| 「できない相談」 「おとぎカンパニー日本昔ばなし編」 | 2020年2月17日 |
森絵都さん「できない相談」 は
「わかるわー」ってものから
「へ?」ってなものまでシュールで
ブラックな38のお話です。

人には何でもないような些細なことが
気になって気になってしかたがない。
それが、大マジメだったりするから笑けますね。
「クソテン」には共感できました。
私もちょうど秋にテンの騒々しさに
手をやいていたので。
あ、Windows10のことです。
「イマジネーションの檻」という関西弁で
象が主張するお話がとても好きでした。
ひょうひょうとしていてけだるげな動物園の
象さんに情もあってホロリときました。
続いてのショートショートは田丸雅智さんの
「おとぎカンパニー 日本昔ばなし編」。

以前、グリムやアンデルセンのアレンジの
「おとぎカンパニー」を読んだことがあり
ユニークで楽しい内容でした。
今回の日本昔ばなし編は
シニカルでビターな内容のものが多かったです。
「おむすびころりん水玉ころりん」が好きな
お話でした。
女子の胸のうちの思いにクスリと笑えました。
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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートをいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
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| 「雲を紡ぐ」 | 2020年2月12日 |
伊吹有喜さんの「雲を紡ぐ」 は高校生の美緒が
くるまっていた赤いショールから始まる
もの作りのお話で、親と子、妻と夫、
家族の再生の物語でもありました。

「切れたってつながる。右と左の糸を
握手させて、撚りをかけれが必ずつながるって」
盛岡の町の人の優しさと手仕事を通して
美緒の心も溶けてゆくのです。
美緒の母親が最初は、病んでいると感じたけど
気づきがあってからは明るく
しなやかな女性になってゆくのです。
「私たち、尻尾のはえた蛙だったんだ」って
夫に話すシーンでは続く言葉にぐぐっと
くるのですがネタバレになるのでかきません。
美緒が手織りのホームスパンの
ジャケットを羽織って
「手で持ったときより、うんと軽い」と驚きます。
「良い職人の仕事は調和と均衡が取れていて
心地よいんだ」とお祖父ちゃんが言うのですが
この感じ、わかります!はたおり娘の
結城紬の着物を纏うと柔らかく暖かく
そして、軽くなっているのです。
お祖父ちゃんの暮らしや知識、ポツポツと
話す言葉がとにかくかっこいいのです。
自身の老いを感じているお祖父ちゃんが言う
「子どもと一緒に暮らした日々は本当に短い」に
うるうる涙が出ました。
息子の広志が「子どもがつくったものは
捨てられんと言った父の声がよみがえる」と
回想のシーンでは大いに泣けました。
お祖父ちゃんが幸せで良かった、本当に良かった。
終盤はテイッシュを抱えて読みました。
読み終える頃、気づきました!
栞紐がショールの鮮やかな赤色でした。
優しくて心地よいお話で、こういう本に
出会うと読書していて良かったなぁと思うのです。
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| 「リボンの男」 | 2020年2月7日 |
山崎ナオコーラさんの「リボンの男」は
子育てに専念する主夫である主人公が
自身を経済的に何も生み出さない
マイナス時給のヒモと卑下しています。

我が子に「おとうさんはねえ、
ヒモじゃなくてリボンだよ」と話します。
私にも経験があります。
休職して子育てしていると
自分が狭い世界でのみ生きていて
社会から置いて行かれるような
焦りを感じました。
仕事に復帰してからは、余裕がない時には
我が子が子供らしいおっとりさでいると
(子供って無駄な動きがあるのが
子供らしさなのだと今なら思える)
時間が無駄にされるような気がして
子どもを急かしたことが多々ありました。
今、子育て真っ最中の新郎新婦様へ。
宝のような今の時間を存分に楽しんでください。
子供に手がかかる頃は
人生でもっとも豊かで幸せな季節です。
宝のような時間だったと思うのです。
タロウとの散歩の時間が穏やかで好きでした。
河原の風景を脳内で描くことができました。
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| 「これでもいいのだ」 | 2020年2月3日 |
ジェーン・スーさんのエッセイ「これでもいいのだ」 は
あるあるな共感にあふれていました。

「行事で季節を迎えにいく」
金澤syugenそばの散策マップのような
ものが記憶にあって「あの道の木蓮が咲く頃」
「今年は鬼柚子がなる年」などなどと
公園やお庭へ遠回りしても見にいきます。
ああ、そっか私も季節を迎えに行ってたんだ。
最近は、用水のわきの水仙の花が咲き
消防署のお向かいで梅がほころび始めました。
「喜びはいつも新鮮だ」
「鮮度の高い人生保っていられる」
仕事柄、感動をいただくことが多く
例えば、自然栽培で蓮根を作りたいと
語っていた新郎新婦様が結婚後、夢が叶って
蓮根農家さんになって初収穫の蓮根を
とどけてくださったことあります。
結婚式後の新郎新婦様から暮らしぶりに
嬉し涙もしょっちゅうです。
「大人にだって、子どものしっぽが残っている。
誰かに安心させてほしくなるときだって、
背中をさすってほしくなるときだってあるのだ」
自分が描いて大人ってこんなじゃなかったなぁ
なんてこともちょちょいあります。
これでもいいのだってほっこりもできた一冊でした。
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| 「みちづれの猫」 | 2020年1月24日 |
唯川恵さんの「みちづれの猫」は猫とめぐりあい
ともに生きる七人の女性が主人公の短編集です。

「ミャアの通り道」は金沢に帰る主人公が
雪の越後湯沢駅で「はくたか」に乗り換える
シーンから始まります。
新幹線が開通する前のことがすでに懐かしい感じです。
東口を出て鼓門から武蔵が辻、橋場の実家へと
むかいます。
この地域の水気の多い雪事情を普段の冬なら
ホント雪はやっかいでこんな感じと読みました。
「運河沿いの使わしめ」のお話が大好きです。
心が弱っていると寄りそう猫が、その人が立ち直ると
次の人の所におもむく使わしめだと知るのです。
猫には高貴な癒やしパワーがあると感じています。
「約束の橋」の「猫好きは、すべての猫を好きになる」は
共感できます。
あたたかく優しく人生の最期が描かれていて大いに泣けます。
猫に出逢えて色んな感情を知ったんだなぁ
と、お空にいった我が家の
モコにゃんのことを思い出し涙。。。
猫好きさんにオススメの一冊です。
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| 「ツナグ 想い人の心得」 | 2020年1月17日 |
辻村深月さんの「ツナグ 想い人の心得」を読みました。

前作「ツナグ」では、あの世にいる
会いたい人について考え
今回は自分が死んだあと私を
思ってくれる人は誰なのだろうかと考えました。
前作のお話の中で、高校生の美砂と御園の章が
チクリと刺さっていた(え?こんな終わり方?
と、二人のやりとりを読み返しました)のですが
その美砂が一章にでてきました。
今回のその後がどうなるのかが気になるから
さらなる「ツナグ」の続編をかいて欲しいものです。
我が子を失った親の章が辛かったです。
どんな些細なことでも母親は自分を責めるものと
思うのでもう切なくて大泣きしました。
明るい未来が予想できる再会は清々しいことでした。
最終章では幻想的な美しい映像を
想像の中で存分に描けました。
「想い人や、大事な人たちと、同じ時間に
存在できるという事は、どれくらい尊いことか」
歩と同様に射抜かれる思いでした。
必要な人とは自然に繋がれる
すべての出逢いはご縁であると。
ウェディングという仕事柄もあって
実生活でも感じることです。
ご縁に感謝です。
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| 「私に似ていない彼女」 | 2020年1月10日 |
加藤千恵さんの「私に似ていない彼女」は
同僚、母と娘、姉と妹、友人同士など
さまざまな年代の女性と女性を描いた八つのお話です。

「切れなかったもの」は見えない鎖に
縛られた姉妹が怖いこわい。
ホラーです、結末にゾッとしました。
「お茶の時間」が好きでした。
それほど仲が良いわけでもなかった取引先の
女性スタッフ同士の再会のドラマは
実写化したらきっとおもしろいだろうなぁと感じました。
「皺のついたスカート」では泣きました。
母さんも人間、完璧であるはずもないのです。
実母と娘はみなそれぞれに
何か事情があるような気がします。
「あたしは恋をしない」は小学生の
女の子がグループにあわせなきゃな感じを
ちょっと懐かしく思いだしました。
思春期を過ぎてもあったなぁ。
女子同士の気をつかいあう
そんな少し神経質な感じは嫌いではありません。
繊細な文章にまあまあの早読みをしました。
人との距離感ってのは難しいですね。
作品には関係ないけれど中表紙の
紙質の手触り感がおもしろくって
何度も音をたててさわりました。
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| 「着物憑き」 | 2020年1月5日 |
加門七海さんの「着物憑き」は怪談ほど怖くはないけれど
因縁めいた少しゾクッとするエピソードもあります。

「東と西」の着物文化の違いについて
かかれた章がおもしろかったです。
東と西を比べ、さらに関西でも京都と大阪ではまた趣が違うと。
「細雪」の映像化では船場のお嬢様の
お着物が豪華なことでした。
金沢も独特の着物文化があると思うのです。
裾をすぼめて着るのは東京風で
着物と帯のあわせかたは京都っぽく
礼装でも普段着でもなくおしゃれを
楽しむ感覚は大阪に近いです。
紬はそれを纏う持ち主の体温や皮脂などで
仕上がりが大きく変わる、紬は育てるものであるとかかれています。
私も結城紬を持っておりますが
軽くて暖かくてふんわりと身体になじんで
着るたびにその着心地の良さが増すようです。
吉き文様の着物に縁起の良い柄の帯、
厄除けの伊達締、祈りを込めた紐を結び、
日本人の美意識が育てた伝統の民族衣装を
次の時代に繋げてゆきたいですね。
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| 「どうしても生きてる 」 | 2019年12月30日 |
朝井リョウさんの「どうしても生きてる 」は
六つの短編に現代社会の生き辛さが描かれていました。

「そんなの痛いに決まってる」は
男性のプライドゆえに
苦しんでいる様子がまさしく痛々しいことでした。
男性であるが故の気負い
女性であるが故の理不尽さ
この作家さん、男性なのだけど
派遣社員や主婦、母親や妊婦さんまで
女性の心理描写がお上手でびっくりします。
「籤」はオススメです。
我が身を俯瞰で見る感じがおもしろいのです。
すべての人が自身の人生では
ヒーロー、ヒロインですから。
終盤、たくましく生きる術を掴み取った
ヒロインがかっこよかったです。
「こういう発想のかえかたはいい!」
と、ヒロインを応援したい気持ちがつのり泣けました。
どうか幸せになって欲しい
健やかであって欲しいと祈りました。
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| 「「作家」と「魔女」の集まっちゃった思い出」 | 2019年12月25日 |
「魔女の宅急便」の作者である角野栄子さんの
「「作家」と「魔女」の集まっちゃった思い出」は
自身の生い立ちや物語のできるきっかけ、
言葉への思いなどを綴ったエッセイです。

「言葉に心のはずむ音がある」
幼い頃の思い出の中の父上の
心の無邪気さと豊かさがなんともあたたかいのです。
見える世界と見えない世界の間を生きる
角野さんの感じ方が独特です。
例えば、器の表現でも愛情が伝わってきて
うっとりするくらいに素敵なのです。
あとがきで五歳の時に亡くなった母上の万年筆の
薄くなった文字を見たことをうっすら覚えていて
懐かしむ様子に涙がでました。
かさばらないカタチで思い出を残してあげるって
大切なことかもしれないとふっと考えたりしました。
思考が可愛いらしくって
こんな魔法のような言葉を紡げるって
やっぱり角野さんって魔女なのかもと思いました。
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