「先祖探偵」 | 2022年9月1日 |

新川帆立さんの「先祖探偵」の主人公は
先祖を辿る探偵業を生業にしており自身も母親探しをしています。
戸籍を調べ地道に聞き込みを進めルーツをたどる作業。
顔かたちなどの遺伝的要素はもちろんですが、
生活習慣や食生活が記憶になくても
受け継がれているものが多く神秘でもありました。
各お話にどんでんがあり三話は
オカルト風で「えー?そんな展開?」と驚きました。
今回書き下ろしと言う五話は泣けたなけた。
以前に辻堂ゆめさんの「トリカゴ」で
無国籍のことを知った時は衝撃でしたが
今作では、あまりにも切なくて涙とまらずになりました。
毎回、紅茶の香りを描くシーンがあり
私も紅茶と一緒に読み進めました。
この一年と半で新川帆立さんの新刊5冊読了、
読むは簡単ですが、すごい勢いで生み出し
続けている若い作家さんに感服です。
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金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「やさしい訴え」 | 2022年8月29日 |

「やさしい訴え」には独特の空気感があって
静謐な雰囲気の物語の世界に入り込めました。
暗い過去を引きずる二人の女性と一人の男性の
親愛関係に奇妙な緊張感がありバランスが保たれています。
内容は浮気、嫉妬、失恋、離婚、不倫、三角関係と
いったことがあるですが小川洋子さんの繊細な文章で
綴られていると優しげで上品なのです。
池や湖の美しい情景の中で繰り広げられる日常は
ところどころ不穏で不気味でもあります。
終盤、男性の残酷さに胸が締め付けられます。
だけど、主人公と一緒に物語りを読み進め感情移入も
していたわけで実は主人公もかなり身勝手で残酷です。
三人のバランスが最後まで絶妙でしたが
やはり切ない物が残りました。
そして、老犬の老いてゆく様子に愛おしさを感じました。
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「奇跡」と「綺麗な生活」 | 2022年8月26日 |

今年は林真理子さんが何かと話題です。
「奇跡」は実在する元梨園の妻と
既婚の世界的写真家の道ならぬ恋のお話でした。
婚家(梨園)の舅姑への気遣いは感じられますが
起こる事柄やかかわる人達は実名であったり
なかったりでだいたい想像がつくように書かれています。
小出しにしていたら途中で出せなくなるかもと
忙しくても一気に書き下ろしにしたとのことで
とにかくセンセーショナルでした。
電子書籍で読んだ「綺麗な生活」は
美容整形外科に勤務する女性が主人公で
美や若さ、男性への執着心がこれでもか
これでもかってくらい書かれています。
林真理子さんのお話はお洒落でセレブな人達が
カッコ良く登場し到底、一生関わることが
なかろうという世界が描かれていてそういう
暮らしを垣間見られる楽しみってのがあります。
で、苦味が多分に含まれていています。
とにかくドロドロしているけど
読み出すとスイスイ読んでしまうのでした。
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「実家が全焼したらインフルエンサーになりました」 | 2022年8月23日 |

実家が全焼したサノさんが30年間の人生で
起こったことをユーモアいっぱいにかいている
「実家が全焼したらインフルエンサーに
なりました」を電子書籍で読みました。
軽いと思いきや案外と深く、例えば
「努力したら報われる」のではなく
「正しい方向に努力したら報われる」と。
ああ、なるほどと思いました。
「人は人から背中を押されることで、
実力以上の力が発揮されることがある」
これは実体験としてあります(ू•ᴗ•ू❁)。
だから、あの時チカラが出たんだなぁなんて考えたりもしました。
少年期からすでに物凄い発想力と行動力があり
洞察力、気付きも鋭くユニークで驚かされます。
何度もクスリだけじゃなくついつい破裂音で笑い
震災ボランティアのお話では泣きながら読みました。
ひどい目にあったことを自虐的におもしろくかいたあと
毎回、必ずそこからどんな学びをえたかで〆られています。
なのでどんな切ない話も辛い話も後味が良いのでした。
PS
今日はTwitterハッシュタグの誕生の日なのだそうです。
なので、おっかなびっくりTwitter投稿してみました。
アカウントは@Kanazawasyugenです。
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「終活中毒」 | 2022年8月20日 |

秋吉理香子さんの「終活中毒」はそのタイトルから
死を見据えての深刻なお話かしらと読み始めました。
「SDGsな終活 」は予想通りのどんでん
いや予想を上回っていてバイオレンス要素もサイエンス要素もありです。
「最後の終活」は人情味ある父と息子のお話しで
涙ぐみながら読み進めました。
一つ目のお話がザ・イヤミスだったので
ほっとするお話に体温が戻ってくる感じです。
かと思いきや、途中からなんだか違和感
気味の悪さが募りどんどん不安があおられるます。
「小説家の終活 」は妬み嫉み僻みと
人の心の暗い闇が連なっています。
サプライズの頃から善がみえてきて
前向きになれてほっとできるような・・・・・。
「お笑いの死神」は夫婦愛も描かれていて
泣きながら読みました。
途中、予想はできたもののファンタジーかしらんっとも思いました。
このハートフルなお話がラストで良かった。
ほろりとしたり、オカルトなの?ってドキドキしたり
どの章も読み始めたらとまらなくサクサクあっというまに読めるミステリーでした。
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「傑作はまだ」 | 2022年8月17日 |

「傑作はまだ」は世間との関わりを持たない
引きこもりで社会不適合者の小説家が主人公です。
結婚せず認知もしなかった実子に
養育費を20年間送金しただけで
全く母子に関心を持たず暮らしてきた主人公。
ある日、25歳になった我が子が現われるのですが
母親の安否すら聞かないのですからそういう人が
いるのかしらんって疑問に思いました。
素直で社交的な息子と暮らすことで
主人公が少しずつ人並みの感情を持てるようにもなり
モノクロだった日々の暮らしに
ぽっぽっと色彩が加わってくる感じです。
おっかなびっくりに周囲の人とかかわりを
持っていく様子が不器用で可愛くもあり笑えるのです。
二人のやりとりは軽快で楽しく
周囲の人々優しさに感動します。
瀬尾まいこさんの小説はいつも穏やかでほっとします。
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「N/A」 | 2022年8月14日 |

1994年生まれ年森瑛さんの「N/A」は
遠い昔に高校だった私にも
「誰もがいつの時代もそうだった」と
その感覚わかるなってことが多々ありました。
ですが、今の女子高生の忖度による思考は
分別があって大人っぽく私達の頃とは随分と違いますね。
勝手に属性にはめられることへのモヤモヤが
語られ、私もカテゴライズされることが
苦手ゆえにその部分は大いに理解できました。
ネットの怖さもリアルに描かれていて
いつでも繋がるし知ることができる情報過多の
検索社会は窮屈なことも多かろうなと感じました。
芥川賞候補作ということで身構えていたら
言い回しやリズムが独特ではあるものの
言葉の選び方に好感が持てて
案外と読みやすく若い時期の心の迷いや
揺れがうまく描かれていました。
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「とあるひととき 作家の朝、夕暮れ、午後十一時」 | 2022年8月11日 |

好きな作家さん達のアンソロジーというから読む前からワクワクでした。
「とあるひととき 」は15人の作家さんの
「朝」「夕暮れ」「午後十一時」の時間の思い出のエッセイです。
高橋源一郎さんの午後十一時の思い出は
思春期の頃、ラジオに夢中になったことです。
私も深夜放送を聞き始めた中学生の頃
自分が大人になった気がしたものでした。
ラジオを通して知る世界は新鮮で
リスナーの葉書に共感したり大笑いも度々。
尖っていたあの時期、ラジオのパーソナリティの
言葉は素直な心で聴いていたような気もします。
小川洋子さんの午後十一時の思い出は
懐かしさでいっぱいになりました。
子供が小さい頃、寝かしつけてても
なかなか眠ってくれずで
朝からめくるめくな一日を終えた我が身は
もうクタクタで眠たくってねむたくってなのにです。
ようやく寝かしつけられた時の
起きなきゃ仕事をしなきゃっていう思いと
このまま眠りたいという欲望と戦う感じは
みな経験があるのではないでしょうか。
そして、スヤスヤ眠っている我が子の
寝息をそっと吸い込んだ時の幸せったらなかったです。
もう一度あの寝息を吸い込みたいなぁと思うのです。
道尾秀介さんは思い出というのは本の背表紙のようだと。
好きな本は本棚の上のほうに並べて置いて
好きではない本は処分してしまうから
棚は好きな背表紙(思い出)ばかりとなるってなるほどと感じました。
好きな時間についての優しい思い出が
綴られていてイラストも可愛く癒やされます(ू•ᴗ•ू❁)
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「ギフテッド」 | 2022年8月8日 |

鈴木涼美さんの「ギフテッド」
うーん、正直、私には難しくってなんだかよくわかんなかったです。
今年の芥川賞候補は著者が全員女性ということが
話題になっていて中でも鈴木涼美さんは
東大の大学院卒で元AV女優で新聞記者という
驚くべく経歴の持ち主と聞き興味を持ちました。
二重の扉の開閉と鍵を開ける動作のルーティーンが
主人公が自身を保つリズムになっているような感じです。
母と娘の過去のわだかまりを匂わす描写はあるものの
心情描写はあまりなく淡々とすすんでゆきます。
裏社会に生きる人のくたびれた感じとかがリアルで
それは、想像だけじゃなくその世界に身をおいた
経験があったからこそのリアル感なのだろうと思うのでした。
私小説なのかしらと感じながら
そんな野暮なことは言うまい
感情を抑えたスタイルゆえにそんな風に考えたのでした。
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「マイ・プレゼント」 | 2022年8月5日 |

「マイ・プレゼント」は「赤と青とエスキース」の
装丁をされたU-kuさんのイラストと
青山美智子さんが紡ぐ言葉のマリアージュで
絵本や詩集とも違っていて哲学的だったり
スピリチュアルだったりな世界観がありました。
瑠璃色の水彩画が幻想的で美しく
とても好きなお色なものだから
「この柄でワンピースだったら素敵💓」などと
考えるのも楽しかったです。
心のどこかに小さく小さく折りたたんでおいた
どこか懐かしい感情がふわっとわいてきたり
鼓舞させてくれるような力強い言葉もあります。
冬には赤をテーマにした「ユア・プレゼント」が
発刊になるらしいです。
そうこなくちゃです。
こういう本は電子じゃなくて紙ですね、絶対に(❤╹ω╹❤)。
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