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「わんダフル・デイズ」
2021年3月16日

横関大さんの「わんダフル・デイズ」は盲導犬の
訓練士と研修生が事件の謎解きするハートウォーミングなお話です。



登場する盲導犬の表情や動きが丁寧に描かれています。
一歳まで育てられたパピーウオーカーのもとを
訪れても反応しなかった盲導犬がハーネスを
外されたとたんに懐かしい家族のもとに
走ってゆきその子らしくはしゃぎ
やんちゃもする様に感動しすぎて落涙。
盲導犬はハーネスをつけている時はその子の
感情をおさえるように訓練されているそうです。

 

刑務所で受刑している人が社会貢献で
パピーを育てる制度もあると言うことも知りました。
犯罪を犯した人が仔犬の成長とともに
変わってゆくこともあるそうです。
ワンちゃんが癒やしてくれるのですね。

 

信頼関係を築いた盲導犬が隣にいて
一緒に歩いてくれるということはとても
心強いことなんだろうと感じました。
ですが、活動できる盲導犬の数より障害で盲導犬を
求めている人がはるかに上回っているそうです。

 

最終章、謎解きからの人情話に大泣きしました。
六つのお話が一話完結になっているので
隙間時間にも読めます。
心あたたまるミステリー、オススメです💓
あ!あと、たこ焼きが食べたくなります!

 

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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
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「母影」
2021年3月12日

尾崎世界観さんの「母影」は小学校低学年の
女の子の私語りの小説でした。



店の隣のベットでカーテン越しに仕事をする
母親の影を見ながら、宿題をしたりして過ごす
女の子の心がひらがな使いで描かれています。
子ども目線で語られる物語は目だけでなく
耳、鼻、口でも表現します。
例えば、およそ匂いのないものへの
嫌悪の気持ちを鼻に感じる思いで言い表します。

 

母子を取り巻く貧困と差別といった暗さもある
お話なのだけど度々ユーモラスでもありました。
物語の輪郭はカーテン越しのようにぼやけていて
読者がそれぞれにそのシルエットを描けるという終わり方でした。

 

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「天国はまだ遠く」
2021年3月8日

瀬尾まいこさん「天国はまだ遠く」は
優しくもあり厳しくもあるお話でした。



自死を目的に旅に出た主人公がその機を
狙っているのですが瀬尾さんの小説だから
と、安心して読み進められます。

 

自然のパワーはすごい!
食材への感謝の思いも描かれていて
地元の食べ物がとにかくおいしそうで
「おかずなんかいらないってくらい甘いお米」
そりゃーおいしいでしょうよ*ヾ(。>v<。)ノ゙*。

 

宿の主人の人柄がなんともユーモラスで
吹き出すことも度々。
地元の人の方言のあたたかさもいい!
自然や星空の美しさ、村人の優しさ、
生き物への感謝、協会に集う人達の歌声に
主人公が癒されていきます。

 

人生に疲れた時は立ちどまったり
ゆっくり過ごすことが大切ですね。
読んでいて主人公と共に気持ちが晴れていくようで
リフレッシュできました。

 

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「紅蓮の雪」
2021年3月5日

遠田潤子さんの「紅蓮の雪」は現代の話なのに
時代小説を読んでいるような不思議な感覚になります。



親に愛された記憶もなく
自己否定し続けている主人公の
苛酷な人生が描かれているのだけど
妖艶さがスパイスになっていてサクサク読めました。

 

中盤くらいから「たぶん」と結末が
予想はできたものの
あらま!なんと因果なことでしょう。
若座長の慈丹の深く大きな愛に包まれる
シーンでホッとします。
そして、座長のお人柄もいいのです。

 

背徳と禁断、重く暗い物語
ですが、華やかに大衆演劇の舞台で舞う
女形の役者の怪しい美しさにうっとりでした ♫•*¨*•.¸¸♪✧

 

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「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」
2021年3月2日

東野圭吾さんの「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」は
テンポ良くコミカル系のミステリーでした。



かっての同級生のアラサー登場人物たちは
仕事、家庭、結婚など様々な問題を抱えていて
それぞれの思惑が絡まります。
さらに、時々はその関係をドラえもんの
登場人物に例えられてこれがなるほどわかりやすいのです。

 

コロナ禍という現在の特殊状況を背景に
コロナ影響の倒産、計画頓挫、経営不振、
リモートワークがひきおこす家庭不和、
またオンライン葬儀など最新のコロナの
社会が盛り込まれています。
ちょうどこの春くらいが設定でコロナの
収束を祈って書かれたのだろうということ所々で感じました。

 

映像化されたら、はったりかます
インチキくさい叔父さんは誰が演じるのだろう。
声のいい人がいいなぁ、かけひきトーク!
巧妙に情報を引き出すシーンが頭のキレ良し
自信満々でかっこ良いのですヾ(*・∀・)/

 

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「三度目の恋」
2021年2月26日

川上弘美さんの「三度目の恋」は丁寧で美しき日本語にてつむがれています。



今現在の意識を持ちながら夢の中で
時を越え過去を生きた別人の人生を体感できます。
時間の延び縮みの違いはあるけど
現実の世と夢の世界が平行して流れます。
今世で縁のある人が前世でも登場する
こんな風に記憶が受け継がれることが
あるのかしらんと考えるとワクワクします。

 

いよいよ、終盤では主人公が
好きな男性の愛する女性(自分以外の)に
憑依するところが怖くもあるけれど
コミカルでなんだかゾワゾワしました。

 

江戸時代では吉原の花魁の切ない恋や
平安時代の宮中の伊勢物語の世界、
恋のありようが特徴的な
三つの時代の恋愛を楽しめます。

 

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「ははのれんあい」
2021年2月22日

窪美澄さんの「ははのれんあい」は前半は母親の視点で
後半は植物や昆虫が好きな高校生の長男の視点で綴られています。



近くの蓮池のある公園は
恋だったり友情だったり母親の秘密を知ったりと
なにかといろんなことが展開してゆく場所なのです。
(蓮がぽんと音をたてて咲くというのは俗説なのだそうです。)

 

朝まだきの頃、鳥の声も虫の声も
一斉に止まる時間があるというのです。
そして、蓮の花が咲くのは夜から朝になる
午前3時45分頃で、それは
すべての動きが止まりあらゆる生命が生まれる時なのだそう。

 

物語の終わりに、長男くんが夏休みの夜明け前に
蓮の咲く瞬間をみたいと自転車を走らせます。
公園で夜が明けてゆく時の自然を感じる様子が
とても清々しいのです。
「生きとし生けるもの音がすべて止む一瞬」が
あるのかと目をこらし耳をすませていた時に
ちりんと蓮の花が咲く音を聞くのです。
異界の音を聞いたのかもしれませんね
蓮の花はそういう神秘的な不思議なチカラがあるような気がします。

 

追記
金沢駅の西口の広場に蓮池があって
初夏に透き通った色の蓮の花が咲くのを
毎年楽しみにしています。
今年もきれいに鮮やかに咲き誇りますように。

 

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2021年2月22日 カテゴリー: 気まま図書館 | 2件のコメント »

2 Comments

  1. ブログ読者 より:

    うちも駅西のハスの花は毎年楽しみにしてます! 割と長く楽しめますよね^ – ^

  2. 金澤syugen 淳子 より:

    光がまばゆい季節に水面に咲く睡蓮や蓮の花の
    なんと清らかなことでしょうヾ(*・∀・)/
    コメントありがとうございました。

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「玻璃を拾う」
2021年2月19日

伊与原新さんの「八月の銀の雪」の中の短編集
「玻璃を拾う」は京都が舞台です。
主人公が京都の出町柳駅で降りて橋を
渡って町中の古いカフェへと歩くのですが
以前、鴨川デルタから北へ向かって
糺の森の旧三井邸や下鴨神社へと
歩いたことがあってなんだか嬉しかったです。

 

さらに主人公達が叡山電鉄で八瀬比叡山口駅で降りるシーンがあります。



瑠璃光院の帰りに撮り鉄ではないけれど
雰囲気ある駅だったので出町柳行きの列車を撮りました。

 

物語では洛北の高野川で岩から藻を採るシーンがあります。
その静かな川沿いも友と歩きました。
私達は瑠璃光院に行くのに迷子になったからなのだけど
木々や水の音に癒やされてその迷い時間すら楽しんでいました。



高野川添いでみた夕日です。

 

藻の中の微生物から作るという「珪藻アート」を
ネットで調べたら神秘的できれいです☆”
こういう世界があったのですね
自然が創る万華鏡といった感じです。

 

物語は不安と悩みを抱える男女がお互いに
影響されて少しずつ心をとかしてゆきます。
科学が題材でありながらほっこりの読後感でした。

 

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「八月の銀の雪」
2021年2月18日

伊与原新さんの「八月の銀の雪」はロマンチックな科学小説でした。



不器用で生きづらさを抱えた人たちが
偶然の人や自然との出会いから気づきがあって
前に進めるようになります。
どれも感傷的になりすぎず粛々と動物、
植物、空、海、風、自然の豊かさが描かれています。

 

「アルノーと檸檬」は鳩の帰巣本能と
穏やかな瀬戸内のレモン畑で育った主人公の
故郷への郷愁が上手く交差していました。

 

私自身、幼い頃に育ったのが遠くの山をも
見渡せる高台だったので、懐かしい風景と
似た地形の場所に住まいしたいと願って
窓から広く山が見渡せる今の居所を選びました。
一日に何度も山を眺めることができて
今朝は丘の青白い雪がなんとも幻想的で美しいことでした。

 

「十万年の西風」では原発に関わる
技術者である主人公の正義感と
海辺で出会った老人の戦争の思い出とその父親が
かかわった風船爆弾(コンニャク糊と和紙で作った
爆弾があったそう)の話が交差します。
当時の科学者が人が豊かになることを祈っての
技術を戦争へと差し出さねばならなかったことは
どんなに無念だったろうと本当に泣けました。
若い世代の方々に読んで欲しい小説でした。

 

明日へと続きます。

 

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「ラストは初めから決まっていた 」
2021年2月15日

小手鞠るいさんの「ラストは初めから決まっていた 」は
小説の書き方を学ぶ二人の男女が
起・承・転・結と各章を書き進めます。
そして、お互いに相手の小説を読みながら物語が
進行していくという斬新なスタイルです。



小説の書き方の講義があって勉強にもなりました。
文章を書く事は自分の気持ちとも向き合えるのですね。
主人公の男女が自分の経験を言葉にしてゆくことで
過去の傷がカサブタになっていく感じが
成長だなぁとほほえましいことでした。

 

奈良の街で物語が終わるのですが
いいところですよね、コロナが収まったら行きたいです。

 

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