「川のほとりに立つ者は」 | 2022年11月10日 |

「川のほとりに立つ者は」は登場人物達の言動が
あまりにも邪悪で不愉快きわまりなく嫌な感じで始まるミステリーです。
苦手かもと思いつつ、けど、いつも人の心の動きを
丁寧に描く寺地はるなさんの小説だから、きっと
あたたかいメッセージがこめられているはずと信じ読み進めました。
人と人との関わり方、お互いを理解する為には
どこまで踏み込んで良いのか、また開示するべきなのか
その距離感を測ることって本当に難しいものです。
このお話にあるように人ってみな
悪い部分だけでもなく良い部分だけでもなくて
それは、その時々のコンディションで違ったりもします。
そこに微妙に絡んでくるちょっとした障害(個性だったり)もあります。
『明日が良い日でありますように』と
相手の幸せを願う言葉は何て素敵なのでしょうか。
気にかけてくれる人がいること
そして、安心できる居場所があることは大切であると感じました。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
叙情的なオリジナルウェディングをプロデユースします。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年11月10日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
「ハヤブサ消防団」 | 2022年11月7日 |

池井戸潤さんの「ハヤブサ消防団」はこの週末、
話題になった岐阜県が舞台です。
土地の話し言葉の語尾が富山弁っぽくも
福井弁っぽくもあってなんとなく親しみを感じました。
牧歌的な雰囲気があってスバルの軽トラが
田舎のポルシェと呼ばれていたり消防団活動、
村のお祭り、当番など田舎ならではの濃密な
近所付き合いや風習、しがらみが描かれています。
連続放火や殺人ありつつもゆったりとした
リズムで展開してゆくのですが、ちょうど
中盤あたりから太陽光パネル設置のための土地買収、
カルト教団の存在、さらには「この人は信じられる人なの?」
と、えらくキナ臭くなってきます。
474ページの長編ヒューマンミステリーでしたが
季節の草花や田園風景、星空などの自然の描写が
美しく里山ののどかな四季を楽しめました。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
叙情的なオリジナルウェディングをプロデユースします。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年11月7日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
「汝、星のごとく」 | 2022年11月3日 |

凪良ゆうさんの「汝、星のごとく」は
17歳に出逢って32歳まで色々な障害や理不尽なこと
挫折もあって互いを思い求めているのに少しずつすれ違う
二人の気持ちをそれぞれの視点から交互に描かれています。
ずっと不安定な母親に苦しめられ、
絡めとられてゆくような人生を送る二人です。
ヤングケアラー、ネグレクト、男女格差、貧困、
地方の閉塞感、LGBTへの偏見、宗教への貢納、
そんなどうにもこうにも息苦しい内容が続くのですが
海の描写が美しく瀬戸内の島の穏やかな風景にすくわれる思いでした。
続きは明日にしよう、寝なきゃ
っと、何度も思うもページを進めなければ
二人が苦難の生活から抜け出さないという
気持ちになって夜更かしをしてのイッキ読みでした。
切なくて残酷で嫌悪もある。
ですが、既存のジャンルにはカテゴライズできない
独自の世界観がありました。
冷ややかさを持った印象だったプロローグと同じくだりが
エピローグにあってまったく違う温度で読めます。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
オリジナルウェディングをプロデユースします。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年11月3日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
「いけないⅡ」 | 2022年10月31日 |

道尾秀介さんの「いけないⅡ」はラストの写真で
真相を考えさせられるという斬新な仕掛けの推理小説です。
四つの章が繋がっていて一つ目の章から
おどろおどろしくドキドキさせられ
さらに時系列が把握できないのです。
読み進めながらも「あれ?」と違和感あって
お話を見失いそうになり振り返ってはなんとか
四章目ですべての写真の意味がわかりました(たぶんですが)。
家族との関係やSNSとの付き合い方などに
警鐘を鳴らされた感もありました。
山や川、花の自然描写は豊かです。
が、ホラー風ミステリーはドロドロしていて読後、後味悪しでした。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
オリジナルウェディングをプロデユースします。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年10月31日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
九谷焼の招き猫&「パンチパーマの猫」 | 2022年10月28日 |

2016年に白山比咩神社さんで挙式の
修司さん&メグミさんの凱旋☆”
今回は一緒に16穀米の釜飯ランチできました💓
で、ランチのあと「駅に用事がある」って言うから
何事かと思えば・・・・・。
ご夫婦で金沢駅限定のガチャガチャがしたいと!
九谷焼の招き猫ちゃんを全色コンプリーツしようと
¥1000円のガチャにつっこむ様子がまあまあの
ギャンブラー風情で*。ヾ(。>v<。)ノ゙*。
で、一個くださった!
わーい!
金澤syugenに飾らせていただくね。
さて、猫ってタイトルがついていたら
そりゃ気になって読みます、猫好きとしては。
猫好きの群ようこさんの「パンチパーマの猫」は
生活感いっぱいのエッセイです。
トホホな身の回りの出来事がほのぼの楽しく
書かれていて前向きになれる感じでした。
猫愛強すぎな修司さん&メグミさんとのランチの様子は記事をあらためます。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年10月28日 カテゴリー: happiness☆卒業花婿花嫁様, 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
「虎のたましい人魚の涙」 | 2022年10月24日 |

くどうれいんさんのエッセイ「虎のたましい人魚の涙」は
どの章もクスって笑えてホロリと泣けるも度々で
何かに夢中になる感じに、あー、わかるぅーわかるわーと共感しきりでした。
各章の〆の言葉がいつもピリリときいていて
言葉の選び方のセンスがとにかく好きです💓
家にいついた冬のハエをうっとうしいと感じながらも
愛しく思うようになり前髪にとまったハエをつけながら
窓際に立ち雪を見せてあげるシーンでは
ハエ目線の複眼(何百個の小さな目の集合体)で
東北のサラサラした雪が静かに降る景色を一緒に
眺めているようなキブンになりました。
本人が言うところの「キートン山田との同棲」は
自分のドジな失敗なんかを
キートン山田の声でふがいない自分をナレーションする
自身を俯瞰させクヨクヨせずに前向きなれる感じがいい。
平成生まれの副業作家さんのバイタリティーに
感心しつつも時々ポキッと心が折れちゃうのでは?
っと、繊細な心根の持ち主であろう
20代の女の子のことが心配にもなりました。
儚げでありつつもチカラがみなぎっていて
自虐かと思えば大切なメッセージがある
そんな繰り返しでした。
オススメです(ू•ᴗ•ू❁)。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年10月24日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
「夏日狂想」 | 2022年10月20日 |

「夏日狂想」の主人公は明治に生まれ大正、激動の
戦前、戦後を生き抜き女優から女流作家となります。
花電車が広島の街を走るシーンから始まり
大正時代の生活はモダンで洋菓子や洋服姿など
ワクワクするようなハイカラさがあります。
中盤あたりから戦中に入ってゆくのですが
戦いなど望んでいない国民が戦争の犠牲になっていく
様子がむごいことでした。
窪美澄さんは以前から追いかけている作家さんですが
今までの作品とは違った印象でした。
フィクションですが中原中也の詩と
小林秀雄のランボーの訳詞は実際の詩集の作品だそうです。
実在した恋多き美貌の女性がモデルで
複数の著名な文化人や文学者と交遊関係を持ち
その時代は「毒婦」と世間からいわれたそうです。
魅力的な女性として描かれていました。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年10月20日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
「小さいおうち」 | 2022年10月16日 |

中島京子さんの「小さいおうち」は祖母の手記という形で
現代の孫(甥の子供)目線も織り込みつつ
昭和初期と現在を行ったり来たりする物語です。
太平洋戦争が始まる時に街が活気に満ちて
女性や子供も高揚感でワクワクな感じが
読み間違いかと思うくらいの驚きでした。
もちろん、それを現代から孫目線でみると
まるで違う出来事となっています。
戦争がじわじわと生活を侵蝕し
夜の5時から8時までの飲食店の営業の制限とか
街から人の姿が少なくなってゆく不穏な感じが
2020年のコロナの緊急事態制限の時期と似ています。
(私達はコロナに怯えながらも十分な食事ができ
いっそう衛生的な生活を送れました。)
祖母の思い出の中にはいつも光り輝く憧れの人がいて
自身の苦しかったことは書かれておらず
朗らかで豊かな暮らしぶりが綴られています。
嫌な思い出はそぎ落としながら記憶は美化され
年を重ねるが賢い老い方であろうと感じました。
時空を超え、最終章で再び登場した手紙に秘められた想い。
それを独りでずっと抱えてきた祖母の心情、
深い葛藤や後悔を思いばかるばかりです。
祖母の手記もどこか曖昧でお話の中で
さらなるフィクションがあるのかもと読み終えて
しばらく考えていました。
職業女中としての誇り、共有した秘密、閉じ込めた恋情
読めば読むほど物語に入り込んでのイッキ読みでした。
余韻も楽しめるオススメ本です(❤╹ω╹❤)。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年10月16日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
「浅草ルンタッタ」 | 2022年10月13日 |

劇団ひとりさんの「浅草ルンタッタ」は女の子が
非合法の妓楼で働く女性達に拾われることからお話が始まります。
女の子は赤ん坊の頃から大切に大切に育てられ
やがて成長したら遊郭に入れようと考え
厳しく行儀や芸事を教え込まれます。
苦界で散々辛い経験をした女性が
孤児が幸せになれるのは遊郭しかないって
思いいたるのはなんとも切ない話です。
器量と技量が全ての世界でさらなる花魁になれれば
裕福な旦那さんに見初められるかもしれないから
遊郭は「唯一の光」であると言うのです。
たった100年前には多かれ少なかれあったことなの
だろうという理不尽な出来事や
関東大震災など重たいテーマを扱っていて
残虐なシーンも多いのですが
軽快なオノマトペに救われます。
劇団ひとりさん、よく勉強されていて
(決して上から目線ではない)すごいです。
けど、設定にちょいと無理はありゃしませんかとも感じました。
血が繋がってなくとも確かに家族として
思いやりでなりたっている深い絆があると感じました。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年10月13日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »
コメントをどうぞ
「たとえば、葡萄」 | 2022年10月10日 |

大島真寿美さんの「たとえば、葡萄」を読むと絶対にワインが呑みたくなります。
主人公は、2019年に「やり直すなら今だ」と大手企業を退職します。
で、コロナです。
ウダウダするしかないという日々を過ごす怠け者の
主人公がひょんなことから山梨のぶどう畑にて手伝いを
したことがきっかけで少しずつ変わってゆきます。
ぶどうに傘をかけていく時の生きたぶどうを愛おしみ
魅せらてゆくくだりがおとぎ話のようで好きでした。
世の中の軋みがあちらこちらで起きるコロナ禍に
心からいいなあと思えるものに出会えた主人公が
目の前の景色を変えてみようと動き出します。
29歳の主人公が饒舌で脳内での独り言さえも
軽快なリズムあって楽しかったです。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
金澤syugenはオーダーメイドの少人数の結婚式、
生家ご出立、挙式、フォト婚のサポートもいたします。
金沢らしさを織り込んだ祝言や古き婚礼文化の再現も叶います。
衣装コーディネート、オリジナルアイテムのデザイン、
和婚式の会場紹介などポイントサポートもご相談ください。
.o○° .o○°.o○° .o○° .o○° .o○° .o○°.o○°
2022年10月10日 カテゴリー: 気まま図書館 | コメントはまだありません »