「子宝船」 | 2022年8月1日 |

宮部みゆきさんの時代小説「子宝船」は
人情味溢れる町で起きた不可解な事件から始まります。
主人公の心の声で物語がすすんで
行くのだけどその口調が軽快で読みやすく
ほのぼのとした挿絵も楽しいのです。
そして、「ぼんくら」にでてきた
恐ろしく記憶力の良いおでここと三太郎や
政五郎親分が登場してああ懐かしいことでした。
三つのお話は繋がっていて読み終えて
しばらくしてからもあの人はいったいどこ行ったのかしらん
(ネタバレになるのでかけず)などと考えていました。
喜多次の過去も少しずつ明かされて
登場人物はこの先どうなるんだろうと気に掛かります。
人間の業を描いたミステリーさらに発展しそうです(ू•ᴗ•ू❁)
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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「オリーブの実るころ」 | 2022年7月29日 |

中島京子 さんの「オリーブの実るころ」は
パートナーとの関係性がテーマになっている六つの短編集です。
ほんの半世紀前にはこんな因習があったのかと
辛く切なくなるような過去を語ったお話や
シュールでゾワッとするお話
ジワジワと追い詰められていくよな
ちょっぴりホラーなお話
ホッとできるファンタジーもあります。
中でも「家猫」は人間の嫌な部分や狡さが
描かれていて誰かを傷つけていながら
自分はまともと疑わない毒家族達が薄ら寒いのです。
「ローゼンブルクで恋をして」の舞台は実は
茨城~Rosenburg~なのです。
都道府県をドイツ語にするとかっこいいってのが
おもしろく石川も調べてみると
Steinflus((シュタインフルス)と!
これけっこう楽しいです。
京都がEdelhauptstadt(エーデルハウプトシュタット)
山形がBergform(ベルクフォルム)などとなんとなく
なるほどねって感じです。
昭和懐古のノスタルジー感も楽しめる不思議なお話達でした。
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「星屑」 | 2022年7月26日 |

村山由佳さんの「星屑」は1980年頃、二人の少女が
芸能界でスターになることを夢みて歩むお話しです。
ふたつの原石が激しくぶつかり
互いに刺激し高め合ってゆきます。
見守る主人公の女性マネージャーも神経をすり減らします。
次つぎと困難に見舞われるのですが
二人の少女が反発しつつも協力し乗り越え
やがて認め合えるようになってゆく様子が
その昔の少女漫画っぽいなぁなどと思ったりします。
いろいろと複雑な秘密があってあちこちで
実は繋がっていて絡みあい思惑して
明かされてがあってドキドキハラハラ💓
どこまでも昭和の頃に流行った感じなのです。
主人公が女性ということで努力しても男性の
補佐的な仕事しかさせてもらえず
今ではありえないありとあらゆるハラスメントが
色々と登場します。
この40年くらいですごい勢いでもって時代は
変わったのだともあらためて思うのでした。
当時の有名人と思わせる歌手が多く登場します。
青が赤だったり五が三だったり西が南だったり
想像できる風に名前が変えてあって
なんとなく脳内で音楽番組を楽しみました。
女の子の負けん気の努力や夢を追いかける
サクセスストーリーは好きなのでサクサク読めました。
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「禁漁区」 | 2022年7月22日 |

石田衣良さんの「禁漁区」はタイトルの如く危険な世界に足を踏み入れた女性が主人公です。
こんな華やかな世界が実際にあるのでしょうか。
設定に現実味がない不倫のお話しではありましたが
「冒険には危険がつきもの」という教訓がありました。
ま、物語の中なので妖しく美しく燃えるような背徳の恋もありですね。
さて、一昨日は直木賞の発表があり
「夜に星を放つ」が選ばれました。
窪美澄さんはデビュー作からずっとおっかけている
好きな作家さんです。
この作品も6月にこのブログでレビューをかきました。
応援していた作家さんでこの作品も
好きだったのでなんだかとても嬉しかったです。
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「強運の持ち主 」 | 2022年7月19日 |

瀬尾まいこさんの「強運の持ち主」の 主人公の仕事はインチキ占い師です。
「大事なのは正しく占うことじゃなくて、
相手の背中を押すことだから」。
誰かに(占い師だったり)気持ちを話すことで
心の整理がつくって言うのわかります。
気持ちが前向きになれる占いは好きです。
以前から思っていたけど朝のテレビの
「今日の星座占い」はHappyさん
上位3つくらいだけでよくないですか。
後半になると最下位なの?っとドキドキするし
朝からイヤな気持ちになるよな言葉は欲しくありません。
「終わりが見える」という大学生の青年の
登場でお話がおもしろくなります。
「終わり」って言葉に「なんて!不吉!」って
最初は思ったのですが、終わることから
新しい展望が開けることもあるってのはなるほどでした。
占いは魔法ではないし、占いを信じたから
願いが叶う訳ではありません。
結局は自分自身で決断する事が一番なのです。
穏和なお仕事小説でした。
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「幽霊絵師火狂 筆のみが知る 」 | 2022年7月16日 |

「幽霊絵師火狂 筆のみが知る 」の
舞台は大政奉還からしばらくたっての明治時代です。
人には見えないものが見えてその姿を描く
人気幽霊絵師、そしてその絵師の居候先の
料理屋のお嬢さんがみる不可思議な夢がシンクロします。
絵に込められた念や謎を二人が
解き明かしてゆくミステリーファンタジーです。
物語には思いを残し幽霊として漂う亡者の
憎しみや恨みの念だけではなく
愛する人への情や感謝の思いもあって
物悲しさや切なさといった感情が静かに流れています。
近藤史恵さんの時代小説は初めてでしたが
愛憎のおどろおどろしさがありつつも
ホロリとする人情も描かれていてどこか優しげな幽壇譚でした。
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「夏鳥たちのとまり木」 | 2022年7月13日 |

奥田亜希子さんの「夏鳥たちのとまり木」は
心に傷を持っていて生き辛さを抱えている女性教諭が主人公です。
主人公は中学生の頃にネグレクトの母親から
逃げたくてネット掲示板で声を掛けて来た
男の元に身を寄せたという経験があります。
やがて教師となるも無気力で教育に熱心さはなく
私生活でも怠惰な暮らしをしています。
ある日、教え子の優等生の女生徒がSNSで
知り合った男の家に外泊するという事態が起こります。
主人公をフォローする男性教諭もまた過去の
呪縛に囚われていました。
これをきっかけに主人公と男性教諭がそれぞれの
過去に折り合いをつけるべく行動を起こします。
痛みを受け入れる困難もあり引きずることもありつつ
過去と向き合いその傷を癒やし成長します。
読み終えて「とまり木」のタイトルなるほどでした。
生徒も教師も良き人との出あいがあって再生する物語です。
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「私と街たち(ほぼ自伝)」 | 2022年7月10日 |

昭和ノスタルジーに浸りながら「私と街たち(ほぼ自伝)」を読みました。
吉本ばななさんのエッセイはほぼ読んでるので
あの頃、あの町、あのお友達など
勝手に懐かしさも感じていました。
そして、他作品の中にも書かれているように
幼少期からすでに随分と不思議な体験を
されていたんだなぁと思うのでした。
ばななさんの子供の頃はいつもたくさんの人が
家にやってきて、それは連絡もなくだったりもして
(家電話のある時代なのに!)
ズカズカ暮らしに入り込んでくる人達が
大勢いたと書かれていて「プライバシーのない
生活はほんとうにつらい」とありました。
昔ってどこの家も多かれ少なかれそうでしたね。
その頃は、そんなもんと思っていましたが
今は訪問前に電話はもちろんのことで
最近では「今、お電話してよいですか?」と
予めメッセージで聞いてから電話をするようにしています。
突電で驚かせてはいけないので。
表紙はばななさんの幼少時代で裏表紙には家族の笑顔の写真。
イマドキの言葉で言うならエモいです。
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「カレーの時間」 | 2022年7月6日 |

「カレーの時間」は過去と現在をいったりきたり、祖父と孫が交互に語ります。
祖父のあんまりの偏屈で頑固っぷりに
このじいさんの語りをずっと読まされるって
どうなんだろう?やめようかなって思いながらも
寺地はるかさんだし、きっといい方向に
向かうに決まってると信じて読み進めました。
この本のおじいちゃんみたいにアップデート
できないという人がけっこういます。
ほんのちょっと前の時代とコンプライアンスが
大きく変わっていてそれに気づかずにいるは
大人年齢男性に多いです、確かに。
潔癖な孫とがさつな祖父が同居することになり
日々の暮らしの中で少しずつお互いを知っていき
やがては家族にまつわる秘密が明らかになっていきます。
かなり困ったおじいちゃんだけど、違う側面もあります。
おじいちゃんは愛されたことがなかったから
愛し方が分からなかっただけで本当は
家族のことが大切で仕方ないのです。
家族を守りたい、傷つけまいと強く願っている
ゆえの不器用な優しさに泣けました。
やはり話をして思いを伝えるって家族であっても大切ですね。
しっかし、無性にカレー食べたくなるお話でした。
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「小さいわたし」 | 2022年7月3日 |

懐かしいがいっぱいの「小さいわたし」でした。
私も益田ミリさんと同じく早生まれだったので
できないことが多くて先生(私の場合は小一の担任教師)を
いらつかせて怒らせてとにかく怖くて萎縮して
ますますすしゃべれなくなったことを思い出しました。
(今の私をご存知のかたは驚くだろうけど内気な子だったのだガハハ)
「熱が出た」の章では学校を休んで登校すると
みんなに心配されて「いい気分だった」わかります(ू•ᴗ•ू❁)。
「春がくる」の章では二年生になるワクワク感ありつつ
一年の先生がよその学校に行くことの寂しさがかかれています。
我が家のボウズが一年生の時、大好きな先生の
転任を知りお別れに胸を痛めていたようです。
終業式から帰ってきて
「絶対泣かんとこうって思っとってん。
けど、泣いてしまった。。。」って打ち明けられ
「お母さん、優しい男の子好きだよ^^」とギュっと
抱きしめたことを思い出しました。
それぞれのエッセイのタイトルもいいのです。
「ふたつのおしゃべり」の章では
頭の中のおしゃべりについて考えていて
言うおしゃべりと言わないおしゃべり
って、なんだか哲学的でもありました。
小さい頃も小さなからだで色々感じて、思って、
考えてもいて、とくいになったり、嬉しかったり、
心配したり、不安になったり、ドキドキしたりしながら
今よりずっと長く感じる一日を過ごしていた気がします。
自分の子供の頃だけじゃなく
我が子の可愛かった頃の宝のような
無垢な時代のいろんなことが蘇りました。
もちろんイラストも可愛くってオススメです。
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