をイメージできて
気になっていたのですが
住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」が
図書館で順番なく借りられたので読みました。



熱量の違うまったく真逆の二人の
毒ある軽妙な会話はなかなかの技ありで
ちっともかみあっていないのだけど
リズムがとても心地よいのです。
そう言えば私にもこんな風に
会話できた人がいたなって
懐かしくその季節を思い出しました。


女の子の残した「共病文庫」を
読むというシーンになり
小説はあとわずかで読了という頃
その先を読みたいけどこらえることにしました。
「明日は結婚式」大切な日の
お手伝いをする私の顔が泣き過ぎて
むくんでいるのはいけないわ
っと思ったのです。


生きることは「人と心を通わせること」
誰かと関わることで初めて、
自分が生きていると実感できると
いうことが描かれていました。
大切な人に「好き」と伝えておかなきゃね。


あと、“闘病”ではなく“共病”って言葉に
生きている限りうまく病気とも
つきあっていけたらと感じました。

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「京洛の森のアリス」
2018年6月17日

望月麻衣さんのファンタジー小説
「京洛の森のアリス」は哲学的でもあるのです。



本好きの主人公が天職を探すお話で
いろんな童話が出てきます。


私が幼い頃、好きだった絵本は
「カエルの王子様」です^^。
一番印象に残っている絵本は
「泣いた赤鬼」で悲しい結末では
子供心にも理不尽さを感じたのを覚えています。
心根優しい赤鬼と青鬼が
可哀想すぎて小二の私は大泣きしました。
なんなら「せつない」という感情を
初めて知った時かもしれません。


「京洛の森のアリス」は糺すの森が
京洛(パラレルワールド)への入口で
そこは、自分を偽らないで
生きることこそが大切とされる世界です。

禍々しいもの注目すると引きずり込まれて、自分の波動も下がる

と語られる時はなるほどって思えました。


楽しんで仕事をすること
人から必要とされることで
望んだ姿になれるというおとぎ話の
読後感はすがすがしいものでした。
軽い読み物がほしい時に良いですね、
けっこうオススメです。

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「ヨーコさんの言葉 」「私の息子はサルだった」
2018年6月11日

大人の絵本となったNHKの「ヨーコさんの言葉」に出会いました。



「100万回生きたねこ」の作者の佐野洋子さんです。


猫の章で、ワンちゃんの健気さと比べています。
【犬はこれが今生の別れかと
思うほどの悲しげな目付きをする】
で、帰ってくると
【(犬は)南極から生き返った人を迎えるように嬉しがる】


ウチにいた猫ちゃんは外出時の
見送りこそなかったけど
帰宅して鍵穴に鍵をさしこもうとすると
ミャーミャーと甘えた鳴き声で大騒ぎをしました。
廊下の向こうの部屋にいて
物音も立ててないのに毎回気付いてくれました。
で、部屋に入ってゆくと
「待ってたよぉー」とせわしなく
嬉しくて仕方ないよと
まとわりついてきました。
いつもはそんなじゃないのにね。
こういう時、もう可愛くってかわいくって
赤ちゃん言葉で話しかけていました。
猫も健気だと思います( •ॢ◡-ॢ)-♡。




「私の息子はサルだった」 は
ケンくんの思春期の頃までが描かれています。



モデルであろう御子息から
やめてほしいと申し出があって
このシリーズは終わったそうです。


ウチの坊主が中学生になった頃
コーヒーショップで勉強することが
背伸びのあかしだったようです。
だけど、帰ってくると毎回
「コーヒー飲むとドキドキして
初恋みたいな気持になる」
と、苦しがっていました。
だったら、紅茶にしたらいいのにね。
それでもカッコつけて無理して
コーヒーを飲み続けていたようです。
子供の成長の記憶はいつの時も愛おしいものです。

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「月夜の散歩道」
2018年6月6日

角田光代さんの「月夜の散歩道」は
愛猫ちゃんの写真が可愛らしいのです( •ॢ◡-ॢ)-♡
柔らかそうな関節の感じや
安心してポーンとお腹みせている姿に
ふわりと癒されます。



ですが、夜は読んじゃいけないエッセイです。
おいしそうな食べ物のことばかり
かかれていてお腹が刺激されるのです^^;
例えば、

激辛好きで唐辛子系の調味料が欠かせない。
このパッケージ、なんとも昭和的で、
もし金沢ではじめて見たら、
私は買わなかっただろうと思う。

と、金沢の「とり野菜みそ」が紹介されています。



金澤syugenのご近所のスーパーで撮りました。
冬以外でも人気あるようです。


この時期、二冊のエッセイを平行して読みました。



おいしそうな話が続く「月夜の散歩」は
夜には読めない。
下品な話が続く「されど人生エロエロ」は
外では読めない。
と、言う事情からでした。


さて、私のスマホの待受画面は
先月、知人宅にやってきたという猫ちゃんです。



弱々しい小さい尻尾の子達の
モフモフにさわりたい
仔猫ちゃんのにほいを吸い込みたい。
いいなぁ♫•*¨*•.¸¸♪✧猫のいる暮らし♡

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「忘れたふり 」
2018年6月2日

吉本ばななさんの「忘れたふり 」は
嗜好が強すぎる章もあるし大笑いも度々で
しっくりきた章では顔が水浸しになりました。



常に新しいもの好きで、現場が好きな人、
楽しそうに働いている人がやはり
どんな時代も常に最強でしたね。


最終章近くでは、心に刻んで
おきたい言葉を見つけました。
気持ちが高まった時
「ホントだ、ホントだなぁ」って
言いながら自然に掌が誌面を
何度も撫でていました。
「肝に銘じなきゃ」そう思ったのです。


さて、ばななさんは金沢がお好きなようです。
ひがし茶屋街のお寿司屋さんもでてきました。

金沢出身の人たちがあまりにも
控えめに、しかし明らかに地元を
誇らしく思っているような
雰囲気なのがよくわからなかった
私さえ、「これだけ豊かな場所だったら、
少しくらいそのことを自慢しても
しかたないな」という気持ちになりました。

地元に誇りを持つ金沢人わかるわかるです。


なにからなにまで豊かで、ぶりぶり
キラキラしていて、質が高くて。


金沢のお菓子が見た目も質もパッケージも、
とにかく総合的に異様なクオリティ    


昨日は、金澤神社さんで
「お水取り」の儀式がありました。
百万石茶会では、この金城霊澤の
お水で点てたお茶とお菓子が呈されます。
お祭りで金沢にいらっしゃったかた、
クオリティ高い上生菓子を召し上がってくださいね。

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「じっと手を見る」
2018年5月28日

四月上旬に図書館に予約してあった
窪美澄さんの「じっと手を見る」が読めました。



章ごとに語り手が変わる連作短編集は
介護に関わる世界を背景に、
日々の仕事や過酷な労働からの
将来の不安なども盛り込まれていました。

できることが増えていくのが成長で、
できないことが増えていくのが老化なんだ


なるほどと思いました。


生の終わりの決定権を誰一人持っていない

この言葉はとても重く受け止めました。


すべての章で手の描写があり
一章目では

手を握りしめた。「ほどかないよ」


六章では、9歳の発達障害の男の子を
勇気づけたくて手にひらに線をかき

これは、裕紀の星座。
裕紀の手のひらにこれがあるから、
絶対に裕紀は迷わない。

と、いうくだりにジーンときて
自分の手のひらをじっと見つめました。


ネタバレになるのでかきませんが
物語の終わりでも手の表現があって
その体温と生についてふれます。


ここのとこ読む小説に必ずと
言っていいくらいネグレクトを
受けた子供が登場するのですが
この小説ではネグレクトの加害者が
なぜそれにいたったのかということが
えがかれています。


初めて窪作品と出会った
「ふがいない僕は空を見た」です。



窪作品は、短編ごとに人称が
かわるスタイルが多いのですが
今回はさらに、章ごとに登場人物達から
受ける印象の変化が新鮮でした。

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「路上のX」
2018年5月23日

「路上のX」は、救いようがないってくらい
おどろおどろしいことばかり起こって
時にグロテスクなのだけれど
集中切れず562ページ一気に読めました。



いつも毒気が強い桐野夏生さん作品ですが
今回、ネグレクトを扱っていて
「どうにかしてあげられないものなのか」
「誰も気づいてあげられないものなのか」と
子供の虐待を文字で読むと気持ちが暗くなります。


ネタバレになるのでかけませんが
終盤、母親の行動の勝手きわまりなさに
「そんな理由で子どもを捨てるか?」
と、腹立たしいことでした。
大人の勝手を子どもに押しつけちゃー
いけないんだよと強く感じました。


最近のNEWSを観ていても
弱者を傷つけている側の人間は
傷つけていることに気付いてさえも
いないということを感じます。


読み終えた後、ネグレクトの
被害者である主人公達の将来は
どんな風なんだろうと考えました。
子ども時代に辛いことがあった分
幸せになれますようにと祈ります。

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「爽年」
2018年5月19日

石田衣良さんの「爽年」は
「娼年」(2011年発刊)の続編で
娼年から7年後という設定の完結編でした。



読んでいるうちに10数年前に読んだ
前作の個性的な登場人物達のことを思い出します。
新しい顧客達もまた個性にあふれ魅力的でした。
主人公の品の良さと女性への思いやりが心地よいのです。


前作で、特に老夫人のことが
印象に残っていましたが
幸せな生涯だったようです。
旅の終わりはしっくりきました。


こちら、旅の始まり「娼年」です。



今、松坂桃李さん主演で映画化
されているそうですね。
このシリーズは、男性にこそ
読んでほしいと感じました。

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「みとりし」
2018年5月16日

今日はとてつもなく暑い日でしたね。



金澤syugenそばのパン屋さんの
キウィ棚に黄色い花が咲きました。


「夏の花の好きな人は夏に死ぬってほんとうかしら」
太宰治の「斜陽」で主人公の母の言葉です。
夏は好きではないけれど夏に咲く
野菜の花が好きなので私は夏に死ぬのかしらん。


高森美由紀さんの「みとりし」を読みました。



主人公の薫は、動物の言葉がわかるのです。
母親からの虐待が原因で感情を
持たない薫がペットシッターとなり
ペットの最期に立ち会い、見送り
最期の言葉をたんたんと飼い主に
伝えるのですがそれが泣けて泣けてなのです。


癌の犬が苦しむのが可哀想と
飼い主が安楽死を決断する話があります。
ペットの死後、飼い主は
ずっと悩んで自分を責めていましたが
薫が伝えたペットの言葉を
知り変化が起きます。


動物って言葉で伝えられないから
「ウチの子で幸せやったんやろか」とか
「あの時、ああしていたら」
などと悔やまれることも多々あります。


こういうペットを看取る人が
いたらいいなぁと感じました。
物語の終わりは、薫がすこぉしづつ
感情を表せるようになる成長をします。


私達は人間に生まれて
言葉を話すことができるのだから
感謝の心を言葉で表現しなきゃって
それは、とても大切なことなんだなぁ
と、この本を読んであらためて思いました。

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「わかって下さい」
2018年5月8日

藤田宜永さんの「わかって下さい」を読みました。



熟年の愛を描いた『愛の領分』で直木賞
受賞の作者がさらなる高齢者の恋を
綴った六話の短編集です。


不倫とかそういうことじゃなくって
恋をしていた頃の自分を思い出したいという感じです。


「恋ものがたり」は、主人公が
昔の恋に決着をつけたいと言う
かくしゃくとした83歳の女性と話すうちに
自身の若い日の恋を思い出します。


表題作「わかって下さい」は泣きました。
主人公が、その昔の恋人との偶然の再会後
家族のもとに帰ってゆく時
今の家族との幸せにあらためて感謝
そして、過去の恋人の幸せを
心から願うというあたたかいお話でした。


さて、若い頃の恋は、
不器用で一途だったり
思い込み激しかったり
そんな頃の自分は愛おしくもあります。
恋をしていた無垢な思いを、
時々はとりだしてみるのもいいなぁ
と、感想でした。


今日の図書は新郎新婦様世代ではなくて
親御様の世代向きの一冊でした。

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「おまじない」
2018年5月4日

三月に図書館で予約した
西加奈子さんの「おまじない」が読めました。



様々な悩みを持つ女性(女の子も)が
主人公の八つの短編です。


自分にもこういうとこあるな
思春期の頃、こういう風に感じたことあったな
と、それぞれのお話の中で共感できました。


「孫係」というお話がとても好きです。
この世界で役割を与えられた係を演じることや
悪態のすすめがあって
それは、時に優しい思いやりなんだなぁと納得しました。
爺係のおじいちゃまと孫係のすみれちゃんの関係がとても良いのです。


「ドブロブニク」の中の言葉で

「おめでとう」という五文字の発するその美しさは、独立してそこにある。

祝福の言葉は何度あってもいいですよね^^


アイコンのような斬新な目次と
圧倒的な色彩のイラスト、
奥付のあとにある数枚の白のページには何をかいたらよいのだろうか。
やっぱ、西加奈子っておもろい
と、感じた一冊でした。

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「私はあなたの記憶のなかに」
2018年4月26日

角田光代さんの短編のアソート
「私はあなたの記憶のなかに」を読みました。



「父とガムと彼女」では
小学生の主人公が
学校だけがすべての世界になりがちな
時期に出会った初子さん通して
その先には広い世界があるんだと知ります。
あと、主人公の母親の女性の意地だったり
憎んだ相手と哀しみを共有する感じが
なんだか人間くさくて好きでした。


さまざまな男女の過去と現在が
織りなす携帯メールの物語
「地上発、宇宙経由」も好きでした。
メールが、人と人を
結んだりほどいたり
また繋げたり
「そんなことあるはずない」な
偶然が続くのですが
小説だからこれもありです。
送信ミスからの女子大学生の
もとにとどいた母親からのメールに
うっと泣いてしまいました。


「空のクロール」は色彩や匂いや形が
リアルすぎる壮絶ないじめの描写に
すごく怖くなりました。


角田作品は、エッセイも
含めて今年五冊目でした。
角田光代祭しばらく続きます^^

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「ボイルドフラワー沸点桜」
2018年4月15日

「ボイルドフラワー沸点桜」を
桜が満開のころに読みました。



物語は現代と25年前が交互に描かれます。
バイオレンス系が苦手で
読むのをやめようかと
何度か思ったのですが
冒頭に、現代の穏やかな生活ぶりが
描かれていたのでハッピーエンド約束の
保険あっての安心で読みすすみました。


クセの強い女性二人の逃避行で
兼六園も出てきますよ。



先日、石川門にてスマホで撮った桜です^^。 


この作品で日本ミステリー文学大賞
新人賞受賞された北原真理さんは
主婦と知りびっくり!
キルビルみたいな格闘シーンや
風俗のシステムや闇社会の陰湿な感じを
どうやって知ったのだろかって思いました。
結末は「だーいどーんでんがえし」ありです。


あと、作者が本当に海が好きなのが伝わってきました。
ハードボイルド小説で硬い表現が
続く中、海にかかわる描写だけは
柔らかく優しげでしたから^^。

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「春待ち雑貨店ぷらんたん」
2018年4月9日

昨日の朝、カチカチって音がして
まさか?と窓の外を見ると霰でした。



雷もなって、冬に逆戻りしたみたいです。
桜満開の丘は一瞬にして白の布を
芝生にひきつめたようになりました。


さて、春っぽい表紙にひかれて
京都のハンドメイド雑貨店を舞台にした
「春待ち雑貨店ぷらんたん」を読みました。 



著者の岡崎琢磨さんは、1986年生まれ男性です。
女性の孤独や痛み、苦しみなどを
繊細な表現されているのに感心しました。
主人公の巴瑠が相手の表情を読むとか
状況を自身の細やかな感性で推察してゆきます。


巴瑠が理香子に悩みをうちあけられた時

何とぜいたくな悩みだろうか。
と思ってしまう。
だけど、その思いはみずから否定したい。
理香子をせいたくだと見なすことは、
自分のほうが劣っていると認めることにほかならないからだ。


こういう考え方があるんだなって思った。
完璧な人間なんていやしないし
人を羨んじゃーいけないですね。


想いに寄り添って謎解きをしてゆく感じで
読後はあたたかい気持ちになれました。

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「すべての始まり」
2018年4月3日

吉本ばななさんのほのぼとしたエッセイ
「すべての始まり」を読みました。



四月は色んな始まりの季節ですね。


昨日の夕方、陸上競技場に行ってきました。



始まりの季節の花、桜が満開です。


 

右上に色鉛筆の白ですっと描いたような飛行機雲です。




年度替わりの時だからか部活の生徒さんも
少なくて静かでした。




足元にも健気な花。




ぐるっと時計回りにゆっくり一週しました。




桜の額縁の中に山です。
毎年、自転車でこのグランドにお花と山を見にきます。


自然はすごいなぁと感じます。
変わらない命の繰り返しがあって
その都度、私達をこんなにも
感動させてくれます。
 

さて、「すべての始まり」には
ばななさんらしい言葉がたくさんあって
こういう考え方好きだなって何度も思えました。

自分が自分であることは、一回だけの宝物だ。

生まれかわれたとしても今の
私じゃないんだなってことですね。


始まりの時、みなさんにも
素晴らしいスタートがありますように。

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「海馬の尻尾」
2018年3月24日

荻原浩さんの「海馬の尻尾」を読みました。



どこか滑稽さのある荻原作品ですが、
やくざな暴力シーンの描写が
リアルで残虐すぎでした。
作者は、どこでこういうシーンや
言葉を学んだのだろう、
菅原文太作品をさんざん観たとか?
ファンタジーをかいていたその人とは
思えなかったのですが
何かユーモアがあってその独特な
リズムで嫌悪感なく読めました。


アル中の主人公は海馬の異常で
恐怖を感じなかったり、
人の表情が読めないために
共感することが出来ないとされています。


主人公の脳が新薬と少女との出会いで
他者への共感能力を持てるようになります。
極悪非道な主人公の心が
柔らかくなっていく感じや
日々の生活の中で感情に
色彩を帯び鮮やかさが増してゆく
過程がおもしろかったです。


映画になったらおもしろそう!
けど、きっと、間違いなくR18指定だな。
もし映画化するならラストは、
少女と母親が一緒に暮らせていますようにと強く願います。

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「口笛の上手な白雪姫」
2018年3月15日

急にあたたかくなって
春が芽吹く時のはぜる音が
聴こえてくるようです。ワクワク


声や音にまつわる八つの短編集
「口笛の上手な白雪姫」を読みました。



「先回りローバ」では

「僕の声って、どんな形?どんな色をしているの?」

そんな風な不思議系のお話が続きます。


「仮名の作家」では

何が書かれているかはたいした問題ではなく、
私にとって重要なのは、どんな声で語られているかだった。


声は、言葉以上に
その人の本質や思いが感じられます。


「一つの歌を分け合う」が一番
好きなお話でした。

最後の一音が劇場の高みに響いてゆき
やがて一点に吸い込まれていった。

ミュージカルを観たあとの
感動と高揚感を思い出します。
客席もひとつになるような
あの幸福感ったらないです。


小川洋子作品は直木賞の
「博士の愛した数式」が
あったかくて優しくて
不思議で大好きなお話しでした。
今回の作品はさらなる
秘密めいていて幻想的な
お話が綴られています。

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「人生の旅をゆく 3」
2018年3月10日

卒業入学のシーズンですね。
新郎新婦様のお子様のことを
「泣かないで園に行けるかな^^」
「ランドセルは何色にしたのかな」
などととくにあれこれ思う季節です。
 



吉本ばななさんの「人生の旅をする3」を
読んで好きだと思った言葉達です。

仕事は人生に伴走してくれる
友達であり、なによりも自分以外の
人のためにだけするものだ。
お金は重要ではない。
仕事をしている自分を見て、
だれかが励まされる。
自分が与えた影響が
だんだん波みたいに伝わって、
遠くできれいに揺れているのを
見るためだけにするものだ。


ですね、きっとそうですね。
いつもばななさんは
うまいこと言うなーです。


感動したこと素敵だと思ったことを
言葉にできる幸せについては

ちょっとくらい気持ちが重くて、
のどで言葉が突っかかっても、
やっぱりいいことは
思っているうちに相手に
どんどん言った方がいいんだな、と思う。

照れがあったり
わかりきったことだから
なんて
思わないでいちいち言葉に
することは大切で素敵なことなんですね。


そして一番好きだと思った言葉です。

だれかを好きになるとき、
あるいは遠くのだれかに
想いをはせるとき、私達は
必ず祈りに似た感情を抱く。


金澤syugenの事務所では
新郎新婦OB様達のことを
とてもよく話題にします。
便りのないOB様達のことも。
「どうしておいでるかな^^」と
言葉にする時、私達は
幸せだったらいいな
幸せでありますようにと
祈りの想いをこめているようです。

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「ヲトメノイノリ」
2018年3月5日

石田千さんの小説を初めて読みました。
心地良くゆる~いお話達でした。



小説って自分と違う人生が
経験できる楽しみがあって
時に、自分の人生を投影することがあります。
「うぐいす」は、さよさんが結婚を前に
昔、別れた男性との再会で心が揺れます。
そんな、女性の感傷になんだか
遠い日を思い出したり出さなかったり・・・・・。


表題の「ヲトメのイノリ」は
落語を聞いているようなテンポが
軽快でとても楽しかったです。
70歳を過ぎた女性がピアノで
「乙女の祈り」を弾けるように
なりたいと手習いを始めます。
そのピアノの先生であるぐうたらな
ゆり子さんはやめたい、苦しくなった。
と、悩みます。

「ぜんぜん、何にも弾けないのに、
もうじぶんだけの音楽が、しっかりわかっているの。(略)
幸せそうで、あったかくて、強くて。(略)
毎日毎日、部屋のなかにこころの
きれいな象がみっちり増えてゆくみたい。

ネタバレになるからオチは
かけないけれどゆり子さんも
影響を受けてゆきます。
みんなが応援したくなって
元気になれるそんなお話でした。


沢山、感動しました。
石田千さんこれからチュウモークです。

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「嘘」
2018年3月1日

年末に図書館で予約した村山由佳さんの
「嘘」の順番がめぐってきて読了できました。
 
 
 
四人の中学生がそれぞれに主人公になります。
情景の描写も繊細でやはり村山作品は
好きだなぁと思うのです。


今回、サイキックの要素もありました。
美月は
 
人の魂が発するオーラもみな、
空間を震わせ、それぞれに色や音を持っている。(略)
波長が合う、合わない、という表現は、
単なる比喩ではないのだ。(略) 
相手の魂を、色、音、印象や匂い、
肌触りになどの別によって仕分けしていた。
 
私にはそんな能力はありませんが
そういう能力のある人のことは理解できます。


ストーリーは残虐で救いようが
ない場面も度々あって
辛いと感じることが多くありました。
それでも村山作品「星々の舟」の
あとがきで「戦争を題材とした
辛い話をハッピーエンドに
書きたかった」的な発言を
思い出し「きっと」と信じ
希望ある結末であることを祈り
ドキドキしながら読み進めました。
 
 
納得いく着地で満足しました。 
ただ、今回の作品はかなり過激なので
心が弱っていたり妊娠されている時は
読まないほうがいいのかもしれません。

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「本を守ろうとする猫の話」
2018年2月24日

一昨日は猫の日でSNSでも猫話題が
多くて楽しいことでした。


夏川草介さんの「本を守ろうとする猫の話」を
犬好きの友が貸してくださいました。



優しいファンタジーで、主人公の林太郎の
おじいちゃんの言葉が深かったです。


本には力がある。
力のあるたくさんの物語を読めば、
お前はたくさんの心強い友人を得ることになる。


あのお話し好きだったや
心に残るあらすじがあったり
勇気づけられた言葉を記憶している本があります。


本を読むことは、山に登ることに似ている。
ときに一行一行を吟味し、
何度も同じ文章を往復して読み返し、
頭をかかえながらゆっくり進めていく読書もある。
その苦しい作業の結果、ふいに視界が開ける。
どうせ登るなら高い山に登りなさい。絶景が見える。


読む本によって速度がかわって
しっくこないと戻って戻っての読書だけど
あ、良かったんだ、そういうのも。
と、思えました。


猫のトラに「ありがとう」という
シーンではふいに大泣きしました。
私も死んだ猫のモコに逢えたら
「ありがとう」と言いたいなって。
そして、もう一度、あのモフモフの
おデブを抱きしめたいっ。


この物語にでてくるトラは
抱きしめたくなるような
可愛い猫ちゃんではないです。
翡翠の瞳を持つ気難しそうな猫。
表紙のイラストの愛らしい猫とは
イメージ違うんだなぁ。


やはり、紙に印刷された本で読むことが好きです。

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「降り積もる光の粒」
2018年2月19日

角田光代さんの「降り積もる光の粒」は
旅について書かれたエッセイでした。
呑気だったり危なげだったりしながらの
作者の気づきが綴られています。


 
あ、そのワクワク感わかる!と
感じることも多々ありました。


時に、ほのぼのっと
緩やかに流れる時間が描かれ
叙情的で美しくて夢見心地になれました。

すがすがしいほど開けているからか、
時間の速度も変わったように感じられる。
ゆったり、おおらかに時間は流れはじめる。


私までおおらかな大地を漂っているような気分になれます。


第四章は、ぐっと深刻になり
たくさん泣きました。
マリとインド、パキスタンへ
ボランティアに同行し女性の窮状を
取材する旅の話になります。
文字にすることはとてもとても
おどろおどろしいようなことが
今も発展途上国にはあって
それは、現地の人にとっては
「母もそうだったから」という
意識で流されてしまうのです。
とても衝撃的で重たく受け止めました。
 

今、開催のオリンピックでも
人種差別や女性差別を受けた選手の
努力はいかばかりだったのかと・・・。
心から応援します。


最終、東日本大震災後の三陸の旅の
話には大きな希望を感じました。

けれど旅を終えたとき、私たちは気づくのだ。
それらが、きらきらと光を
発しながら自身の内に降り積もっているのを。


と、印象的な言葉を残してエッセイは
とじられています。
ぎゅっといい話がつまっていました。

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「運命はこうして変えなさい」
2018年2月13日

林真理子さんのエッセイ
「運命はこうして変えなさい
賢女の極意120」はたいがい
毒舌なんだけどクスッと笑えたり
なるほどねぇと思えたりしました。


 
一番印象に残っているのは
 
女というのは、
一五歳の時をどう生きたかで、
その後の人生が
すべて決まってしまう。


と言いこの呪縛から逃れる方法は
「私は可愛かった(略)」
と自分にも人にも言い聞かせることで
本当にそう思えてくると。

現在の地点から過去を立て直す。
すると今の自分もぐっとよくなってくるという。


こういう考え方は、好きです。
勇気が出るってもんです( •ॢ◡-ॢ)-♡




そして、もう一個好きだと思ったのは

やらないより、
やった方がずっとマシ。
ゼロから始めて、
0.01だけしか
得られなかったとしても、
ゼロよりもずっとマシだ。


これはいい言葉です。
習い事や新しいことを
年齢や忙しさのせいにしがちだけど
この「やったほうがマシ」の気持ちには
これからも後押しされそうです。


 

大笑いしたのが

女というのは、
お姫さまになる
一瞬のために、
生命を懸けるものだ。

ジミ婚というのが大嫌いである。


金澤syugenの結婚式は、
スポットライトをあびる
ハデ婚はありませんが
清楚で上品であたたかな
そして何より親御様や
お世話になったかたがたに
感謝の思いをキチンと伝える祝言です。
美しいお姫さまになるお手伝いを
いたしております♫•*¨*•.¸¸♪✧。

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「鳥肌が」
2018年2月7日

硬質で重たげなにび色の空に
圧力を感じています。
今年の雪には自然の猛威ってのを
突き付けられた思いで怯えています。


子供達だけはこの雪で大喜びです。
まあ嬉しそうに分厚い雪の綿にダイブだったり、
道でも降ったばかりの雪に
得意そうに足跡をつけているのを見ると、
私も子供のころは大雪って
ワクワクしたなぁと思い出しました。


子どもの頃はなんてことなかったのに
大人になって怖さがわかるもの
ありますよね。
その逆もあります。


穂村弘さん「鳥肌が」は子供の頃、
怖かったけど大人になると
なんてことなかったりすることや
作者の豊かな想像力ゆえの怯え
他人との許容のズレや
理解し難い怒りのツボ
自分のこだわりや魔がさす瞬間
ゾッとする話、霊的な経験、
自分の物忘れなどなど
鳥肌が立ったことがおもしろおかしくかかれています。



表紙にも遊び心あってエンボス加工で
鳥肌仕様、不気味な挿絵は目をこらしても
「なんのこっちゃわからん」でした^^。
このかたのエッセイはリズムがあっておもろしろいのです。


私自身にも心当たりがある
ほんの少し怖いような話が続きます。
友の話というとこで、夜半に
上司と泊まったビジネスホテルの
一室で目覚めたら、テーブルの上に
髪の毛の塊があって絶叫したというもの。
この話にはオチがあってさらに
笑えるのですが、それは
ネタバレになるのであえてかきませんね。


これは、我が家の出来事。
着物で過して家に帰って
髪をほどいて家のことをしていたら
洗面所から「ぅわーっ!」という
坊主のびびった叫び声!
見に行くと置きっぱなしにしてあった
私のヘアピースに驚いていたのでした。
なんの心の準備もなく
洗面所に大量の毛束
んーー怖かったね。
鳥肌たつよね。
ざわつかせた悪い母さんでした。


みなさま、大雪にはどうぞ引き続き
ご注意くださいませ。

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「吹上奇譚 第1話」
2018年2月3日

吉本ばななさんの「吹上奇譚 第1話」は、
ばななさん曰く哲学ホラーと。
ホラーと言うよりほのぼのとした
スピリチュアルファンタジーでした。



主人公が持つ「現実を夢で知る夢見」という能力。
そこまではっきりしたものでは
ないけれど目覚めた時、夢から
メッセージっぽいもの感じるとる
ことってありますよね。
例えば、お昼間なんでもないと思えた
ことが夢に出てきて
『気にしてないフリしてたけど
案外と気にかかってたんだ』のような。


ミミとこだちが育った町には
異世界に繋がる出入り口があり、
異星人が普通に人間の世界で生活しているのです。
宇宙人と人間が結婚してハーフや
クオーターがいるという異類婚姻譚が
なにごともなく成立しています。
立場や世界が違っていても
理解しあえば穏やかに暮らしてゆけるよ
というメッセージを感じました。


ミミがサイキックと言われる人に相談に行くのです。

「今日は植物園に行って
当時と変わらない懐かしい木々に触れ、
昔の明るい気持ちを取り戻してくださいね。
それで正しい流れができますからね。
行くだけでいいのです。」


と言われます。

ああ、こういうのあるって思いました。
私は、富樫の薔薇園に行きたくなります。
豪勢に花の咲いていない時もです。
そこは、凪の世界なのです。


あと、みずみずしい柑橘系の果物についても
度々、描かれていて

柑橘をむいたときのぷしゅっという勢いのあるしぶき

ばななさんの柑橘愛が伝わってきます。



柑橘ファミリー大好きですから
この季節の楽しみでもあります。


読後、身近かな人を「あの人、異星人っぽい^^」とか
想像するのも楽しかったです。

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「バースデイ・ストーリーズ」
2018年1月29日

村上春樹さんの「バースデイ・ストーリーズ」は
カット・メンシックさんのイラストも
ビビットで鮮やかなアートブックです。




孤独な主人公が二十歳の誕生日に
不思議な老人から願いごとをひとつ
叶えてあげると言われます。
たいがいのひとは
「美人になりたいとか
賢くなりたいとか、お金持ちになりたいとか」
言うけれど主人公の願いは
随分と違っていたらしいです。
ネタバレになるから、この先は
かけませんんが(^_^;)


あとがきの中で村上さんは
誕生日について、どんな人にも公平で
「特別な日」が年に一度だけ
与えられていることは
素晴らしいと書いています。


で、もうこんな歳になってしまったから
嬉しくないって人には
「誕生日は一年にたったひとつしかない。(略)
そのたぐいまれな公平さを
祝福しなくちゃ」と反論するそうです。
なんてロマンチストなんでしょう( •ॢ◡-ॢ)-♡
あとがきにあったかい気持ちになりました。

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「意識のリボン」
2018年1月23日

「意識のリボン」は、ホラーっぽかったり
SFだったりの短編集で
エッセイっぽいのもいっこありました。



綿矢りさ作品は装丁が美しく
「手のひらの京」の時と
同じく鈴木久美さんのデザインです。


表題作にもなっている
「意識のリボン」が印象に残っています。
二歳の頃の主人公が、
母親の胎内にいたことを
お腹の中は、夕焼けのような色の世界だったと
拙い言葉で思い出として語ります。


大人になって交通事故にあい
幽体離脱や「ひかり」に導かれる経験をします。

空から自分の姿を見たり、
人生の記憶をたどる旅をしたり、
ひかりと天空で遊んだりした。


このお話のリボンは、私の解釈では
魂が纏うものなのかなって思えました。


小説、最後の言葉が美しかったです。

私は呼び続ける、愛しい人の名前を。
身体が滅びても、時を超えて、
いつの時代へも。

もし大切な人が意識をなくしたら
大きな声で名前を呼び続けようと思いました。
スピリチュアルなお話でした。

 
追記
リボンは神と人を繋ぐものと
おとぎ話でよんだことがあります。
 


リボンモチーフが大好きです。

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「サーカスナイト」
2018年1月16日

お正月によしもとばなな(現在は
吉本ばなな)さんの「サーカスナイト」を読みました。



お姑さんも、昔の彼のお母さんも、
ご両親と共同経営していた夫婦も
とてつもなく人間ができていて
「そんなことってあるのかしらん?」
なーんて思いながらそれでも
なんとも心地よく読み進みました。
この小説は新聞連載だったそうです。
あとがきで、作家さん本人が
毎日おそろしいニュースが載っているから
「よんでいるあいだだけ憩ってほしい」と
願って書いたことが語られていました。


主人公は、サイキックで

イメージをつかみだす。水の中に手を入れるようにして。(略)
ものに触れてじっと見ていると、イメージが浮かんでくる。


モノからイメージを読むチカラがあったら楽しいなぁ^^


物語はスピリチュアル的要素が高く
人との距離の取り方なども参考になりました。

自由なのはいい、うんといいことだ、
でもだれともつながっていない、
いつ切れるかわからないような
つきあいばかりの人生は
ほんとうの自由というものではない。
 

そして、どうにもできないことが
時間の経過でほどけることも
人生には多くあります。

流れた時間は、ちょうどよく発酵して、
悲しみを取り込んでいった。


時間が解決しない問題はない。
味噌や醤油が発酵するみたいに、
放っておいてもワインが熟成していくみたいに、
大変だったことは時間の要素に
抱かれてなんでもないことになっていく。
こだわり続けるのは人間の心だけなのだ。

悲しみや辛いことがこんな風で
あって欲しいと思いました。


 
そのときはとてもひどいことに
思えるだけのことから、なにかが始まって
やはり芽吹いていく。
種が風に乗って、いろんな人のところで花開く。


過去を振り返ると確かに心当たりがあります。
そういう繋がり。



正月に、ぴったりな愛に満ちたお話でした。
あたたかい気持ちになりたい時、オススメです。


ばなな祭はさらに続きます。
図書館サマありがとうございます☆”

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「恋愛仮免中」
2018年1月9日

奥田英朗さん窪美澄さんなどの
好きな作家さん達のアンソロジー
「恋愛仮免中」を読みました。



荻原浩さんの「アポロ11号は
まだ空を飛んでいるか」は
現在と過去が交互に描かれていて
半分くらいのとこから
泣きながら読みました。
長く連れ添った夫婦が
二人の作った歴史をこんな風に
穏やかに優しい気持ちで振り返るんだ
と、涙とまらずでした。


原田マハ「ドライビング・ミス・アンジー」
手紙にほろっとくるシーンがあります。
「和紙になめらかなインクの文字」の
手紙であったり
「白い紙に走り書き」など
大切な役割を持ちます。
あたたかい気持ちになれるお話でした。


さて、今年もみなさんからの
年賀状ありがとうございました。
アートな写真やお子様の健やかな成長、
添えられている言葉に感動しきりでした。


写真にさりげに映りこんだ
優しい家族に保護された猫ちゃん写真には
お部屋のあたたかい温度まで伝わってくるようでした。


まるっこくってふわりとした
文字に幸せな春を告げられた思いがしました。


一枚一枚を何度も見返しました。
ほっこりしたりぷっと吹き出したりの
楽しい年賀状ギャラリーは
追って開催しますね。

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