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「着物憑き」
2020年1月5日

加門七海さんの「着物憑き」は怪談ほど怖くはないけれど
因縁めいた少しゾクッとするエピソードもあります。



「東と西」の着物文化の違いについて
かかれた章がおもしろかったです。
東と西を比べ、さらに関西でも京都と大阪ではまた趣が違うと。
「細雪」の映像化では船場のお嬢様の
お着物が豪華なことでした。

 

金沢も独特の着物文化があると思うのです。
裾をすぼめて着るのは東京風で
着物と帯のあわせかたは京都っぽく
礼装でも普段着でもなくおしゃれを
楽しむ感覚は大阪に近いです。

 

紬はそれを纏う持ち主の体温や皮脂などで
仕上がりが大きく変わる、紬は育てるものであるとかかれています。
私も結城紬を持っておりますが
軽くて暖かくてふんわりと身体になじんで
着るたびにその着心地の良さが増すようです。

 

吉き文様の着物に縁起の良い柄の帯、
厄除けの伊達締、祈りを込めた紐を結び、
日本人の美意識が育てた伝統の民族衣装を
次の時代に繋げてゆきたいですね。



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金澤syugenは、衣装コーディネート、生家ご出立や
挙式サポート、フォトプロデュース、少人数様の結婚式、
オリジナルアイテムのデザイン、会場紹介など
ポイントサポートもいたします。
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「どうしても生きてる 」
2019年12月30日

朝井リョウさんの「どうしても生きてる 」は
六つの短編に現代社会の生き辛さが描かれていました。



「そんなの痛いに決まってる」は
男性のプライドゆえに
苦しんでいる様子がまさしく痛々しいことでした。

 

男性であるが故の気負い
女性であるが故の理不尽さ
この作家さん、男性なのだけど
派遣社員や主婦、母親や妊婦さんまで
女性の心理描写がお上手でびっくりします。

 

「籤」はオススメです。
我が身を俯瞰で見る感じがおもしろいのです。
すべての人が自身の人生では
ヒーロー、ヒロインですから。
終盤、たくましく生きる術を掴み取った
ヒロインがかっこよかったです。
「こういう発想のかえかたはいい!」
と、ヒロインを応援したい気持ちがつのり泣けました。
どうか幸せになって欲しい
健やかであって欲しいと祈りました。

 

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「「作家」と「魔女」の集まっちゃった思い出」
2019年12月25日

「魔女の宅急便」の作者である角野栄子さんの
「「作家」と「魔女」の集まっちゃった思い出」は
自身の生い立ちや物語のできるきっかけ、
言葉への思いなどを綴ったエッセイです。



「言葉に心のはずむ音がある」
幼い頃の思い出の中の父上の
心の無邪気さと豊かさがなんともあたたかいのです。

 

見える世界と見えない世界の間を生きる
角野さんの感じ方が独特です。
例えば、器の表現でも愛情が伝わってきて
うっとりするくらいに素敵なのです。

 

あとがきで五歳の時に亡くなった母上の万年筆の
薄くなった文字を見たことをうっすら覚えていて
懐かしむ様子に涙がでました。
かさばらないカタチで思い出を残してあげるって
大切なことかもしれないとふっと考えたりしました。

 

思考が可愛いらしくって
こんな魔法のような言葉を紡げるって
やっぱり角野さんって魔女なのかもと思いました。

 

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「四角い光の連なりが」
2019年12月20日

越谷オサムさん「四角い光の連なりが」は
五つのお話しすべて音の表現が絶妙でした。



「タイガースはとっても強いんだ」は何度か
吹き出しました\(^_^)/
関西弁ってコミカルですから。

 

「二十歳のおばあちゃん」は
まさかのユメオチ?
っと、途中思ったりもしましたが
高校生の孫娘もそのおばあちゃんも
とっても愛想らしい(金沢弁かな^^)お人柄☆”
ファンタジックで好きなお話でした。
以前、ウチの坊主と大阪に用事で行った時
思い付きで奈良に弾丸したことを思い出しました。
奈良を楽しんで大阪駅に戻ったら
最終のサンダーバードはとっくのとうに
出発した後で指定券を持っていたのにカチコチの
座席の深夜の列車で帰ってきたことあります。
それも、今となってはよき思い出。
楽しかったなぁ(o^^o)

 

「海を渡れば」のリズムが好きでした。
本当に落語を聞いている気分で。
前座の頃、辛いと稽古に集中できることを

厳しいことに臨んでいる間は嫌なことを忘れられる。

なるほど、わかる気がします。
苦しい時、仕事に集中して救われたこと何度もあります。
人情話に春風亭小朝さんの落語を聞きに
行った時の越路吹雪さんの話に泣けました。

 

飛行機に乗れないのもあって鉄道は好きです。
大いに泣けました。
あたたかい気持ちになりたい時におすすめです。

 

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「灼熱」
2019年12月13日

秋吉理香子さんのサスペンス小説「灼熱」は
主人公の心の変化のスピードが速く
先が気になるものだから一気読みしました。



中盤以降、憎しみの対象である男性医師の
優しさにふれるうち主人公の心が穏やかになり
さらに男性が真摯に医療にたずさわる姿を見て
尊敬や愛おしさといった感情を持つようになります。
ですが、幸せな時間は長くは続かず
互いが疑心暗鬼に陥るところは怖かったです。

 

2時間ドラマのようだわと読みすすむと
結末の舞台は「崖」!
ぁあ、やっぱり火サスっぽいね。

 

主人公には平凡であたたかい
暮らしをもっとさせてあげたかったなぁ。
情念だけではなく人情話もロマンスもありで
女心の純情も切ないことでした。

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「祝祭と予感」
2019年12月9日

恩田陸さんの「祝祭と予感」は図書館に
予約してなんと二ヶ月待ち!
借りてきた日に一気読みしました。



前作「蜜蜂と遠雷」から時間が経っていたので
登場人物の詳細を忘れていましたが、
読んでいるうちに思い出してきました。

 

三枝子&ナサニエルの出あいの章で
「獅子と芍薬」で振袖を纏う学生の三枝子が
我が身の上等な着物は戦闘服であると話します。
海外のパーティに着付けできる
お付きの人がいるのかしらん?
長い髪は誰が結い上げるのだろう?
と、三枝子の言うところの「武装」はどうやって
仕上げられるのか気になりました。
すべての章で、やっぱ音楽を極められるのは
経済的余裕のある家の子だけなんだろう
と、感じていたところ
最終章の風間塵の天才ぶりは気持ち良かったです。

 

「袈裟と鞦韆」の章では前作にて課題曲の
「春と修羅」が誕生するまでを描いています。
宮沢賢治の「春と修羅」の波打つような文字が
音符の連なりにみえて楽譜のようであると。
なので、初版本というのを画像検索してみました。
(「銀河鉄道の夜」は読んだことがあります。
宮沢賢治は音楽も石も好きで
さらにノリ鉄だったそうですね。)
「この曲を、二人のケンジに捧げる」でウルっときました。

 

ヴィォラとの出会いの「鈴蘭と階段」の
章がとても好きでした。
縁のある楽器と引き寄せ合う
そんな必然の出会いは楽器に限らず
人と人にもあり
実体験としてよく感じるのは
花嫁様とお衣装
さらには、花嫁様とかんざし。
運命の一枚や
飾りがしっくりだと
引き寄せあったのだと確信します。

 

音譜が読めず楽器をひくことなどとてもとても
できない私だけど、才能溢れる若者たちが
生き生きと音楽を奏でるシーンは心豊かになれました。

 

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「猫をおくる」
2019年12月6日

野中柊さんの「猫をおくる」は
図書館の本棚で「猫」の文字が目にとまり
表紙の絵がきれいなので借りました。



登場人物がみんな優しくて、それぞれに
離ればなれになった大切な人がいます。
その痛み、寂しさ、苦しさを
猫に癒やされ続けるのです。
そして、のちに猫に守られていたと感じるのです。

 

猫との出会いを
「猫が見つけたのだ」
「猫が選んだのだ」
人間が猫に選ばれて縁あって
猫と共に生きるのだ
は、わかる気がします。

 

作中に何度も出てくる
「片目が見えないヨーヨー」
「タキシードキャット」が
ちょうど友から送られてきたばかりの
写真の保護猫ちゃんと重なりました。



左のひーちゃんは赤ちゃんの頃から片目を患っていて
右の子はまさしくタキシードちゃん\(^_^)/。

 

お話の中で猫の仕草が描かれていて
お空にいったウチの愛猫モコミチを
思い出し笑ったりジワっときたり。
モコミチのくたくたに柔らかい感触や
日向のにほいを吸いながら
一緒に眠った幸せを思い返しました。

 

辛い時悲しい時、猫に救われます
(猫動画好き^^v)。
穏やかな気持ちになれるお話達でした。

 

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「逃亡小説集」
2019年11月27日

「逃亡小説集」は、実際にあった事件が
モチーフの逃亡をテーマにした短編集です。



「逃げろ九州男児」は正直者で
騙されてばかりの男性が、警察に追われ
老いた母親を車に乗せながら
逃げまわっている時の回顧録です。
すべて失ったと感じている男性では
あるけれど「友情」があったことを
終盤に感じて救われました。

 

「逃げろ純愛」の女性教師と教え子男子の
禁断の恋は甘美で二人の交換日記は
夢見心地で切なくもありました。
が、大ドンデン!
最後の1ページでやはり吉田修一作品でした。

 

「逃げろお譲さん」は容疑者の
元アイドルが逃げるのです。
それまで仲が良かった人達からも
拒絶されるくだりが辛いのですが
後半は、コミカルでおっかしくって
それはワッハッハってな笑いじゃなくって
片方の唇の端が持ち上がるようなおかしさなのです。
元アイドルのファンの善良さが良かったです。

 

「逃げろミスター・ポストマン 」
氷点下の凍った氷の海を歩き出す
ラストシーンは唐突ではあるけれど印象的でした。

 

逃げ出してしまいたくなること
消えてしまいたくなることは
誰にでもあると思います。
けど、「時間って優しい」っていつも思うのです。
苦しいこと辛いことも時間がたてば
和らいで癒やされること多いですよね。

 

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「ツナグ」
2019年11月21日

「ツナグ」の続編「ツナグ 想い人の心得」を
図書館で予約したので、その前に読んでおかねば
と、「ツナグ」の文庫本を購入しました。



死者と生者をつなぐ使者(ツナグ)。
生きている人間が望み、死者が受け入れれば、
一夜限り、一生に一度、
死者の側も一人だけ
再会が叶うと言うファンタジー小説です。

 

結婚直前に彼女が失踪した話は
泣けました。。。
読後感は爽やかでした♫•*¨*•.¸¸♪✧

 

が、女子高生の友情を描いた「親友の心得」では
若い女子にありがちな残酷さにヒヤリとします。
近しい人への嫉妬、
自分の感情がコントロールできない苦しさ、
通ったみちゆえに、共感できるものもありました。

 

最終章、主人公のアユミが会いたい死者は誰?
気になるも小説の残りページは
わずかしかなくってこんなページ数で
描けるの?などとドキドキもあって
残りページの厚みを左手の指先で
確認しながら読み進めました。
とてもホッとしたキブンで終われて大満足( •ॢ◡-ॢ)-♡

 

闇を含んだミステリーですがあたたかくもあり
とても感動しました。
新作、早く読みたいなぁ
図書館の順番が来るのが楽しみです。

 

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「木曜日にはココアを」
2019年11月14日

昨日は小春日和の一日だったのですが
今朝は大嵐でしたね。
一雨ごとに寒くなって熱いココアの
美味しい季節になりました。



青山美智子さんの「木曜日にはココアを」は
それぞれの独立したお話が
日常のささいな出来事で繋がっていて
知らずに誰かの癒やしになったり
癒やしを受け取ったり、
そんな素敵なことが起こります。

 

各章にテーマカラーがあって
シドニーの町を描いた
オレンジとターコイズの章が好きです。
小説って自分の知らない場所に行けたり
経験できたりが楽しいですよね。
一生行くことはなかろう(飛行機怖っ)
色彩豊かなシドニーの街を
体感できたキブンです\(^_^)/。

 

明るい未来が予感できる穏やかな終わり方で
心に休息が欲しい時にまた
読み返したいと思いました。

 

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