「和菓子のアン」 | 2022年2月14日 |

今日はバレンタインデー💓
あちらこちらでいろんな思いの込められた
チョコが贈られていることでしょう。
甘いお菓子繋がりで和菓子のお話
坂木司さんの「和菓子のアン」です。
「松風」というお盆時のお菓子にまつわるお話は
お盆は年に一度の亡くなった愛しき人と
デートできる日なのだという甘く切ない思いに泣けました。
おいしそうな描写やだじゃれもあって
和菓子好き人間としては菓子用語も
楽しめるし「兄」「遠出」「泣く」などの
ギョ-カイの隠語にへぇーでした。
「じゃないかな」なんてちょっとした謎解きを
一緒にしたりどんなお菓子なんだろうと
妄想したりも楽しかったです。
続編の「アンと愛情」「おやつが好き」を
以前読んで遡っての2010年のお話を
読んだのですが解かれなくてもいい謎とき
ミステリーは穏やかでほっこりしました。
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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
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「月の光の届く距離」 | 2022年2月10日 |

宇佐美まことさんの「月の光の届く距離」は
冒頭、17歳の母親が生まれてくる我が子に書いた手紙から始まります。
児童虐待や貧困、ネグレクト、居場所のない
子どもたちのリアルな描写が残酷で
胸が痛み嫌な気分になる箇所も
多々ありつつもぐいぐい引き込まれました。
高校生が望まぬ妊娠をした結果
恋人に拒絶され両親からも責められ
死のうとした場所で運命的な出会いがあります。
その後、色んな人と巡り会うことから
子供だった高校生の心が親として大人へと
成長していきます。
第三章は劇画タッチなマンガのような
展開で現実味がなく、えっ!?えっ!?
えーーー!っというまさかの展開でした。
子供の幸せを願っての特別養子縁組も里親制度の
ことなども勉強になりました。
結末が近づくと高校生の選択に納得できず
(ネタバレになってはいけないからかかず)
決断を変えて欲しいと切に願い続け読み進むも、でした。
優しい人が壮絶な過去を抱えていたり
強い人が悲しみを隠していることもあって
真珠が痛い思いをした分、美しくなるという比喩は好きだったなぁ。
読み終えて再度冒頭の手紙を読み
「月の光の届く距離」というタイトルが
ああなるほどでした。
産まれてくる子どもがたくさんの愛を受けて
明るい未来がありますようにと祈ります。
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「桜風堂夢ものがたり」 | 2022年2月7日 |

村山早紀さんの「桜風堂夢ものがたり」は
書店にかかわる人達のファンタジーなお話がよっつです。
奇跡が起こるという峠があって
ずっと思っていた人と会えるのです。
カリスマ書店員の20代の女性のお話
「子狐の手紙」がとても好きでした。
父親が当然、峠にあらわれるのです。
母親と幼い彼女を捨て他の女性との
暮らしを選んだ父親とはずっと会っていなかったのです。
その後、父親が離れていてもずっと我が子を
思い続けていたのはもちろんのこと
父親の友人達にも見守られていたことを知ります。
幼い頃からいっぱいの愛情をうけていたことを
彼女が知れて良かったよかった
と、涙なみだです。
そして、晩年幸せそうでは無かった父親が
娘の成長につれ自慢に思っていて
彼女が希望の光を放って父親を照らしていたことも知ります。
涙が溢れました。
村山さんのお話に出てくる宇宙人や魔法は本当にありそうで
楽しいなぁと思うのでした。
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「夜の側に立つ」 | 2022年2月4日 |

小野寺史宜さんの「夜の側に立つ」は
結末が最初に書かれていて謎解きをするように
18歳から40歳までの時代を行き来する構成となっています。
誰もが自分と重ねられるような
細かな人間の感情が描かれています。
あの時こうしておけばよかったとか
後悔といったその時々の後ろ暗さが
湿度となってまとわりつくような物語でした。
テンポ良く読みやすかったのですが、
動物へのDVシーンはただただ不快でした。
人はあるゆる側面を持っていて
登場人物達の恋愛感や人生感が
いろいろ垣間見られました。
後悔や心のひっかかりを積み重ねていくことが
大人になるということなのかもしれませんね。
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「ミス・サンシャイン」 | 2022年1月31日 |

吉田修一さんの「ミス・サンシャイン」は
穏やかで淡々とした語り口がとても心地よいことでした。
こんな女優さんいた
こんなドラマあった
こんな事件あった、などなど度々
思うのだけどすべてフィクションです。
それでいて実在の有名人とか出来事が
交差しているので臨場感があります。
長崎で被爆経歴がある80歳の元女優の
女性の生き様がかっこいいのです。
被爆者への差別や女性の地位の低さ、
また、戦後のアメリカと日本との関係、
欧米での有色人種への差別なども描かれています。
80歳の女性に憧れる20代の青年の
ほのかな恋心もいとおしく
結末も明るい未来を感じられるものでした。
とても辛い時には深呼吸しようって思いました。
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「ひとりでカラカサさしてゆく」 | 2022年1月27日 |

江國香織さんの「ひとりでカラカサさしてゆく」は
登場人物がとにかく多くコロコロと視点が
変わる展開につき時間をかけると物語を
見失いそうでさっさと読み進めました。
家族がいても子や孫に頼りたいという
時代でもなく子育てが終って静かな
孤独を味わう世代の三人が一緒に死のうと
決めるところから物語りは始まります。
仕事にも恵まれた人生で
見た目も良さそうな知的でユーモアある
会話も楽しめる80代の三人は
家族でもなく、恋人でもなく、
親友と呼ぶにはちょっと違和感がある。
でも、絶対の信頼感がある友人同士です。
コロナ禍も絡めながらのお話で
人間関係が希薄になりがちな昨今だけど
時に繋がり合うことの心強さがあって
それはとても大切なことなのだと感じました。
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「求めよさらば」 | 2022年1月23日 |

「求めよさらば」の主人公の30代の
夫婦はお互いに愛おしみ思いあっている穏やかな関係です。
不妊治療を続け原因が分からないことから
周りが見えなくなっていく妻と自身の過去を責め続ける夫。
ある日、夫が失踪するのです。
近くにいることが当たり前だった人を
失って初めて妻は気付き考えます。
近くにいるからこそ見えないこと
気付けないことがあって。
やはり夫婦は他人、本音や本質を
完全に理解することはできないから
言葉にして伝えることが大切なんですね。
奥田亜希子さんの作品は五冊目。
深刻な展開もありましたが
やはり穏やかになるラストでした。
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「ミトンとふびん」 | 2022年1月20日 |

吉本ばななさんの「ミトンとふびん」は
暖かみある表紙の色もスクエア型も可愛いのです。
それぞれに悲しみや生き辛さを抱えている
家族や男女、友人が海外や国内を旅する6つのお話でした。
一ページ目が金沢旅から始まって
大野のお醤油の味にもふれています。
どこの温泉なのだろうって考えるのも楽しかったです。
新婚旅行先の海外のレストランでクローク係の
男性の「あなたたちは、見る方が微笑んで
しまうような、とてもいいご夫婦です。
もし私があなたたちの親だったら、
誇らしく思うでしょう」という
言葉がうん、なんかわかるその感じって思えました。
相性の良いお二人がしっくりな時
とても良い絵画を前にいるような
しばらく眺めていたい気持ちになりますから。
生きていくってきれいごとばかりじゃくって。
そういう嫌な感情をちょっとだけ
息がしやすいまあるいものに変えてくれる
さりげなく優しい言葉が沁みました。
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「皆のあらばしり」 | 2022年1月17日 |

乗代雄介さんの「皆のあらばしり」を読みました。
「あらばしり」って言葉から日本酒の
お話と思い込み借りたら中盤にちょこっと
「日本酒をしぼったときに一番初めに
出てくる酒」の説明があっただけでした。
博識の中年男性の関西弁のリズムが楽しく
ボクと男との2人の駆け引きとも思える
会話に臨場感があります。
お互いの懐のうちを探りながら
心理ゲームのようにお話が展開してゆくミステリーです。
江戸時代の学問の歴史の知識のない
私には難解なとこが多々多々あったけど
最終三頁のドンデーンでホォーっと驚き
クスッと笑えて清々しいことでした。
読み終えてから知ったのですが
芥川賞候補作なのですね。
どうりでなんだか難しかった。。。
ですが、ページ数少なく
軽妙さもあったので一日で読めました。
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「あたいと他の愛」 | 2022年1月14日 |

もちぎさんの「あたいと他の愛」は
LGBTの少年のエッセイで軽い話
なんかじゃないのだけどジョークや
文体のリズム感の良さもあってスルスル読めました。
まだ、たったの10代の子供が
親にこんな虐待をうけていいものかと
その壮絶な体験に泣けました。
学校の先生や友人と良き出逢いがあって良かった。
寡黙な姉上が愛情をそそいでくれて良かった。
貧困、親の無理解、地方、ゲイであることが
重なるとここまでに生き辛いのだと感じました。
今まで辛く苦しい思いをいっぱいしたであろう
もちぎくんと姉上にはこれからはきっと
いいことのほうが多く訪れるはずって信じています。
セクシュアリティのことに限らず
苦しんでる人には明るい光になる本だと思います。
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