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「博士の長靴」
2022年4月21日

瀧羽麻子さんの「博士の長靴」は
気象学が専門の博士とその家族四世代を
描いた6つの連作短篇集です。



1958年立春から2022年立春までの
天気の話に家族の歴史、そこに様々な
時代背景が織り込まれています。
昭和から平成、令和へと時代の
変化とともに親子や夫婦の在り方も
色々と変化していくことを感じました。

 

季節ごとの旬の恵みに感謝し
二十四節気の行事を大切にする家風にも和みます。
四季を愛する日本人の心の豊かさにほっこりでした。

 

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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「アルツ村」
2022年4月17日

南杏子さんの「 アルツ村 」は胸にズシンと
くること多く、時々はしんどくなったけど
先が気になっての一気読みでした。



主人公が夫のDVから逃れ幼い娘を連れ
夜中に車を走らせていて事故を起こすという
プロローグにドキドキでした。

 

認知症の人達だけが住まいする村に迷い込みます。
認知症の描写がリアルでその家族の苦悩、
中でもヤングケアラーが追い込まれていく
様子は痛々しいことでした。
認知症の人が家族から疎ましがられ虐待を受けるや
認知症の人の不安なども描かれています。

 

だんだん記憶が薄れていくことは
恐怖であろうと察します。
私自身、ヤングケアラーだった時期が
ちょこっとあります(その頃はそんな、
おしゃれな言葉なかったけどね^^)。

 

あおり運転、外国人の不法就労、
外国資本の広大な日本の土地の買収、
高齢者の運転、老々介護、新薬の研究、
などなど今日的な問題も差し込まれています。

 

ラストには予想をはるかに越える大どんでんがあります。

 

お話の中で認知症の人達がアルバムを見て
美しい写真に刺激され
それぞれに幸せだった記憶が蘇って
それはそれは楽しく思い出を話すシーンがあります。
写真で残すは大事だなぁってあらためて思いました。

 

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「彼女。」
2022年4月14日

「彼女。」はコメディ系もシリアス系も
それぞれ個性のアンソロジーの百合小説です。



女性同士のさまざまな形の関係のお話で
友人に、先輩にほのかに感じたような
憧れだったり認められたい気持ちは
好きなどの言葉では形容しがたいものがあって
女性ならみな経験があるのではないでしょうか。

 

一番好きだったのは殺人から始まる
相沢沙呼さんの「微笑の対価」で
ミステリアスな展開にゾクゾクしました。
物語はぷつっと終わったのだけど
その後、どうなったんだろうか・・・
ホントの気持ちは・・・っと、気になります。

 

織守きょうやさん「椿と悠」は女の子同士の
少し神経質な感じとか感傷的な雰囲気とかが
可愛らしいなぁと感じ
武田さん綾乃「馬鹿者の恋」は
なくして気づくことあるんだよね
拙い恋だったんだよねって甘く切ないことでした。

 

同性間の恋心あってもいいと思っています。
人が人を愛するって尊いことで
その関係も様々で良いですよね。

 

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「夏の体温」
2022年4月11日

「夏の体温」は小学3年生の男の子の友情のお話です。



長期入院の瑛介と検査入院の壮太。
瑛介の胸の内にはさまざまな葛藤があり
自身を俯瞰でみている様子もせつなくなります。

 

壮太の明るさと瑛介の心情の変化が
鮮やかに描かれています。
鬱屈とした日々を送りながらも
純粋な心で互いを思い遣る二人が
優しさにあふれていて心があたたまりました。

 

瀬尾まいこさんだから覚悟は
していたけど小児病棟の話だから
そりゃもうどうしようもなく泣けました。

 

短編がもう2つ入っていて「花曇りの向こう」は
国語の教科書に載るそうです(ू•ᴗ•ू❁)。
ボウズの小2の時の「スーホの白い馬」は
欲まみれの大人にひどいことされる
純粋な少年と愛馬が可哀想すぎて辛く泣きました。
こんな残酷にもほどある話を
いたいけな子供達に読ませていいの
かしらんと胸を痛めたものでした。
「花曇りの向こう」はシャイな少年が
友情を育てていくのどかなお話でした。

 

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「花屋さんが言うことには」
2022年4月7日

山本幸久さんの「花屋さんが言うことには」は
短編各章にて四季折々のお花がテーマに
なっているハートフルなお仕事小説です。



お花にまつわる短歌や古典や俳句に絵画、
色や本数によっても異なる花言葉など
優雅な気分でちょっとした雑学もえられます。
知らないお花の名前が出てくること度々で
スマホで画像検索したりも楽しかったです。

 

小学校の卒業文集で将来の夢は
お花屋さんとかいたのだなぁ、私。
読んでいてホント体力勝負の大変な
お仕事とあらためて感じ入り頭が下がります。
私はウェディングプロデユースという
仕事柄、装花やブーケ、生花のかんざしなどの
提案もするのでお花の存在は近くに
感じられ幸せなことです。

 

川原崎花店のさりげないアドバイスや
アイディアも素敵でお客さんたちとの
やりとりもあたたかいお話でした。

 

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「風の港」
2022年4月4日

村山早紀さんの「風の港」は春の空港を
舞台にした五つの連作短編集で心の中に
風が吹き込んで来るような爽やかさがありました。



各章の主人公の心に長くあったひっかかり。
空港で過去を振り返りながら
自然にほどけてゆく感じが好きでした。

 

戦争のむごさにもふれられている章も
あり長崎出身の作家さんなので
大切なメッセージも優しく
織り込まれていて心に響きました。

 

あとがきで「あの頃のように空を
飛べ日がきますようにと」綴っている言葉が
印象に残りました。
コロナ収束と平和を祈ります。

 

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「春のこわいもの」
2022年3月31日

川上未映子さんの「春のこわいもの」は
言葉の紡ぎ方が個性的で文章の詩的な
美しさになんどもうっとりしました。
例えば病院での生活を「はじっこのない
方眼紙を見ているよう」と表現されていて
清潔でカクカクキメキメな時間と部屋が想像できます。



6篇の短編集の登場人物は誰れもが
孤独で鬱々としたものをかかえているのです。
SNS、訪問介護、認知症、過干渉、
マウンティングなどなど今日的なことが描かれています。

 

他人には容易に気づかれたくない
微妙な気持ちの揺らぎや
息が詰まりながら息するような
不安定な感じが独白的に
表現されていてホラーっぽくもあり
「春のこわいもの」タイトルなるほどでした。

 

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「恋愛中毒」
2022年3月28日

電子書籍は自分にはむかないと思って
いたのだけど金沢市の図書館が
電子書籍サービスを始めたことを知り借りてみました。



山本文緒さんの「恋愛中毒」です。
夢中で恋する楽しさは誰しも経験があるはず。
ですが、時に恋愛は人を惑わしその沼に陥ると
覚めることができなくなります。

 

冷静に見えていた主人公の
粘着質なとこがラストにかけて
どんどん際立ってゆきとにかく怖いのです。
主人公の過去が少しずつわかってくる
くだりは何とも言えず不気味です。
ある意味びっくりなどんでん返しです。

 

作中にあったのですが”一夫多妻制の
国では本妻にとって第二夫人の存在は
自分の地位が高くなり自尊心が高められる”
とのこと、お国かわればです。

 

1998年の作品なのですが
30代前半の女性を50代男性がおばさん
よばわりしていたり
飲酒運転が日常的に行われていたり。
ここ数年で時代が大きく変わったことを感じました。

 

読み終わったら「返す」をタップするだけ
なんとラクチンなことでしょう。
どんどん便利に進化してゆきますが
それでも紙にインクで印刷された文字を
読むことが好きです。
電子書籍と紙の本、いい具合に選んで
うまく利用してゆきたいものです。

 

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「天国からの宅配便」
2022年3月24日

「天国からの宅配便」はファンタジーと
思い読み始めたました。
依頼人が生きているうちに受取人のことを思い
託した荷物を依頼人の死後に届けるというお話でした。



初恋の人からメッセージを受け取るお話が
もう泣けて泣けてしかたなかったです。
そのメッセージを何度も読み返しました。

 

一つ一つのストーリーにはそれぞれ
宝物ようなの思い出が詰まっていて
必ず人の死が描かれているのに重くなく
あたたかい気持ちになりました。

 

生きている間に伝えられなかったこと
上手く言葉にできなかったこと
あなたを大事に思っていますという気持ち。
荷物を受け取った人達は
その後、前向きに生きてゆけることでしょう。

 

柊サナカさん初読み作家さんでしたが
ぜひシリーズ化して欲しい!
オススメです。

 

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「シャルロットのアルバイト」
2022年3月21日

「シャルロットのアルバイト」は
シャルロットが母性愛にあふれていて
その庇護本能にわかるわかる^^
優しい子なのだと思いました。



ずっと以前、知人のお家にヒメちゃんという
ゴールデンレトリーバーの女の子がいて
時々、散歩を頼まれてボウズと一緒に歩きました。
ご近所で一緒に過ごしたのは、6ヶ月から3歳くらい
までだったかな、賢く穏やかな子でした。

 

毛並みがきれいなべっぴんさんで
犀川の河原とか連れて歩くと
誇らしげな気持ちになったものでした。
ヒメちゃんはボウズのことが大好きで
ある日のこと、一緒にボウズを待っている時
むこうから同じくらいの年頃の子が
歩いてくるとボウズだと勘違いして
尻尾をブンブンふって足踏みしていました。
(ワンちゃんは視力が弱いので)
公園ではボウズがベンチに座ると
当然とばかり口角をあげてお隣に
座って寄り添っていました。
それは、小さい男の子を守って
あげなきゃという風にもみえました。

 

ヒメちゃんは10年くらい前にお空に
旅だったと聞きましたが、今もボウズの
心には仲良しだった大きい
ワンちゃんとして生き続けています。

 

大型犬はもちろんのこと小型犬も
仔犬もその描写に近藤史恵さんが
犬好きさんであることがうかがえます。
各章に謎解きがあってハッとしたり
ドキッとしたりウルッときたり
ワンちゃん愛にあふれていました。

 

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