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「ペッパーズ・ゴースト Pepper’s ghost」
2022年1月11日

伊坂幸太郎さんの「ペッパーズ・ゴースト」は
物語の中でもう一つの物語が進行します。



お話は猫への虐待シーンから
始まるもので一度はリタイアしました。
が、他人の未来が見える普通の
中学教師のことが気にかかり
残虐なとこはフィルターかけての
ぼかし読みで数々のバイオレンスシーンをのりきりました。

 

動物虐待、理不尽な出来事に
会った時の気持ちの整理の仕方
愛する人を喪失した深い憂いなど
考えさせられました。

 

哲学的なことがかかれていて
ちょっぴり難しい箇所が多々ありました。
が、終盤のドキドキなスリリング展開
からの結末はスッキリできました。

 

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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「胃が合うふたり」
2022年1月8日

「胃が合うふたり」は新井見枝香さんが
書いた文を受けて千早茜さんが書くという
スタイルの共作エッセイです。
一緒に経験した食にまつわる出来事が
お互いの視点で描かれています。



千早さんの作品は好きでずっと新作を
追いかけていて食事と香りが好きなことは察していました。

 

新井さんは現役書店員さんで以前読んだ
エッセイがリズム良くおもしろかったので期待していました。

 

自由人で予想外のことを楽しむ新井さんと
キチンと整っていないと落ち着かず
想定にないことは受け入れられない千早さん。
ですが、二人は違いをおもしろがれる
素敵な関係で互いを信頼し尊敬しあっています。

 

新井さんはストリッパーとしての活動も始めます。
このことについて千早さんが
「次々に新しいことに挑んでいく新井どんの
人生は面白い。羨ましいとは思うが、
自分にはできないとわかっている。
嫉妬というのは自分ができると思うから抱く気持ちだ。
だから、嫉妬はしないし、する権利もない。」と
書いています。
互いの違いを認めて「羨む」という感情は
あっていいんだ。
私も友人を羨ましく感じることあるし
その魅力的な友の友人でいられることを誇りに思ったりします。

 

気があっている二人ですが過度に干渉し合わず
適度な距離がある。
ここなんだと思う、距離感を測るセンスが
ぴったりな二人。
美味しい食のエッセイかと思えば
時に深い人生論があってなるほども多々ありました。

 

ストリップに一緒に行ける女友達が
いるっていいなぁ。
羨ましい、と感じました(ू•ᴗ•ू❁)

 

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「答えは風のなか」
2022年1月5日

重松清さんの「答えは風のなか」は
10話の短編がすべて最終で結末は知らされない
まさに読者に問いかけながらの〆なのです。



クラスメイトとの関係、命の優先順位、
コロナ禍での理不尽、親族の認知症、
男尊女卑や差別、親戚づきあい、
ヘアドネーション、隣国との関係などなど、
日常的にありがちなことから世界レベルまで
小学生の悩みがほっこり描かれています。

 

昭和の頃のエモさいっぱいの作品から
コロナをからめた令和背景作品まで
時代も様々です。
かなり深刻なテーマもファンタジーに
仕上げられている作品もありました。

 

「ケンタの背中」が優しく良いお話で
ポロポロ泣けました。
小学生のキモチも親世代のキモチもわかるから。
ミロコマチコさんの挿絵も可愛くて癒されます。

 

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「新しい星」
2022年1月2日

彩瀬まるさんの新作をずっと楽しみに
追いかけていて今作「新しい星」で7冊目でした。
やはり彩瀬さんの日常の空気感をきりとる
言葉が柔らかく美しくて好きです。



普通の人生を謳歌していた4人の
人生が理不尽に残酷に暗転します。
ある程度の年齢の人だったら4人の経験は
他人事ではないと感じられると思うのです。
なので、4人の家族の気持ちをも思いばかり
時々は読んでいて辛くなりました。

 

自分自身のことに精一杯でありながらも
互いを思いやり、そして互いを必要としている
4人は、付かず離れず、程よく互いに支え合い
仲間の人生をも愛おしんで生きています。
一人で背負いきれない苦しみがある時には
誰かの力を借りて前に進めることもあるようです。
そのような存在が一人でもいれば生きやすくなりそうです。

 

テーマは凄く重たいのだけれどそれぞれが
抱える喪失の苦しみから友人の力を借りて
心を再生させてゆく様がとても清々しいことでした。
オススメです。

 

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「傘のさし方がわからない」
2021年12月30日

岸田奈美さんのエッセイ
「家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった」が
可笑しくて楽しくって好きだったから、続く今作
「傘のさし方がわからない」を楽しみしていました。



表紙は著者と車いすの母上とダウン症の弟くんです。

 

日常の描写がとにかく克明でおもろい。
ある日、お寿司屋さんでのこと
まずはお店に入った時のワクワク感
いっぱいの実況食レポ中継的な
描写から始まります。
で、そうこうするうちにカウンターで
隣に座っていたずっと年上の人に
失礼なことを言ってしまうのです。

直前に大トロを食ったのがよくなかった。
気が大きくなっていた。
こはだくらいだったらよかった。

って、そんなことある訳ないよー!
と、大笑い(ू•ᴗ•ू❁)
けど、あるのかもね。
とにかくそれがご縁でお仕事に繋がるのです。
世界がひろがったわけなのでやはり
引力ってのはあるようです。

 

父親の死を認めらず医者が父を助けられなかった
と、物語をつくっていたという話では
岸田さん流に言うとこの爆泣きしました。
そして、仕事のことで心を病んでいる
時期の話は読んでいて本当に辛かったです。

 

差別は以前に比べ格段に無くなったけれど
「思い込み」が存在すると。
ああ、なるほどです。
悪意のない思い込みが誰かを傷つけることだって
あるかもしれないって考えました。

 

なるほどと思う話、変てこな話、心が洗われる話、
岸田さんはそんな風に思われたくない
かもだけどやはり立派です。
いい家族で微笑ましいことでした。

 

ページ番号は、字が書けない弟さんによる
手書きでそれが良きデザインとなっていて
なんとも愛嬌のあるエッセイ本です。

 

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「母ちゃんのフラフープ」
2021年12月27日

ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが
母上の思い出を綴った自伝
「母ちゃんのフラフープ」は大いに泣けました。



テーマは遺書。
母上は残される家族に心配や迷惑をかけたくなく
お葬式のこと、棺に納めて欲しい物など詳細を
書き記し闘病しながらも断捨離を進め
旅立った後には箪笥に肌着1枚も残っていなかったと。
母上の美学を感じました。

 

「長い長い反抗期やったね。
やんちゃばかりして⋯⋯」と母上に
言われる42歳の淳さん。
淳さん、いいお嫁さんと結婚が
できてホントに良かった。
家庭をもったことで穏やかになったのだそう。
良き伴侶と添うことの素晴らしさにも触れています。

 

遺書は死を目前にして書くのではなく
残る人への手紙として、また自分の人生の
振り返りとして早い時期に書くのも
良いのではないかと思えました。
毎年見直して、修正や加筆。
そうすると頭の中も整理できて
前向きに生きる意味を考えられそうです。
お正月にかいてみようと決めました。

 

ずっと前のブログにもかきましたが
私は棺に金澤syugenのホムペの
Happy Reportをカラー印刷したのを
入れて欲しいと願っています。
素晴らしい祝言をお客様と創り上げる
ことができた最高の人生だったと誇りを
持って旅立てると思うのです(ू•ᴗ•ू❁)
幸せな新郎新婦様の笑顔に囲まれてって
なんと幸せなことでしょう✦

 

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「ミカエルの鼓動」
2021年12月24日

柚月裕子さんの「ミカエルの鼓動」は病院内の
権力闘争、隠蔽体質、そして医師のプライドが
絡み合う医療サスペンスです。



会話にリアル感がないなぁと読み始めるも
後半は手術の様子の描写が細やかで
すごい取材されたことがうかがえ集中して読み進めました。

 

貧困ゆえの医療格差に直面し早くして
両親を亡くしている主人公は人命救助を
第一に考える有能な医師です。

 

医療は信仰で「医師は神であり、患者は信者」と
言う病院長に主人公が「医師と患者は平等だ」
「医師は患者を救いたいと思い、患者は医師を
信頼する。両者の心が向き合ったさきに、
本当の救いがある」と語るシーンは感動しました。

 

ここ25年くらいで急激にインフォームドコンセントや
セカンドオピニオンという体制がすすんだと思うのです。
患者が病院側に気を遣うことを求められなくなり
高圧的な医師も格段に減ったと感じています。

 

未来はあたたみのある医療が平等に
受けられる世の中であって欲しいと願います。

 

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「さよならも言えないうちに」
2021年12月20日

川口俊和さんの「さよならも言えないうちに」は
「コーヒーが冷めないうちに」のシリーズの第四作です。



脳死状態や死別といった妻・恋人・愛犬、父親
そんな愛する人との時間をやり直す四話です。
愛犬への思いの章ではゴールデンレトリーバーは
賢いからこんなこともありそうと泣けました。
父親との話は自身の体験とかぶるものがあり爆泣き。
思春期を思い起こしなんであんなこと・・・・・
と、後悔しきり。。。
あの頃の自分をぶんなぐりにいきたい・・・・・。

 

過去は絶対に変えられないけれど
後悔を持って悲しい気持ちで
過ごしていた人達が時間をさかのぼって
真実を知ったり
感謝や正直な気持ちを伝えられたことで
前を向いて歩いていけるようになる明るさが好きでした。

 

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「おはようおかえり」
2021年12月17日

近藤史恵さんの「おはようおかえり」は
曾祖母が主人公の妹に乗り移るという
ファンタジーな家族小説でした。



タイトルは「おはよう」と「おかえり」と思っていたら
「お早うお帰り」(いってらっしゃい)でした。
脳内で話し言葉を関西イントネーションにして読み進めます。
大阪の老舗の和菓子屋さんが舞台で
きんつばやら七宝焼やらを作る工程を
読むと無性に和菓子が食べたくなりました。

 

曾祖母の手紙を探すミステリアスな雰囲気もあります。
明治の頃「家の為、夫の為、子の為」に生きた
曾祖母の価値観を知ったことで姉妹が
自分たちの将来についてあらためて考えます。
姉妹の成長の様子にあたたかくなれるお話でした。
曾祖母様の明治の女の心意気かっこいいい!

 

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「青空と逃げる」
2021年12月14日

スキャンダルに巻き込まれた父親が
誰にも真実を知らせねままに失踪。
残された母親と子を悪意あるマスコミや
関係者が容赦なく追ってきます。
辻村深月さんの「青空と逃げる」は逃げ続ける
母と子それぞれの視点から物語が描かれています。



互いが秘密を抱える母と子。
境遇が変わる中で母親を気遣う子どもの姿に
我が子の成長を感じる母
子どもは今まで見ていなかった母の様々な面を知ります。

 

先々で出会う人たちの優しさとふれあいの
シーンにはほのぼのしたものがあります。
母親が歌をうたうシーンと
人形の修理をするシーンでは泣けました。
誰かに必要とされるって力になるね。

 

子を守らねばと強くなる母。
そして、母親は実は自分が子を守っていたんじゃ
無くって子に守られていたんだって気づきます。
サスペンスとあたたかい人間ドラマがありました。

 

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