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「エンディングドレス」
2018年8月15日

蛭田亜紗子さんの「エンディングドレス」は
この時期に読むのにふさわしいお話でした。



最愛の人をなくした主人公の麻緒は
絶望感の中で自殺する準備を進めています。


ひょんなことから死に装束を作る
終末(決して週末ではない)洋裁教室に
通い陽気な3人のおばあさんトリオの
おリュウさん千代子さんしのぶさんと
一緒にエンディングドレスを
縫うための課題に取り組みます。


戦時中にはたちを迎えた千代子さんは

「娘ざかりのいちばん輝いていたころ、
わたしは着飾ることがいっさいできなかった。
せめて死に装束はとびっきりお洒落をしたいと思って(略)」

千代子さんの思い出が
せつなくて大泣きしました。
戦争中に青春時代を過ごした多くの女性が
経験されていることと思われます。
千代子さんの母親が浴衣だけはと
とってあったというその親心にも大いに泣きました。


『自分以外のだれかのための服を
つくってください』の章でも
千代子さんの優しさにキュンと泣かされました。


おリュウさんが最期の装いに選んだのは
真っ赤なビーズ使いのドレスで
それは、おリュウさんの好きな花に
囲まれた時にとてもひきたつ衣装でした。


主人公の変化していく様がとても手ごたえがあって

「服を一着完成させるごとに、
わたしはばらばらになった自分のパーツを
縫い合わせるように立ち直っていた」

というセリフが心に残りました。
主人公が人と接し交流することで
少しずつ再生していきます。
読後は爽やか気分になれました!

平和を意識することが多い
この時期にちょうどこの小説に
出会えたことに感慨深い思いでいます。
終戦記念日の今日、二度と戦争が
起こりませんようにと強く祈ります。


女性が自由に装うことができる
今の時代はとても幸せだと感謝します。
そして、ハレの日に花嫁様の
お手伝いができることは誇らしく
さらに丁寧に大切にと心から思いました。

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「消えていく日に」
2018年8月12日

加藤千恵さんの「消えていく日に」は
記念日にまつわる九つのお話の短編集で
揺れ動く女性の心が描かれていました。



「消えていくものたち」がとても好きでした。
主人公はいくつなんだろう
と、はっきりしないけど
東京に路面電車が走っていて
高層ビルがなかった頃に恋をしていたようです。
主人公が喫茶店でハロウィンの日に
携帯電話で写真を撮りあう仮装姿の
若者達に驚きます。
恋をしていた頃を振り返り
あの時に携帯があったらあんなすれ違いは
起こらなかったとか思いを巡らすシーンは
わかるわかるです。
私も携帯のある時代とない時代と両方を
知っていますから。


主人公が過去を振り返って

後悔はいくつも残っているが、
後悔のない毎日だったのなら、
逆にこんなにも楽しめなかったのかもしれない。


いい言葉ですよね。


ネタバレになってはいけないので
核的なことかけないですが
好きな人や家族をいつもそっと気にかけて
見守っている感じにウルウルしました。
盆どきにぴったりなお話だと思いました。


「赤いプレゼント」の一文

つらかった記憶じゃなく、
幸せだった記憶のほうが、ずっと涙腺を刺激する。


別れた男性とのことを思い出す
切ないお話なんですけどね。
何気ない日常の中で起こった
幸せな出来事を思い出が愛おしくて
じんわり涙するってありますよね。


生きていると立ち直れないくらいの
絶望感に襲われることもあります。
ですが、すべてのことはいつも流れているのですよね。
新しい一歩を踏み出す気持ち大切にしたいです。


あと、表紙と裏表紙も好きでした。
パンプス・マニュキュア・フランスパン・
フライパン・ショートケーキとか日常の中に
あるもの達がきっかけで
時々、古い時間に思いをはせます。

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「放蕩記」
2018年8月5日

小学生の頃の夏休みは毎日
ソロバン塾がありました。
先生に「あなたを見ていると
ファッションショーみたいね^^
毎日違う服着て来て」と
言われたことを覚えています。
母手製のこましなデザインの洗濯機で洗える
綿のワンピースが多かったです。
母は、家にいる時はいつも縁側で
ミシンをかけていました。


公立の小学校なので普通に制服が
あったのですが学期ごとの始業式と
終業式には母親手製のフォーマルな服を
着せられていました。
そういう節目には正装させたかったようです。
我が母親はなかなかのトリッキーさんでした。



村山由佳さんの「放蕩記」はほぼ
自叙伝っぽくって母と娘の微妙な確執に
悶々としている主人公の姿に
自分と通じるものがあります。
なかなか強烈なお母様なのです。


物語の後半、年老いた母との
関係が変化してゆきます。
自分の記憶と合わせても悲しくなりました。


誰もがきっと持っている母親への思いに
色々と共感できて、心が痛くなることも
多いけどとても好きなお話です。

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「愛することばあなたへ」
2018年7月31日

瀬戸内寂聴さんの「愛することばあなたへ」は
素敵な言葉がいっぱいありました。



「健康の秘訣は、心にわだかまりを持たないこと。
言いたいことをじいっと我慢しているより
口に出して言ったほうが、
心のわだかまりがなくなります。」

大人になるってことは言わないで
心に蓋をするという選択が増えること
なのかなって思っていました。
ですが、確かにいい関係を
構築してゆきたいと願う人には
きちんと伝えたほうがいいですね。


もういっこ好きだった言葉です。

好運は、陽気でユーモアが大好きだ。
笑う門には福来たる。
世の中、無理にももっと笑って、
好運の連鎖反応が起きますように。

好運も幸運も笑顔でいたほうが
近寄って来てくれるってことですね。
幸せのスパイラル広がりますように( •ॢ◡-ॢ)-♡

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「うかれ女島」
2018年7月28日

花房観音さん「うかれ女島」都市伝説にもなった島は実在しているそうです。

表紙はカラヴァッジョ代表作「マグダラのマリア」

「東電OL事件」デジタルタトゥーやリベンジポルノとか

男性が一人称でかかれている章で
自分を捨てたのだと思っていた母親が
子どもを大切に思っていたことを知る章では泣けました。

女性が社会で生きにくい

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「いちごの唄」
2018年7月25日

峯田和伸(銀杏BOYZ)さんの曲を
題材にした岡田惠和さんの小説
「いちごの唄」は題名と表紙の印象で
ファンタジーなのかなと読み始めたら
せつなくもあるヒューマンラブストーリーでした。



自転車でブレーキをかけずに
急な坂をおりるシーンから物語は始まります。
私も小さい頃、近所の坂を世界一急で
大きな坂なんだって思いこんでいて
自転車でワンパクしては世界征服の冒険気分を味わってましたっけ。


主人公が父親に
「ストロベリーフィールドって知ってる?」
と、聞くと父親は
「おまえとビートルズの話が
できるようになったなったんだ」と
感慨深く言います。
確かに親子で音楽の話って嬉しいですよね。


登場人物がみんな優しくて
「銀河鉄道の夜」の章は大泣きしました。
ネタバレになってはいけないので
かけませんが物語の終わりに
「ストロベリーフィールド」ワードが
出てきて、ここでフワッと泣けます。


峯田さんの描き下ろしイラストもあり
一曲ごとの短編が繋がって全体が
一編の物語となります。


あ、「ストロベリーフィールド」って
ジョン・レノンが育った近くに実在していた孤児院だそうです。
夕食後サラサラあっというまに読めました。

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「偽姉妹」
2018年7月21日

図書館で順番待ちしていた
山崎ナオコーラさんの「偽姉妹」が読めました。



本当の姉妹との会話に嫌な感じがして
50ページくらい読んだところで
返してこようって思いました。
けど、1日たったらまた読んで
みようかなって思えて100ページ
くらいからでしょうか、なんだか
おもしろくなってスルスルっと読めました。


全編に顔の美醜がからんできて
容姿によってヒエラルキーや
マウンティングと、
そんなものかしら・・・
なんて感じることも多くありました。
私は、目鼻立ちというより
表情のいい人を美しいと感じます。


お話の中でエリック・サティの音楽を
背景みたいと主人公が言います。

サティは「家具の音楽」を提唱していて、
意識的に聞かれない音楽を目指したんだ


じゃまにならないしあきないとも。
同感です。
耳にさわらなくて穏やかで
音をはったり主張したりがなく
私もBGMでよく聴いています。


最終章、描かれている未来で
「小説を読もう」と電子書籍を
ダウンロードします。
私は電子書籍というものが読めません。
映像の文字は物語を読んでも
感情が入ってこないのです。
紙に印刷してある文字でなければ
感動はありません。


借りた本は、2週間は手元に
持っていてもよいのですが
私のあとにもこの本は
予約待ちのかたが多かったので
優先して読みました。
次の「紙に書いた本」が好きなかたに
読まれていることでしょう。
未来にも紙にインクで印刷された
書籍が読めますようにと祈ります。

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「砂上」
2018年7月17日

桜木紫乃さん「砂上」です。



桜木作品には、男の色気って
こういうことなのかしらんと思える
影のあるかっこいい男性が登場します。
「霧」や「ブルース」「裸の華」では
実社会ではかかわりたくない
(かかわってはいけない)危ない
男性が物語の軸となっていて
ゾクゾクしました。
ですが、この作品の登場人物は
なんだかふがいない男達でした。


小説家になりたいアラフォー女性が
作家デビューするまでの話で
厳しい女性編集者のアドバイスを受け
時に反発しながら自分の生き様
母や妹との関係を題材にした
私小説を書き上げます。


物語を生み出す作家の凄まじさを感じ
この物語自体が桜木さんの私小説なの
かしらんと、思ったりしました。


ちらかり放題の思考が、一本に
まとまってゆくときの心地好い感覚がある。


このくだりが爽快感がうかがい
知れてとても好きです。
私の仕事も、点と点を紡いでゆく
作業が多く、整った時の
気持ち良さと言ったらないですから。

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「猫を拾いに」
2018年7月12日

川上弘美さんのSFもありな短編集
「猫を拾いに」は文章が穏やかで美しいことでした。



「はにわ」のゲイの息子と
そのことに罪悪感を持つ母親の
たがいに思いやる優しい関係がいいなぁと
親子の幸せを祈りたくなりました。


「猫を拾いに」では政府広報にいつも印刷されているという

人と人との絆をまもるために、贈り物は大事なのです。

なんてほのぼのとした街なのでしょう。


「金色の道」はぬりえのように
人の顔の色が感情によって変わり
複雑な思いがあるとグラデーションに
なったりして見えるというのです。
現実の世界でもホントに見えている人がいるような気がします。


最後の「信長の怨霊」は笑ったわらった!
一個いっこのお話が可愛くて
こんなことホントにあったら
なんて考えるとワクワクしました。


壇密さんが独特の言葉で
解説をかいているのですが、
「このお話達が好きなんだなぁ」って
よぉく伝わってきました。


幻想的な「ミンミン」では小さい人がでてきます。
小さいおじさんの話はけっこう好きです。


このひとつ前に読んだ
アンソロジー「華やぐ女たち」の
川上弘美さん「庭のくちぶえ」でも
「ちいちゃなおじさんは実在するんだ!」
って楽しい気分になりました。



佐野洋子さんの「これはペテンか?」は
ほのぼのとした老いがあります。


岡本かの子さんの「老妓妙」は
老いてなお、粋な女性がかっこいいのです。


林扶美子さんの「晩菊」は
平行して年をとった男と女が
過去に熱い恋をしていた頃の
昔を懐かしむ会話をしながら
胸のうちではたがいに洞察し
値踏みする感じがおもしろかったです。


片山廣子さんの「子猫ノハナシ」が
童話のようでとても好きでした。
夢の世界に旅立つように
生涯を終えられたら
なんて幸せなんだろうって、憧れます。

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「世界は終わりそうにない」
2018年7月7日

角田光代さんのエッセイ
「世界は終わりそうにない 」は
吉本ばななさんとの対談もあって
どちらも好きな作家さんなので
とてもワクワク読みました。



「恋は続くのか、終わるのか」という章で

恋の最初は非日常である

と始まり

恋愛というものにも努力がいるらしい。
(略)ただ日常に放りこんでおくだけでは、
どんどん萎びて色あせていく。
だから意識して、たまには恋の
はじめの非日常を持ちこまなければ
ならないのではないかと私は思う。

金澤syugenの新郎新婦OB様達の
暮らしぶりを聞いていると
家族でおしゃれして出掛けたり
好きな音楽を聴きに行ったり
お子さんをお祖母様にあずけてランチ
などなどうまくリフレッシュしている
感じがいいなと思っています。
非日常の時間がバランス良くあるから
みなさん仲良しさんなのですね。


そして、角田さん

私は記念日をけっこうだいじに
しているほうだが、それはその日を
忘れたくないよいうよりも、
相手のことをまず考えていた恋のはじめの、
きらきらしていただろう時間と自分の姿を、
少しばかり取り戻したいせいでもある。


これすごく素敵な言葉ですよね。
恋のはじめの無垢な思いあります。


角田さんのエッセイは
共感できる、なるほどと膝を
たたきたくなるメッセージがいっぱいでした。


本日、7月7日は彦星と織姫の記念日です。
雨だけど少しでも逢えたらいいね
なんとせつない物語なのでしょう。
意地悪な雨め。

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「女ともだち」
2018年7月3日

今朝は、2:30起きで応援しました。
試合後の選手を観ていたら
泣けてなけて、、、
朝から鼻づまりはんぱないことでした。
残念だったけど夢をありがとうです☆”




女性作家アンソロジー「女ともだち」を読みました。



大崎梢さんの「こっちを向いて。」は
シゴト関係で知り合った女性と
友達になりたいと願う主人公の
女性の想いが可愛いらしいのです。
「その人がいるからシゴトが楽しくなった」
ってこと経験あるあるです。


森絵都さんの「獣の夜」がとてもおもしろかったです!

「人はそれぞれのネイチャーのままに生きればいい」

と、主人公が友人に言われます。
友人との関係のえがき方だったり
言葉の選び方が好きでした。
直感や本能で惹かれあうのがともだちですね。


この中で

「人間にとって一番大切なのは嗅覚」

これは、私も同感で
自分自身の嗅覚を信じています。




今朝(夜中か)、インスタに
「今から応援」とのせたところ
花嫁OB様や友人知人から多くの
「いいね」をいただき、その度
「一緒に応援してるんだ」って
嬉しくなりました( •ॢ◡-ॢ)-♡

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「わかれ」「花のいのち」
2018年6月28日

瀬戸内寂聴さん「わかれ」は
小説でもあり、エッセイでもあり
自叙伝っぽかったりします。



「圏外」は、91歳の画家の女性が
42歳年下の男性と恋愛関係を超えた間柄になります。
(私小説っぽいのです。
いや、そんな無粋なことは言うまい^^)
その男性とのかかわりは短文のメールの
やりとりだったりなのですが
日々の生活にイキイキと色どりが添えられます。
恋心なんだなぁ♪


「百合」というお話が好きでした。
物語の終わりで同性愛者の主人公が
幸せは主観の問題

「私は今の自分を幸福だと胸を張って言える」

と綴られています。
読後感はとてもすがすがしいことでした。
男性も女性も愛せる主人公は
神様のような存在なのかもとも感じました。


主人公の母親の苦しみも描かれていて
母親が自身の過ちを悔み
そのことで娘への負い目を感じ
ずっと悩んでいました。
母親も、人であり女性であり
もちろん完璧じゃなく欲もあります。
なので、母親が我が子への
自責の念から解放されるシーンでは
「良かった」と思えました。




「花のいのち」はお花にまつわるエピソードや
源氏物語とお花のことが書かれていました。



仏頂面の攻撃的なご近所の奥さんが
お花が好きなようなので寂庵に咲く花を届けるようになります。

無邪気な笑顔で受け取るようになって
(略)挨拶を交わすようになった。


そこから、しばらくその奥さんの気配が
感じられないと思っていたら
ある日、手紙が届いてお花の感謝とともに
夫からひどいDVにあっていたことが
したためられていました。


その奥さんは辛い時、
お花の愛らしさに癒され、
そして、お花に託された寂庵の人々の
優しさに勇気をえたのでしょうね。


インスタグラムで@jakucho_setouchi
フォローしています( •ॢ◡-ॢ)-♡

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「君の膵臓をたべたい」
2018年6月22日

前々から表紙を見かけると
石川橋の桜をイメージできて
気になっていたのですが
住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」が
図書館で順番なく借りられたので読みました。



熱量の違うまったく真逆の二人の
毒ある軽妙な会話はなかなかの技ありで
ちっともかみあっていないのだけど
リズムがとても心地よいのです。
そう言えば私にもこんな風に
会話できた人がいたなって
懐かしくその季節を思い出しました。


女の子の残した「共病文庫」を
読むというシーンになり
小説はあとわずかで読了という頃
その先を読みたいけどこらえることにしました。
「明日は結婚式」大切な日の
お手伝いをする私の顔が泣き過ぎて
むくんでいるのはいけないわ
っと思ったのです。


生きることは「人と心を通わせること」
誰かと関わることで初めて、
自分が生きていると実感できると
いうことが描かれていました。
大切な人に「好き」と伝えておかなきゃね。


あと、“闘病”ではなく“共病”って言葉に
生きている限りうまく病気とも
つきあっていけたらと感じました。

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「京洛の森のアリス」
2018年6月17日

望月麻衣さんのファンタジー小説
「京洛の森のアリス」は哲学的でもあるのです。



本好きの主人公が天職を探すお話で
いろんな童話が出てきます。


私が幼い頃、好きだった絵本は
「カエルの王子様」です^^。
一番印象に残っている絵本は
「泣いた赤鬼」で悲しい結末では
子供心にも理不尽さを感じたのを覚えています。
心根優しい赤鬼と青鬼が
可哀想すぎて小二の私は大泣きしました。
なんなら「せつない」という感情を
初めて知った時かもしれません。


「京洛の森のアリス」は糺すの森が
京洛(パラレルワールド)への入口で
そこは、自分を偽らないで
生きることこそが大切とされる世界です。

禍々しいもの注目すると引きずり込まれて、自分の波動も下がる

と語られる時はなるほどって思えました。


楽しんで仕事をすること
人から必要とされることで
望んだ姿になれるというおとぎ話の
読後感はすがすがしいものでした。
軽い読み物がほしい時に良いですね、
けっこうオススメです。

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「ヨーコさんの言葉 」「私の息子はサルだった」
2018年6月11日

大人の絵本となったNHKの「ヨーコさんの言葉」に出会いました。



「100万回生きたねこ」の作者の佐野洋子さんです。


猫の章で、ワンちゃんの健気さと比べています。
【犬はこれが今生の別れかと
思うほどの悲しげな目付きをする】
で、帰ってくると
【(犬は)南極から生き返った人を迎えるように嬉しがる】


ウチにいた猫ちゃんは外出時の
見送りこそなかったけど
帰宅して鍵穴に鍵をさしこもうとすると
ミャーミャーと甘えた鳴き声で大騒ぎをしました。
廊下の向こうの部屋にいて
物音も立ててないのに毎回気付いてくれました。
で、部屋に入ってゆくと
「待ってたよぉー」とせわしなく
嬉しくて仕方ないよと
まとわりついてきました。
いつもはそんなじゃないのにね。
こういう時、もう可愛くってかわいくって
赤ちゃん言葉で話しかけていました。
猫も健気だと思います( •ॢ◡-ॢ)-♡。




「私の息子はサルだった」 は
ケンくんの思春期の頃までが描かれています。



モデルであろう御子息から
やめてほしいと申し出があって
このシリーズは終わったそうです。


ウチの坊主が中学生になった頃
コーヒーショップで勉強することが
背伸びのあかしだったようです。
だけど、帰ってくると毎回
「コーヒー飲むとドキドキして
初恋みたいな気持になる」
と、苦しがっていました。
だったら、紅茶にしたらいいのにね。
それでもカッコつけて無理して
コーヒーを飲み続けていたようです。
子供の成長の記憶はいつの時も愛おしいものです。

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「月夜の散歩道」
2018年6月6日

角田光代さんの「月夜の散歩道」は
愛猫ちゃんの写真が可愛らしいのです( •ॢ◡-ॢ)-♡
柔らかそうな関節の感じや
安心してポーンとお腹みせている姿に
ふわりと癒されます。



ですが、夜は読んじゃいけないエッセイです。
おいしそうな食べ物のことばかり
かかれていてお腹が刺激されるのです^^;
例えば、

激辛好きで唐辛子系の調味料が欠かせない。
このパッケージ、なんとも昭和的で、
もし金沢ではじめて見たら、
私は買わなかっただろうと思う。

と、金沢の「とり野菜みそ」が紹介されています。



金澤syugenのご近所のスーパーで撮りました。
冬以外でも人気あるようです。


この時期、二冊のエッセイを平行して読みました。



おいしそうな話が続く「月夜の散歩」は
夜には読めない。
下品な話が続く「されど人生エロエロ」は
外では読めない。
と、言う事情からでした。


さて、私のスマホの待受画面は
先月、知人宅にやってきたという猫ちゃんです。



弱々しい小さい尻尾の子達の
モフモフにさわりたい
仔猫ちゃんのにほいを吸い込みたい。
いいなぁ♫•*¨*•.¸¸♪✧猫のいる暮らし♡

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「忘れたふり 」
2018年6月2日

吉本ばななさんの「忘れたふり 」は
嗜好が強すぎる章もあるし大笑いも度々で
しっくりきた章では顔が水浸しになりました。



常に新しいもの好きで、現場が好きな人、
楽しそうに働いている人がやはり
どんな時代も常に最強でしたね。


最終章近くでは、心に刻んで
おきたい言葉を見つけました。
気持ちが高まった時
「ホントだ、ホントだなぁ」って
言いながら自然に掌が誌面を
何度も撫でていました。
「肝に銘じなきゃ」そう思ったのです。


さて、ばななさんは金沢がお好きなようです。
ひがし茶屋街のお寿司屋さんもでてきました。

金沢出身の人たちがあまりにも
控えめに、しかし明らかに地元を
誇らしく思っているような
雰囲気なのがよくわからなかった
私さえ、「これだけ豊かな場所だったら、
少しくらいそのことを自慢しても
しかたないな」という気持ちになりました。

地元に誇りを持つ金沢人わかるわかるです。


なにからなにまで豊かで、ぶりぶり
キラキラしていて、質が高くて。


金沢のお菓子が見た目も質もパッケージも、
とにかく総合的に異様なクオリティ    


昨日は、金澤神社さんで
「お水取り」の儀式がありました。
百万石茶会では、この金城霊澤の
お水で点てたお茶とお菓子が呈されます。
お祭りで金沢にいらっしゃったかた、
クオリティ高い上生菓子を召し上がってくださいね。

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「じっと手を見る」
2018年5月28日

四月上旬に図書館に予約してあった
窪美澄さんの「じっと手を見る」が読めました。



章ごとに語り手が変わる連作短編集は
介護に関わる世界を背景に、
日々の仕事や過酷な労働からの
将来の不安なども盛り込まれていました。

できることが増えていくのが成長で、
できないことが増えていくのが老化なんだ


なるほどと思いました。


生の終わりの決定権を誰一人持っていない

この言葉はとても重く受け止めました。


すべての章で手の描写があり
一章目では

手を握りしめた。「ほどかないよ」


六章では、9歳の発達障害の男の子を
勇気づけたくて手にひらに線をかき

これは、裕紀の星座。
裕紀の手のひらにこれがあるから、
絶対に裕紀は迷わない。

と、いうくだりにジーンときて
自分の手のひらをじっと見つめました。


ネタバレになるのでかきませんが
物語の終わりでも手の表現があって
その体温と生についてふれます。


ここのとこ読む小説に必ずと
言っていいくらいネグレクトを
受けた子供が登場するのですが
この小説ではネグレクトの加害者が
なぜそれにいたったのかということが
えがかれています。


初めて窪作品と出会った
「ふがいない僕は空を見た」です。



窪作品は、短編ごとに人称が
かわるスタイルが多いのですが
今回はさらに、章ごとに登場人物達から
受ける印象の変化が新鮮でした。

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「路上のX」
2018年5月23日

「路上のX」は、救いようがないってくらい
おどろおどろしいことばかり起こって
時にグロテスクなのだけれど
集中切れず562ページ一気に読めました。



いつも毒気が強い桐野夏生さん作品ですが
今回、ネグレクトを扱っていて
「どうにかしてあげられないものなのか」
「誰も気づいてあげられないものなのか」と
子供の虐待を文字で読むと気持ちが暗くなります。


ネタバレになるのでかけませんが
終盤、母親の行動の勝手きわまりなさに
「そんな理由で子どもを捨てるか?」
と、腹立たしいことでした。
大人の勝手を子どもに押しつけちゃー
いけないんだよと強く感じました。


最近のNEWSを観ていても
弱者を傷つけている側の人間は
傷つけていることに気付いてさえも
いないということを感じます。


読み終えた後、ネグレクトの
被害者である主人公達の将来は
どんな風なんだろうと考えました。
子ども時代に辛いことがあった分
幸せになれますようにと祈ります。

2018年5月23日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「爽年」
2018年5月19日

石田衣良さんの「爽年」は
「娼年」(2011年発刊)の続編で
娼年から7年後という設定の完結編でした。



読んでいるうちに10数年前に読んだ
前作の個性的な登場人物達のことを思い出します。
新しい顧客達もまた個性にあふれ魅力的でした。
主人公の品の良さと女性への思いやりが心地よいのです。


前作で、特に老夫人のことが
印象に残っていましたが
幸せな生涯だったようです。
旅の終わりはしっくりきました。


こちら、旅の始まり「娼年」です。



今、松坂桃李さん主演で映画化
されているそうですね。
このシリーズは、男性にこそ
読んでほしいと感じました。

2018年5月19日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「みとりし」
2018年5月16日

今日はとてつもなく暑い日でしたね。



金澤syugenそばのパン屋さんの
キウィ棚に黄色い花が咲きました。


「夏の花の好きな人は夏に死ぬってほんとうかしら」
太宰治の「斜陽」で主人公の母の言葉です。
夏は好きではないけれど夏に咲く
野菜の花が好きなので私は夏に死ぬのかしらん。


高森美由紀さんの「みとりし」を読みました。



主人公の薫は、動物の言葉がわかるのです。
母親からの虐待が原因で感情を
持たない薫がペットシッターとなり
ペットの最期に立ち会い、見送り
最期の言葉をたんたんと飼い主に
伝えるのですがそれが泣けて泣けてなのです。


癌の犬が苦しむのが可哀想と
飼い主が安楽死を決断する話があります。
ペットの死後、飼い主は
ずっと悩んで自分を責めていましたが
薫が伝えたペットの言葉を
知り変化が起きます。


動物って言葉で伝えられないから
「ウチの子で幸せやったんやろか」とか
「あの時、ああしていたら」
などと悔やまれることも多々あります。


こういうペットを看取る人が
いたらいいなぁと感じました。
物語の終わりは、薫がすこぉしづつ
感情を表せるようになる成長をします。


私達は人間に生まれて
言葉を話すことができるのだから
感謝の心を言葉で表現しなきゃって
それは、とても大切なことなんだなぁ
と、この本を読んであらためて思いました。

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「わかって下さい」
2018年5月8日

藤田宜永さんの「わかって下さい」を読みました。



熟年の愛を描いた『愛の領分』で直木賞
受賞の作者がさらなる高齢者の恋を
綴った六話の短編集です。


不倫とかそういうことじゃなくって
恋をしていた頃の自分を思い出したいという感じです。


「恋ものがたり」は、主人公が
昔の恋に決着をつけたいと言う
かくしゃくとした83歳の女性と話すうちに
自身の若い日の恋を思い出します。


表題作「わかって下さい」は泣きました。
主人公が、その昔の恋人との偶然の再会後
家族のもとに帰ってゆく時
今の家族との幸せにあらためて感謝
そして、過去の恋人の幸せを
心から願うというあたたかいお話でした。


さて、若い頃の恋は、
不器用で一途だったり
思い込み激しかったり
そんな頃の自分は愛おしくもあります。
恋をしていた無垢な思いを、
時々はとりだしてみるのもいいなぁ
と、感想でした。


今日の図書は新郎新婦様世代ではなくて
親御様の世代向きの一冊でした。

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「おまじない」
2018年5月4日

三月に図書館で予約した
西加奈子さんの「おまじない」が読めました。



様々な悩みを持つ女性(女の子も)が
主人公の八つの短編です。


自分にもこういうとこあるな
思春期の頃、こういう風に感じたことあったな
と、それぞれのお話の中で共感できました。


「孫係」というお話がとても好きです。
この世界で役割を与えられた係を演じることや
悪態のすすめがあって
それは、時に優しい思いやりなんだなぁと納得しました。
爺係のおじいちゃまと孫係のすみれちゃんの関係がとても良いのです。


「ドブロブニク」の中の言葉で

「おめでとう」という五文字の発するその美しさは、独立してそこにある。

祝福の言葉は何度あってもいいですよね^^


アイコンのような斬新な目次と
圧倒的な色彩のイラスト、
奥付のあとにある数枚の白のページには何をかいたらよいのだろうか。
やっぱ、西加奈子っておもろい
と、感じた一冊でした。

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「私はあなたの記憶のなかに」
2018年4月26日

角田光代さんの短編のアソート
「私はあなたの記憶のなかに」を読みました。



「父とガムと彼女」では
小学生の主人公が
学校だけがすべての世界になりがちな
時期に出会った初子さん通して
その先には広い世界があるんだと知ります。
あと、主人公の母親の女性の意地だったり
憎んだ相手と哀しみを共有する感じが
なんだか人間くさくて好きでした。


さまざまな男女の過去と現在が
織りなす携帯メールの物語
「地上発、宇宙経由」も好きでした。
メールが、人と人を
結んだりほどいたり
また繋げたり
「そんなことあるはずない」な
偶然が続くのですが
小説だからこれもありです。
送信ミスからの女子大学生の
もとにとどいた母親からのメールに
うっと泣いてしまいました。


「空のクロール」は色彩や匂いや形が
リアルすぎる壮絶ないじめの描写に
すごく怖くなりました。


角田作品は、エッセイも
含めて今年五冊目でした。
角田光代祭しばらく続きます^^

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「ボイルドフラワー沸点桜」
2018年4月15日

「ボイルドフラワー沸点桜」を
桜が満開のころに読みました。



物語は現代と25年前が交互に描かれます。
バイオレンス系が苦手で
読むのをやめようかと
何度か思ったのですが
冒頭に、現代の穏やかな生活ぶりが
描かれていたのでハッピーエンド約束の
保険あっての安心で読みすすみました。


クセの強い女性二人の逃避行で
兼六園も出てきますよ。



先日、石川門にてスマホで撮った桜です^^。 


この作品で日本ミステリー文学大賞
新人賞受賞された北原真理さんは
主婦と知りびっくり!
キルビルみたいな格闘シーンや
風俗のシステムや闇社会の陰湿な感じを
どうやって知ったのだろかって思いました。
結末は「だーいどーんでんがえし」ありです。


あと、作者が本当に海が好きなのが伝わってきました。
ハードボイルド小説で硬い表現が
続く中、海にかかわる描写だけは
柔らかく優しげでしたから^^。

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「春待ち雑貨店ぷらんたん」
2018年4月9日

昨日の朝、カチカチって音がして
まさか?と窓の外を見ると霰でした。



雷もなって、冬に逆戻りしたみたいです。
桜満開の丘は一瞬にして白の布を
芝生にひきつめたようになりました。


さて、春っぽい表紙にひかれて
京都のハンドメイド雑貨店を舞台にした
「春待ち雑貨店ぷらんたん」を読みました。 



著者の岡崎琢磨さんは、1986年生まれ男性です。
女性の孤独や痛み、苦しみなどを
繊細な表現されているのに感心しました。
主人公の巴瑠が相手の表情を読むとか
状況を自身の細やかな感性で推察してゆきます。


巴瑠が理香子に悩みをうちあけられた時

何とぜいたくな悩みだろうか。
と思ってしまう。
だけど、その思いはみずから否定したい。
理香子をせいたくだと見なすことは、
自分のほうが劣っていると認めることにほかならないからだ。


こういう考え方があるんだなって思った。
完璧な人間なんていやしないし
人を羨んじゃーいけないですね。


想いに寄り添って謎解きをしてゆく感じで
読後はあたたかい気持ちになれました。

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「すべての始まり」
2018年4月3日

吉本ばななさんのほのぼとしたエッセイ
「すべての始まり」を読みました。



四月は色んな始まりの季節ですね。


昨日の夕方、陸上競技場に行ってきました。



始まりの季節の花、桜が満開です。


 

右上に色鉛筆の白ですっと描いたような飛行機雲です。




年度替わりの時だからか部活の生徒さんも
少なくて静かでした。




足元にも健気な花。




ぐるっと時計回りにゆっくり一週しました。




桜の額縁の中に山です。
毎年、自転車でこのグランドにお花と山を見にきます。


自然はすごいなぁと感じます。
変わらない命の繰り返しがあって
その都度、私達をこんなにも
感動させてくれます。
 

さて、「すべての始まり」には
ばななさんらしい言葉がたくさんあって
こういう考え方好きだなって何度も思えました。

自分が自分であることは、一回だけの宝物だ。

生まれかわれたとしても今の
私じゃないんだなってことですね。


始まりの時、みなさんにも
素晴らしいスタートがありますように。

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「海馬の尻尾」
2018年3月24日

荻原浩さんの「海馬の尻尾」を読みました。



どこか滑稽さのある荻原作品ですが、
やくざな暴力シーンの描写が
リアルで残虐すぎでした。
作者は、どこでこういうシーンや
言葉を学んだのだろう、
菅原文太作品をさんざん観たとか?
ファンタジーをかいていたその人とは
思えなかったのですが
何かユーモアがあってその独特な
リズムで嫌悪感なく読めました。


アル中の主人公は海馬の異常で
恐怖を感じなかったり、
人の表情が読めないために
共感することが出来ないとされています。


主人公の脳が新薬と少女との出会いで
他者への共感能力を持てるようになります。
極悪非道な主人公の心が
柔らかくなっていく感じや
日々の生活の中で感情に
色彩を帯び鮮やかさが増してゆく
過程がおもしろかったです。


映画になったらおもしろそう!
けど、きっと、間違いなくR18指定だな。
もし映画化するならラストは、
少女と母親が一緒に暮らせていますようにと強く願います。

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「口笛の上手な白雪姫」
2018年3月15日

急にあたたかくなって
春が芽吹く時のはぜる音が
聴こえてくるようです。ワクワク


声や音にまつわる八つの短編集
「口笛の上手な白雪姫」を読みました。



「先回りローバ」では

「僕の声って、どんな形?どんな色をしているの?」

そんな風な不思議系のお話が続きます。


「仮名の作家」では

何が書かれているかはたいした問題ではなく、
私にとって重要なのは、どんな声で語られているかだった。


声は、言葉以上に
その人の本質や思いが感じられます。


「一つの歌を分け合う」が一番
好きなお話でした。

最後の一音が劇場の高みに響いてゆき
やがて一点に吸い込まれていった。

ミュージカルを観たあとの
感動と高揚感を思い出します。
客席もひとつになるような
あの幸福感ったらないです。


小川洋子作品は直木賞の
「博士の愛した数式」が
あったかくて優しくて
不思議で大好きなお話しでした。
今回の作品はさらなる
秘密めいていて幻想的な
お話が綴られています。

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「人生の旅をゆく 3」
2018年3月10日

卒業入学のシーズンですね。
新郎新婦様のお子様のことを
「泣かないで園に行けるかな^^」
「ランドセルは何色にしたのかな」
などととくにあれこれ思う季節です。
 



吉本ばななさんの「人生の旅をする3」を
読んで好きだと思った言葉達です。

仕事は人生に伴走してくれる
友達であり、なによりも自分以外の
人のためにだけするものだ。
お金は重要ではない。
仕事をしている自分を見て、
だれかが励まされる。
自分が与えた影響が
だんだん波みたいに伝わって、
遠くできれいに揺れているのを
見るためだけにするものだ。


ですね、きっとそうですね。
いつもばななさんは
うまいこと言うなーです。


感動したこと素敵だと思ったことを
言葉にできる幸せについては

ちょっとくらい気持ちが重くて、
のどで言葉が突っかかっても、
やっぱりいいことは
思っているうちに相手に
どんどん言った方がいいんだな、と思う。

照れがあったり
わかりきったことだから
なんて
思わないでいちいち言葉に
することは大切で素敵なことなんですね。


そして一番好きだと思った言葉です。

だれかを好きになるとき、
あるいは遠くのだれかに
想いをはせるとき、私達は
必ず祈りに似た感情を抱く。


金澤syugenの事務所では
新郎新婦OB様達のことを
とてもよく話題にします。
便りのないOB様達のことも。
「どうしておいでるかな^^」と
言葉にする時、私達は
幸せだったらいいな
幸せでありますようにと
祈りの想いをこめているようです。

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「ヲトメノイノリ」
2018年3月5日

石田千さんの小説を初めて読みました。
心地良くゆる~いお話達でした。



小説って自分と違う人生が
経験できる楽しみがあって
時に、自分の人生を投影することがあります。
「うぐいす」は、さよさんが結婚を前に
昔、別れた男性との再会で心が揺れます。
そんな、女性の感傷になんだか
遠い日を思い出したり出さなかったり・・・・・。


表題の「ヲトメのイノリ」は
落語を聞いているようなテンポが
軽快でとても楽しかったです。
70歳を過ぎた女性がピアノで
「乙女の祈り」を弾けるように
なりたいと手習いを始めます。
そのピアノの先生であるぐうたらな
ゆり子さんはやめたい、苦しくなった。
と、悩みます。

「ぜんぜん、何にも弾けないのに、
もうじぶんだけの音楽が、しっかりわかっているの。(略)
幸せそうで、あったかくて、強くて。(略)
毎日毎日、部屋のなかにこころの
きれいな象がみっちり増えてゆくみたい。

ネタバレになるからオチは
かけないけれどゆり子さんも
影響を受けてゆきます。
みんなが応援したくなって
元気になれるそんなお話でした。


沢山、感動しました。
石田千さんこれからチュウモークです。

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「嘘」
2018年3月1日

年末に図書館で予約した村山由佳さんの
「嘘」の順番がめぐってきて読了できました。
 
 
 
四人の中学生がそれぞれに主人公になります。
情景の描写も繊細でやはり村山作品は
好きだなぁと思うのです。


今回、サイキックの要素もありました。
美月は
 
人の魂が発するオーラもみな、
空間を震わせ、それぞれに色や音を持っている。(略)
波長が合う、合わない、という表現は、
単なる比喩ではないのだ。(略) 
相手の魂を、色、音、印象や匂い、
肌触りになどの別によって仕分けしていた。
 
私にはそんな能力はありませんが
そういう能力のある人のことは理解できます。


ストーリーは残虐で救いようが
ない場面も度々あって
辛いと感じることが多くありました。
それでも村山作品「星々の舟」の
あとがきで「戦争を題材とした
辛い話をハッピーエンドに
書きたかった」的な発言を
思い出し「きっと」と信じ
希望ある結末であることを祈り
ドキドキしながら読み進めました。
 
 
納得いく着地で満足しました。 
ただ、今回の作品はかなり過激なので
心が弱っていたり妊娠されている時は
読まないほうがいいのかもしれません。

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「本を守ろうとする猫の話」
2018年2月24日

一昨日は猫の日でSNSでも猫話題が
多くて楽しいことでした。


夏川草介さんの「本を守ろうとする猫の話」を
犬好きの友が貸してくださいました。



優しいファンタジーで、主人公の林太郎の
おじいちゃんの言葉が深かったです。


本には力がある。
力のあるたくさんの物語を読めば、
お前はたくさんの心強い友人を得ることになる。


あのお話し好きだったや
心に残るあらすじがあったり
勇気づけられた言葉を記憶している本があります。


本を読むことは、山に登ることに似ている。
ときに一行一行を吟味し、
何度も同じ文章を往復して読み返し、
頭をかかえながらゆっくり進めていく読書もある。
その苦しい作業の結果、ふいに視界が開ける。
どうせ登るなら高い山に登りなさい。絶景が見える。


読む本によって速度がかわって
しっくこないと戻って戻っての読書だけど
あ、良かったんだ、そういうのも。
と、思えました。


猫のトラに「ありがとう」という
シーンではふいに大泣きしました。
私も死んだ猫のモコに逢えたら
「ありがとう」と言いたいなって。
そして、もう一度、あのモフモフの
おデブを抱きしめたいっ。


この物語にでてくるトラは
抱きしめたくなるような
可愛い猫ちゃんではないです。
翡翠の瞳を持つ気難しそうな猫。
表紙のイラストの愛らしい猫とは
イメージ違うんだなぁ。


やはり、紙に印刷された本で読むことが好きです。

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「降り積もる光の粒」
2018年2月19日

角田光代さんの「降り積もる光の粒」は
旅について書かれたエッセイでした。
呑気だったり危なげだったりしながらの
作者の気づきが綴られています。


 
あ、そのワクワク感わかる!と
感じることも多々ありました。


時に、ほのぼのっと
緩やかに流れる時間が描かれ
叙情的で美しくて夢見心地になれました。

すがすがしいほど開けているからか、
時間の速度も変わったように感じられる。
ゆったり、おおらかに時間は流れはじめる。


私までおおらかな大地を漂っているような気分になれます。


第四章は、ぐっと深刻になり
たくさん泣きました。
マリとインド、パキスタンへ
ボランティアに同行し女性の窮状を
取材する旅の話になります。
文字にすることはとてもとても
おどろおどろしいようなことが
今も発展途上国にはあって
それは、現地の人にとっては
「母もそうだったから」という
意識で流されてしまうのです。
とても衝撃的で重たく受け止めました。
 

今、開催のオリンピックでも
人種差別や女性差別を受けた選手の
努力はいかばかりだったのかと・・・。
心から応援します。


最終、東日本大震災後の三陸の旅の
話には大きな希望を感じました。

けれど旅を終えたとき、私たちは気づくのだ。
それらが、きらきらと光を
発しながら自身の内に降り積もっているのを。


と、印象的な言葉を残してエッセイは
とじられています。
ぎゅっといい話がつまっていました。

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「運命はこうして変えなさい」
2018年2月13日

林真理子さんのエッセイ
「運命はこうして変えなさい
賢女の極意120」はたいがい
毒舌なんだけどクスッと笑えたり
なるほどねぇと思えたりしました。


 
一番印象に残っているのは
 
女というのは、
一五歳の時をどう生きたかで、
その後の人生が
すべて決まってしまう。


と言いこの呪縛から逃れる方法は
「私は可愛かった(略)」
と自分にも人にも言い聞かせることで
本当にそう思えてくると。

現在の地点から過去を立て直す。
すると今の自分もぐっとよくなってくるという。


こういう考え方は、好きです。
勇気が出るってもんです( •ॢ◡-ॢ)-♡




そして、もう一個好きだと思ったのは

やらないより、
やった方がずっとマシ。
ゼロから始めて、
0.01だけしか
得られなかったとしても、
ゼロよりもずっとマシだ。


これはいい言葉です。
習い事や新しいことを
年齢や忙しさのせいにしがちだけど
この「やったほうがマシ」の気持ちには
これからも後押しされそうです。


 

大笑いしたのが

女というのは、
お姫さまになる
一瞬のために、
生命を懸けるものだ。

ジミ婚というのが大嫌いである。


金澤syugenの結婚式は、
スポットライトをあびる
ハデ婚はありませんが
清楚で上品であたたかな
そして何より親御様や
お世話になったかたがたに
感謝の思いをキチンと伝える祝言です。
美しいお姫さまになるお手伝いを
いたしております♫•*¨*•.¸¸♪✧。

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「鳥肌が」
2018年2月7日

硬質で重たげなにび色の空に
圧力を感じています。
今年の雪には自然の猛威ってのを
突き付けられた思いで怯えています。


子供達だけはこの雪で大喜びです。
まあ嬉しそうに分厚い雪の綿にダイブだったり、
道でも降ったばかりの雪に
得意そうに足跡をつけているのを見ると、
私も子供のころは大雪って
ワクワクしたなぁと思い出しました。


子どもの頃はなんてことなかったのに
大人になって怖さがわかるもの
ありますよね。
その逆もあります。


穂村弘さん「鳥肌が」は子供の頃、
怖かったけど大人になると
なんてことなかったりすることや
作者の豊かな想像力ゆえの怯え
他人との許容のズレや
理解し難い怒りのツボ
自分のこだわりや魔がさす瞬間
ゾッとする話、霊的な経験、
自分の物忘れなどなど
鳥肌が立ったことがおもしろおかしくかかれています。



表紙にも遊び心あってエンボス加工で
鳥肌仕様、不気味な挿絵は目をこらしても
「なんのこっちゃわからん」でした^^。
このかたのエッセイはリズムがあっておもろしろいのです。


私自身にも心当たりがある
ほんの少し怖いような話が続きます。
友の話というとこで、夜半に
上司と泊まったビジネスホテルの
一室で目覚めたら、テーブルの上に
髪の毛の塊があって絶叫したというもの。
この話にはオチがあってさらに
笑えるのですが、それは
ネタバレになるのであえてかきませんね。


これは、我が家の出来事。
着物で過して家に帰って
髪をほどいて家のことをしていたら
洗面所から「ぅわーっ!」という
坊主のびびった叫び声!
見に行くと置きっぱなしにしてあった
私のヘアピースに驚いていたのでした。
なんの心の準備もなく
洗面所に大量の毛束
んーー怖かったね。
鳥肌たつよね。
ざわつかせた悪い母さんでした。


みなさま、大雪にはどうぞ引き続き
ご注意くださいませ。

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「吹上奇譚 第1話」
2018年2月3日

吉本ばななさんの「吹上奇譚 第1話」は、
ばななさん曰く哲学ホラーと。
ホラーと言うよりほのぼのとした
スピリチュアルファンタジーでした。



主人公が持つ「現実を夢で知る夢見」という能力。
そこまではっきりしたものでは
ないけれど目覚めた時、夢から
メッセージっぽいもの感じるとる
ことってありますよね。
例えば、お昼間なんでもないと思えた
ことが夢に出てきて
『気にしてないフリしてたけど
案外と気にかかってたんだ』とかありますよね。


ミミとこだちが育った町には
異世界に繋がる出入り口があり、
異星人が普通に人間の世界で生活しているのです。
宇宙人と人間が結婚してハーフや
クオーターがいるという異類婚姻譚が
なにごともなく成立しています。
立場や世界が違っていても
理解しあえば穏やかに暮らしてゆけるよ
というメッセージを感じました。


ミミがサイキックと言われる人に相談に行くのです。

「今日は植物園に行って
当時と変わらない懐かしい木々に触れ、
昔の明るい気持ちを取り戻してくださいね。
それで正しい流れができますからね。
行くだけでいいのです。」


と言われます。

ああ、こういうのあるって思いました。
私は、富樫の薔薇園に行きたくなります。
豪勢に花の咲いていない時もです。
そこは、凪の世界なのです。


あと、みずみずしい柑橘系の果物についても
度々、描かれていて

柑橘をむいたときのぷしゅっという勢いのあるしぶき

ばななさんの柑橘愛が伝わってきます。



柑橘ファミリー大好きですから
この季節の楽しみでもあります。


読後、身近かな人を「あの人、異星人っぽい^^」とか
想像するのも楽しかったです。

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「バースデイ・ストーリーズ」
2018年1月29日

村上春樹さんの「バースデイ・ストーリーズ」は
カット・メンシックさんのイラストも
ビビットで鮮やかなアートブックです。




孤独な主人公が二十歳の誕生日に
不思議な老人から願いごとをひとつ
叶えてあげると言われます。
たいがいのひとは
「美人になりたいとか
賢くなりたいとか、お金持ちになりたいとか」
言うけれど主人公の願いは
随分と違っていたらしいです。
ネタバレになるから、この先は
かけませんんが(^_^;)


あとがきの中で村上さんは
誕生日について、どんな人にも公平で
「特別な日」が年に一度だけ
与えられていることは
素晴らしいと書いています。


で、もうこんな歳になってしまったから
嬉しくないって人には
「誕生日は一年にたったひとつしかない。(略)
そのたぐいまれな公平さを
祝福しなくちゃ」と反論するそうです。
なんてロマンチストなんでしょう( •ॢ◡-ॢ)-♡
あとがきにあったかい気持ちになりました。

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「意識のリボン」
2018年1月23日

「意識のリボン」は、ホラーっぽかったり
SFだったりの短編集で
エッセイっぽいのもいっこありました。



綿矢りさ作品は装丁が美しく
「手のひらの京」の時と
同じく鈴木久美さんのデザインです。


表題作にもなっている
「意識のリボン」が印象に残っています。
二歳の頃の主人公が、
母親の胎内にいたことを
お腹の中は、夕焼けのような色の世界だったと
拙い言葉で思い出として語ります。


大人になって交通事故にあい
幽体離脱や「ひかり」に導かれる経験をします。

空から自分の姿を見たり、
人生の記憶をたどる旅をしたり、
ひかりと天空で遊んだりした。


このお話のリボンは、私の解釈では
魂が纏うものなのかなって思えました。


小説、最後の言葉が美しかったです。

私は呼び続ける、愛しい人の名前を。
身体が滅びても、時を超えて、
いつの時代へも。

もし大切な人が意識をなくしたら
大きな声で名前を呼び続けようと思いました。
スピリチュアルなお話でした。

 
追記
リボンは神と人を繋ぐものと
おとぎ話でよんだことがあります。
 


リボンモチーフが大好きです。

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「サーカスナイト」
2018年1月16日

お正月によしもとばなな(現在は
吉本ばなな)さんの「サーカスナイト」を読みました。



お姑さんも、昔の彼のお母さんも、
ご両親と共同経営していた夫婦も
とてつもなく人間ができていて
「そんなことってあるのかしらん?」
なーんて思いながらそれでも
なんとも心地よく読み進みました。
この小説は新聞連載だったそうです。
あとがきで、作家さん本人が
毎日おそろしいニュースが載っているから
「よんでいるあいだだけ憩ってほしい」と
願って書いたことが語られていました。


主人公は、サイキックで

イメージをつかみだす。水の中に手を入れるようにして。(略)
ものに触れてじっと見ていると、イメージが浮かんでくる。


モノからイメージを読むチカラがあったら楽しいなぁ^^


物語はスピリチュアル的要素が高く
人との距離の取り方なども参考になりました。

自由なのはいい、うんといいことだ、
でもだれともつながっていない、
いつ切れるかわからないような
つきあいばかりの人生は
ほんとうの自由というものではない。
 

そして、どうにもできないことが
時間の経過でほどけることも
人生には多くあります。

流れた時間は、ちょうどよく発酵して、
悲しみを取り込んでいった。


時間が解決しない問題はない。
味噌や醤油が発酵するみたいに、
放っておいてもワインが熟成していくみたいに、
大変だったことは時間の要素に
抱かれてなんでもないことになっていく。
こだわり続けるのは人間の心だけなのだ。

悲しみや辛いことがこんな風で
あって欲しいと思いました。


 
そのときはとてもひどいことに
思えるだけのことから、なにかが始まって
やはり芽吹いていく。
種が風に乗って、いろんな人のところで花開く。


過去を振り返ると確かに心当たりがあります。
そういう繋がり。



正月に、ぴったりな愛に満ちたお話でした。
あたたかい気持ちになりたい時、オススメです。


ばなな祭はさらに続きます。
図書館サマありがとうございます☆”

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「恋愛仮免中」
2018年1月9日

奥田英朗さん窪美澄さんなどの
好きな作家さん達のアンソロジー
「恋愛仮免中」を読みました。



荻原浩さんの「アポロ11号は
まだ空を飛んでいるか」は
現在と過去が交互に描かれていて
半分くらいのとこから
泣きながら読みました。
長く連れ添った夫婦が
二人の作った歴史をこんな風に
穏やかに優しい気持ちで振り返るんだ
と、涙とまらずでした。


原田マハ「ドライビング・ミス・アンジー」
手紙にほろっとくるシーンがあります。
「和紙になめらかなインクの文字」の
手紙であったり
「白い紙に走り書き」など
大切な役割を持ちます。
あたたかい気持ちになれるお話でした。


さて、今年もみなさんからの
年賀状ありがとうございました。
アートな写真やお子様の健やかな成長、
添えられている言葉に感動しきりでした。


写真にさりげに映りこんだ
優しい家族に保護された猫ちゃん写真には
お部屋のあたたかい温度まで伝わってくるようでした。


まるっこくってふわりとした
文字に幸せな春を告げられた思いがしました。


一枚一枚を何度も見返しました。
ほっこりしたりぷっと吹き出したりの
楽しい年賀状ギャラリーは
追って開催しますね。

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「感傷的な午後の珈琲」
2018年1月5日

小池真理子さんの
「感傷的な午後の珈琲」を読みました。  



言葉の繊細さがとても好きです。
例えば、天井の高い洋館を訪ねた時

降り積もった時間に匂いがあるとしたら、
ちょうどこんな匂いがするのでがないか。


趣きある洋館にワープできそうです。
 

人生を振り返って

通り過ぎてきた時間は儚くて、
てのひらに載せるとすぐに溶けてしまう淡雪のようなもの。


もっとも儚げな淡雪に例えられるのですね。


ゴブという名の愛猫への思い出の
くだりでは大いに泣けました。
なぜ、ゴブかと言うと

拾ってきた時、何者かに全身の毛を刈られ「五分刈りにされていた」

そのゴブちゃんは17年生きたそうです。
最後に遊んでいたぬいぐるみを
今も遺影、遺骨とともに
飾ってあるそうです。
そして、手にすると

私の目はまたしても水びたしになる。

・・・・・・・・


うちの猫ちゃんがお空の星になって
三年と半、可愛いことしか思い出せません。
(ワルサもいっぱいして、確かに
困らせられたこともあったけど
思い出すとどれもこれも愛おしい)



最後の章「ハロー・グッバイ」では
作家さん達との思い出や
お別れの時のことが描かれていて
もっとも印象に残りました。


今まで読んだことがある小池さんの
エッセイは恋にまつわるお話が
多かったのだけど
「人生の楽しみ方」や「人生を終える」と
いったことが美しい情景とともに綴られていました。

2018年1月5日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「逢魔」
2017年12月25日

来年、仏前結婚式をされるMIKIさんから
クリスマスのお菓子をいただきました。



一個いっこのラッピングも可愛くて感動です☆”
Mさんありがとうございました、サンタさん
アップにしてみましたよ(*^▽^*)。




唯川恵さんの「逢魔」を読みました。



原作は、読んだことがない番町皿屋敷、
四谷怪談、牡丹灯籠、怪猫伝など
怪談のアレンジで
おどろおどろしい怨念や情念が
妖艶に描かれていました。


「源氏物語」は現代訳で読んだことは
あるのですが新感覚にうっとりです。

常に唐衣、裳を着用し、小袿・細長と
いったケの衣でお迎えするようなことは
決していたしませんでした。


と、六条御息所が普段着ではなく
ハレの衣装を纏い光源氏様を
心待ちしている女心がせつないのです。
好きな人には一番きれいな自分を
見せたいという女性の愛らしさですね。


花房観音さんのあとがきでは

たとえ地獄に墜ちてもいいから、
もう一度、恋がしたい、肌に触れたい―
と願わずにはいられない。


なにかゾクゾクするではありませんか( •ॢ◡-ॢ)-♡。


いつも思います。
現実にはできないことが体感できる
だから、読書は楽しいですね♫•*¨*•.¸¸♪✧♪




私自身へのクルスマスプレゼントは
来年の市川海老蔵さんの「源氏物語」のチケットです。



海老蔵さんが光源氏ってはまり役すぎます!

2017年12月25日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「蜜蜂と遠雷」
2017年12月21日

直木三十五賞と本屋大賞を受賞作は
図書館の順番待ち(現在426人の予約と)が
ハンパないことでしたが貸して下さるかたがいました。



507ページの長編は「読めるのかしら」と
思っていたけれどサラサラ読み進みました。

 
音楽の時間に作曲家の名前は
聞いたことあれど代表的な曲しか知らない
そんな、クラッシック音痴な私にも
情景が浮かんできてわかりやすかったです。
唯一、エリックサティはCDを聴くけどです。


各章ごとに主役がいて
一次、二次、三次予選、本戦と
それぞれのステージでは、
私も心地よく緊張して、
その都度、涙がでました。
高島明石にいたっては一次から
すでに感情移入しすぎて
「ステージで演奏する喜び」にボロ泣きしました。


生け花や文字、楽器の演奏には
その人の心根のようなものがうかがい知れますよね
それぞれの個性あるピアノの音が
聴こえてきそうで楽しかったです。

 
亜夜と塵が一緒に演奏していた場面は最高に好きで、
 
少年の白い指がひらりと舞った。
本当に月光の中に舞い上がった蝶のように。
ドビッシーの月の光。
ああ、本当に綺麗な月。
この曲を聴くと、いつもまざまざと窓の外の夜空が目に浮かぶ。
さえざえとした、しかし柔らかな月光が、
すべての音が消えた世界に降り注ぐさまが見えるような気がする。
しかも、この少年が弾くと、
モノクロームに沈んだカーテンの模様まで見えてくる~
月の光に、巻きこまれる~月光の魔法にかかる~


美しい月を思い描けるようで心地よかったです。


出てくる人がみんないい人で、
競争にはとかく付きものの
妬み嫉み僻みがなくって
(あったとしても深くふれていない)穏やかに読めました。


読後、亜弥、風間塵、マサル、高島明石、
コンテスタント達の五年後十年後を
知りたいと思いました。

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「よるのふくらみ」
2017年12月14日

窪美澄さんの「よるのふくらみ」読みました。



圭祐と裕太という兄弟と幼馴染のみひろの
三人が順に一人称になる六つの章で
それぞれの心情が語られていきます。


圭祐と裕太がみひろを好きになる。
同性の兄弟は生まれて初めての
ライバルなんだなぁっとしみじみ考えました。
圭祐と裕太は互いへ根強い
コンプレックスを持っています。


ひとつの出来事が圭祐と裕太では
思い出の中で違った出来事になっていて
ライバルを羨んだり
疎ましいと感じたり。


そう考えると圭祐と裕太は
みひろが好きと言うより
ライバルに勝ちたいがゆえに
ライバルが欲しがっているみひろのことを
意地でも欲しかったのじゃないかな。
なんて読み方をするのは私だけでしょうか。


子供の頃に出会った父の愛人への恋心が
圭祐の人格に強く影響したと思うのです。

誰にも遠慮はいらないの。
なんでも言葉にして伝えないと。
どんな小さなことでも。
幸せが逃げてしまうよ。


愛人が彼に言った言葉です。


恋するキモチってのは
どうにもコントロールできないもどかしさがあります。


誰もが恥ずかしくって
みっともない恋の思い出はきっとありますよね。



「ふがいない僕は空を見た」もそうだったけど
窪さんの世界は人間臭くて切なくて好きです。

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「九十歳。何がめでたい」
2017年12月8日

佐藤愛子さんのベストセラー
「九十歳。何がめでたい」を
貸してくださる方がいて読めました。
(図書館の予約をしたら順番、大変なことです)



10代20代の頃、佐藤さんの
エッセイをよく読んでいたのですが
独特のリズム健在です。
語尾、一遍ごとの着地まとめ方が軽妙で好きです。


北海道の別荘の玄関に捨てられた愛犬ハナの話。

「犬の飛行機賃ナンボ?」
「北狐の出没する荒野に放棄することは
出来ない。チクショウ」

と憤怒
つつと犬を飼いたくはないけれど連れて帰ります。


ご本人は

私は特別にハナを可愛がってはいない。
日々の暮らしのついでに飼っている。


庭に穴を掘ったといっては叱り、
泥足で磨いたばかりの床に
上がったといっては邪険に追い出し、
たまにブラシをかけてやるが、
何ごともやり出すと熱中するたちなので
力まかせにいつまでもかけつづけ、
いやがって逃げようとするのを逃がさずに押さえつけて怒る。

あっはは!大笑い
なんともほのぼのしているじゃありませんか。


ハナは自分の小屋では寝ずに、
私の寝室の外のテラスで毎晩寝ている。(略)
ハナは私を守っているつもりなのだろうか。


ここで、まずぐっときました。


ハナちゃんが亡くなったあと、
邪険にしたと呵責と後悔に悩んでいる時
霊能のある女性から

「ハナちゃん佐藤さんに命を助けてもらったて
本当に感謝していますよ」
と言われどっと涙が溢れた。

と綴られていました。
私も大いに泣きました。
なんとも温かい話で今、かいていて
思い出しても泣けてきます。


ネタバレになってはいけないので
かけないのですが「冷たい飼い主」と
ご本人が呵責と後悔にとらわれていたことこそを
ワンちゃんはとても喜んでいたのです。
幸せな生涯を送ったワンちゃんと言えるでしょう。


年を重ねることは心のひだが増えることと
自分へのエールにもなります。
どうか、百歳になってもかいていただきたい。
佐藤さんの本音トークなエッセイ好きです!

2017年12月8日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「愛なんて嘘」
2017年12月2日

白石一文さんの「愛なんて嘘」には
六つの恋愛が描かれています。



「傷痕」は、誰もが羨む男性との
結婚を前にして戸籍のない男のもとへと
逃避行する女性が描かれています。
刺激が勝ったということでしょうか。


「二人のプール」は、再婚して子供もいて
なお元彼と再び暮らす日を夢見ている女性が
ある日、思いが叶い自分の子供も
置いて元彼のもとに行くというお話で
全く共感はできませんでした。
子供より大切な愛があるなんて思えないですから。


しかし、これらが小説の醍醐味です。
自分の人生とまったく価値観の違う
恋愛をお話の中で楽しめるのです。


「星と泥棒」は、テレビドラマに
なったらきっと素敵だろうなと思いました。
大人の恋、主人公は高橋克典さんでどうでしょう。


あ!来年の百万石まつりの利家公役は
高橋さんなのですね。
中二以来、行ったことがありませんが
2018年のお祭りはちょいと気にかかります。

2017年12月2日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「野良猫を尊敬した日」
2017年11月23日

穂村弘さんのエッセイ
「野良猫を尊敬した日」を読みました。



猫の話だと思って読み始めたら
ちっとも猫は出てきやしない。
それにしてもおもしろい!
何度、声をあげて笑ったことか!


たいがいの大人ならいちいち
留まって見つめたりしないような
水面下のささいな思いを
言葉にしているとこがすごい。
自虐ネタ満載のダメエッセイは
「あるある」と共感できる系で
親近感持てるのです。
しかも、短歌を詠む人ならではの
独特のリズムある文章が楽しく
各章のオチが最高!


一ページ目は、「天職の世界の人々」

天職に憧れていた。
自分はこれをやるてめに生まれてきたんだ.
心からそう思えるものが見つかったら、
迷いも悩みも吹っ飛ぶに違いない。
また、使命に全力を投入するという喜びの前には、
他の小さな欲望など溶けてなくなってしまうと思う。


から始まります。


穂村さんがアラーキーさんに
スランプはなかったんですかと聞くと

「そんなこと考える隙間がないよ。
朝、写真が撮りたくて目が覚めるんだから」


これあります!私にも。
「今日はナニしよう」と
祝言の演出や花嫁様の小物選び
HPをさわることなどなど
起き立ての頭にわいてきます。
無の状態の時も、夜、寝ている時も
たいがい仕事のことを考えています。


私は、新郎新婦様から「まさに天職」
と、よく言われます。
しかし、「他の小さな欲望など
溶けてなくなってしまう」ということはありません。
美味しいものも食べたいし
お友達にあっておしゃべりもしたいしね。
私ったら、小さな欲望だらけです。


さて、今日は勤労感謝の日ですね。
もともとは、新嘗祭で稲の収穫を
感謝する儀式があったそうです。
お米に感謝しながらごはんいただきま~す。

2017年11月23日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「葉っぱのフレディ」
2017年11月21日

バスから降りると、冬のはじめに漂う尖ったにおいがしました。



にび色の空のもとレンガの四高記念館は
さらなる風格があります。 


雨の水気を含んだ葉っぱがゆっくりと
落ちてゆく様子に「葉っぱのフレディ」を思い出しました。
個性や成長、命のことを優しく
語りかけてくれる絵本でした。

「ぼくたちも変化しつづけているんだ。 
死ぬというのも 変わることの一つなのだよ。」


葉っぱのダニエルの言葉は偉大でした。




季節先取りの結婚式、今日は
七十二候の葭始生の後半の
新郎新婦様のお写真をご紹介します。


敬哉さん&美季さん



十二単を纏われての神社婚です。


大野の港にて久紘さん&祐希ちゃん



ご自宅でお支度、ご出立されました。


21世紀美術館にて初彦さん&ユリちゃん



白山比咩神社さん挙式&和田屋さんで和婚の
お二人は、洋装で前撮りをされました。


梅の橋にて智大さん&ユンナちゃん



宇多須神社さん挙式の前に、当日撮りもしっかりとこなされました。


花嫁のれん前にて啓介さん&沙織ちゃん



水引の指輪を贈られてプロポーズです☆”




「金沢城・兼六園四季物語 秋の段」が始まりました。

園内の紅葉と冬の風物詩である
「雪吊り」を同時に楽しめるほか、
徽軫灯籠、唐崎松、噴水などをライトアップします。


寒さ対策しっかりとされて幻想的な
夜のお庭におでましくださいますように。

2017年11月21日 カテゴリー: 創作祝言, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「やめるときもすこやかなときも」
2017年11月16日

窪美澄さんの「やめるときも、
すこやかなるときも」は
青春の恋も描かれている小説でした。


 
壱晴は家具職人です。
伐られた木に命を吹き込むかのような
家具作りへの思いが好きでした。

作家によっては自分の作風を
ぐいぐい押しつけるタイプもいるし、
世の中にはそういう家具も必要です。(略)」

そして、お店であるなら
どんなお客さんが多い
どんな料理やお酒を出すのか」を聞き
それによって、椅子の素材や形は変わるものでしょう」と。
家庭の椅子作りの際には
どんな食事をすることが多い」など
聞きながら 、家具を0から作ります。

使う人の思いをくんで
ずっと生活に寄り添える家具を作る行程が
オリジナルウェディングを創作することと
どこか似ていると感じました。


桜子が「結婚ってこういうものかとふと思う」のです。
誰かにとって大事な誰かを、
誰かに大事にしてほしいと思う気持ち。
それを伝えて始まる。(略)

言葉にして伝えるは、本当に大切なことです。
結婚式の日、新郎新婦様の親御様が
お子様の伴侶になるかたに
「よろしくお願いしますね」と
おっしゃっています。
親御様から親御様へも。
可愛がってくださったご親族様も
大事にしてほしいと願ってご挨拶をされます。



桜子がDVな父親から言われた言葉を思い出すシーンです

「桜子を宝物みたいに育ててきたんだ」
という言葉を思い出した。
自分が愛されてきたということ。
大事にされてきたということ。(略)
確かに自分には愛された時間があった。

ご披露宴やお食事会は
ご家族やご親族、ご友人からも
愛されていることを実感できる
時だと思っています。 
結婚生活には山もあれば
谷もあることでしょう。
悲しい時、辛い時、苦しい時
愛された記憶は、きっと
心強いお守りになることと思います。

2017年11月16日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「羊と鋼の森」
2017年11月9日

表紙がキュートで若い人向けの本かしらんと
手にとった宮下奈都さんの「羊と鋼の森」。
羊と鋼、柔らかいものとかったいもの?



音の表現の仕方が独特なのです。


天才調律師さんとの出会いのシーンで

音の連れてくる景色がはっきり浮かぶ。
一連の作業を終えた今、その景色は、
最初にひいたときに見えた景色より格段に鮮やかになった。


主人公は、ピアノの調律に魅せられます。 


そして、ふたごの姉妹、和音と由仁との出会いで

「玉のようで」
「光のようで森のようで(略)」
音と音が転がって、絡みあって、
きらきらした模様をつくる、和音のピアノ。

ピアノを弾く人の個性を独特の
感性で受け止め表現します。


瑞々しく、爽やかな世界に引き込まれました。

枝先のぽやぽやが、その後一斉に芽吹く若葉が、
美しいものであると同時に、
あたりまえのようにそこにあることに、あらためて驚く。
あたりまえであって、奇跡でもある。
きっと僕がきづいていないだけで、
ありとあらゆるところに美しさは潜んでいる。
あるとき突然、殴られたみたいにそれに気づくのだ。



牧場のある土地に育った主人公は

家畜を貨幣価値に照らして見ている 

羊は何かと漢字に使われていて
「羨」という文字は皿にのった
羊だと覚えたことありましたっけ。


主人公は、才能とは何なのか努力とは
と、深く考えます。

今の段階で必要なのは才能じゃない。(略)
才能という言葉で紛らわせてはいけない。(略)
経験や、訓練や、努力や、知恵、機転、根気、そして情熱。
才能が足りないなら、そういうもので置き換えよう。

これは、調律師に限らずすべての
仕事や趣味にも言えることだと思います。


先輩の柳さんが言います。

「才能っていうのはさ、ものすごく
好きだっていう気持ちなんじゃないか。
どんなことがあってもそこから離れられない
執念とか闘志とか、そういうものと似ている何か。
俺はそう思うことにしているよ。」



毒舌家というか皮肉な物言いをする先輩の秋山さんは

「怖けりゃ必死になるだろ。
全力で腕を磨くだろ。
もう少しその怖さを味わえよ。
怖くて当たり前なんだよ。」


自分の資質を疑いながらも、
運命的な出会いに恵まれ
コツコツとあきらめないで努力する
主人公の姿に感動しました。


もしかしたら、この道で間違っていないのかもしれない。
時間がかかっても、まわり道になっても、
この道を行けばいい。
何もないと思っていた森で、
なんでもないと思っていた風景の中に、
すべてがあったのだと思う。
隠されていたのでさえなく、
ただ見つけられなかっただけだ。

 

最後、結婚式の会場で調律をする
主人公の成長が眩しく
また、空間を創り上げてゆく感じが
私達が祝言に思いをこめて
創作してゆく過程に似ていると感じ
涙が止まらなくなりました。


夢に向かって努力しながらも
迷う経験は誰にもあると思います。
特に若い頃は。
主人公を取り囲む人がみな優しくて
心穏やかに読めました。
お話の中では北海道ならではの自然の描写も好きでした。

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「月の満ち欠け」
2017年11月1日

佐藤正午さんの「月の満ち欠け」を 
夢中で読みました。
美容のために早めの就寝を
心がけているのですが
一気に読みたい!っと
夜更かししてまいました。



時間軸を行ったり来たりするから
忘れないうちに時系列をはっきりさせたくてです。


縁(えにし)、前世、命、輪廻転生と言った
ことを考えました。

月のように欠けてもまた満ちてゆく。
生まれ変わる。
ただ、あなたにまた出会うために――。


月の満ち欠けのように
生まれ変わって好きな人に
会えたらなんて素敵なことでしょう。


ファンタジーの純愛ですが
組み立てが頑丈な感じで
また、情景描写が美しく丁寧で
落ち着いた小説でした。


強い思いをもって亡くなった人は、
生まれ変わる。
私も前世の記憶はないけれど
既視感みたいの経験があります。


佐藤正午作品に注目してゆきたいです☆”

2017年11月1日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「ハッチとマーロウ」
2017年10月27日

おとぎ話のような青山七恵さんの
「ハッチとマーロウ」を読みました。
舞台は日本の長野なんだけど
独特の感性で風景が描かれていて
北欧の森の中にお家があるのかしらんとか
想像するのも楽しかったです。



森の家に住む軟体動物のように
だらしないダメ人間のお母さんと
お茶目な双子のハッチとマーロウが
登場します。
 

ハッチが個性について考えます。

自分ひとりのなかにも
いろんな個性があるみたいなのに、
自分のものだと思っていた個性も、
べつに自分ひとりだけのものって
きまったわけじゃないのかも・・・・

 
着るものや髪形を変えるだけで
変えられる個性と
芯というか揺るがない個性
その二層があるのではないかと私は思います。


マーロウが時間について言います。

「時間はきまぐれでうそつきなんだよ」
「時間がぴろーって平たくなって、
うどんみたいにのびのびになっちゃったんだもん」


この感じはわかります。
帰り道は早く感じるとか
外で飲んでいる時に比べて
家呑みの時は夜の時間が
だらしなくも穏やかに延びてゆく感じです。
 

双子ちゃん達が自立してゆくことにママは

「さびしくてつらいときにはこういうふうに
思おうって、もう決めてある。(略)
すぐそばにいることだけが、
いっしょに生きるってことじゃないんだって。
同じ家のなかにいなくても、同じ国にいなくても、
どんなに遠くに離れていてもね、
だれかとだれかがいっしょに生きるってことは、
きっとできるんだって」


ママは、子供たちが将来、
巣立ってゆくことに腹をくくっています。


私も親離れよりも子離れのほうが
苦しいものかもしれないと
最近、感じています。
しんみり。。。。。 
 

かって小学生の女子だった人には
懐かしくも共感できる感じが度々あります。
新鮮な文体に刺激受けながらも
ほのぼの読みすすみ
自己確立と言ったことも考えました。


挿絵がとてつもなく懐かしい
田村セツコさんでした!
ご健在でご活躍だそうで
ああ、懐かしいがいっぱいでした♫•*¨*•.¸¸♪✧

2017年10月27日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「恋愛サバイバル」
2017年10月21日

柴門ふみさんのエッセイ「恋愛サバイバル」を読みました。



結婚生活にトキメキは不要です。
結婚は「生活」の場なので、
そんなところでときめいていては体が持ちません。


なんて、夢のないことをおっしゃるのでしょう柴門さん。。。
ときめく恋をして結婚
そして、甘~いスゥィートホームは
誰もが夢見ることではないでしょうか
と、読み進むと

夫婦は、互いに尊敬しあっていなくては長持ちしません。
どちらかが一方を軽んじて、
馬鹿にしているような関係は、いびつです。

尊び合う関係。
読んでいて、2013年組さんの
哲也さん&由佳ちゃんを思い出しました。
お二人は志しある農作がご縁でお付き合いが始まりました。


由佳ちゃんが結婚前に哲章さんのことを
「好きだけど、ときめいいたことがない。
一緒にいても、まったくときめかない」」って
金澤syugenで言っていましたっけ^^。


結婚式の日、由佳ちゃんのお父様とお会いして
ビックリ!
哲章さんはお父様にソックリなのです!
お父さん似の人に恋をするという法則は
本当なんだ!って思いました。


えー、現在のお二人は夢が叶って
オーガニック農業で蓮根作りをされています。
今年は二番目のお子様も誕生と幸せな
NEWSが続きます。


お互いを尊重しあって温かい家庭を
創るのが素敵なご夫妻のカタチですね。 

哲章さん&由佳ちゃんの
白山比咩神社さん挙式&和田屋さんお食事会の
「真珠星祝言」Happy Reportです。

http://www.kanazawa-syugen.jp/happy/index.php?id=254&cat=cat2

2017年10月21日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「笹の舟で海をわたる」
2017年10月8日

角田さんのエッセイ明るくて好きなのですが
小説はけっこういつもディープです。
「笹の舟で海をわたる」も独特の闇がありました。



主人公の左織は、兄と姉がいて
末っ子だったから自分では何も決めれなく
いつも人の言うまま
起こったことは人のせいにする。
一方、友人の風美子は社交的で行動力あって
力強く存在感もある女性です。


疎開先で知り合った二人は
戦後、再会し義理の姉妹になるのですが
それは友人の風美子が仕組んだことだったのかもしれません。


風美子の夫が左織にポツンと話します。

「あいつに生かされているんじゃないか(略)
あいつの筋書きのなかで生きているような」


こういう経験はないけれど
そんな風に影響力があるというか
コントロールできる人っているような気がします。


さて、左織には子供が二人いてどちらも
実子なのだけど愛おしさが違うと感じています。

自覚があったからこそ、慎重に隠した。(略)
娘をかわいいと思えない、鬼のような自分を隠すことに必死だった。


角田さん自身が母親から愛情を
注がれなかったのかしらん
いやいや、小説にあることが
すべて実経験だなんて無粋でした。
そもそも疎開先で陰湿ないじめがあったことが
度々描かれるのですが67年生まれでは
戦争体験はあるわけないのです。



親の死をきっかけに遺産相続でもめ
兄弟仲がぎくしゃくしだして
付き合いが無くなるとかいった
女の一生にありそうな出来事といった
内容でもあって読む人が少しずつ共感できます。


この小説の中でとても印象に残った言葉は

今がしあわせなように見えても、そんなものは
すぐに日常の煩雑に紛れてしまう。
しあわせは点のようなものかもしれないと左織は考える。
線のようには続かない。
あらわれてはすぐに見えなくなる。


確かにそうですね。


友人の風美子と夫の関係をいぶかしみ
猜疑心を持つ左織、
ネタバレになってはいけないからかけないけれど
どうなるんだろうとドキドキでした。


笹の舟で海をわたるようなそんな危うさを
終始感じる一冊でした。

2017年10月8日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「本性」
2017年10月1日

読んだことない作家さんの作品を
読んでみようと図書館で選んだのが
黒木渚さんの「本性」です。



SM 、同性愛、介護、ネグレクト、風俗、
ギャンブル、DV、対物性愛(※)
と、扱っていることがディープなお話が三つ。
この中で「対物性愛」ってのは
「生命のあるものにではなく、
無機質な物に愛情を抱く性的倒錯、
嗜好の一種」とのことです。


情景がリアルに浮かんで
気持ち悪くなることもありましたが
登場人物がすべて違う世界の人だから
と、怖くはならなかったです。


二つ目のお話だけが主人公に
「自分だったら」とおきかえてみました。
女優になりたくて
演じることが好きで
いききと暮らしていた主人公が
屈辱と言えるほどの挫折感に苦しんでいた時
とてもいいタイミングで
プロポーズされ夢をあきらめ結婚します。
そして、日々の生活の中で

自分が諦めた夢のことを何度も思い返した。

という思いをいだきます。


「あのときああしていれば」
「もうひとつの道を選んでいたら」
人生はいくつもの分岐点があって
振り返る時、歩まなかった方の道を
選んでいたらとふと考えることがあります。


私にとって過去のすべての経験は
遠回りなんかじゃなかったんだって
今は思えます。
人との出会いに大変恵まれ
和婚プロデューサーとして
金沢の街並みを舞台にした「金澤和婚」
という文化を創りあげる夢を
叶えることができました。 
良きお客様、素晴らしい技術を持つ方々、
金澤syugenとともにお仕事をしてくださる方々、
そして、家族との出会いがあったことに
あらためて感謝です☆”

2017年10月1日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「風葬」 
2017年9月22日

桜木紫乃さんの暗く重たい世界と
情景描写の美しさに今回も引き込まれました。



「風葬」は北海道の涙香岬(るいかみさき)が
物語のキーワードになります。
 

北海道の海岸線町では、
拿捕・密漁・密輸・マフィア・
二百浬領土問題・抑留・裏社会・
諜報活動と昭和の米ソ冷戦の頃は
そんなおどろおどろしいことを
身近に感じていたのかしら・・・・・。


物語は幾組もの親子が交差します。
出生の秘密を明らかにしようとする
女性と、認知症の母。
ソ連船に拿捕され殺された父親と女子生徒。
その時、担任だった父親とともに
事件を解き明かそうとする息子。
その息子が担任の時に子供を
失ったと訴訟をおこす父親。
学校側の弁護をする弁護士の父親と娘。
根室の古い旅館の裏社会に暗躍する女将と
ソ連に情報を流す息子。
親子達が他の親子達と繋がってゆき
ミステリアスな物語はさらにさらに
幾重にも絡まってゆきます。
そして、自殺・北海道に逃げて来た男女、
生まれるはずではなかった子ども、
ネグレクトといったことが陰湿にからんできます。

 
遊郭がありかって栄えたことを
うかがい知れる町はひっそりとさびれ
丁寧な描写に漁師町の生臭さや
鉛色の空、湿度までも感じ物悲しさが募ります。
終盤は絡みついていたモワっとした霧が
徐々に晴れていくような清々しさがありました。

2017年9月22日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「博士の愛した数式」
2017年9月18日

トーク番組に芥川賞作家の小川洋子さんが
ご出演でお話されていることが
すごくおもろくて興味を持ち
「博士の愛した数式」を買ってきました。
(なるべくモノを増やさない生活を
していますが、文庫本は買っていいことにしています^^)



数字と人を紡いでゆく物語です。
事故の後遺症で「もてる記憶が80分まで」
という数学の教授が美しい所作で
数式や数字の世界の美しさを教えてくれます。


懐深く温かい博士(教授)を慕う
思いやりと好奇心を持つルートは
家政婦の子供です。
「老人と子供の友情」って
いうとこが無条件に好きです。
映画「ニュー・シネマ・パラダイス」でも
「老人と子供の友情」に感動しました。


物語の終わりに近づくと鎖骨の奥あたりが
ザワザッワとして涙が溢れでました。
ラストが大好きで、すごい勢いで
鎖骨の奥がキューンキュンしました。
登場人物の優しさにあふれているお話でした。


私は数字ってものが苦手。
たかが、レシートとかも見返すの
好きじゃないのですが
この小説は数字のロマンを感じました。
小川洋子さんすごい人です。

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「成功者K」
2017年9月14日

羽田圭介さんの「成功者K」は
なんかすっきりしない
が、読了後の感想でした。



芥川賞受賞の「スクラップ・アンド・ビルド」が
軽快に読めたので期待し読み始めました。
今から読む人にネタバレになってはいけないから
「何が」かはかけないけど、とにかく
「あれ?こういう終わり方???」って感じでした。
 

週刊文春によるスクープや、
村田沙耶香さんの芥川賞受賞なども
登場してリアル感があります。
おもしろかったのは「週刊文春には
小説家枠があって、小説家のスキャンダルは
すっぱ抜かれない。」という話。
主人公Kが芥川賞を受賞してから
バラエティ番組にバンバン
出演しているのも自伝っぽく
フィクションなのか
ノンフィクションなのか
わからなくなるのだけれど
私生活を見ている感じです。


あと、成功者Kは性交者Kで
直接的な性描写が多いけれど
エロティシズム感は皆無で
トリセツ的な感じです。


さらに、主として展開する物語の中に、
もう一つの物語が展開する
「パラレルワールド」というカテゴリーで
(「入れ子構造」ともいうそうです)
ますます現実と虚構の区別がしにくくなります。


実話かしら?
いや、全部嘘?
まあ、小説がどこまでが本当の作者の
経験なのかなんて考えるのは野暮なことですか。

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「パーマネント神喜劇」
2017年9月10日

万城目学さんの「パーマネント神喜劇」は
芋洗坂係長風の縁結びの神様が主役のフアンタジーです。



この神様が、やたら人間くさいのだけど
古来からの神話の中の神様も確かに人間っぽかったですね。


おもしろいと思ったのは
テストで間違った答えに×をつけるのは
間違いを否定しているわけじゃなく
封印しているのだそう。
で、×は雷からきていて稲光を模したものと。
夏の終わり、雷が鳴る頃に
稲穂が実るのを見て、雷が稲の先に実を
つけてゆくと考えられ「神鳴り」と呼ばれたそうです。
雷が稲に実をつけていく
なんと日本人の美意識は繊細で美しいことでしょう。
で、×は神鳴り(雷)の力で悪い物を封じようと
することなのだそうです。


言魂ってきっとあるんだろうなとも思っていて。

私の場合、同じ言葉を二度繰り返して、
それを言霊に変えて外の世界に送り出すのが仕事だからね。


この作業が楽しいのです。
「慎重すぎるサラリーマンが
前向きな人格へと成長」や
「ギャンブラーで当たり屋の男が
改心しまっとうになる」など
縁結びの神様が男女の思いを紡いでゆきます。


震災あとの地で“ドングリの実”が
縁あって繋がってゆくというお話では
こいうことあるって思いました。
偶然が重なってゆき
「あ、これ必然だったんだ」という感じです。
神様が人に与えるのはあくまでも
小さなきっかけで、それを感じうけとるは
人なんだ、と教えれます。


ホロリくるシーンもあって
神様はこうこなくっちゃね!
ハートゥォーミングな物語でした。


仕事柄、神社さんにはよくうかがいます。
今度から、ご神木や笠木の影も
興味を持って眺めたいとも思いました。

2017年9月10日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「女子的生活」
2017年9月5日

坂木司さんの「女子的生活」は
表紙がコミックっぽいのです。



給湯室でのOLの会話や合コンの武勇伝、
女性社会のマウンティングや
バトルシーンと言った内容が続くと
もう読むのやめようかしらんと考えたりも。


主人公の幹生はブラック企業に勤める
トランスジェンダー(女子より女子力高い)で
時には奇異の目で見られます。


物事への洞察力がとにかく鋭い主人公。
瞬時に思考がめぐるFBIかKGBのような
心理分析に笑えました。
友人との「可愛さと毒気の入り混じり」の
“回転良い系”や”意識高い系”の会話も軽快です。


セクシャルマイノリティの主人公が
家族にカミングアウトした時の
両親のセリフに泣けました。
父親が
「本当に苦労したのは幹生だろう」
「子供の幸福を望まない親などいない」。
あと、同級生の後藤との友情はナイスでした。


作品の中でとても好きだった言葉は

「田舎者ってさ、場所のことじゃないよね。
ださい心を持っているっやつのことを、言うんだよ」


おおいに同感です。


あとがきで作者が「好きな人たちだったから、
書いている間、ずっと楽しかったです。」と
語っています。
物語の中の登場人物達に愛情を
注いでいる感じが十分に伝わってきて温かくなれました。
ペンネームは、自身の作品の登場人物の名前から
つけたそうです。


さて、作者の坂木さんは性別非公表
なのだそうですが「魂は女性」と感じました。
戸籍は男性のような気がします。

2017年9月5日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「ブルース」
2017年8月29日

9月の三連休「金沢JAZZSTREET 2017」を
案内する”ひがし茶屋街で芸妓さんが
サックスを吹くポスター”がカッコイイ( •ॢ◡-ॢ)-♡


石川四高記念館や金沢駅、音楽堂
武蔵、片町、市役所前などで開催され
中には無料のイベントも数々あって
軽快なジャズが金沢の街にあふれるようです。


さて、桜木紫乃さんの
「ブルース」を読みました。



身体に傷を持ち、貧しく過酷な環境で
あらゆる差別を受けて育った男が
端正な顔立ちと妖しい色気で
出逢う女性達を魅了してゆき成功をつかみます。
かかわる個性的な女性たちもどこか可愛く
なにより男を深く愛しているのです。
独立した章ごとにそれぞれの女性目線で
描かれる短編小説が一人の男を
通して繋がっていきます。
こういうの好きです。


男がなにを考えていたのか
男が本当に愛した女性はいたのかは
読了後もわからずでした。
ただ、男には”深い情”があると感じました。


桜木紫乃さんの物語は暗い闇があって
ささくれだっています。
今回も、歓楽街が舞台になっていて
人身売買、裏社会、さらなる湿度を感じ
その世界観にひきこまれます。
 

人種差別や貧困に苦しんだ苦悩や絶望感を
表現した黒人音楽ブルース
このタイトルがぴったりの
艶っぽい小説でした。

2017年8月29日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「結婚の嘘」
2017年8月23日

「東京ラブストーリー」の原作者の
柴門ふみさんのエッセイ「結婚の嘘」を読みました。



最初は旦那さまの弘兼憲史さんの
悪口の羅列で
「そんな一方的に言わなくても」と感じたり
退屈になりかけたりだったのだけど
読み進むとなるほどと感じることも。

【縁とは「相性」のこと】という章では

自分の意思で一緒にいるのだということ、
そして縁があるのだと認めることが、
心に折りあいをつけ、
「これでよかったのだ」と思う
気持ちに通じているのではないでしょうか。



最終章では、結婚することで
好きな人と一緒にいられることが
叶ったのだから他の欲を手放し
見返りを期待しないことをすすめられます。
 

印象に残っているのは

人は性的に惹きつけられる人にしか「恋」はしない。
性欲がなくなると、興味の対象は男でなくても、
犬でもガーデニングでもいいやということになるのです。


似たようなことを友人が
その昔、言っていましたっけ。
「男も女も、性的魅力がないと求めて
またその人に会おうとは思わない」と。
彼女は若い頃から、各分野に
哲学を持っていてふむふむと
納得したものでした。
色っぽいと感じるのは「相性」もありますよね。


最高に言いえて妙だったのはこれ!

これから浮気しようとしている夫が
目の前にいるとして、
「今、行ったら最後ですから」と
伝えることは正しいことですが、
過去の浮気に関して蒸し返し、
四の五の言うことには何の意味もありません。


夫婦や恋人間に限らずこれ、大事ですね
仕事や友人関係でも。
肝に銘じます(*^▽^*)!


「柴門(さいもん)」というペンネームは
サイモン&ガーファンクルがお好きで
付けたそうで、おしゃれなことです。

2017年8月23日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「御徒の女」
2017年8月17日

今日は、野田山で利家公の正室
おまつのかたの命日から400年の
墓前祭があったとのことです。
おまつのかたのお名前は松子さんだったのですね。


表紙がきれいな中島要さんの「御徒の女」を読みました。



江戸の下級武士の家の女の一生が描かれています。
娘が結婚して妻となり嫁となり、
子供が成長して姑となり、それぞれの立場で
考え方や感じ方が異なります。


例えば、嫁と姑、
思い違いや行き違いが多々あるのですが、
予想もしないようなお互いの思いに泣けました。


また、男の子を持つ母親の思い
そして、子供が母親を思いやる気持ちってのも
今も昔も変わらないのかなと感じました。


江戸から明治へと武家社会が
崩壊してゆく時は武家にとっては
天地がひっくりかえるような
出来事だったようです。


主人公の栄津が、江戸から東京へと呼び名が変わることを

将軍のお膝元の「江戸」から、
東の都の「東京」へ。
まるで「京の分家」と言わんばかり


そして、江戸を離れることを、都落ちと嘆きます。


読後、石川県の由来について知りたくなりました。
廃藩置県があって半年間は
なんと!金沢県という名前だったそうです。
その後、美川に県庁が移転したので
石川県という名前になったそうです。


で、石川の名前の由来は上流から
石が流れてくることから石川と呼ばれる
手取川が美川に流れていたからなのだそうです。


美川に県庁があったことは知っていましたが
金沢県にはびっくりでした☆”
あと、松子さんも初めて知りました。

2017年8月17日 カテゴリー: 加賀百万石の習わし, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「黒い結婚 白い結婚 」
2017年8月13日

「結婚は墓場か、楽園か」というサブタイトルの
七人の作家によるアンソロジー両A面の
「黒い結婚 白い結婚 」を読みました。
半分くらいのところで活字が
逆さまになっていて製本ミスかとびっくりしたら
ああ、白い結婚は裏から始まるんだねでした。




黒い結婚から読みました。
深沢 潮さんの「かっぱーん」は
現実にこういうことがあるんじゃないかしらと
うすら寒くなりました。


そして、白い結婚へと。



成田 名瑠子さんの「いつか、二人で。」が
大いに泣けました。
七つのお話が綴られているのですが
この作品だけ読めたら十分っていうくらい満足でした。


主人公に我が子が生まれ父親になった瞬間に

二人の姿を目にした瞬間、胸がいっぱいになった。
この二人を、何に代えても守ろう。
この二人のために、私は生まれてきたのだ。
そんなことまで思ったけれど、
それでもこの時の感動には言葉が追いついていない気がした。

今、文字を入力していても泣けてきます。


長い夫婦の暮らしの中での大きな困難の日々を

いい時の記憶はやわらかで霞むようなのに、
あの頃の野ざらしの日々のほうが、
澄んだ空気の中で見るように、くっきりと浮かび上がってくる。


そして、

あの冬を越えたあとの桜は、
その後に訪れたどんな春の桜より、
際だって色づいていた。
間に何があっても、最後に笑えたら、
それがきっと答えなのだ。
私たちは、細い糸のような可能性をたどり、
今日という日を迎えた。
人生は彩りにあふれ、どの景色も贈りもののように美しかった。

読後、なんとも優しい気持ちになれます。
辛いことがあってもきっと
報われる日が訪れるんだって思えました。


アンソロジーとは、「異なる作者による
詩文の作品集」ということですが
「いつか、二人で。」は、風や光を
感じることができる詩のように美しいお話でした。


結婚は墓場か、楽園か
黒い結婚から読むか、白い結婚から読むか。
オススメのは黒から白へです(^O^☆♪。


金澤syugenはお盆も変わらず
営業いたしておりますのでお気軽に
お問い合わせくださいますように。

2017年8月13日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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記憶に縫いとどめる
2017年8月11日

淳子の庭園紀行~富樫薔薇園編~の三日目です。
ドレスのように優しい風合いの薔薇が
耀を纏いさらなる美しさです。











甘くふわふわと立ちのぼる薔薇の香りを
記憶に縫いとどめます。


薔薇園でみる夕陽がとても好きです。







橙色の光が土に溶け合っている様子を
あきもせず眺めてると時間がのびてゆく感じがします。


「オードリー・ヘップバーンの庭園紀行」という
テレビ番組があったことをまねて三日間に
渡って淳子の庭園紀行でした。


「オードリー・ヘップバーン99の言葉」の
裏表紙です。



笑顔はアンチエイジェングにもきっと効きます☆”


この本の中ですごく好きだった言葉です。
 
身にまとう服はわたしたちにとって、
不安を鎮めてくれる、大事なものでした。
きちんとした服を着ることで服に守られるような気がするんです。


勾玉を身につけたのは、他領地の民への
威嚇であったと聞いたことがあります。
「こんなきれいな石もってんだぞ!」
と、立派な勾玉をつけで出かけたそうです。
衣は、時に勇気づけてくれます。


薔薇公園では、たえず係の方が
お世話をしてくださっていて夏の薔薇が
静かに咲いています。
秋が来て穏やかに豊かに咲き誇る薔薇も楽しみなことです。

2017年8月11日 カテゴリー: プランナーのつぶやき, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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淳子の庭園紀行
2017年8月10日

昨日に引き続き、淳子の庭園紀行~富樫薔薇園編~です。
豪勢に咲き誇る薔薇をスマホで撮りました。

















花の生命力、土のパワーが感じられる
薔薇園を大切に思っている人は多くいらっしゃると思います。


春から度々、薔薇園に出没しておるのですが
この短冊がどんどん増えています。



みんなが楽しみにしている薔薇園の樹を
切ることないのに、、、と、とてもとても残念に思います。


「オードリー・ヘップバーン99の言葉」の中で

 日本の方は、むやみに木を切ったりしない。
もし木が倒れていても、自然にしておいて、
その上に植物が生えるのを待つ。それは素敵なことだわ。


京都の苔寺がお好きだったそうです。
また、

わたしの全世はきっと日本人。それほど、日本が好き。

人や自然を大事にする女性だったそうです。


大切なことですよね、自然に優しくできなきゃ
人にも優しくなれないと思います。


淳子の庭園紀行は、明日に続きます。

2017年8月10日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「オードリー・ヘップバーン99の言葉」
2017年8月9日

図書館で借りた酒田真実さんの
「オードリー・ヘップバーン99の言葉」を
読みました。



戦争は悲惨です。
わたしたち家族はすべてを失いました。
家も、お金も、家財も、
そして、かけがえのない大事な人も。
戦争は「どうしても失いたくないもの」を、
当たり前のように奪っていきます。


その生い立ちは、悲惨なものです。
戦争で惨たらしく家族をなくし
残された母親と飢えに苦しみ
チュ-リップの球根を食べていたと。


八月は平和について考えることが多いですよね。
愚かな戦争が起こりませんようにと切に祈ります。


晩年のオードリー・ヘップバーンが
危険をかえりみず熱心にユニセフの
活動をしたことは有名ですね。
自然と土を愛した素敵な女性です。  

小さな花を好きな理由。
それは、凍てつく冬の間、じっと耐え、
そして春になると再びつぼみを付けるところ。
その姿は、人が困難な時期から、立ち直るのと同じ力だわ。



酒田さんは

「庭好き」が高じて、世界の美しい庭を紹介する
「オードリー・ヘップバーンの庭園紀行」という
テレビ番組がシリーズ化されています。


と、この本の中で書いています。


毎年、蕾をつけ花は咲きます。
繰り返しなのだけど、花を愛でる度に
新鮮な感動があります。


金澤syugen近くの富樫薔薇公園で
スマホで撮った写真を紹介しますね☆”
















 


ハマナスの花です( •ॢ◡-ॢ)-♡
ハマナスもバラ科なのだそうです。


淳子の庭園紀行~富樫薔薇園編~は
明日に続きます。

2017年8月9日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「眠れない夜は体を脱いで」
2017年8月6日

寝苦しい夜が続いていますが、エアコンには頼らずに
眠るようにしております。
そして、毎朝、暑くて目覚めますo(>_<)o。



夏の朝焼け、清々しいことです。
手前の細かく綿をちぎったような雲が
ニョッキのようなカタチをしているなぁと
眺めていました。


彩瀬まるさんの「眠れない夜は体を脱いで」は
自分の人生に不満を持っている五人の
老若男女それぞれが主人公の短編が繋がってゆきます。



男はこうあるべき女はこうでなきゃという
男女という性の呪縛がテーマになっています。


「マリアを愛する」は、ホラーなのだけど
とても好きなお話で読み進むうち
登場人物の恋の告白を応援していました。


「鮮やかな熱病」では、20代後半のめぐみが言います。

「男女っていう役割を脱いで、
ただの対等な大人同士として、
尊重しあえる関係を作りたい」

「もし結婚するとしたら世界一の
親友だって思える人がいいです。
その上で恋をしたい。」


互いに敬えるというのは、理想的な
関係だろうなぁって感じました。


「真夜中のストーリー」では、ごっつい体型の
幸鷹が華奢な愛らしい少女のアバターを作り
仮想の世界を楽しみます。


宝塚の男役のしぐさが実際の男性には
ないような潔さやかっこよさがあったり
歌舞伎役者の女形が本当の女性より
しなやかで艶っぽかったりみたいなもので
異性への“願望“が色濃く反映されるのだと思います。

顔も名前も年齢も知らないのに、
仕事や性格、思想信条、隠された魂に、
気づかれないまま触れている。
自分が没頭しているインターネットとは、
きっとそういう場所なのだ。


確かに、人は多かれ少なかれ
こうあるべきこうありたいと自分を
演じているところがあります。
ありのままでと言うのが何より難しいことで
ちょっぴり照れくささを感じることもあります。


五つのお話はすべて結末では
主人公が明るく未来への第一歩を
踏み出すのが伝わってきて
読了は清々しい気分になれました。

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「赤いゾンビ、青いゾンビ。」
2017年8月2日

夏の夜は怪談ですよね。
川上弘美さんの「赤いゾンビ、青いゾンビ。」は
ゾンビと言いながら決して
おどろおどろしいお話ではありません。

 

作り話の中には時々は現実のことも
あるんだろうなと読み進んだら
あとがきで

たいがい、ほんとうのことなのです。

と言うじゃありませんか。


些細な日常をすくい上げ
ユーモアの着色を施している感じです。


例えば、宴席でも喫茶店でも
接待さんにもウェイトレスさんにも
友人知人間でも
なぜかお酒もお水も注いでもらえない
と、いうことが重なります。
五回も続くと慣れてきて自分で注いでいると
霊感があるという女性から

「背後に小さな何かがいますよ」

そして

「何かをこう、押し戻そうとしている、
うっとうしいおじさんみたいな顔の、小さな何かが」


と言われます。
その状況を想像して笑いました。


あとがきの中では

読者のみなさまの身の回りでだって、妙なことは、
いつも起こっているのだと思います。 


読み終わったあと、過去に我が身に起こった
「不思議」や「妙」や「謎」を
思い返すことにしました。
おっちょこちょいな友人の予想外な行動
子供のいきなりなメルヘントーク
自分の自信満々な勘違い
猫のへんてこりんな行動などなど
あれってなんだったんだろう
と、クスクスと笑って幸せなキブンになりました。


「赤いゾンビ、青いゾンビ。」は夏の
お疲れの時にオススメの一冊です。
現実と空想の曖昧な境界線を楽しめます。


あ!
「小さなおじさんがいる?」と思った瞬間は
過去確かにありました。
ウチの場合いそうなのは台所です。

2017年8月2日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「起終点駅(ターミナル)」 
2017年7月30日

この週末、あちこちのひまわり畑でイベントが
開催されているそうです。
きっと、きれいでしょうね。



鱗雲が浮かぶ少し茜がかった空に背の高いひまわりは
昨日、金澤syugenそばで撮りました。


桜木紫乃さんの「起終点駅(ターミナル)」を読みました。
六編の短編はそれぞれ桜木さんならではの
人間臭さを感じるおもしろさがありました。



中でも「たたかいにやぶれて咲けよ」が好きです。
20代の新聞記者が、歌人で生涯独身だった
中田ミツに取材するため老人ホームを訪れます。
ミツが矍鑠としていてやたらカッコいいのです。

「やりたいようにやってきた
生きたいように生きたいように生きてきたくせに、
終わりだけ人まかせなんて、恰好悪いじゃないの」


と話します。


ミツが82歳で亡くなり、記者がミツの姪のもとに取材に行くと

「ミツさんは、長いことわたしの父と関係があったんです」
「母は気づかないふりの上手い女で、
父はその母に輪をかけて気づかれていないふりの上手い男だった」
「誰も不幸じゃなかった。母も父も、ミツさんも(略)」
「ひとがそれぞれの想いを守り合うと、もめごとなんか起きないの」


男女の愛情には“恋愛”とはまた違う
関係があるのかもしれないと感じました。


ミツが作った短歌

「たたかいにやぶれて咲けよひまわりの種をやどしてをんなを歩く」
「恋愛を「たたかい」と詠み、敗れても咲けと己を叱咤する。」

と、いうことだそうです。


姪はミツの店でバッタリ父親に出会ったことがありました。

「いいわけをしない男の人を、あのとき初めてみました」

うろたえない男は桜木紫乃さんの理想なのでしょうね。
桜木さんの小説にはいつも寡黙で
渋い男性が描かれています。


晩年、施設に入る前のミツは、
売れない小説家の47歳年下の男性と同居します。

「あなた、召使いよ」

と二人であちこち旅をします。

「ひまわりの畑の中を歩いてみたい」

ひまわりの里では、
一面のひまわりの中で

「ソフィア・ローレンになった気分」

と、ミツがはしゃぎます。
これが二人の最後の旅になります。


82歳の老女は濃い赤の口紅の似合う
凛とした女性でした。


「起終点駅」は、北海道の情景の描写が美しく
桜木紫乃さんならではのからみつくような
湿度の高さを感じる物語達でした。


追記
ソフィア・ローレンの「ひまわり」は
ずっと昔に観たことがありますが
今、観たらもっと感動するんだろうなという気がします。

2017年7月30日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「下北沢について」
2017年7月25日

吉本ばななさんの「下北沢について」を
図書館で借りて読みました。



自分をどこか見知らぬところに
連れていってくれる乗り物としての本に、
私たちはきっと、ずっと恋しているのである。
そして、一生片想いで追い続けるのである。


もうすごい名言ですね。


私の読書好きの理由は
「違う人生に瞬間ワープできるから」です(*^▽^*)。




ゆっくりと考えること、考えに確かに句読点を打つこと。
それは、きっと、心にとって栄養のようなものに違いない。


お茶を飲む時間、ごはんのあとにぼんやりする時間、
そんなときに読む本は発見に満ちている。


夕食後、本を読むことが多く
(読みだすととまらなくなるのが困ったもんです)
本を読みながら色んな事
あれこれ想像をふくらますのが好きです。
(集中してないってことかしらん^^;)


吉本ばななワールドが好きです。

もっと深く自分の中にダイブして、
宝物をいっぱい拾ってくる人生に
なることを、深く強く祈るばかりだ


愛をもらって、ありがとうという
返事をして、なにかが循環する。



なにより共感できたのが息子さんのことを

人間がこの世にひとり増え、
同時に私の人生に深い友だちがひとり増えた。
なんて不思議なことだろうと私は思った。
私の体の中にいたものが外に出て
育って別の人間として歩んでいる。
抱いて歩かなくてはいけなかったのに
今はもう私の背を追い越しそうだ。
これ以上の不思議はない。


以前読んだ、エッセイの中でも
息子さんへの想いに共感できるものありました。
我が坊主とは、シルクドソレイユ・
お芝居・ハートウォーミング系の映画・
動物好きというとこで趣味があいます。
誰よりもおもしろおかしく話せる相手です。




このエッセイの中で最高に好きだった言葉は

「一度でもだれかの天使になった人は、
きっと幸せになる」そう信じている。


下北沢の街で出会う人やお店のお話は
とてもとても温かく縁~えにし~と
いうことについて想いを巡らせました。




エッセイには下北沢の商店街のお店が
何軒もでてくるのですが、なんとなく
イメージは昔、母と一緒に行った
近所の新竪町商店街なのです。
もちろん大和も行ったけれど
私達は、母の顔馴染みの店主さんも多い
シンタテでよくお買い物をしました。


さて、エッセイの京都のカフェが
でてくるくだりで新竪にある
「イハノハ」さんを思い出しました。
自然な食材で心がゆったりするお料理を
だしてくれるお店です。
明後日はイハノハさんであった
オーガニック野菜のイベントのお話をかきますね。

2017年7月25日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「政略結婚」
2017年7月19日

北國新聞に掲載されていた
「政略結婚」が単行本化されました。



その昔の結婚のしきたりや
武家や華族のならわしなどが描かれていて
一般平民としては興味深く読みました。


「てんさいの君」は、江戸時代末期に
実在した加賀前田藩の親戚である
加賀大聖寺藩の利極公のもとに
嫁いだ勇姫が主役です。


物語は金沢の街から始まります。
前田家の側室のもとに生まれた
勇姫が住まいする金谷出丸は
今の尾山神社さんのお隣にあり
そこからは、専光寺浜の廻船が見えて
波音が聴こえたと言うのです。
尾山さんの灯りを目指して船が
金沢の港に着いたと聞いたことはありましたが
波音まで聴こえていたとはビックリ!


勇姫が金沢から江戸に嫁ぐ時

私の輿より前を行くのは貝桶と
呼ばれるもので、貝はぴったりと
合うことから非常に縁起がよく、
私が先さまのへ御入る前に
運ばなければならないしきたりだった。


貝桶は今も花嫁様のお衣装や
箱せこに描かれる絵柄です。



写真は、隆弘さん&恵子ちゃんの
「貝合わせの儀」です。
美しい絵柄の貝を貝桶へと納めていただきました。




建姫のお輿入れでは

幸い菱ろというめでたい模様が織られた
白い装束を身につけるのがしきたりである。
菱は堅いに通じ、夫婦の絆、お家同士の絆、
お家同士の絆がかたくなるよう、
婚儀のお道具などもすべてこの菱のかたちにつつまれる。




写真は、前田家ゆかりの宇多須神社さんから
十月亭さんへ花嫁道中でお運びの
ヒロキさん&イクヨさんです。
イクヨさんが育った板橋は、
前田家の下屋敷があったことから
橋や公園、施設に加賀や金沢の名前がついていたそうです。


建姫の嫁入り行列では

しゃんしゃんという鈴の音に合わせて、
行列がゆっくりと進み始めた。
鈴の音がいいとされるのは、
かって源氏物語の須磨の巻で、
源氏の君を乗せた小舟が、
その鈴の音をたよりに明石の君の
屋敷に流れ着いたといういわれからである。




写真は、魔除けの鈴をテーマにされた
賢一郎さん&由美子さんのケーキです。
辻口博啓さんプロデュースで
飴細工で鈴のデザインです。




個人より家のために生きることが
当たり前だった時代。

ご縁をとりもつことが女の一番大事な仕事であった。

病気で若くして死ぬことも多々あって
また、お産が命がけで、生まれたとしても
赤ちゃんが無事に育つことが困難だった
こともあって「世継ぎ」が
お家存続のために絶対なのです。
そして、「結納」や「結婚の儀」がとても
重大な意味をもつものだと言うことが伝わってきます。




二章「プリンセスクタニ」は、明治から大正にかけて
九谷焼復興に力を注ぐ小松子爵の万里子が主役です。
洋行帰りの万里子が学校で上流階級の
女学生ならではのマウティングされるの
だけどかわしかたがカッコよく小気味良かったです。




三章は「華族女優」は、大正から昭和
激動の時代に没落した伯爵家の令嬢が
映画女優へと転身し戦中戦後を
逞しく生きる花音子が主役です。
花音子は、平成の世でも女優なのだとか(*^▽^*)
モデルは誰なのだろう
と、考えるのも楽しかったです。




中裏表紙のてんさい(大根)の絵。



「てんさい」の絵柄の九谷焼の皿が
どのお話にも登場します。


それぞれの時代の女性の
個性的な生き方が描かれていて
三つのお話が少しづつ繋がっています。


六月一日からは、金沢での挨拶はすべて「おあつうございます」となる。

本当に、おあつうございますね。
気になっていた小説だったので
晩酌もこらえてサクサク読みました。

2017年7月19日 カテゴリー: 加賀百万石の習わし, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「血と肉」
2017年7月17日

今日は海の日ですね。
中山咲さんの「血と肉」は、冒頭部分は
穏やかな雰囲気だったので
海辺の街が舞台のハートウォーミング系かと
思いきや人間臭さいっぱいのドロドロ系でした。



不倫相手の子供を妊娠してラブホテル
「コート・ダジュール」に住み込みで働く光海と
ラブホテルの経営者の頼子は仲良く生活をします。


光海は、実の母親に虐待を受けて育ち
頼子は、献身的に夫の寝たきりの母親の
介護をしていたにもかかわらず
その母親から言葉の暴力を受けていた
という過去があります。
暮らすうちに光海は頼子に母を重ね、
頼子は光海の中に義母を見るという不思議。


平成生まれの中山さんが描く
登場人物の心情描写の迫力には驚かされました。


ラストは凍りつくものでした。
ある意味、真夏にオススメかもしれません。


追記
コート・ダジュールはフランスの
高級リゾート地で紺碧海岸という
意味なのだそうです。
私は、カラオケのコート・ダジュールで
まあまあ満足できますヽ(^◇^*)/。

2017年7月17日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「手のひらの京」
2017年7月14日

綿矢りささんの「手のひらの京(みやこ)」は
京都の街並みや風物詩、習慣とともに
京都に住む人の気質が描かれています。



三姉妹の話し言葉は、京都弁の
はんなりイントネーションで読みました。


綿矢さん自身が京都のご出身なのですね。
私も行ったことがある町や河原の
四季折々の風景の描写が美しいのです。
八坂神社、鴨川、嵐山、四条通り、伏見稲荷
祇園祭、納涼床などが描かれていて
大文字焼きは地元の人は見るけれど

「火ィ点ける人が間違えて“大”を
“犬”にせえへんかな」などと言って、
十分ほど見たら家に帰ってお風呂に入る。

いつでも見られると思うと
そんなものかも知れません(*^▽^*)
綿矢さんらしい文章のリズムに笑えました。


ある章の始まりが重々しく

京都の伝統芸能「いけず」は
先人のたゆまぬ努力、
また若い後継者の日々の鍛錬が功を奏し、
途絶えることなく現代に受け継がれている。


最初、能や浄瑠璃みたいな和文化?
え?知らないけど?
って思ったら
コンジョ悪のことなんですね^^;。


三女は感受性が強く、

谷の底で長い年月を経ても
未だ風化されず密かに残っている、
涙の気配がいまもなお、まるで
誰かが泣いているみたいに
生々しく部屋全体に広がって行く。

京都には妖怪がいると言います。
そして、三女が友人に話します。

「私は山に囲まれた景色のきれいな
このまちが大好きやけど、
同時に内へ内へとパワーが向かっていって、
盆地に住んでる人たちを
やさしいバリアで覆って離さない気がしてるねん」


私は金沢の旧市内の中心部に
生まれ育ったのですが
人目を気にする窮屈さや
しばられ感のようなものが
根強くあったので
文化や気質が似ていると感じました。


小説の中では、着物の描写も多く
長女が出かける間際に着物を
選べなくて部屋に絹の海を作る様子は
何かわかるわかるでした(*^▽^*)。
家族がお正月に晴れ着を
着ている居間の風景を

【それぞれの着物は、彼女たちが
普段見せているのとは違う魅力を
引き出すのに成功していた】


何と雅やかなことでしょう。
好きなお話でした。


今、ちょうど京都は祇園祭なのですね。
17日は山鉾巡行と。
コンコンチキチン♫•*コンチキチン¨*•.¸¸♪✧

2017年7月14日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」
2017年7月9日

図書館で借りた島本理生さんの
「わたしたちは銀のフォークと薬を手にして」を
読みました。



恋人がHIV感染者であることを知った
主人公が恐怖感を持つ描写で

病気の事、ちゃんと教えてくれない過去。
よく知らない男の人に対する緊張感。


恋人が治らない病で
しかも、感染する病だと知って
混乱する様子が痛々しいことでした。
恋人の病気を受け入れてからも葛藤が続きます。


また、主人公の姉妹がそれぞれ
互いに対してコンプレックスを持っています。

未来は確実にやって来るけど、
きっと予想もしていなかったことや
叶わないことも多いだろう。
だけど、なんとかなるのだ、と思えるほどの
現実感がさっきの夢にはあって(略)


いつかは姉妹がわかりあえて
認め合えるのかしらと読み手が
希望を持てる物語の終わりかたでした。


各章になにかと美味しそうなお料理と
お酒が細やかに描かれています。
そして素敵な旅風景の描写には
瞬間、気持ちがワープできる感じです。

黄色いかぼちゃは、広い空と海を無言で見つめているようだった。

草間彌生さんの黄色いかぼちゃを思い描き
坊主と行った直島の旅の高揚感が蘇りました。


重たい題材を扱ってはいるのだけど
爽やかな読み心地のお話でした。


【追記】
本を読みながら、あれこれ想いを馳せるのが好きです。
集中力がないって言われそうですが^^;


例えば、直島で美術館めぐりしたことがあって、
陸の先端の草間彌生さんの黄色い
かぼちゃが鮮やかにブツブツだったこと。
赤かぼちゃの中に入ってサザエさんの歌を
歌ったらよく反響したこと。
真っ青な空のもと潮風を受けながら
自転車で島をぐるんとめぐったこと。
島の高いところから見下ろした
穏やかな瀬戸内の海に感動して
「おーしゃんびゅー♪」と叫んだこと。
ビビットなオブジェ達が楽しかったこと。
島の猫ちゃん達とのふれあったこと。
古民家で食べたピザがカリカリで好みだったこと。
坊主が直島アートな銭湯に入っている時
港でソフトクリームを食べながら
凪いだ海を眺めて待っていたこと。
などなど、幸福な思い出を取り出していましたヽ(^◇^*)/。


【もういっこ追記】
ワーカホリック気味の主人公が旅で

たくさんの疲れや悩みが、指先から泡になって、
しゅわしゅわと溶けていく。
初夏の蒸れた植物の匂いすらも清々しい。


私もワーカホリックと人から
言われたことあります。
ほぼほぼ四六時中、新郎新婦様の
ことを考えています。
ですが、ありがたいことに
仕事をしている時が一番ストレスが発散されます。


打合せで新郎新婦様達と過ごす時間は
楽しくてなんとも癒されます。
新郎新婦様が描き続けた夢を一緒に
紡ぐという大きな喜びにあふれていますから。


そして、むかえるハレの日の
感動ったらなくてお客様から
素晴らしいお福分けをいただいています。


そんなわけで、普段も新郎新婦様や
OBさんのことを考えている時間が
この上なく大好きです(^O^☆♪。。

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「私をくいとめて」
2017年7月1日

今日は朝から大雨と雷で
もちろん風景は濁って見えて
こういう日は少し不安になります。


図書館で借りた綿谷りささんの
「私をくいとめて」を読みました。



軽快な文体が楽しく、わたせせいぞうさんの
表紙イラストや大瀧詠一さんの歌も
懐かしくワクワクしながら読み進みました。
 

主人公は、おひとりさまが落ち着くし
けっこう好きなのだけど、
孤独は寂しいと感じています。
ある日、脳内に冷静な人格の“A”が現れます。
“A”とくりひろげられる脳内会話が
とにかくおもしろいのです。
時に諭され、時に勇気づけられ、
時に指示してくれる
“A”のアドバイスは的確なのです。


飛行機内での描写はおっかしくって
声をあげて笑いました。
揺れに揺れる飛行機の中でうろたえ
“A”に大瀧詠一を聞くように言われます。

たとれ、5分後に死ぬとしても(略)
悔いなし、悔いなし。
ただしパイロット、お前はだめだ。

もう、大笑い!

長袖の袖をひっぱって涙を拭く動作は
幼すぎると分かっていても、
ついさびしいときは、やってしまう。

主人公の中の小さな女の子が見えるようです。


実は、私も飛行機が大の苦手で最後に
乗ったのが「東京―小松」だったけど
CAさんと目が合った時、あの
ならではの笑顔でかえされると
さらに身が硬直したのを思い出しました。


“A”は主人公が寂しさや不安を
感じていると出てくるのだけど
充実している時は気配がないのです。


そして、主人公が“A”から自立してゆくとこが
ファンタジーでした。


ここまではっきりした脳内
コンシェルジュじゃなくても、
妄想好きな“女子”の脳内には
その存在が大きかれ小さかれ
きっといると思うのです別人格が。


「言葉の最後にハートを付ける」
という“A”の助言がありました。
語尾をそういう気持ちで話すと
柔らかくなっていいのかもしれません。
これは試してみようかしらんと思いました( •ॢ◡-ॢ)-♡。

2017年7月1日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「一年でいちばん奇跡が起きる日」
2017年6月25日

イマドキな人気作家達によるアンソロジー
「X’mas Stories 一年でいちばん奇跡が起きる日」を
クリスマスのマ裏の季節に読みました。



「三浦しをん」さんの作品を読みたくて
検索して出会った一冊です。


あさのあつこさん「きみに伝えたくて」は
ホラーなんですがとても泣けました。
好きなお話でした。


伊坂幸太郎さん「一人では無理がある」は
会社組織を描いた伏線が少々退屈に
なっていたのだけど最終でタイトルの意も
しっくりきて腑に落ちました。
ウィットに富んだファンタジーです。


三浦しをんさんの「荒野の果てに」は
武士の卯之助と農民の弥五郎が
江戸時代からタイムスリップして
現代のクリスマスにきてしまうのです。
江戸の人も現代の人達も心優しくて
温かい気持ちになれるファンタジーです。
隠れキリシタンの弥五郎が聖イグナチオ教会を
見たとたんキリシタン取り締まり役の
卯之助がいるのに思わず駆け出し祈りを捧げます。
クリスマスを祝っていい人は
こういう人なんだわって思いました。
四谷見附の石垣を見て
「確かに江戸だった場所だ」と時空を
さまよっているのだということを認識します。
映像化したら楽しかろうと思える作品でした。
卯之助と弥五郎が江戸に戻っても
幸せに暮らせますように☆”


ハートウォーミング系でサクサクっと
読めますのでお忙しい時期なんだけども
コマギレにでも「本読みたい」って時にオススメですヽ(^◇^*)/。

2017年6月25日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「世界のねこみち」
2017年6月22日

昨日に引き続き猫カフェ在籍のカワイコちゃん達を紹介。
その前に、図書館で借りた岩合光昭さんの
「世界のねこみち」について。



「フロリダの文豪の猫」「猫神父」「役者猫」
「藤娘猫」などなどネーミングが写真の猫ちゃんと
ピッタリあっていて世界中どこに行っても
猫は可愛いなぁと癒されるのです。
「タイの忍ニャ猫」は「黒毛は灰をかぶり保護色となる」のだそう。


大笑いしたのは南仏プロヴァンスの「ゴルゴ猫」
キリリと立っているのです。



「思わず人が中に入っているのではないか」の
コメントもウィットに富んでいて楽しい。
この猫ちゃん、最高です☆”


猫カフェのニャンちゃん達です。



「うるさいニャ」と薄目あけてにらんでます。




「足先が冷えるのよねぇ」




「近いってばさ!」




「え”!」




「ひねりがウェストに効くのよね」結果にコミットしそう。




社長猫。




猫文字。




まわりが遊んでいたって「眠いニャ」。


寝顔を見ているだけでとっても癒されます。
いっぱい猫ちゃんナデナデできたしねー。
幸せでした( •ॢ◡-ॢ)-♡

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「クラウドガール」
2017年6月20日

金原ひとみさんの「クラウドガール」を
図書館で借りて読みました。



知的で常識のある姉と
性に奔放でだらしない妹が
母親に、そして互いに対しても
複雑な感情を持っています。
亡くなった小説家の母親は子供には
興味がないという人でした。


甘え上手の妹は姉に母親の代わりを求め
その安らぎを好んでいたのですが
ある日、関係を拒絶しはじめる姉にとまどいます。


姉妹の記憶が夢だったのか現実だったのか
途中読んでいる方もわからなくなります。


姉が妹に持つ感情の特徴的なシーンが
【嘘を言い続けているとそれはやがて
本当にあったことだと錯覚を起こす。
その錯覚はやがて錯覚でなくなるような気がする。
妹は「思考回路がブツ切れなのだ」】


最終は、情報化社会のトリセツみたいでした。
クラウド(cloud)は雲。
ネットワーク図を表現するときに
イメージしにくい「モヤモヤ」したものや
人とデータを共有するグループウェアのようなことなのだそうです。


何が“真実”で何が“想像”なのかが最後までわからず
母親の死の真相はどうだったかは
読み手の解釈次第で死因が変わる
ミステリーというかホラーっぽくもありました。


姉妹は母親に愛されたかったのだということが
伝わってきて、その切なさや心細さを思いはかり
心が痛くなりました。
どんなに便利な時代になっても
SNSで瞬時に仲間と繋がれても
人は“ふれあい”や“ぬくもり”がないと
生きてはいけないんだなぁとも感じました。

2017年6月20日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「四月になれば彼女は」
2017年6月14日

川村元気さんの恋愛小説「四月になれば彼女は」の
柔らかい世界観に一章からひきこまれました。



「わたしは雨の匂いとか、街の熱気とか、
悲しい音楽とか、嬉しそうな声とか、
誰かを好きな気持ちとか、そういうものを撮りたい。」
「確かに、写らないものだ」
「はい。でも確かにそこにあるものです。
カメラを持って歩いているのは、
写らないけれども美しいと思えるものに出会いたいからなんです。
そのときここにわたしがいて、感じていたなにかを
残すためにシャッターを切ります」


物語にはハルが撮る写真ににて
乳白色のフィルターがかかっているかのようです。


サイモン&ガーファンクルの「四月になれば彼女は」
という曲がベースになっていて
映画「卒業」について語るシーンがあります。
映画や小説、建物もその時の
自分の想い次第で違うとらえかたをしますよね。
最後、バスの中での二人の表情を
どう感じるのかは、自身の経験や環境で
解釈が違ってくるのでしょうね。


最終章はハルからの手紙に泣けました。
(ネタバレになるといけないからその状況はかきませんね)

わたしは、わたしに会いたかった。
あなたのことが好きだった頃のわたしに。
あのまっすぐな気持ちでいられた頃の
自分に会いたくて、手紙を書いていたのです。


わたしは愛したときに、はじめて愛された。
 それはまるで、日食のようでした。
「わたしの愛」と「あなたの愛」が
等しく重なっていたときは、ほんの一瞬。
 避けがたく今日の愛から、明日の愛へと変わっていく。
けれども、その一瞬を共有できたふたりだけが、
愛が変わっていく事に寄り添っていけるのだとわたしは思う。


男女の愛を日食に例え
「月と太陽が重なる、一瞬の奇跡」で
“一瞬“があったからずっと共に生きていけると。
素敵な言葉だと感じ、とても腑に落ちました。


各月に区切られていて、それが過去だったり、
未来だったりするのですが混乱することもなく
とても読みやすく丁寧な風景描写から
透明感が伝わってきました。
そして、すがすがしい結末でした。

 


さて、さっき自転車をこいでいて見つけたカワイコちゃんです。



素人写真ながらサボテンの花とともに
たゆとう午後の太陽と夏の風も
撮れた気がします( •ॢ◡-ॢ)-♡。


予約本が一気にとどきました。



次に予約のある本から読みますわよ♫•*¨*•.¸¸♪✧

2017年6月14日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「ココシャネル99の言葉」
2017年6月8日

酒田真実さんの「ココシャネル99の言葉」は
元気になれる言葉達がいっぱいでした。



若いとか、年をとっているとかは
本当の問題ではない。
大事なのは、肉体の美しさを
精神の美しさに移しかえていくこと。
「綺麗な時期」は儚いものだが
真の「女の美しさ」は永続するもの。

 
生き生きとしていれば、
それだけであなたは美しい。
生き生きとしていれば、
人はあなたに醜さを感じることはない。
まずは、フリでもいいから、
笑顔を作り、生き生きとしてみることよ。


などのシャネルの言葉に酒井さんが 

シャネルには、若さが源泉となる
「綺麗」とは人生の中でも数年だけで
「美しさ」はいつまでも継続できるという信念がありました。
「美しさ」の構成要素はいくつかありますが、
中でも「生き生き」としていることは必須条件です。


 仕事も家事も生き生きとが理想です。
 

「恋愛」の章ではついついブルゾンちえみさんの
声音で読んでしまうことも。 


お互いに必要としあう2人こそ、
一番大切な存在。
そんな
人を見つけなさい。
そんな人になりなさい。

いい言葉ですね。

 
私のi padには刻印があります。







「Je ne fais pas la mode, je suis la mode.」
「私は流行を作っているのではない、私自身が流行なの」という
シャネルの名言を入れたかったのですが
文字数をこえちゃいますので
「je suis la mode.」としました。


「ココシャネル99の言葉」は女性が笑顔で
生き生きと輝くことを応援してくれるような
素敵な言葉であふれていました。
エナジーチャージしたいなって時にオススメです。

2017年6月8日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「ときめく花図鑑」
2017年6月2日

中村文さんのコミカルな文章と
水野克比古さんの写真が美しい
「ときめく花図鑑」を図書館で借りました。



「図鑑」とタイトルにあるのですが
お花がおしゃべりしてくれる感じです。


漢字で「菖蒲」と書くアヤメとショウブ
そして、カキツバタのアイリス家姉妹の
見分け方は花びらの柄でした。
アイリスは「ギリシャ神話に登場する、
美しい虹の女神」なのだそうです。


長坂用水沿いの「つるは針金のように堅固」な鉄線です。



クレマチスは、中国からやってきたテッセンと
日本にいたカザグルマから
生まれた子なのだそうです。


で、びっくりなのが

花びらに見えるのはがく片です。
もとは花びらを支えるためのがくが、
色と形を変えて、花を大輪に見せています。


アジサイの花が小さいぽつりの部分で
花びらと思っていたのががくだったことを
知った時もかなりの驚きでした。


五月はこんな感じでした。



奥にはさやえんどうの白い清楚な花が
可愛らしいことでした。


金澤syugenそばには手入れされたお庭や
趣味の家庭菜園の中の花畑を多く見かけます。
それは、家人が楽しむと言うより、道行く人のために
咲かせているという風情なのです。
用水の水が流れる音を聞きながら
道端の花を愛でながらの散歩は癒しの時です。


先日も、金澤syugenすぐそばのお家に
園芸屋さんがお庭の手入れをされていらっしゃいました。
こちらのお庭はお家からはまず
見えないのではないかと思われます。
「ここからがおうちよ」と囲むように
梅や桜、桃と和花も多く
季節の花が競って咲き誇ります。


夏になると近くでホタルブクロが咲くところがあります。
私は、野菜の花とか茶花にするようなお花が好きです。
武家文化の町、金沢は茶の湯の
さかんな土地ですので私も小学生の頃から、
お稽古に通っておりました。
お茶の先生がお花も教えてくださっていて
年頃になると茶花も学び、わびさびの粋な
感じが大人気分でした。


「茶花の伝言」
茶室に咲いた一輪の花に、ほっとひと息。
茶花は、武士の楽しみのひとつでもあったようです。



「時空を旅する花物語」と、
こういう本に巡り合えることが図書館の
いいところだなぁと思うのです。
NHKでお馴染みのベニシアさんのお庭も紹介されています。
お花好きな方にはかなりのオススメです。

2017年6月2日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「日本の言葉の由来を愛おしむ」
2017年5月26日

高橋こうじさんの「日本の言葉の由来を愛おしむ」を
興味深く読みました。



「みずみずしい」という言葉

「命」「潤い」「美しい」といった言葉を
すべて省いて、たった一言で言ったのです。

私たちは何の気なしにこの言葉を口にしますが、
そのたびに「水」と「命」と「美」の
本質的なつながりを言い表しているのです。


「心地よい湿度」を感じます、
みずみずしいという言葉には。


おもしろいと思ったのは外来語「ツリー」という言葉。
「木」の意の造語のtreeは、
電気工事の世界では同じtreeの文字で
「(水)トリー」とよぶのだそうです。

「トリー」だと「鳥居」が思い浮かぶから?(略)
「雪吊り」という言葉の影響です。

と、兼六園の雪吊りの美しさにもふれています。 


雪吊りは、北陸の湿った重たい雪から
樹木を守るためにものです。



兼六園の唐崎松で。
寛子さんにお写真で登場していただきました。
 


「 ツリー」は「吊り」から、確かにそうかも知れません。
海外の人が兼六園の雪吊りを見て
「クリスマスツリー?」と言っているのを
TVで観たことあります。 
雪吊りの縄に雪が積もった姿は
とても美しく幻想的ですから飾りものと思いますよね。
 

 「ささやか」という言葉

小ささが好ましく感じられる 

謙遜と自信の両方を伝えます。
その言葉を受け取った側は、
発した人が二つの幸福感をバランスよく持つ人間だと感じ、
好意や尊敬の念を抱かずにはいられません。


「小規模であっても、みんなが楽しめて心に残るようなパーティになるはず」

金澤syugenを選んでくださる新郎新婦様は
「ささやかな食事会」や
「こじんまりした祝言」と
清楚な宴を希望されるかたが多くいらっしゃいます。  


終わりや閉会の言い換えの「お開き」という言葉

「お開き」という言葉は、宴会の場を囲んでいた壁を取り払い、
それまで店内に満ちていた幸福感を
これから外に広げる、という空気を醸します。
楽しさはそこで尽きず、人々の幸せを生む種になる・・・・・。

私の小さい頃は、ご近所さんから
ご披露宴に招かれた際のお引き出物の
お菓子やするめ、かまぼこなどをいただきました。
お福分けですね。
「素敵な結婚式に招かれた」
「素晴らしいご縁を育んでいる」と
きっと、玄関先で母とそういった
おしゃべりをしていたのでしょうね(*^▽^*)。 


語源が伝える日本人の心
「日本の言葉の由来を愛おしむ」を読んで
日本語って美しく繊細だなと改めて感じました。
オススメの一冊です。

2017年5月26日 カテゴリー: 和ごころ文化, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「容疑者Xの献身」と赤い薔薇
2017年5月22日

東野圭吾さんの「容疑者Xの献身」は
中年男性の深い無償の愛と
強い意志に感動します。
ドンデンドンデン大ドンデーンが
繰り返されオドオドと話していた
さえない中年男性の純情に大いに泣かされます。
東野作品は、よく読むのですが
今も一番好きな小説です。



この本は貸してあげていたら
悲しいかな身ぐるみはがされて戻ってきました。
カバーいずこ^^?
赤い薔薇の表紙でした。


さて、富樫公園の薔薇が咲きはじめて
写真を撮ってきました。



仕事が早く終わった日は夕陽を追いかけるように公園にゆきます。




夕方はほとんど人もいないので
ジャイアンコンサート気分で歌いながら
薔薇を愛でています♫•*¨*•.¸¸♪✧ 




アーチには、出番を待ってひかえの
つくつくの蕾達。
左下に見えるのは「薔薇を切らないでください」の
案内があります。
切る人がいたんだね・・・・・。
 



お願い事の短冊発見!
かがんでようやく読むと
「花枝を切り取らないで下さい」と・・・・・。
無残に鋭利な刃物で切った跡が残念なことです。




この花はブラックティーという
茶とも紫とも赤ともつかない
上等な着物の生地のような控えめで
優雅なお色が美しく
きっと珍しい品種かと思われます。


薔薇には癒されています。
丹精込めてお世話して下さっている
かたがたもいらっしゃいますから
どうかマナー守ってもらいたいなーと
強く思います。

2017年5月22日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「吾輩も猫である」
2017年5月18日

「吾輩も猫である」は荻原浩さん
村山由佳さん石田衣良さん原田マハさんと
好きな作家さん達の猫目線の短編集です。



赤川次郎さん読んだのはいったい何十年ぶりだろか・・・。


書いている作家さん達も猫の魅力に
はまっているのだろうなと感じました。
「猫ってこんなこと考えてるんだ^^」や
「あはは、猫め」と猫の気持ちを
理解したキブンになったりも。
擬人化された猫、古典の中で
生きているかのような猫
ああ、おもしろい。

 
原田マハさんの「飛梅」が好きでした。
この中で吾輩堂店主が

「猫とは、不思議な生き物です。
物寂しかったり、ふてくされたりしているときに、
ふと気がつくと、そばにいるのです。
何も言わずに、あたたかく寄り添ってくれている。」

そう、そうなのです。
猫ったら自分勝手と言われているけれど
ちゃーんと気持ち察してくれていて
さりげなく寄り添ってくれるのです。


「吾輩堂」という本屋さん実在するのです。
猫にまつわる本ばかりのネット通販の
本屋さんでカテゴリーが
「うっかり泣けてしまう本」とか
なんだかおかしくて、猫の手がボタンに
なっているデザインもたまらなく可愛いのです。


夏目漱石没後100年、生誕150年記念の
猫アンソロジーはオススメです。




さて、2015年組さんの友香理ちゃんが
保護猫の里親さんになったことを以前
「吾輩は猫である」という記事でかきました。
新居が完成されて漱石一家を迎え入れたそうです。
さっき、友香理ちゃんから写真がとどきました。

3匹みんな仲良しです。



おしゃれな猫スペースですこと。
長く気ままなノラだった漱石くんは
まだ警戒心もっているのだそうです。 




上がママで蘭ちゃんで
下がニイナちゃんなんだそうです。




1歳くらいだそう。 


 

ハンモックまであって高級リゾートホテルみたいね☆”
日中は固まって寝てて夜になると運動会なのだそう。


友香理ちゃんは

漱石の顔が好きなので見てるだけだかわいい

と、なーんて心根優しいことでしょう!
漱石ファミリーはラッキーです!
暖かい家族に会えて良かったね☆”

 
将大郎さん&友香理ちゃんの21世紀美術館
「淡青色フォト」 Happy Reportです。 

http://www.kanazawa-syugen.jp/happy/index.php?id=290&cat=cat5_2

2017年5月18日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「氷の轍」
2017年5月12日

桜木紫乃さんは好きな作家さんです。



図書館で借りた「氷の轍」は、前半
桜木紫乃さん特有の俗っぽさ
(そこが好きです^^)が感じられずで
物足りなかったのですが、折り返し地点から
ぐいぐいおもしろくなりました。


主人公は大門(ついつい懐かしの石原軍団を
思い出してまう)という女性刑事です。
北海道釧路の「湿度」や「潮の匂い」が
絡まってくるような細かい描写は
いつもながらの臨場感がありました。
北海道と本州は同じ日本でありながら
こんなにも感覚が違うものなのか
ということも感じました。


最終章、登場人物(誰かをかくと
ネタバレになるのでナイショ)が
大門刑事に言う

「自分の選択が間違っていなかったという
答えを欲すると、人間っていくらでも時間を
かけてそのことに取り組めるものだと思うから。(略)
自分の選択に対する答って、誰も出してはくれないですしね」


という言葉が印象的でした。
“選択しながら生きてきた我が道”を否定したくないという
思いが私にもありますから。


「氷の轍」というタイトルは、読み終えて
しっくり腑に落ちました。
極寒の地で凍った雪道を
幼な子を乗せたリヤカーの車輪が描く”わだち”。
ほんの60年くらい前まで、この小説のような
悲惨なことがあったのかと
途中、苦しくなりました。

 
小説の中に北原白秋の「白金之獨樂」の
「他ト我」と言う詩が物語の
射し色になっています。 

二人デ居タレドマダ淋シ、
 一人ニナツタラナホ淋シ、
シンジツ二人ハ遣瀬ナシ、
シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。


この詩が暗さを増します。
桜木さんならではの闇です。
この闇、嫌いじゃないなぁ。

2017年5月12日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「夢幻花」
2017年5月1日

東野圭吾さんの「夢幻花」を読みました。



最近の東野作品はコミカル系が多かったので
久々落ち着いたあらすじで読み応えが有りました。
伏線が多く複雑で、時間を開けると
わからなくなりそうなため長編なのですが
コンつめて一気に読みました。


花をこよなく愛する穏やかな老人が育てた
庭の花の写真をブログにUPしたことにが
きっかけで事件が起こります。
幻のアサガオと言われる黄色いアサガオが
キーワードとなります。


結末では、アサガオの秘密と
それを追う人々の関係もスッキリわかって
「家族愛」にホロリもありました。
やはり東野ミステリーには情があります。
結末を知ってからの読み返しをしてもいいな
違うおもしろさがあるんだろうなと感じました。


さて、この小説には大手酒造メーカーが誕生させた
自然界には存在しないという青い薔薇の話が登場します。


2009年、あきたん&ちかたんが青い薔薇を
祝言のテーマに選ばれました。



十月亭さんではお二人自らおもてなしをされました。




寿せんべいの柄は「ブルーローズ&苺」です。




あきたんの親御様にはブルーローズの水引リースです。




ちかたんの親御様には、九谷焼のお湯のみです。
花嫁様が色鉛筆で描いた絵を
職人さんが茶碗に描きました。


宇多須神社さん&十月亭さんでのお食事会
「ブルーローズと苺」祝言のHappy Reportもご覧くださいますように。

http://www.kanazawa-syugen.jp/happy/index.php?id=16&cat=cat1

 
さてさて、黄色いアサガオをネットで検索しました。
「2014年に鹿児島大学とサントリー
グローバルイノベーションセンター株式会社が
共同で咲かせることに成功した」とのことです。
すごい!サントリーさん☆”
 

「夢幻花」は、淳子Libraryにありますので
読みたい方教えてくださいね。

2017年5月1日 カテゴリー: 創作祝言, 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「毎日っていいな」
2017年4月25日

やはり吉本ばななさんの言葉選びが
とても好きです。



「毎日っていいな」には、ご本人がおっしゃるように
「悲しいことや考えさせられること」は
書かれてはいません。




「昼のジンギスカン」の章で
「病に倒れた知人のご主人をお見舞いをするための旅」で
知人に急用ができて会えなくなり
温泉で生ビールという思いよらない休暇を楽しんでいると
件の知人が無理をして立ち寄ってくれるくだりがあります。

知人は心からの笑顔で淡々と今の毎日を語り(略)
ぎゅっとハグを交わしてさっと帰っていった。


だれの人生にも等しくたいへんな時期と
平和な時期があることを知りぬいた年齢にならないと、
できないような交流なのかもしれない。
「だれもが同じで、だからこそ今のあなたが妬ましい」というのではない。 

「それぞれの今を祝福して精一杯生きるしかない」
ということをわかりあっているということだ。

その祝福の気持ちが、たいへんなときを乗り切るための貯金になる。


もう、たまらなく心がホカホカにあたたまり
まあるいカタチになってゆくようです。 


“知人”のさりげなさがとにかくかっこいい。 
 そのお付き合いのありかたもかっこいい。
そっか、「貯金」か
金澤syugenは、ありがたいことに結婚後の
新郎新婦様ともお付き合いがあって
祝福させていただくシーンが多いのです。
幸せだ♫•*¨*•.¸¸♪✧
 


 
「めだかと生命」の章では 

最後に魂が去っていくその瞬間まで、
その生き物の個性を決定しているなにか
大きな美しいものはそこに確かにある。(略)


何回体験しても慣れることのない別れを味わうたびに、
自分も生きて死んでいく生物なんだということを
リハーサルさせてもらっているように思い、ありがたみを感じる。


大好きだった猫のモコとの別れが辛すぎて
どうもまた猫と過ごす勇気が持てないのですが。。。




「ご縁」の章では、おもしろいほど縁が広がるのですが

縁って、あまり何も考えなくても、
放っておいてもつながるようになっているのかも。 


ですね、きっとヽ( ´ー`)ノ。
お客様との出会いに「ああ、ご縁だな」と
しばしば感じております。





「ラ-メンと天ぷら」の章では 

今目の前でしょちゅうごはんをたべている人と、
いつ、もうごはんを食べたり笑いあったり
できなくなるかわらかないのだなあ、と思うことしかできない。
自分では決められない流れによって人と人は出会い、
いっしょに過ごし、別れて行く。(略)
「だから目の前でごはんを食べている人とちゃんと過ごそう」と(略)

でも、私はもう知っている、そうやって同じ人を好きで、
同じような気持ちでさっと集まれるその友だちたちの
笑顔や仕草やそのときに話し合ったたわいなことこそが目的なのだと。
そんな一瞬一瞬がぶどうの房みたいに集まって、人生の果実になってゆくのだ。


もうキーボードたたいていると
感動がよみがえって泣けてきます。 
一瞬一瞬の房を丁寧に大事にだいじに
過ごしてゆきたいものです。


とてもオススメの一冊です。
各章が3ページづつのエッセイなので
お忙しいかたの細切れ読書にもむいています。




今日は暑かったですね。




毎年、楽しみにしているご近所の藤の房が
急に色づきました。




しばらくは毎日遠まわりをしてでも見に行くと思います。
花の咲き具合が気になってしかたないものだから( •ॢ◡-ॢ)-♡。

2017年4月25日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「甘いお菓子は食べません」
2017年4月10日

我が家から見える丘が淡色のヴェールを纏い
絵本の表紙のようです。
ザクっとですが50本以上は満開です。
こういう時、「頭は悪いが目はいい」で
良かったなぁーと思うのです。
窓の外に幸せがいっぱいひろがっている感じです♫



今日、足元で見つけた健気さんです。
いじらしい♫•*¨*•.¸¸♪✧




田中兆子さんの「甘いお菓子は食べません」を
図書館で借りて読みました。



第一章はあまりおもしろく感じられなくて
読むのやめようかしらんと思ったのだけれど
徐々に引き込まれました。
バトンを渡すように主人公がかわり
お話が繋がってゆく
最近こういうの多いです、わりと好きです。


「残欠」はアルコール依存症の女性の話で
親しかった友人を思い出し苦しくなりました。
主人公は飲酒すると、甘えさせてくれる相手や
自分より弱い相手に酷いことをするのです。
酔いから醒めて「覚えていない」というところも
そうでした、友人も。
本人の繰り返す後悔と不安や断酒との戦い、
家族の苦しみが描かれていました。


「母にならなくてもいい」が共感できて
おもしろく読めました。
広告代理店の女性管理職の主人公が
扱いにくい部下の接し方に悩みます。
自分に自信が持てず部下に恐れを感じたり
機嫌をとるように友好的に対応したり、
時には遠慮したりしてしまうのです。

あたしは人を育てるのに向いていないのではないか

最終、部下が彼女をボスと呼んでいたのを知って

初めてボスと呼ばれ、さーっと霧が晴れた気分だ。
あたしは母と呼ばれるより、ボスと
呼ばれるほうが何百倍もうれしいらしい。


部下をうまく育てたいと突き放したり
見守ったりが描かれていましたから
終わりですっきりしました。


「べしみ」は読みごたえアリのファンタジー。
べしみ(癋見)は口をしっかりと結び
怖い顔をした能面の名前なのですね。
タイトルの意は、
「甘いお菓子で前を向けるほど
オンナはラクじゃない」ということらしいです。

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「ただしくないひと、桜井さん」
2017年4月3日

今朝の全国NEWSで
「金沢は午後から雷雨となりヒョウも降ってくる」
「木の下には行かない。建物の中に避難」
と、びびらされるも光あふれる気持ちいい朝でした。
我が家からみた今朝の日の出です。

 

午後1時「竜巻注意報」とNEWS速報があり
1時45分に雷がゴロゴロ、ゴロゴロと鳴り響き
予報はあながち外れてもいなかったようです。
大事に至らずなによりです。




滝田愛美さんの「ただしくないひと桜井さん」 を
図書館で借りて読みました。



「学童保育のような場所でボランティアをする
桜井さんはやる気がなさそうに見えて
子供たちからはなぜか人気者」という
紹介だったのでほのぼのとしたお話と思って
読み始めたらセンセーショナルな内容でした。


いくつもの愛のカタチとカンケイが登場します。
中でも、高齢の女性と孫くらいの年の
青年との恋が一番ビックリ。
これからそういうのもありな時代が来るのかしらん。。。


ネタバレになってはいけないからかけないけれど
死を目前にして貫く不貞の妻、
そこには背徳の念のようなものは
露ほども描かれていないのです。
「真実の愛」へと昇華させるかのような
女性の生きざまは圧巻でした。


倫理的に絶対にいけない
ありえないというカンケイが、
なんだか純愛と思えたり
物語の最終章にドンデンがあって
それは、確かに良識からは大きく外れているけれど
どこか小気味良さ感じました。


夕食後、読み始めたらやめられなくなって
一気に読みました。
色んな人の人生が繋がって
絡み合う感じがおもしろかったです。

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「水を抱く」
2017年3月28日

長坂用水の流れも豊かに勢いづき
いよいよ春も本番です。
水が温かく感じられるように
なってきて「水ぬるむ」という
柔かな言葉が思い出されます。
「水澄む」は秋の水の流れの清澄感
「水涸る」は冬に雪が積もって
水の流れが痩せ細ると言ったことなのだそうです。


図書館で借りた石田衣良さんの
「水を抱く」を旅のお供にしました。



この写真は、東京に滞在の折
宿泊のホテルの部屋から地上を背景に撮りました。
写真はうまいことないですが
小説の内容と東京の街並みはよくあっています。


ナギは性に奔放なのです。
大切な人を亡くした痛みゆえ
自分を責め続けるナギ。
そして、異常で狂気と言っていいくらいの
性に溺れます。
そんなナギにどうしようもなく
惹かれ行く主人公。
物語は「3.11」が大きくかかわります。
石田さんの作品はグロテスクなシーンも
あったりでそういうのが苦手な方は
読まないでくださいね。


「水を抱く」は、手に入りそうで
入らない感じでしょうか。
きれいな言葉です。




さて、石川県立図書館が金沢大学工学部跡に
移転されるそうですね。
小学生の頃、本多町の県立図書館では
夏休みには映画の上映なんかも
あって毎日のように
行っていましたっけ。


私は今、市立図書館に週3回くらいは行きます。
ネットで本を探すだけでなく
書棚を見て歩いての
「なんとなく手にとってみた」
そんな意外な出逢いなんかも楽しんでいます。

2017年3月28日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「雪煙チェイス」
2017年3月21日

東野圭吾さんの「雪煙チェイス」は
「白銀ジャック」「疾風ロンド」に続く
ゲレンデ三部作ということで
小説の中でパトロール隊員さんとか
記憶に残る個性強い登場人物に再会しました。
そして、「恋のゴンドラ」ともリンクしています。



内容は「カッコウの卵は誰のもの」
「白銀ジャック」「疾風ロンド」
のような緊張感はありませんでした。
殺人事件からのゲレンデウェディングという展開です。




金澤syugenには山登りが好きな新郎新婦様が
多くいらっしゃいます。
今日は「山」にかかわる演出の
オリジナル和婚をご紹介します。


雄一郎さん&ゆかりちゃんの
共通のご趣味が白山登山とのことです。



白山に咲く御前橘モチーフのオリジナル
金澤modern水引のミニこも樽です。




和田屋さんのご披露宴にて和やかに鏡開きです。
皆様方のお席にいらっしゃいまして
お一人おひとりに感謝の思いをお伝えになられました。




富士山で出逢った文也さん&春菜ちゃん



オリジナル寿せんべいのモチーフは
新郎家の自慢の稲と思い出の富士山です。
十月亭さんでご親族様とのお食事会は
まあるい寿せんべいから始まりました。




寿せんべいは、宇多須神社さんの挙式後、
一緒にひがし茶屋街の花嫁行列を歩いてくださった
お友達の皆さんにもお福分けされました。




敬三さん&美子さん 



敬三さんの出身の静岡から見える富士山と
美子さんの出身の福井に咲く水仙の花を
デザインしたオリジナル彩羊羹です。




笑顔で羊羹セレモニーです。
富士は日本イチの山♫•*¨*•.¸¸♪✧
羊羹はお客様に静岡のお茶とともに
供されました。




さて「雪煙チェイス」は、疾走感が
すがすがしいことでした。
長くスキー場には行っていないのだけど
朝のスキー場のフワフワな新雪とか
水気を含まないサラサラなパウダースノーの質感とか
お陽さまがあたって目に痛いくらい青白い銀世界や
リフトを乗り継いで頂上からみおろす景色
夕陽に染まるゲレンデなどなどを
想像し爽快感を楽しみました。

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「さよなら妖精」
2017年3月17日

図書館で借りた米澤穂信さんの
「さよなら妖精」を読みました。



「真実の10メートル手前」に続いて
米澤穂信さんの作品は二冊目でした。


正確に言うと二冊目半です。
「いまさら翼といわれても」を以前
半分まで読んでリタイアしたのです。


「さよなら妖精」も高校生の放課後から
始まったので途中、読むのをやめようかとも
思ったのですが「真実の10メートル手前」の
太刀洗女子が出てくるからおもしろく
なるんじゃないかと読み進めました。


拙い感想ですが、読み終えて真っ先に
戦争がおこりませんようにと
強くつよく願いました。
ユーゴスラビア紛争は、NEWSで
内戦の映像を観たことはあるけれど
それは、自分の生活には無関係の遠い国の出来事で。
最後の「花冠の日」の章はティッシュの箱を
かかえてずっと大泣きしながら読みました。


若い方々に人気の作家さんがこういう題材を
小説にすることでその世代の人達に
「戦争は多くの悲しみを生む」が
伝わったらそれは素晴らしいことだと思いました。


平和を心から祈る気持ちになった作品でした。

2017年3月17日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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「恋のゴンドラ」と「白い犬」
2017年3月9日

春の暖かさを感じて油断していたところに
今日は、寒くなりましたね。
「凍返る」と言うそうです。


東野圭吾さんの「恋のゴンドラ」を読みました。



雪山ゲレンデものなので「白銀ジャック」
「疾風ロンド」「カッコウの卵は誰のもの」な
感じかと読んでいたらいつまでたっても
事件は起こらず、コミカルな
アラサーの恋愛小説でした。


ゴンドラという小さい箱の中での
出来事にドキドキハラハラ
殺人は起こらなくっても恋のかけひきが
ミステリーってことかしらん。


最後は、登場人物がすべて繋がって
まあ、スッキリはしました。


東野作品好きでずっと読んでいるのですが
最近コミカルな感じ多いです。
しばらく前に読んだ「危険なビーナス」も
ちっともホロリな人情話も
期待したドンデンもなくって
何かとコミカルでした。


ですが、雪山の描写は素晴らしいことでした。

ノートラックのパウダーに

スキー場を見上げれば、眩しさに目が痛くなるほど

新雪のゲレンデ、明るく晴れ渡ったスキー日和
気持ちいいことだろうなと想像しましたヽ( ´ー`)ノ。


雪繋がりです。

 

犬は本当に雪が降るとはしゃぐんだなーと
図書館で借りた梅佳代さんの
写真集「白い犬」をみて思いました。
野山を自由に走った幸せなワンちゃんです。
保護されたワンちゃんが家族の一員として
自然に暮らしていたんだということが
伝わってくる写真達に心がふわりと温まりました。


さて、雪
まだまだ油断はできません。

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「私の容れもの」
2017年3月4日

角田光代さんの「私の容れもの」はご自身が
年齢を重ねていくことで感じる様々なことを
綴ったカラダにまつわるエッセイです。



このエッセイの中でとてもとても好きな
くだりがありました。

その人とまず認識するのは顔や体型だ。
けれど親しくなっていくうちに、
その顔や体つきに、
私たちはべつのものを見る。
あるいは、顔や体つきを介して、
べつのものに触れる。
それはおそらく、
その人の核とか芯のようなものに違いない。
個性や品性ではない。
加齢も経験も、何ものも手出しできない、
増えることも減ることもない不変の何か。
そうしたものを、私たちはだれしも持っているのに違いない。
親しい人ほど、その部分を見るようになるのだ。
だから、何年会っていなくても、
何年経過していても、すぐわかる。
町ですれ違っただけでわかる。
まったく変わっていないように見える、
のではなく、事実、まったく変わっていないのだ、
というのが、私の仮説である。



映画「ニュー・シネマ・パラダイス」で
主人公のトトがずっと愛おしく思い続けていた
エレナと30年ぶりに逢えたシーンを思い出しました。
車の中で、トトがエレナを見つめて
「君はかわらず美しい」と言うのです。
エレナの姿かたちではなく
その、内面をみているのであろう主人公の
心からの言葉に滝のように涙しました。


初めてこの映画を観たのはもう随分と前ですが
大人になったからこそわかる感情
(決して辞書にはない)に包まれました。
今かいていてもウルウルきます。。。
大好きな映画です。


角田さんの書くエッセイが好きです。
私も胃腸の働きが鈍くなって
お酒に弱くなったことは残念、
自転車こいでも坂道をいっきになんて登れない。
なので休み休み登るのですが
そういう時、ふいに
用水のキラキラとした光の粒だったり
草花の息吹を含んだ風の薫りだったり
木々の葉すれの音だったり、と
今までと違った興味や感動も増えたから
歳を重ねることは悪いことばかりじゃないな
っと、思うのです。
きっと、きっとそうですヽ(^◇^*)/。

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「猫なんて!作家と猫をめぐる47話」
2017年2月21日

明日はニャンニャンニャン猫の日
先週、図書館で借りて読んだのは
「猫なんて!作家と猫をめぐる47話」です。



片岡義男さんや伊丹一三さん村上春樹さん
47人の作家さんの猫テーマのお話が綴られています。


まず、一作目の角田光代さんの
「我が家に猫がやってくる」でおおいに泣きました。

膝にのせると、体を丸めて、ちいさなちいさな頭を
私の手に甲にぽとりと落とし、眠るではないか。
今までゆきづりの猫しかさわったことのない私は、
感動のあまり泣きそうになった。
なんてかわいいのだ、ああ、なんて、なんて、なんて。

ウチの猫のモコが家に来た日の事を思い出し
大粒の涙涙ボロボロポロー。
捨てられちた仔猫を保護されたかたから
譲り受け里親になったのですが
初めてのことだったからどう扱ったらいいかわからず
(距離感ってのかな)とまどっていたら
細く小さい声で鳴きながらなんの警戒もなくモコは
カーディガンの懐に入ってくるのでした。


モコは、二年前お空にいきました。
小池真理子さんの「一年ののち」は
亡くなった愛描への想いが描かれています。

ものごとは常に流れていく。
変遷していく。
いっときも同じ場所にとどまってはいない。
そうわかっていて、一匹の三毛猫と共に生きた
一七年の歳月を、私はそっくりそのまま、
記憶の氷柱の中に閉じ込めている。
色褪せることのないそれらの記憶は、
私が生きた足跡、証でもある。
泣く、思い出す、また泣く・・・・・そして時が流れる。
何もかもが流れすぎていく中で、一七年という時間だけが、
ひっそりと温かく、そこだけ日が射している縁側の
日溜りのようになって、私と共にある。


この感じわかります。
モコには大切なことをいっぱい教えてもらいました。


モコと最後のお別れをしたお寺さんで
これ以上泣けないってくらい泣いて
体温が感じられない身体をなでて
感謝の想いを伝えました。


帰る時、お寺の庭でリボンを首に巻いた
人間になれている感じの黒猫ちゃんが
そばにきて置物のようにきちんと手を揃えて
コトっと座ってじっと見つめて来るのです。
坊主が「あの猫、なでてきていい?」と行こうとした時
「今日はがまんしよう。」
モコを見送る日に、ほかの子を可愛がるのは
モコに申し訳ない気がしたのです。
今思うとあの黒猫ちゃんは悲しんでいる
私達を癒そうと思ったのかもしれません。


吉本ばななさんの「夜中の猫」

猫はたまに深夜に光って自らとまわりを癒しているのだろうと思う。



家に来た頃のモコです。


今もモコの可愛らしかったことを毎日思い返します。
抱っこして眠った時のフワフワ
家に帰るとドアの手前あたりからミャ-ミャー
待っていたよと鳴き声が聞こえて
部屋に入ると足元にまとわりついて
寂しかったとアピールしながら甘えてきたこと。
そんな、可愛い思い出達が心を癒してくれます。

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「眠れなくなる夢十夜」
2017年2月8日

ドイツのマグデブルク動物園で
ホワイトライオンの赤ちゃんお披露目と。
可愛いですねー( •ॢ◡-ॢ)-♡
死ぬまでに叶うならホワイトライオンの
赤ちゃんを抱っこしたいものです。
ライオンの赤ちゃんは、富士サファリパークで
抱っこしたことあります。
可愛かったですよぉー☆”
パンダの赤ちゃんも抱っこしたいなぁ。




図書館で借りた「眠れなくなる夢十夜」読了です。



「こんな夢を見た。」で始まる
短編の幻想的なお話が十作品です。

「夏目漱石『夢十夜』にインスパイアされた
10名の人気作家が紡ぐそれぞれの夢物語」


「夢十夜」は読んでおりませんが
作家さんの中に「漁港の肉子ちゃん」の西加奈子さん
「透明カメレオン」の道尾秀介さん
「金魚姫」の荻原浩さんのお名前が
あったので読んでみようと思いました。
この中で小路幸也さんの「輝子の恋」が
おもしろくてぐいぐいと引き込まれました。


死ぬ時に

「あなたの思い出をいただくために参上しました」

と、獏が現れます。
あの夢を食べると言う想像上の生き物の獏ですね。

「私は、思い出を食べます。
善き人生の中の嫌な思い出をいただいて、
代わりに違う人生を作ります。
人生の最後に、幸せだと思える
夢のようなものを見ていただきます。」

嫌な思い出の代わりに取り戻したいものをくれると
人生をやり直せるというのです。


短編集なのであいた時間にサクサク読めます。
お忙しい方でしたら小路幸也さんの
「輝子の恋」だけを読んでも十分に充たされるかと。
物語は「こころ」を思い出しました。



他の小路幸也さんの作品も読んでみたいと
思い「リライブ」を借りてきました。
獏がでてくるらしいです。




さて、私だったらどこまで人生を
さかのぼってやり直したいのだろう
と、考えたりしました。
今のウェディングプランナーのお仕事が
大好きで、日々、幸せなことが多くて
他の人生は今のとこいらないかな。
私は、今のままが良いです☆”

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「私のスポットライト」
2017年2月4日

今日は立春ですね。
ブラインドの隙間からさらさらと細かい粒子まで
見えるかのような美しい光がさしこみます。



林真理子さんの「私のスポットライト」読了です。
終盤の展開に「そんなマンガのようなコト起こらないよ」
と、感じてしまった私はひねくれものかしらん。


お話には自分の世界を持つことで強くなれるという
メッセージがこめられていました。


母親が娘の成長を見て思います。

「映画はみんなでつくることを知ったからだろう。」

中学生の彩希が他人をやっかむことなく
悪口を言われても強い気持ちでいられるまでに
成長してゆく姿は頼もしく応援したくなりました。




さて、私にはみんなでひとつのものを
創り上げた喜びはいかばかりかと
勝手に想像して感動するところがあります。
映画を観た後のエンドロールに
「ここに名前が載ることは
どんなに誇らしいことかしら」と考え
映画のストーリ以上にジーンときて
泣けてくることがあります。
劇団四季のライオンキングを観にゆき
カーテンコールの時、ステージ脇の
スタッフさんが客席を見つめる時の
満足げな幸せな笑顔にえらく感動して
滝のように泣いてしまったりということもあります。


オリジナルウェディングのプロデュースを
させていただきハレの日が整った時の感動には
「慣れる」ということがありません。
ひとつひとつ想いをこめた手作りの
祝言ですから。
金澤syugenは感動を創作いたします。

2017年2月4日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »

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