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「イオカステの揺籃」
2022年10月6日

「イオカステの揺籃」は誰もが羨むような
裕福な屋敷の美しいバラ夫人を中心に家族の愛憎が描かれています。



遠田潤子さんは追いかけている作家さんの
一人ですが、今作は血縁の呪いと
断ち切れない負の連鎖がおどろおどろしくかなりの衝撃でした。

 

美しいバラ夫人は信じられない家庭環境で育ちました。
昭和中期の頃に最低な夫とその夫に抑圧された妻の
子供として生まれ不満のはけ口として虐待され続けます。

 

娘(のちのバラ夫人)の成長に伴い母親は恵まれている
娘に対して呪詛の言葉を投げつけます。
それは、娘への羨み嫉妬の感情です。
母親(昭和初期生まれ)は戦争中に思春期が
あったわけで狂気ってのも戦争や夫からのモラハラなども
起因してるのではないかって考えたりもしました。

 

親や伴侶から愛情を受けることはもちろんで
さらに、年頃におしゃれしたりお友達と遊んだり
恋をしたりも人の成長には大切なことだと思いました。

 

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金澤syugen
はオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
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「ペットショップ無惨」
2022年10月3日

石田衣良さんの「ペットショップ無惨」は
タイトルからすでにイヤな気持ちになります。



ペット産業の問題については何故
命の売り買いをするペットショップが
禁止にならないのかと私自身も以前より疑問に感じています。

 

四つの短編は悲惨なヤングケアラー、
理不尽な外国人の冤罪、危険なマッチングアプリ、
残虐なペット産業といった闇をバーチャル体験した気分です。

 

マコトとタカシが各町にいて悪事を暴いてくれたら
救われる人も多いことでしょう。
実際はこんなにうまくいくことはないって
思いながらもやはりスカっとします。

 

池袋ウエストゲートパークのシリーズは
読者に語りかけるように時事ネタを
織り込みながら世の中の知っておくべき問題に
ついて考えさせてくれるのがいいですね。

 

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「嘘つきジェンガ」
2022年9月30日

辻村深月さんの「嘘つきジェンガ」は詐欺がテーマの短編集です。



ごく普通の人であっても
危機感を持っている常識人であっても
ある日、加害者にも被害者にもなるものなのですね。

 

新聞記事から始まる「2020年のロマンス詐欺」は
既視感があったものだから
「あれ?ホントにあった事件だったか?」
なんて思ったら「神の罠」というアンソロジーで読んでいたのでした。

 

次男の中学受験である選択をした母親が主人公の
「五年目の受験詐欺」が一番好きでした。
ずっと、家族を傷つけることを恐れ
秘密を抱え込んでいたのだけど
案外と良き方向にむかっていきます。
子供は家庭の空気を察しているし
気づかないうちに成長しているようです。

 

何が嘘で何が本当かなのか・・・。
嘘が発覚するまでの騙すほう、騙されるほう
どちらの心理描写にもドキドキして
ハラハラ感が半端なかったです。
発覚後は意外にも明るい展開で読後感は良かったです。

 

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「掬えば手には」
2022年9月26日

瀬尾まいこさんの「掬えば手には」の主人公は
運動、勉強、美術、音楽などのできのすべてが
ごく普通なことにコンプレックスを持つ大学生男子。
私、個人としては何でも平均までこなせるってすごいことだと思います。



いつも周りをよく見て他人の気持ちに寄り添い
その時々にその人が欲しい言葉をそっと
差し出せる優しさがある主人公。

 

可愛がってくれた祖母が認知症になって
自分の存在を忘れたことを悲しく思っている人に

「きっと、おばあさん、思い残すこと一つもなく〇〇さんに愛情を注いだんだと思います。心
残りがないくらいに大事にできたんだと。だから、〇〇さんのこと、きれいに忘れられたんじ
ゃないでしょうか。不確かな頭で記憶を探ってわざわざ思い出す必要がないほど。そんなに
も、誰かを愛しきれたってすごいと思います」

泣けました。
(ネタバレになってはいけないので〇〇さんとしました。)
この言葉は宝モノにして心においておきたいなって思いました。

 

時々はファンタジー感あって、そこに出てくる
女の子の様子が可愛くってウルウルしながら読みました。
人と人との距離感をはかることって難しいですが
絆が生まれていく感じに心があたたかくなりました。
瀬尾さん作品は読み終えたあとに穏やかな気持ちになれます(ू•ᴗ•ू❁)。

 

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「レジデンス」
2022年9月22日

小野寺史宜ファンタジーは、いつもほんわか
優しい気持ちになれるので追いかけている作家さんの一人です。
ですが、今回の「レジデンス」ではイヤな人しか
でてこなく最後の最後まで救いがなく読後感はとっても悪いのです。



縁(えにし)ってのはあるとは思うけど
ここまでマンション近辺で濃密に絡み合うのはいかがなものか。

 

成績トップの中学生男子、1日に24時間っかないのに
勉強がすこぶるできて異性交遊もこなし悪事にも精を出す
1日はみな24時間だよね?
時々、スーパーマンのような人っているのですかね。

 

暴力的で破壊的行動をする若者達に
共感はまったくできず、それでいて物語を
見失うのではと心配もありイッキ読みでした
(複雑なものでペンを持って紙に相関図を書き出す作業もした^^)。

 

夜遅く暗いとこは歩かないでおこうと、ある意味
平和ボケしている私に警鐘を鳴らしてくれた青春群像劇でした。

 

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「いつもの木曜日」
2022年9月19日

「いつもの木曜日」は「木曜日にはココアを」の
スピンオフで後日談ではなく前日談です。



「木曜日にはココアを」を読んでから3年経つので
登場人物を覚えてないような・・・・・
っと、読み進めていくとテーマの色とイラストで
すぐにそうそうってその人の住む街だとか
お仕事なんかも思い出しました。

 

今回、一ページの六行目の

「楽しいこと」より「楽しみなこと」がたくさんあるほうが、人生は幸せなんじゃないか

という、とこでグッと心をつかまれました。

 

パープルのお話で大病を克服した主人公が

立ち止まらずに前へ前へと進むことを、ポジティブと言うのだろう。
だけど私は、時々ポジティブに振り返って思い出したい。
苦しくてもがんばってきたこと。
たくさんの人に、助けてもらったこと。(略)

心にじわじわ浸みてくる優しい言葉で泣きたくなりました。

 

「木曜日にはココアを」では
オレンジとターコイズのお話が特に好きで
3年前Instagramに紹介を載せていたら
青山美智子さんご本人が金澤syugenのブログの記事
読んでくださってコメントをくださいました。



今回、オレンジのお話ではお尻に星模様の猫が出てきます。
青山さん作品が好きになったきっかけの
「猫のお告げは樹の下で」に出てきた
あの猫ちゃんかしらん?
日本の神社にいた猫のミクジくんがシドニーにいたら
なんて素敵なファンタジーなの!
楽しいなぁ(=^..^=)

 

「いつもの木曜日」はちょっぴりお疲れの時も
眺めているだけでも心が凪ぎになれる絵本の
ような可愛らしさでオススメ本です。

 

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「Yuming Tribute Stories」
2022年9月15日

「Yuming Tribute Stories」は
松任谷由実さんのデビュー50周年を記念して
6人の女性作家(すべて好きな作家さん)が
有名な6曲にそれぞれの想いを乗せた短編オリジナル小説集です。



原曲の歌詞内容とはまた違う世界でした。
ユーミンの歌詞に込められたインパクトが
かなり強烈で聴き手それぞれの胸の内で解釈も
まつわる思い出もすでに十分あって
なので、曲にお話を添わしてゆくのって
難しいのかもって感じました。
恐るべしユーミンワールドです。

 

柚月麻子さんの「冬の終わり」はお話自体が面白く
大人の女性の友情がなんだか不器用で可愛らしいのです。

 

最後の川上弘美さんの「春よ、来い」はファンタジーで
気持ちひとつで生活は変わるということでしょうか。

 

決してやり直せないから思い出は時に甘く時にほろ苦く
恥ずかしいぃーもいかんかったなぁも山ほどあります。

 

ユーミンの失恋の歌は今は泣いていても
「素敵になって見返してやる」
「この恋で私はきれいになれるんだわ」って
未来の「輝く私」を思い描いているとこが好きなのです。

 

時代も各曲が作られた頃を背景にしていてノスタルジーを感じました。

 

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「あんなに あんなに」
2022年9月12日

外で待ち時間にスマホでヨシタケシンスケさんの
「あんなに あんなに」を電子書籍で読んでいたら
わかるわかるにクスッ(ू•ᴗ•ू❁)
愛おしさを思い出しジーン。。。
からのウルウル。。。。。。。
そして、鼻をすすりだすというなんとも怪しいヤツになりました。



「もうこんな」の繰り返しで
子供が誕生した頃からの日常と成長が
描かれていて我が子との思い出が重なり
人生の儚さ切なさも感じる大人の絵本でした。

 

言葉がなくっても絵だけで泣けるのです。



物語の中で時が過ぎていくとともに寂しくもなるのです。
以前、坊主が「オカンがぼけたらオレの
小さい頃の話とモコ(赤ちゃんの頃から大切に
育てた仔猫)のこと、かわるがわるするんやろなー」
って言ってましたっけ。
そう、甘くて濃厚な幸せの記憶です。

 

電子書籍って今、全体のどこらあたりにいるのか
わからず(紙の本はその厚みでそろそろ〆って
覚悟できる)物語がいきなり終わってしまった
もので寂しくってそこにも泣けました。

 

何度でも読み返したくなるこの絵本は
紙で読むのがオススメです。
懐かしく温かい気持ちになれます。
で、うっかり外で読んじゃ絶対だめです。

 

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「よって件のごとし」
2022年9月8日

おどろおどろしいながらもどこかひょうひょうとした
宮部みゆきさんの三島屋百物語シリーズが好きで楽しみにしていました。



一話の「賽子と虻」は賽子(サイコロ)が可愛い
口調でしゃべったり燕の恩返しがあったりと
アニメっぽいファンタジー感あって
少年の義侠心も優しく尊いことでした。

 

二話の「土鍋女房」では本筋ではないのかもですが
人の胸の内を慮る小旦那(聞き手)が
自身をやきもちの囚われから解放するまでの
逡巡が微笑ましいことでした。
お話の中で優美であることの象徴として
「絹物の着物」に「手のかかった灯籠鬢の
島田髷を結い上げている」と描写があります。
女性が髪を結うようになったのは江戸時代から
だそうですから結髪師さんにお金を払って
髷を結っていた土鍋女房の裕福でおしゃれなことがうかがい知れます。

 

三話の「よって件のごとし」は残虐で怖くて
今の時代の戦争やコロナが度々よぎり
気味悪く何度も読むのやめようかと考えましたが
ラストは救いもあってホッとしました。
お話は「繋がる縁なら、どんな困難だって
乗り越えて繋がる」と穏やかに〆られていました。

 

追記
いっこ気にかかってしかたないこと。
二話の328から329にかけて

「話を終えた語り手との縁を残すようなお節介をしたら、
今度はお土産をもらえちゃったよ」
このように語り手とのを残すのは

ここだけ「糸」に「泉」なので誤字じゃないかしらん。
気になってしかたがありません。

 

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「情事と事情」
2022年9月4日

「情事と事情」は六人の女性と二人の男性の
かわるがわるのそれぞれの視点で七つの短編小説が綴られています。



小手鞠るいさんは児童図書も数多く
手がけていらっしゃいます。
以前読んだ恋愛小説は愛猫が登場する
大人のおとぎ話のような印象でした。

 

が、今作は情事の裏には不倫や略奪、
パパ活にギャラ飲みとイマドキな事情があって
悪い男性しか出てこないのです。
嘘でもなく本当でもない事柄が
世の中を動かし人を動かしているとので
ゾワっとするサスペンスでした。

 

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