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「いえ」
2022年3月18日

小野寺史宜さんの「いえ」は主人公の
妹が交通事故にあい後遺症が残ったことが
きっかけで日々の暮らしになんだか歪みが生じます。



「もしあの時」「運命を変えた」と
自分を責めたり悔やんだり
誰かを恨んだりと悶々とします。
家族全員を心配する主人公の
やりきれない胸の内は共感できます。

 

時は戻らないし、やり直しも効かないけど
起きてしまった事はしょうがないなんて
気持ちには到底なれない家族の思いも察します。
その中で当事者の妹の逞しさと思いやりに泣けました。

 

主人公は本人が思うほど嫌なヤツではなくて
家族や友人や恋人や職場での関係を
見直しコミュニケーションに工夫して
成長していくというあたたかい再生の
ストーリーでした。
何気ない日常だったり恋人同士の会話が
自然で笑えました。

 

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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「タイムマシンに乗れないぼくたち」
2022年3月15日

寺地はるなさんの「タイムマシンに乗れないぼくたち」は
特別なことは起こらない孤独をテーマにした物語です。



人と関わるのが苦手で一人でも
平気という殻ぶあつめの七つの物語の
登場人達は決して、孤独と戦ったり
孤独を乗り越えようとはせず
自身の世界観をもっている感じです。

 

自分に自信が持てず上手く世渡りできない
生きづらさを抱えた人々に
自分を嫌いにならずにそのままで
いいんだよってメッセージもこめられていました。

 

自分は孤独だと思っていた人たちが
腐らずに前向きに
生きている姿は好感と希望が持てます。
クスッと笑えたりほっこりできたりで
みんな世界ともちゃんと繋がっていました。

 

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「はじめての」
2022年3月11日

YOASOBIとのコラボと話題の「はじめての」を楽しみにしていました。



辻村深月さん「ユーレイ」は
いじめにあって自死を考えている少女が
車窓からみた灯りのない夜の海に降り立ち
重苦しく話が始まります。
暗い浜辺に朝の気配が感じられるとともに
お話も明るい雰囲気になってゆきます。
最後の〆でのドンデンでふわっと
すっごくあたたかい気持ちになれました。
辻村ファンタジー好きです。

 

 

森絵都さんの「ヒカリノタネ」は
可愛くって愉快なお話でした。
意識したわけではないのに
良き影響を受けられる良き恋愛。
恋をするって気づきや勇気や
パワーにもなりますね。
やはり人を好きになることって大切です。
あと、読んだあと無性に「柿ピー」が食べたくなりました。



今だけの桜デザインだそうです(ू•ᴗ•ू❁)

 

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「アクトレス」
2022年3月8日

誉田哲也さんの「アクトレス」は事件の
謎解きする四人の女性の友情が可愛らしいことでした。



四人のうちの一人の作家の書いた小説が
女優がかいたことになって発表されると
模倣犯が現れその小説の内容と
同じ事件が起こりその後、その女優が殺されます。

 

家族の在り方についても考えさせられます。
作家の母上が「家族だってこと、家族でいるってこと、
家族になるってことは少しずつ意味が違う」
家族はお互いに思い合って尊重し合って
その努力があり初めて維持できるものと言うのです。
はなるほどと思いました。

 

話があちこちに飛び、視点がころころ変わります。
さらに、登場人物が多く本名ではなかったり
芸名だったり関係が伏せられていたり
マネージャーとしか記されていなかったりします。
終盤、すっきりしました。

 

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「朱より赤く~高岡智照尼の生涯~」
2022年3月4日

窪美澄さんの「朱より赤く~高岡智照尼の生涯~」は
明治から平成までを生きた女性の壮絶な一代記です。



12歳で父親に妓楼に売られて
苦界から社長夫人、渡米、映画女優などを
経験し38才で仏門に入った実在の高岡智照尼が
モデルのあまりにも波乱万丈な人生です。

 

子供が親の所有物だった時代に売られ
妓楼の中では妓楼主の所有物で
ここでもさらに本人の意思とは関係なく
次の置屋へと売られます。
身請けされ結婚しても夫の所有物で
望まない仕事をさせられ暴力は当たり前で
今だったらあらゆる犯罪名がつくような
ことばかりが起こります。
そんな、なんとも痛ましい日々を送る
主人公は自身の貧しい生まれを憎みつつ
それでも力の限り生き抜きます。
たったの100年くらい前の近世に
こんなひどいことがあったんだと
嫌なキブンになりながら読み進みました。

 

98歳までご存命だったということですが
晩年はどんな思いだったんだろうか
ということがとても気になりました。
穏やかな暮らしだったらいいなぁとも思いました。

 

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「砂嵐に星屑」
2022年3月1日

一穂ミチさんの「砂嵐に星屑」は四つのお話が
すべてティストが違っていてどの章も好きでした。



春の章はファンタジー
夏の章はマスコミの側面について考えさせられ
秋の章はLGBTとデジタルタトゥーありで
冬の章は雇用の格差についてや
震災の記憶を風化させないための
マスコミの役目と言ったことにも及んでいます。

 

順風満帆そうに見えても、一人ひとり色んな
悩みを抱えていてその心の内が繊細に
表現されているものだから顔が水浸しになりました。
人情話であり、社会派お仕事小説でもあり
本当オススメです!
読んだ後、優しい気持ちになりました💓

 

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「五つの季節に探偵は」
2022年2月26日

逸木裕さんの「五つの季節に探偵は」には
主人公の女性探偵をとりまく五つの時代に
起こる五つの事件が描かれています。



一章はコバルト文庫的な感じです。
二章は香道についてシュール感あるミステリー。
三章は読み手も防犯の勉強しつつの謎解きが
おもしろく最後はゾクゾクゾワゾワ。
四章はクラシックのお話で思い込みドンデンにビックリ。
最終章は真相に意外性があってホロリときました。

 

依頼人達にとっていい結果になるとは
かぎらないとわかっていても
「人の本性を暴かずにはいられない」
という自身の欲を満たす為なら危険も顧みない主人公です。

 

五章まで読むと、コバルト文庫チックな
一章は必要だったと思えました。
もともとはニュートラルな性格だった
主人公の成長が頼もしいことでした。

 

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「ミシンと金魚」
2022年2月23日

永井みみさんの「ミシンと金魚」は
認知症の老年の女性カケイさんの後悔と
贖罪の思いがユーモラスに描かれています。



冷めた家族や医師の対応に
ああ、ありそうだなぁや
認知機能が落ちるとこんな風に
見えてくるのかなぁと考えたりしました。
介護職に就いていたという作者さんの体験が
あってこそのリアリティー溢れる表現が際立っています。

 

壮絶な女の一生ですがリズムの良い語りが軽快です。
独特の世界観があり、現在と過去の記憶が
混同されており、会話のやりとりに
「 」書きもないのですが混乱することもないのです。

 

振り返った人生が幸せな事より
辛い事の方がはるかに多く
年老いて記憶があいまいになっても
その傷はなおも生々しく痛みを伴って
カケイさんの胸の内に蘇るのです。
その中にも幸せだった事の記憶は
温度だとか香りだとか手触りが心に
刻まれていることにホッとしました。

 

余談ですが作者さんはコロナに感染し
かなり重篤なことだったけど
カケイさんの最期を書かねばと復活され
出来上がった作品だそうです。
良い作品が生まれたことに感謝です。

 

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「おネコさま御一行 れんげ荘物語」
2022年2月20日

群ようこさんの「おネコさま御一行
れんげ荘物語」は、早期退職した独身女性の
なにげない普段の生活が描かれています。



のんびり平和に暮らす主人公ですが
亡くなった母親への感情が時に
重苦しくまとわりついてくるようです。
穏やかに暮らしている風でも
人の心の内には忘れることができない
深い傷があったりします。
(きっと、作者さん自身が母親との
確執に苦しんだのだろうと察すると
切なくもあります。)
主人公は友人に
わざわざ自分から思い出を引きずり出しても
過去が改善されるわけではないと
言われたこともあって可愛い猫のことや
楽しいことを考え前むきになるのです。

 

お話の中で動物を迎えた家の家族や
恋人同士の関係が良くなることを
「すごい勢いで家の中の空気が
循環している」と表現しています。
小動物が安心して懐いてくる様子は
なんと平和なことでしょう。
ゆったりした空気が流れる読むアニマルセラピーでした。

 

明後日は2022年2月22日は100年に1度の
2が5つ揃うスーパー猫の日なのだそうです。
私もInstagramでみる猫ちゃん画像に癒されています。

 

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「連鎖犯」
2022年2月17日

生馬直樹さんの「連鎖犯」は社会派ミステリー小説です。



姉弟が誘拐されるシーンに息苦しくなっても
無事に保護されることを知っていたので
なんとか読み進みました。
その後、姉弟が家に帰ってからの
母親へのバッシングと姉弟への偏見が
とてつもない言葉の暴力的でした。

 

誘拐犯罪そのものよりネグレクト、虐待、
貧困、養護施設のあり方、SNSの影響、
そして経済的格差による子供の学力や
適応能力の格差が描かれています。

 

第一部の最終、夜の海で姉弟に母親が
生まれる前に親を選ぶ権利があったら
良かったのにと話すシーンが泣けて
なけてしかたなかったです。

 

第二部の最終、わずかなページでどんでんがありました。
「雪と心臓」もそうでしたが不穏なキブンに
浸りながらの先が気になり夜更かしの一気読みでした。

 

姉弟のたくましさとカンの良さ絆の強さが際立っていました。

 

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