「青い絵本」 | 2024年12月16日 |

桜木紫乃さんの「青い絵本」は絵本にまつわる五つの短編集です。
表題作の「青い絵本」は心にしみいりました。
「青色」と呼ばれる青色にも色々な青があって
素材や光のあたりかたでまた違ってみえます。
本当の親よりも相性の良い継母との関係が
とても素敵で「人生の最期」「仕事」ということも
穏やかに綴れられていました。
情景が綺麗に描かれていて
桜木さんならではのウラをかえしてオモテを
際立たせる的な書き方がたまらなく良かったです。
「なにもない一日」では夫婦が金沢を旅します。
認知症の妻を連れて兼六園や武家屋敷、
金沢東急ホテルやせせらぎ通りの用水も出てきます。
「いつもどおり」の章では
ホキ美術館を訪れ昆虫の絵をみるシーンがあります。
2年前、卒業花嫁様の彩奈ちゃんとやっちゃんと
21世紀美術館の写実絵画名品展に行きまして
昆虫の絵画みました。
水紋や光や影、風景が写真のごとく描かれた
名画を思い出しました。
それぞれの人生の岐路に立つ大人たちが
再生していく穏やかな物語りでした。
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石川県金沢市泉野出町1-13-20(ブライダルサロン)
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「小鳥とリムジン 」 | 2024年12月9日 |

小川糸さんの優しく紡ぎだされる
(「ライオンのおやつ」は特に大好き!)
「丁寧な暮らし」世界観が好きで
追いかけている作家さんの一人です。
可愛いタイトルと表紙の絵の
「小鳥とリムジン 」は期待していた
癒やし系ではありませんでした。
過酷な環境が描かれている序盤
優しい料理の香りと交互にあるから
読み進められました。
子供時代は受け入れるしかないのだけど・・・
中盤、思春期で大きな喪失。
さらに自らが選んだ場所で味わう絶望。
ただ、現在のあたたかな空気感と
幸福のきざしがあって読むほうも
希望を持つことができました。
時系列通りの物語だったら心が痛くて
読めなくなっていたと思います。
自分の人生すらもあきらめていた主人公が
かけがえのない人たちと出逢って
心が柔らいでゆきます。
安堵感に包まれ眠れたシーンでは
一緒に安らぐことができました。
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「雫」 | 2024年12月3日 |

寺地はるなさんの文章は読みやすくて好きです。
「雫」は45才の男女四人が5年ごとに
30年前の出会いの頃へと遡っていく構成です。
最初は、やっぱ時系列の方がわかりやすくない?
と思いつつ15歳の章を読んで、この流れで良かったと納得。
四人がちょっとずつお互いを支えあって
変化しながらゆるやかに続いていく繰り返しで
大きな事件も大恋愛もありません。
将来、別れ、親、結婚、仕事、恋愛、学校と
年齢とともに抱える悩みが変化していくことは
誰もが経験あるのではないでしょうか。
危なっかしく揺らぐ日々の様子は身近に感じられました。
主人公は忘れられたジュエリーを新しい姿に
よみがえらせる仕事をしていて
時代や手にする人に合わせて姿を変えながら受け継がれていくものをつくりたい
という若き日の社長の言葉がズシーンときました。
金澤syugenのコンセプトは
「古きしきたりを今のカタチに再現」
次の時代へと美しい文化を繋ぎたいという思いがありますから。
雫型(ティアドロップ)と雨の日が好きになる
あたたかな物語でした。
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「恋とか愛とかやさしさなら」 | 2024年11月26日 |

「恋とか愛とかやさしさなら」は
女性がプロポーズされ、その数時間後に
婚約者が盗撮で逮捕されることから物語が始まります。
前半は女性の心の揺れ
後半は彼の視点で描かれます。
加害者も良い青年で、スマホさえなければ
盗撮なんて起こらなかったのでは
と、一瞬 思ったりでした。
加害者や被害者、そして関わる人達が
盗撮事件をきっかけに人生が交差します。
性犯罪への嫌悪もあるから登場する女性達
それぞれの気持ちを思いばかり息苦しい
キブンになったりもします。
最後は、なんとも意外な終わりかたでした。
一穂ミチさんは追いかけている作家さんの一人です。
苦く切ないストーリーでしたが
絶望や後悔の念さえも心地良いリズムで
美しい言葉が紡がれていました。
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「架空犯」 | 2024年11月19日 |

「架空犯」は昭和懐古感の中
「青春」「片思い」がキーワードだった気がします。
小さな違和感を大きな真相に結びつけてゆく
主人公の五代刑事の体力が心配になったりもしました。
「愛するものを守りたい」の流れですね
っと、「容疑者Xの献身」を何度か思い出しました。
(東野圭吾さん作品、ずっと追いかけて読んでいて
やはり「容疑者Xの献身」はとてつもなく感動しました。)
中盤あたりで先の展開が読めなくもなく
どんでんを期待しながら読み進め
最後の数ページは、その裏側にある
哀しみと優しさに痛みを感じました。
昭和レトロな表紙の写真も含め
哀愁おびて懐かしさを感じる作品でした。
警察の捜査方法がデジタル進化している様子が
取り入れられていて今回も勉強になりました。
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「禁忌の子」 | 2024年11月13日 |

山口未桜さんの「禁忌の子」は展開が早く
ぐいぐい引きこまれてしまうミステリーでした。
緊急医の主人公のもとに自分に瓜二つの
身元不明の溺死体が搬送されるという衝撃的な
シーンから始まり死体は一体何者なのかと
自身のルーツも辿ります。
著者が現役医師なので医療用語の説明が簡潔で
場面描写もリアルで読みやすかったです。
祝福されるべき新しい命の誕生に科学が
絡むことによって生まれる悲劇。
後半は重くせつなくなる内容で
何度も泣いてしまいました。
愛情を受けて子供が育つことがいかに
重要かを訴えてくるようでした。
最終、温かいものが静かに感じられて
ホッと読み終えられました。
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「男女最終戦争 池袋ウエストゲートパークXX」 | 2024年11月5日 |

石田衣良さんの「池袋ウエストゲートパーク」
シリーズ20作目を読みました。
定例のシリーズでテーマが今を反映していて
毎回、昨今の事情をざっくりと理解するのに最適です。
一編目のお話が若者の友情だったり
マコトとタカシの昔話があったり
家族への思いも深く人情話しにホロリ泣けました。
表題作の「男女最終戦争」のタイトルにまずは驚きます。
男女差別問題は度々、話題になってきましたが
分断という言葉で男女が語られるのです。
卒業新郎新婦様達と今もお付き合いあるのですが
パパ達が子育てを楽しんでいてご夫妻の
幸せな様子を見聞きしているから男女が協力できる
いい時代だなぁと感じることが多いのです。
なので「男女分断があるのかー」でしたが
勉強になりました。
「あんたもそう思わないか?」の
語りかけでもって物語にするりと入り込めて
今、問題になってる事を色々考えさせられました。
このシリーズは出版されたらすぐに読むのがオススメです!
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「アーセナルにおいでよ」 | 2024年10月28日 |

あさのあつこさんの「アーセナルにおいでよ」は
自信が持てない主人公がかっての幼なじみで
不登校だった友人からベンチャー企業に
誘われることから始まります。
若い人が生きるための武器を手に
入れられるようにというコンセプトの会社で
それは、戦うことじゃなく
「強みを生かす」という感じです。
この会社の考えていることすごい!
仮想空間(時々は飛び出すことも)を中心に
あたたかく人と人が繋がれる世界は
本当にあったらいいって思えました。
起業小説というより登場する人達がみな
気づきをもたらされ成長する姿はさわやかで
希望が持てるお話しでした。
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「ダブルマザー」 | 2024年10月21日 |

「ダブルマザー」は若い女性が自死する
シーンから始まります。
その後、女性がふたつの家庭にとっての
娘であったことがわかり
娘は何故、死のうと思ったのか
そして自死したはどちらの娘なのかという
ミステリーで現実にはあり得ないというお話しでした。
歪な二組の母娘の心理描写が巧みで
奔放な母親と過干渉の母親それぞれの
胸のうちとその行く先が勘違いも含めおもしろいのです。
中盤であの子がこれでこの子がこういうことね
っと、あっさりカラクリが読めて
それを早く確かめたくってのイッキ読みでした。
最終章、仕掛けが明かされ「やっぱりね」
ではあったけど思惑の部分がゾワっと
するほどの気味悪さを感じました。
辻堂ゆめさん10冊目、読後感はブラック。
これ褒め言葉です。
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「愛しさに気づかぬうちに」 | 2024年10月15日 |

「愛しさに気づかぬうちに」は
「コーヒーが冷めないうちに」のシリーズ6作目。
ホッと心温まるストーリーでした。
一編目の義母に反発し続けたまま
想いを伝えられなかった娘の話しに
ぐぐっときました。
みんな心あたりあるよね、情熱の反抗期。
家族だったり日々の幸せは失って初めて
その大切さに気付くと言います。
穏やかな暮らしはあたり前の
ことではなく奇跡なんだって
元旦の地震のこともあって強く感じました。
愛しさに気づくこと大切ですね。
「自分の未来を知りたい女の話」で
気になることが多くどんな風に登場人物達が
繋がってゆくのかしらん
っと、早くも川口俊和さんの次作が楽しみです。
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